その他芸術

先週の展覧会

コレクターの目で見た展覧会の情報
絵画、版画、写真を中心に好みのままに先週回った展覧会

全て表示する >

先週の展覧会(特別版)

2001/09/26

今日は、東京都写真美術館で行われている展覧会について一言

現在東京都写真美術館で行われている「手探りのキッス日本の現
代写真」と言う写真展のチラシを見て、良く知っている写真家を思い
浮かべた、池尻清と言う写真家で、作品も持っているし評価している
ので、アンダーグラウンドな写真家だが荒木も現代美術館でやるぐら
いだから池尻も取り上げられたか思った。ところがチラシにはその写
真家の名前はなかった。
チラシやポスターに使われている写真は、私の知っている池尻清の
94年に出た写真集の表紙の写真と酷似しており、盗作といわれても
仕方のないような写真である。
この写真は、小林伸一郎の「HASHIMA 1996」と言う作品であった。
九州の人工島の軍艦島の病院の廃墟の1室で撮られたもので、
下半分が青緑色に塗られた壁と、コードの絡まった門型の移動式と
思える鉄枠、画面中央に床に固定されている頭部固定のY字型の器具
がついた椅子があり、その椅子に古いマネキンが設置されている。
これらの基本的な構図が同じで、画面も6×6で撮ったと思えるスクエア
な池尻と、6×8と思えるチラシでたいして差がない、池尻の写真が若干右
の位置から焦点の長いレンズで撮られているように思える。
写真は同じ位置から撮れば同じような写真が撮れるので、盗作と言うの
は難しいが、この写真の場合中央の椅子にマネキンを据えると言う演出
が加えられており盗作と言われても仕方がないと思う。
池尻のほうが発表が早いのは明らかであるが、汚れなどから同一と思え
るマネキンが池尻の写真では頭があり、小林の写真では頭がないので
撮られた時期も池尻のほうが早い。
こういった写真を若手とは言えプロの写真家が発表すると言うのも問題
だが、それ以上にこういった写真を評価し、あまつさえ写真展の代表作
としてチラシやポスターの写真に使ってしまった、展覧会の企画者、学
芸員の見識の低さネットワークの狭さにあきれた。確かに池尻の写真集
は、エロ雑誌を出している出版社の別冊の形で出たもので、まともな写
真集とは言えないかもしれないが、池尻自身は、写真雑誌でも発表して
いるし、ニコンサロンやMole、スタジオエビスなどのギャラリーでも展覧
会をやっている。そう言った写真家の情報がスムーズに入る体制になっ
ていないからこんなお粗末なポスターを作ってしまうのだと思う。写真美
術館は数少ない写真専門の美術館である、そう言った日本を代表する
美術館がこう言った状態では、日本の写真は美術には、まだほど遠いと
言わざるをえない。
またこの写真展では、鷹野隆大の写真も展示していたが、その展示も
本来の展示である2枚ぐみの写真の間から覗ける構造にはなっていな
かった。この展示法も作家の意図を無視したものと思えた。
以下のページでそれぞれの写真が見られますので
写真を確かめてください
池尻清の写真、以下のページのSCENE1

http://homepage2.nifty.com/LeBois/ikejiri-index.html

小林伸一郎のチラシ

http://www.eart.ne.jp/museum/muse13g.html

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2000-09-07  
最終発行日:  
発行周期:週刊  
Score!: 95 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。