芸術

バウハウス・コスモロジー

近代デザインの基礎をつくった「バウハウス」について、ドイツ留学・研究滞在経験のある発行者がわかりやすく解説していきます。いっしょにバウハウスの宇宙を旅してみませんか。

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[バウハウス・コスモロジー No.32]

2002/03/11

◆ Design: Art & Technology            - 不定期発行 - 
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○△□ バウハウス・コスモロジー (((bauhaus cosmology)))  No.32

                     発行者:ドクトル・ケンタ
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●□□□(バウハウス・レトロ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

私の拙論抜粋の続き、これが最後です。

展覧会カタログ『バウハウス展 ガラスのユートピア』読売新聞社、2000年
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○バウハウス教育のコスモロジー(抜粋)p.31
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バウハウス教育のアクチュアリティー ○△□

バウハウスにおいて教育媒体となるは、それが予備課程であれ、工房・建築
の専門課程であれ、「ゲシュタルトゥング」(造形)である。その場におい
て学生はゲシュタルトゥングを学んだのであり、ゲシュタルトゥングを通し
て学んだのである。この芸術領域の総称としてのゲシュタルトゥングは「形
態を生成する」という意味をもつ動的な概念でもあり、常にバウハウス運動
の根底に存在していた。教育機関としての「ゲシュタルトゥングのための大
学」は、芸術の根源的な力に支えられていたといえる。

1923年に出版発表された教育課程の構造図には、造形教育家であるイッテン
の示唆によって実現した「予備課程」、そして「手工芸の復権」というもう
一つの理念から導かれる「工房課程」、さらにバウハウスにおいて「総合芸
術」を体現する「建築課程」に求心的に進むカリキュラムが示されている。

バウハウスにおいて、ゲシュタルトゥングは、あらゆる芸術活動の基礎であ
り、到達点でもあった。「ゲシュタルトゥングによる教育」は人間形成に関
わる一般教育であり、「ゲシュタルトゥングのための教育」は芸術家・デザ
イナー養成の専門教育である。そうしてバウハウス教育は、ドイツに限らず
日本においてさえも、一般の学校教育と芸術系の大学教育との双方に影響を
与えることになったのである。

しかし、当時のバウハウス教育の成果としての方法や体系が、そのまま「神
話」となっているとすれば、単なる形式的な受容であり、今、ここにおいて
も実践的な意味があるかどうかは保証できない。まずは「脱神話化」の作業
が必要になってくるだろう。

イッテンの予備課程を継承し、機能的・合理的な方向性を強化したヨーゼフ・
アルベルス(アルバ−ス)やラズロ・モホリ=ナギ、機能主義的な方向に進
んだバウハウスにおいても常に芸術家としての立場を維持して独自の芸術理
論を構築したパウル・クレーやヴァシリー・カンディンスキー、裸体画にお
いて総合的な「人間」をテーマとしたオスカー・シュレンマー、商業美術に
直結するレタリングを担当したヨ−スト・シュミットなど、バウハウスの基
礎教育だけを考えても様々なベクトルが存在している。

そこに共通するのは、それぞれが時代精神に敏感であり、失敗を恐れない実
験的な造形活動と教育実践をバウハウスにおいて行ったということである。
本来、社会の要請により設置される学校は、そこで文化の再生産の場となり、
社会における文化の進行には必然的な遅れをとることになる。しかし、バウ
ハウスという学校は未来的な視座をもち、文化の最先端に位置していた。バ
ウハウス教育はそのような未来に向けた社会改革、人間改革の実践であった。

マルチメディア時代の今日にあってもバウハウスの「諸芸術の統合」と「芸
術と技術の統合」は生きている。様々な情報は統合され、人間の五感に直接
的に働きかけるようになる。これを実現させた電子テクノロジーは、やはり
芸術的な精神と結びつくことによって豊穣な成果をもたらそうとしている。
このような状況においては常に実験的に実践することが必要であり、まさに
マルチメディア時代のバウハウス教育が求められようとしている。今日にお
いても当時のバウハウスと同様、「全人教育」が必要なのである。

これを「エレクトロニック・バウハウス」(あるいは「デジタル・バウハウ
ス」)と呼び、今まさにそのトポスが現れようとしているのである。そのと
き、当時のバウハウスの成果はもう一度新たに吟味され、その真価が問われ
ることになるだろう。

○△□

「バウハウス教育のコスモロジー」、いかがでしたでしょうか。
芸術教育の立場からみたバウハウスということでまとめてみたものです。

●□□□(バウハウス・カフェ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 

3月8日、デジタルコンテンツグランプリ東北2001のフォーラムに参加して、
河原敏文さん、モンキー・パンチさん、宮崎光弘さん、ひびのこづえさんと
名刺交換しました!

同日の夜、トランスのクラブ・イベントでVJをやりました。
なんと、9時から3時まで一人で延々と・・・。


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