先週の展覧会No0649
2006/12/26
今年最後のメールになります。今年も沢山の展覧会を回りいくつか
の良い作品にめぐり合い買うことが出来ました。若い作家さんが多
いですが、才能のある方が出てきていると思います。とは言えこれ
から制作を続けて頂かないと買った作品は、アートの卵で終わって
いまいます。作家さんにはこれからも頑張って頂きたいと思います
京橋 ギャラリー東京ユマニテ 池田龍雄展(12/7〜26)
3点組みの展示で、ミックスメディアの絵画と木のレリーフのよう
な作品の組み合わせ。真ん中が絵画であったりレリーフであったり
して3点で組み合わせて展示されている。「場の位相」と言う副題
で電場や磁場、重力場と言った目に見えない空間の歪みや捩れのよ
うなものが表現されている。
ギャラリー東京ユマニテ 高梨裕理展(12/18〜26)
楠の彫刻で断片的な木屑のようなものを再構成して大きな作品にし
ている。楠の匂いが強烈で、匂いで存在感が感じられるある面木彫
らしい作品と言える。
銀座 なびす画廊 橋本 倫展(12/11〜1/12)
中国山水の岩をカラフルな油で描いたような作品。岩の形は中国山
水風なのだが、色彩がカラフルで岩だけ取り出して模様のようにし
ている作品もあるので抽象画的な感じもある。
ヴァニラ画廊 キジメッカ展(12/18〜30)
独特な残酷画と言うか、バラバラ死体などのかなり写実的な作品。
個々は写実的だが、全体としては物語世界のような感じで現実感は
乏しいが、かなり強烈な作品ではある。新作旧作含めてかなりの作
品が壁に隙間無く飾られ、なんとも言えない一つの世界を作ってい
る。この作風をずっと続けているのはたいしたもので、好みとちょ
っと違うところもあるが中々面白い作家。
福原画廊 宇野亜喜良展(12/18〜26)
はがきサイズからSMまでの小品で、文学にちなんだ表紙絵や挿絵
のような作品で値段も手ごろなのでよく売れていた。何点か気にな
る作品もあったが、ほとんど売れていた。文学好きにも宇野好きに
もほしい作品が見つかるような展覧会でなかなか良い展覧会だった
Oギャラリー 古川松平展(12/18〜24)
画面の一部だけが写実的にかかれ、周りは淡い彩色で霞がかかった
ような感じに描かれている。ある物に注意を向けた時の人間の視覚
を再現したような絵画。風景の一部が写真で切り取られたように四
角く写実的に描かれている作品を描いていた戸沢佳代子に似ている
が、古川は境があいまいで、その辺は、視覚を意識している古川と
写真を意識している戸沢の違いと言える。
外苑前 DAZZLE 小金井ケイコ展(12/25〜29)
大作の展示が多い小金井だが、今回は6号以下の小品のみ7点の展
示。白っぽい画面に線と濃淡で人物を描く手法は同一だが、小品で
ある分繊細な感じはするが迫力に欠ける面はある。ロープで縛るよ
うな赤い線が描かれた作品などがあったが、1点釣り糸を画面に巻
きつけてある作品がありこれが中々面白く、小品の場合こういった
工夫が必要かと思えた。
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創刊日:2000-09-07
最終発行日:
発行周期:週刊
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