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焼きそばに青春の浪漫あり!の(週刊 自転車ツーキニスト702)

発行日:1/13





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       焼きそばに青春の浪漫あり!の702号

■「カップ焼きそばだけの特徴」をご存じか

 前号に引き続き、バソキヤッ!
 バソキヤッ、バソキヤッ、バソキヤッ。
 何のことやら。逆に読むとヤキソバ、つまり焼きそばである。だからなんだっての。たしか、ちょっと前に「バソキヤ」という名前のカップ焼きそばがあった。サンヨー食品、つまり「サッポロ一番」ブランドだったと思うのだけど、あまりヒットしなかった。ちょっと個性的すぎる味付けが災いしたのかもしれない。
 そうそう、バソキヤといえば、たしか宇都宮だったと思うけど、焼きそば専科「ばそき屋」という店もあった。見た瞬間、うわ、こんな屋号の店が……! と感銘を受け、ところが、その時は通り過ぎてしまった(別に行くところがあって急いでいたのだ)。
 無理をしてでも入ればよかった(涙)。思えば人生痛恨のデキゴトであった。
 ま、バソキヤはいい。ご存じだろうか。このカップ焼きそばというものには、他のインスタント食品にない大きな特徴があることを。
 コンビニに入れば分かる。大小のカップラーメンが並んだ棚の、その横にある焼きそばコーナー。なぜか、焼きそばは「大盛り」ばかりなのだ。店によっては「大盛り」しか置いてないところすらある。
 その理由は、ひとえにカップ焼きそばの顧客の偏りにある。じつはカップ焼きそばってものは、男子中高校生、もしくは男子大学生、または勤労青年、つまり「若い男」しか買わないのである。
 女性はカップ焼きそばを食べない。
 これはちょっと驚いた話で、男女を問わず中高年も食べない。食べるのは、食べ盛りの男子青少年だけ。だから、そもそも大盛りしか売れないのだそうだ。
 これ、私としても実感として「その通り!」と思ったことがあった。

■ラーメン、カレーとの差に愕然

 ご存じの方はご存じだけれど、私の本業はテレビ屋でありまして、かつてお昼の奥さま情報番組のプロデューサーをしていたことがあった。
 ここで「焼きそば特集」をかけた。これ実は、話に前段があって「たまにはお手軽メニューでどうぞ〜」みたいなシリーズ企画を打っていたわけだ。
 シリーズ最初の「カップラーメン」はウケた。視聴率グラフは、びくびくと上がった。次の「レトルトカレー」もウケた。つづいての「お茶漬け」だって数字をとった。……とまあ、こうして書いていると、なんだか家庭の主婦をグータラにするために番組をやっているような気がしてくるが、いや、別にそんなことはない。いや、あるか。いや、話は焼きそばだ。調子に乗った私は、当然のように「カップ焼きそば特集」をかけてみたわけだ。
 みごとに大失敗。
 ラーメン、カレーなどと異なり、視聴率グラフは、驚くほどのウナギ下がり、みごとに大惨敗を喫した。
 これには私は驚いた。つまり、家庭の主婦は、焼きそばにまーったく関心がないのである。特にカップ焼きそばに関しては。
 だから、たとえば日清は、焼きそばUFOに「青春の主食」なんて、キャッチコピーを付けたりする。もうターゲットは完全に男子高校生。この見切りもスゴいが「UFO」という名前にもそれはよくあらわれている。
 ご存じですか? UFOの語源。
 これ「未確認飛行物体」などではないのだ。「Uうまい! Fふとい! O大きい!」の頭文字をとったのだそうで(本当)、つまりハナからノリは体育会系男子。ダイエット女子やら、健康志向の主婦やらは、もともとターゲットにすら入っていなかったわけだ。
 このノリ、コンビニでよくよく見てみると日清UFOだけじゃない。他社カップ焼きそばのラインナップには、もっと激しい“見切り”がある。

■カップ焼きそばは、高カロリー勝負

 一平ちゃんシリーズで大ヒット驀進中の明星食品は、わざわざ(高校生の好む)マヨネーズを大量にフィーチャリングして、高カロリー路線まっしぐら。ヒット作品とされる「一平ちゃん 夜店の焼そば大盛 白マヨソースプラス」など、819カロリーを誇っている。819カロリーってあなた、代表的なカップラーメン「日清カップヌードル(醤油味)」が364カロリーなんだから、倍以上である。
 もっとスゴいのが、まるか食品(ペヤング)だろう。ヒット作「超大盛ペヤングソース焼きそば」は、横長のプラスティック容器に入った、一見するだけで、どこかマガマガしさを感じさせるシロモノなんだが、蓋を開けてみると、すべての謎が解ける。
 これ、普通のペヤングをふたつ横に並べたものなのだ。二倍二倍、ときたもんだ。高見山なのだ。若い人には一切通じるまいが。
 カロリーは1099kcalにもなる。しかもほぼ糖質オンリー。こんなものが普通の顔をしてコンビニに並んでいること自体が、もはや不思議だが、食べてみるとなお不可解だ。
 とうに中年オヤジであるところの、私ヒキタは、申し訳ないが、完食できなかった。途中でゲップが出、食べることに飽き、麺を見るのもイヤになり、すまぬすまぬと思いながらも残してしまった。
 おそらく男子高校生は平気なんだろう。平気どころか、コスパが良くて、美味い、というのが彼らの評価に違いない。だからこそ、棚争いの激しいコンビニで、キッチリ生き残っている。おそるべきはペヤングなのである。

■「うまい!」という刺すような感動

 さて、そのカップ焼きそば。
 なにゆえ、つらつら書き続けているかというと、とあるツーリングの途中にコンビニに寄った際「こ、これは、く、食いたい!」と脳髄を刺すかのような、かおりを嗅いだことがあったからだ。
 某地方の某コンビニ。地元の若衆(ニッカボッカ系)たちが、店先でコンビニで買ったばかりの弁当をひろげていた。
 コンビニ前の広い駐車場の一角。方言で談笑しながら、あぐらをかいて食べている。
 割合、地方ではよく見る風景だね。
 唐揚げ弁当とかの普通のコンビニ弁当もいれば、パンと牛乳もいる。もちろんコンビニおにぎりもいる。
 で、その中に、カップ焼きそば(丸い形状から言うと日清UFO大盛だったと思う)が2人程度いたと思いねぇ。その香りがぷーんと漂ってくるわけだ。
 あらゆる食べ物の中でも、焼きそばのかおりというのは、最強のもののひとつだと思う。それを嗅いで、私は居ても立ってもいられなくなった。
 私は、自らの欲望に忠実なもので、そのままコンビニに駆け込み、そのまま買ったぞ、カップ焼きそば。
 で、コンビニに置かれた給湯ジャーからお湯を入れ、若衆たちからちょいと離れて、食べた。
 美味かった。驚くほど美味いのだ。
 自転車運動で適度に汗をかき、カロリーを使った身に、ソースの塩化ナトリウムと、乾燥麺の小麦澱粉が沁みていく……。
 うーむ、なんだ、なんだ、この滋養感。こりゃ、体育会系の青少年が好むわけだわ。もしかして、カップ焼きそば、ツーリングに向いているのかもしれないぞ。

■カップ焼きそばにも地域性があった!

 そういうわけで、その時からというもの、地方に行くと “コンビニ前カップ焼きそば男”に変貌することが多くなった。
 すると、あることに気づく。
 インスタントラーメンに「うまかっちゃん」「マルちゃん沖縄そば」「白熊ラーメン」などと、ご当地ものがあるように、焼きそばにも地味ながら、ご当地ものがあるという事実だ。
 地域限定カップ焼きそばの元祖は「焼きそば弁当」だという。ブランドこそ東洋水産(マルちゃん)でメジャーだが、北海道限定。その北海道だけで、前号に書いた通り、もう40年近くも不動の首位の座を守っているという。
 なにが「弁当」なのかというと、湯切りのお湯で、中華スープを作ることができるからだ。焼きそばと、中華スープであわせてどうぞ。焼きそばだけじゃないよ、というのが「弁当」の趣旨。
 では、と、食べてみると、良い意味でも悪い意味でも「普通」だ。強いて言うなら、味はマルちゃん系というよりペヤング系である。「定番味」というものは、かくも強い。
 また、東北に行くと、別の定番がある。
 憶えていらっしゃるだろうか「焼きそばバゴォーン」(これも東洋水産)のことを。かつて全国区の製品だったのだが、スーパーやコンビニの棚取り競争に敗れ、いつしか我々の目の前から消えていった。
 ところが、このバゴォーン、じつは東北信越の地域限定製品として、今も残っていたのだ。ちょっと前、新潟に出かけた際、普通のコンビニで普通の顔して売られていて、少々驚いた。前出「焼きそば弁当」と同じく、焼きそばだけでなく「わかめスープ」がオマケ。なかなかお得感がある。
 九州に行くと、エースコックの「想夫恋(そうふれん)」という焼きそばがある。これは大分県の日田発祥だそうな。
 こういう地域色、地元の個性、というのは悪くない。それを見、味わうことができるのは、間違いなく人生のシアワセの一つだ。そう思えば、ソース味の好みって、醤油以上に地域差があるのかもしれない。東京、大阪、名古屋の3大都市圏だけを見てみても、ブルドッグ、イカリ、コーミ、と、はっきり地域性が分かれている。
 ということで、地方にツーリングに行ったら、その地域限定のカップ焼きそばだ。きっと地元の風土とも相まって“味”も“効果”も倍増であろう。

 効果? なんの効果かというと、塩分補給、カロリー補給ということもさることながら「青春の主食」を食べることで、自分自身のほろ苦くも甘酸っぱい高校時代を思い出すことだ。
 リアの荷台に○子さんを乗せて、河川敷を走ったあの頃(時効)。前カゴに学生カバンで、変速器は5段だった時代。
 夢は○○で、××で、△△だった。
 青春の主食は焼きそばで、少年時代の日曜の昼ご飯も焼きそばだったよ。
 思えば遠くに来たもんだ。
 おれは今、どうしてこんなところにたどり着いてしまったのかなぁ。
(初出「Bicycle NAVI」自転車多事争論 第44回「焼きそばに青春の浪漫あり」2013年3月)

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

「めしばな刑事タチバナ3(カップ焼きそば選手権)」坂戸佐兵衛原作 旅井とり漫画 徳間書店

 もとより素晴らしい漫画シリーズなのではありますが、この第3巻は、今回のカップ焼きそば特集であります。食べたくなった人はぜひ一読を。もっと食べたくなります(笑)。

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【ヒキタ最新刊】
「電動アシスト自転車を使いつくす本」東京書籍
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「自転車“道交法”BOOK」小林成基(NPO自活研)と共著 こやまけいこ:イラスト
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【自転車通勤で行こう】
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