自転車

疋田智の「週刊 自転車ツーキニスト」

環境、ダイエットに効果抜群。どなたにもオススメの「自転車通勤」ですが、そのノウハウやポリシーを色々な人にお伝えするメルマガです。
と、思ってたのですが、ただ単に私ヒキタからのバカメールが届きます。ご容赦。

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最近ショッキングなことばかりが続く(週刊 自転車ツーキニスト343)

2008/11/12

 
 
 
 
 
 
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      最近ショッキングなことばかりが続く343号

■筑紫さんと自転車

 お久しぶりです。

 この数ヶ月間というもの、かなり気合いを入れて書いていた「自転車の安全鉄則」(朝日新書)が、ようやく校了、ホッとした……、と思っていたら、突然の訃報だった。筑紫哲也さんのことだ。私は「ニュース23」に、つごう7年ほど在籍していたから、筑紫さんは、かなりよく知っている。ショックだった。
 テレビ局にとっては、当然、いい「出演者」だったんだけど、同時に、私にとっては、いい「上司」だったよ。部下のやりたいようにやらせてくれる(たとえイデオロギー的にかなり離れた部下でもだ)、そしてその結果のフォローも厭わない、懐の深い上司だった。
 筑紫さんのジャーナリストとしての幅広さ、朗らかな人間性などについては、色々な人が色々な所で述べているので、私としては、筑紫さんと自転車に関わる話を。

 かつて筑紫さんが「人生で一番嬉しかった瞬間」のことを話してくれたことがある。
 それは少年時代にふたつ。「泳げるようになったとき」と「自転車に乗れるようになったとき」だったそうだ。
 筑紫さんは少年時代、運動音痴で、肥満児だった。
 戦前戦中のこと「食うや食わずの国民生活の中、けしからんことにボクは太っていたんだね、なぜか。そのせいか、いじめられたねぇ」ということだった。当時のあだ名が「ブーちゃん」だったそうだ。また、あの風貌からはあまり想像ができないが「運動、スポーツの類がホントにダメな少年だったんだ」という。
 その筑紫さんが一念発起してマスターしようとしたのが「水泳」と「自転車」だった。
 運動音痴の筑紫少年だったから、そのふたつとも、人一倍時間がかかった。しかし、やがて克服した。
 水泳で「あきらめないこと」を学び、自転車で「自由」を手にしたのだと、後の筑紫さんは語った。なかでも自転車に乗れるようになったのは大きかったという。乗れるようになったのは、遅まきながら中学の頃だった。その自転車で、乗るほどに時分の領土が拡がるような感覚を味わい、好奇心を刺激され、色々なものを見ることの喜びを知った。
「もしかしたらジャーナリストになる原点だったのかもしれないね、それと、もう一つ。自転車に乗れるようになって、ボクは急速に肥満児を脱した、つまり痩せ始めたんだよ」
 ちょっと言い過ぎかもしれないが、自転車には現在の筑紫さんを形作った原点のひとつがあるのだ。
 だから、自転車というものに、彼は大変、理解があった。

 私が「ニュース23」から別の番組に移った後の、ある日のこと、筑紫さんが突然「お、ヒキタ君、渡したいものがあるんだよ」とやってきたことがあった。
「ベルギー(だったと思う)で見つけたノートだよ。ほら、自転車があしらってある。向こうは自転車化が進んでいるねぇ、ヒキタ君に言われるまで気づかなかったけど、注意して見てみるとすごいね、ボクも驚いたよ」
 そのノートは、紐でページが縛れるようになっており、その紐を巻き付けるための円が、自転車の車輪に模してある。わざわざ私のために買ってきてくれた。私が自転車にコダワっていることを憶えていてくれたのだ。その当時、私はまだ輪界においてすら全然メジャーではなかったのに(ま、今でもメジャーじゃないけどさ)。
 嬉しかった。
 今でもそのノートは大切に持っている。

 ご冥福をお祈りするとしか申し上げようがない。筑紫さんの話はまた後日にでも。

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

「自転車の安全鉄則」疋田智著 朝日新書

 明後日(11月13日)発売。
 この10年というもの、自転車のことばかりを考えてきた私の、ある意味、集大成であります。ほぼすべてが書き下ろし。いやー、気合いが入りました。しばらくは脱力状態だぁ、ふにゃふにゃ……。

 自転車に関する法規はどうあらねばならないか、インフラはどのように整備すればいいか、道路シェアリングの再構築はどのようでなくてはならないか、など、みっちり論理を積み上げ、自転車の未来のベクトルを指し示したつもりです。少なくとも本人は。

 本書は確かに「ヒキタ流・自転車行政の指針(=安全鉄則)」でありまして、別の論があってもいい。
 しかし、現在のところ私ヒキタにとっては、これ以上の方策は見いだし得ない、これこそが「実現可能な理想像」なのです。そういう気合いを入れて書きました。だからこそ、本書は自転車に興味のない人にとっても、論理ゲームとして面白いものになっているのではないかと思っています。

 この本は是非とも行政の方々に読んでいただきたい。それも「これまで自転車のことなど考えたこともなかった」人に読んでいただきたい。
 マジメな話、売れて欲しいと切に願っています。
 そして、より多く売れることによって、この本が日本の交通行政に真の自転車革命を起こさんことを、とすら、思っているのです。
 論旨はマジメでカタい、しかし、いったん読み始めると面白い。そういう本になることを目指して書きました。新書本、1冊740円(税別)です。
 是非よろしくお願いします。この本だけは売れていただきたい。ヒキタ、久しぶりに伏してお願い申し上げます。

 アマゾンでもすでに予約受付中。
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最新刊「疋田智のロードバイクで歴史旅」(木世(えい)出版社)
   「自転車をめぐる冒険」(東京書籍・ドロンジョーヌ恩田と共著)
*現在、全国各書店で大好評平積発売中です。よろしく♪

「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」朝日新聞社
「自転車生活の愉しみ」朝日新聞社
「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
「疋田智の自転車生活スターティングブック」ロコモーションパブリッシング
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【自転車通勤で行こう】
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バックナンバーはこちら。
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創刊日:2000-09-15  
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