芸術

バウハウス・コスモロジー

近代デザインの基礎をつくった「バウハウス」について、ドイツ留学・研究滞在経験のある発行者がわかりやすく解説していきます。いっしょにバウハウスの宇宙を旅してみませんか。

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[バウハウス・コスモロジー No.44]

2003/01/08

 Design: Art & Technology            - 不定期発行 - 
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○△□ バウハウス・コスモロジー (((bauhaus cosmology)))  No.44

                     発行者:ドクトル・ケンタ
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●□□□(バウハウス・レトロ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

構成学の背景
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○バウハウスと構成教育
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「構成」とは何でしょうか?

それは、色や形を基本的な課題とする、造形芸術の世界一般に通じる共通の
原理といえるものです。ときに基礎デザイン(ベーシック・デザイン)とも
呼ばれています。

私もお世話になった筑波大学の三井秀樹先生の著書、『美の構成学』(中公
新書、1996年)には次のように述べられています。

「構成学の理念は今から七〇年以上も前にドイツのワイマールで開学した造
形学校、バウハウスで体系化された。バウハウスでは造形の原理として形や
色彩に加えてさまざまな材料体験とテクスチャの実習が行われ、これに新し
い色材として光や、当時の最先端テクノロジーとして写真による映像実験が
試みられた。」

現在、「構成」の初歩的なところは、日本では小学校の「図画工作」、中学
校の「美術」において学ぶべき内容とされています。現行の学習指導要領に
よると、小学校の第5・6学年の「絵や立体に表現したり、工作に表したり
する」活動に下記のような記述があります。

「表したいことを表すために、形や色、材料の特徴や構成の美しさなどの感
じ、つくるものの用途などを考えるとともに、表し方を構想し計画して、創
造的な技能などを生かして表現すること。」

また、中学校の第1学年、「デザインや工芸などに表現する活動」には以下
のようにあります。

「形や色彩、材料、光などがもたらす性質や感情を理解し、機能的な生かし
方を考え、美的感覚を働かせて美しく構成したり装飾したりすること。」

このように日本の学校教育においてバウハウスに由来する「構成」が取り入
れられたのは、1934年(昭和9年)に出版された、川喜田煉七郎と武井勝雄
の共著『構成教育体系』(学校美術協会出版部)がバイブル的な存在となっ
ている昭和初期の「構成教育運動」、それから戦後、1954年にグロピウスが
来日したことも契機となって翌年発足した「造形教育センター」(初代委員
長:高橋正人)の運動などの成果であると思います。

それでは、このような構成(学)は、バウハウスにおいては、どのように展
開され、発展したのでしょうか。

これについては、やはりヨハネス・イッテンがバウハウスにおいて提案し、
設置されることになった「予備課程」(基礎課程)の果たした役割が大きい
と思います。ここでの教育実践が、造形活動も同時に行うバウハウス教師た
ちの「構成」に関する意識を先鋭化し、結果として多大な成果を得ることに
なったのです。

バウハウスにおける「構成」とは、造形言語の確立であり、それは造形要素
(形・色・材料・テクスチャ・光・運動)と造形秩序(対比や調和など)の
問題を芸術的な理念のもとで実践的に解決していくことでした。教師として
の芸術家たちは、自分たちの活動の原理を追求するとともに、教材化、すな
わち「伝達可能」なものにしていかなければなりませんでした。バウハウス
にける構成教育は、そうして視覚的なリテラシー(読み解き能力)を育成す
るためのプログラムを開発していったのです。

○△□

実はこの内容で、ある学術雑誌の特集号への執筆依頼をいただいています。
歴史的なバウハウスの再考と同時に、現在、私が興味を抱いている「モーシ
ョン表現」についても言及することによって未来的なヴィジョンも示したい
と思っています。


●□□□(バウハウス・カフェ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

私の近況報告です。

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トランスVJをします!:

「Trance Rave」
Guest DJ: KAYA、Support DJ: YOU-ICHI、KATSU、SHU
2003年1月10日(金)、@FACES

先着100名、新成人の方に特典あり!だそうです。

○△□

下記の書籍を入手!:

Johannes Itten. Wege zur Kunst.
(2002/11) Hatje Cantz, Ostfildern

Johannes Itten 1888 - 1967. Eine Retrospektive.
(2002/11) Hatje Cantz, Ostfildern 

イッテン研究により一層力を入れたくなりました!

○△□

謹賀新年!
今年もなにとぞよろしくお願いいたします。


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