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疋田智の「週刊 自転車ツーキニスト」

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「天国ニョーボ」がとっても切ない(週刊 自転車ツーキニスト721)

2017/05/24





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       「天国ニョーボ」がとっても切ない721号

■おや、朝日新聞が載っけてくれた

 おや、こりゃすごい、けっこう大きな記事にしてくれたぞ。
 本日の朝日新聞・夕刊(2017年5月24日付)「てんでんこボタン」の記事だ。

【ウェブ版はこちら】
津波だ!電動自転車フルパワー避難 提案「てんでんこボタン」法や安全、ハードルも
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12954237.html

 ふむ、これまで取り上げてくれた中で、一番大きな扱いだし、一番「分かってる♪」って感じだね。
 うーむ、少しずつ、時代がてんでんこしてきたぞ(←なにそれ?)。
 だってね、これ、笑いごとじゃない、近い将来、確実にプレート型の大地震、そして、津波はくるのだ。
 その際、たとえば南海トラフ地震にともなう津波の想定死者数は、最大で32万人とも33万人ともされている。
 それを何とか減らす方法はないか。特に私が思っているのは、自転車、なかでも電動アシスト自転車の活用なのだ。
https://www.facebook.com/satoshi.hikita/media_set?set=a.1229938483718305.1073742451.100001064942197&type=3

■高台まで逃げられる自転車は?

 私の故郷、宮崎県は最大15mの津波が襲うと予測されている。
 なかでも宮崎市は平べったい宮崎平野の中にあるから、津波はずいぶん内陸部まで、おそらく最悪の形で中心街を襲うだろうと思う。クルマで逃げようにも渋滞に巻き込まれるだけだ。公共交通機関で逃げようにも、おそらく動かない。そもそも公共交通がない。
 それを補うのは、自転車しかないだろう。
 そして、スポーツ自転車乗りじゃない、普通の人が、一番スピーディにパワフルに上り坂を駆けていくには、電動アシスト自転車が一番効果的なのである。
 だって、逃げる先は高台なんだから。そして高台に上る道のりは、必ず上り坂なのだ。当たり前だが、下り坂で逃げる先を高台とは言わない。
 そして、普通の人は、自転車で坂を上るのは苦手なのだよ。これ「自転車マニア業界」にいると忘れがちなことだけど。

■リミッター解除の意味

 そういうことを考えると、やはり電アシ、しかも「リミッターを解除した形」が一番だと思う。つまり「てんでんこボタン」だ。無尽蔵にパワーを与えるわけじゃない。それをやると、パニックになった人がペダルを踏んで、転けるから。そうじゃなくて、時速10kmまでのレギュレーションをそのまま10km/h以上にも適用させるわけだ。
 そうすれば「いつものとおり」のアシスト率が、そのまま「あら、ハイスピードでもハイパワー」ということになる。それでこそ逃げられる。
 記事の中には“疋田さんは「てんでんこボタン」の議論をきっかけに、「津波が起きた時の避難について、あらためて多くの人に考えてもらいたい」と話す”とある。まさにその通り。
 なんとか関係各者に、津波避難の可能性を考えていただきたいのだよ。「てんでんこボタン」。

■出足快調!「新・自転車“道交法”BOOK」

 昨日発売されました最新刊「新・自転車“道交法”BOOK」なかなか出足快調です。ありがとうございます<(_ _)>。じつは本書、自転車活用推進法の解説とともに、この「てんでんこボタン」の話も書いてあります。
 だって本書のテーマ「自転車活用推進法」の第1条にもあるんだもん。
 自転車の重要な機能のひとつは「災害時における交通の機能の維持」にある、ってね。

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

「天国ニョーボ(1)(2)(3)」須賀原洋行著 小学館

 数ある日本のマンガの中に「愛妻マンガ」というジャンルがあるのをご存じだろうか。
 ご存じだろうかって、いま私が勝手に名付けたわけだが。
 私が思うに「気分は形而上」「うちの妻ってどうでしょう?」「中国嫁日記」あたりがその代表格なんだけど、その元祖にして最メジャーな作家が「気分は形而上」「よしえサン」の須賀原洋行だと思うのだ。
 あれですよ、「このOLは実在する」の、ほほほなマンガだ。
 この絵柄を見れば思い出すかも。
http://cdn-ak.b.st-hatena.com/entryimage/287764004-origin-1463625697.jpg

 このほほほな「実在OL」は、そのまま作者須賀原氏の妻であり「ほほほ」で「けつつ」で「とりり」の「実在ニョーボ(女房)」であったわけだ。底抜けに明るく、ポジティブなニョーボ。ものごとをウジウジと悩みがちな作者・須賀原洋行の人生を、大いに救っていた。須賀原さんは彼女がいなかったら生きていけなかった(←これらはヒキタの評価じゃなくて、作者本人がそうマンガに描いているのだ)。
 その実在OLにして、実在ニョーボのよしえサンが、若くして亡くなった。
 公表されたのが2013年のこと。
 乳がんから、転移性の脳腫瘍を発症し、3年にわたる闘病の末の逝去だったという。

 実在ニョーボの死に、須賀原さんはほとんど耐えられなかった。
 そして、本書「天国ニョーボ」の中で、ニョーボをアクロバティックな形で生き返らせ、その生き返ったニョーボとともに、闘病時代を振り返るのだ。
 それが本書「天国ニョーボ」である。
 正直申し上げて、痛々しくて、切なすぎて、読み進めるのがつらかった。
 闘病中のニョーボに寄り添う須賀原さん本人が、あまりに献身的で、あまりに優しく、死後の喪失感と悲しみがあまりに深いことがよく分かる、というのか、分かりすぎて、ところどころでページをめくる手が止まってしまう。
 ホホホなギャグは随所に挟まってくるんだけど、どうしたって須賀原さんがどんな思いでこれを描いてるのかを考えざるを得ず、素直に笑えない(涙)。
 でも、1巻から3巻までイッキ読みしてしまった。
 Kindleで読んでたから、すぐに次の巻をポチっちゃうんだよ。
 でもいいのだ。もはやKindle代は、これまで楽しませてくれた、実在OL・よしえサンにささげた香典である。4巻が出ても、私はその香典を出すと思う。

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【ヒキタ最新刊】
「電動アシスト自転車を使いつくす本」東京書籍
https://www.amazon.co.jp/dp/4487809878
「自転車“道交法”BOOK」小林成基(NPO自活研)と共著 こやまけいこ:イラスト
http://www.amazon.co.jp/dp/4777931048
「だって、自転車しかないじゃない」朝日文庫
http://www.amazon.co.jp/dp/4022617616
【好評既刊本】
「おやこで自転車 はじめてブック」疋田智監修 ぼちぼち自転車くらぶ著 子どもの未来社
「明るい自転車質問室」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「自転車 困った時の即効お助けマニュアル」成美堂出版
「自転車ツーキニストの作法」SoftBank新書
「ものぐさ自転車の悦楽」マガジンハウス
「自転車会議!」(片山右京・勝間和代・今中大介・谷垣禎一と共著)PHP研究所
「自転車の安全鉄則」朝日新書

「今すぐ使えるクロスバイク図解マニュアル」大泉書店
「ロードバイクで歴史旅」木世(えい)出版社
「自転車をめぐる冒険」「同・誘惑」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」朝日新聞出版
「自転車生活の愉しみ」朝日新聞出版
「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
 いずれも好評発売中。ネット内でのご注文はこちらにどうぞ。
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