芸術

バウハウス・コスモロジー

近代デザインの基礎をつくった「バウハウス」について、ドイツ留学・研究滞在経験のある発行者がわかりやすく解説していきます。いっしょにバウハウスの宇宙を旅してみませんか。

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[バウハウス・コスモロジー No.93]

2009/04/26

●□□□(バウハウス・レトロ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

また発行の間が空いてしまい、すみません!(汗)
気長に今後ともよろしくお願いいたします。

昨年の夏から日本巡回をしていたライオネル・ファイニンガー展はすでに終
了してしまいましが、その印象が薄れないうちに、ファイニンガーについて
ここで取り上げておくことにしましょう。

○△□ 

光の絵画
──────────────────────────────────
○「ライオネル・ファイニンガー展」より
──────────────────────────────────

日本の巡回展:

2008年8月2日〜10月5日
横須賀美術館

2008年10月17日〜12月23日
愛知県美術館

2009年1月10日〜3月1日
宮城県美術館

絵画表現への興味から、たまたまライオネル・ファイニンガー展に訪れたと
いう来館者のなかには、この画家がバウハウスに関わっていたということを
知らなかった人もいるようですね。もちろん、このメルマガの読者の皆さん
においては、そのようなことはないかもしれませんが。

しかし、確かにバウハウスを語る場合でも、ファイニンガーが主役になるこ
とはほとんどありませんでした。彼の少ない出番のなかでも、1919年の
「バウハウス創立宣言」における表紙の木版画作品「大聖堂」を図版で掲載
し、バウハウスの芸術統合の理念を解説する際が最高潮ということができ、
後はそれほど目立たない存在だったように思います。

今回の日本初となるファイニンガー回顧展において、彼の残した作品を改め
て鑑賞してみることで、いかに彼が多才で素晴らしい芸術家であったかを再
認識することになりました。私自身、彼の一連の絵画をこの目で見て、これ
までになかった衝撃を受け、心を奪われました。

私の個人的な感想ですが、ファイニンガーの絵画作品は、一点だけを観ても
なかなかその良さが伝わらず、今回のようにある程度の量で展示した空間を
体験したときに、初めて彼の試みたものが感覚的に伝わってくるように思い
ました。また、個々の作品の相互作用もそこに生じているのでしょう。

彼の絵画表現にみられる「プリズム・イスム(結晶主義)」は、1911年に
パリでキュビスムに出会ったことに起因するようですが、目の前のプリズム
を通して風景を見たかのような光の表現は、落ち着いた調子のなかでも、何
かしらキラキラとした光の誘惑を感じます。

絵画だけでなく、ファイニンガーの漫画、版画、そして玩具の作品は、それ
ぞれが研究の課題としても面白い対象となると思います。私は未熟ながら、
ファイニンガーの魅力を益々見いだしていきたい気持ちになっています。

○△□

私はまだ訪れたことがないのですが、デッサウとゲッティンゲンの中間ほど
に位置するクヴェトリンブルクにモーリッツブルク財団のライオネル・ファ
イニンガー・ギャラリーがあります。

ライオネル・ファイニンガー・ギャラリー:
http://www.feininger-galerie.de

現在リフォーム中ですが、4月30日には再びオープンするそうです。

「思考の転換 ファイニンガー」展
‐バウハウス創立90周年、1919年におけるファイニンガーの版画
2009年4月30〜6月1日

今後、上記のURLで英語版も整備されると思いますので、ときどきアクセ
スしてみてはいかがでしょうか。

○△□

ドイツのバウハウス資料館(ベルリン)では、現在、「アンドレアス・ファ
イニンガー‐40年代のニューヨーク」展が開催中です。

Andreas Feininger New York in the Forties
2009年2月18日〜5月18日

アンドレアス・ファイニンガーは、ライオネル・ファイニンガーの長男であ
り、バウハウスの学生でもありました。家具職人として学び、ル・コルビュ
ジエの事務所でも働いた彼ですが、建築物の写真家としての頭角を現してい
ました。彼の「写真家は、その対象に誠実な興味を持たねばならない」とい
う信念のもと、当時から芸術のための媒体として写真の可能性を試みていた
のです。

この展覧会の写真においては、40年代ニューヨークの建築の都市としての
景観が表現されています。その綿密に構成された都市の摩天楼、スカイライ
ン、高架線路、ビルの谷間、道路、そして人々の写真は、いかにニューヨー
クのイメージを決定づけてきたかを物語っているようです。

●□□□(バウハウス・カフェ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 

私の近況報告です。

○△□ 

仙台を拠点とする「logue」でご紹介いただきました:

クリエイティブに関する人材育成の将来像:
http://www.project-logue.jp/index.php?ref=interview-007_at-jp

○△□ 

「アート&テクノロジー東北2009」コンテスト作品募集中!:

アート&テクノロジー東北2009:
http://www-cg.cis.iwate-u.ac.jp/AT2009/

○△□ 

自作音楽を中心にした国内外との情報交流: 

MYSPACE MUSIC 
アーティストのページ: 
http://www.myspace.com/drkenta 
(Trance / Techno / Electronica ) 

すでに国内外のアーティストと(システム上の)「友人関係」を結んで交流 
をしているところですが、どんどん「友達の輪」が広がっています!

○△□ 

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創刊日:2000-09-04  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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