億の近道

個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を。執筆陣は現役の証券・金融業界の人間ばかりです。プロの目から見た各種分析や銘柄を参考にして、「億」の資産を目指しましょう!既に読者は1万人を越えています。各種コラムやイチオシ銘柄が大好評。濃い内容に自信有り。

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億の近道 2018/06/05

2018/06/05

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投資情報メールマガジン                   2018/06/05

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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【ご挨拶】

 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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             −本日の目次−
        (本日の担当:石川臨太郎&大原浩)


   ◆コラム「有料メルマガライブラリから(260)」:石川臨太?
   ◆コラム「書評:資本主義と自由」:大原浩


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■炎のファンドマネージャーの「炎流・有望銘柄の選び方セミナー開催!!

= 続々お申し込みいただいております! =

 「億の近道」月曜版担当の大人気執筆者、炎のファンドマネージャーが、
投資セミナーを行います。本年1月のIPO株投資セミナー以来、5ヶ月ぶり
となります。

 個人投資家にとって大きな関心のある銘柄選定のイロハを中心に、役に立つ
内容を予定しています。


[過去のセミナーの受講者の声]

「個別銘柄の興味ある話がたくさん聞けて大変有意義でした」
「前回セミナーで***に投資して倍になりました。今回も期待しております」
「具体的な株銘柄をわかりやすく提示してもらったのがよかった」
「質疑応答で炎さんの誠実で真面目なお人柄がうかがえました」
(受講者アンケートより一部抜粋)

 今回は人数限定で行いますので、質疑応答の時間も多めにお取りしています。
 ぜひ参加下さい!


【開催概要】

日時:6月30日(土)
   13:15開場 13:30開始 16:40終了予定

 1.過去3回セミナーで取り上げた銘柄のレビュー
 2.バリュー銘柄はこうして選べ
 3.中小型成長株投資のポイントと注目銘柄
 4.テーマ株、材料株投資と1年以内に成果を高める有望銘柄
 5.IPO銘柄への取り組みスタンス
 6.銘柄別投資作戦
 7.モデルポートフォリオ
 8.質疑応答
  (内容・時間は変更することがあります)

場所:東京都渋谷区 渋谷駅より徒歩5分
    場所の詳細は、お申し込み後にご案内いたします。

参加費:5,000円(税込)
講師:炎のファンドマネージャー

※終了後、有志にて懇親会を行います。費用は実費(5,000円程度)です。
 セミナーお申し込み時にお知らせ下さい。


【申込要項】

1.こちらのフォームに必要事項を入力・送信して下さい。

  https://goo.gl/nupnsy

2.お支払いはクレジットカード払いのみとなっております。

 ※満席になり次第、お申し込み〆切となりますのでご注意下さい。


【注意事項】

1.当日の撮影・録音等は固くお断りいたします。
2.途中参加、途中退出も可能ですが、参加費は返金いたしかねます。


※当セミナーは、特定の金融商品を斡旋・販売するようなことはありません。
 純粋に情報提供ですので、安心してご参加下さい。

主催:NPO法人イノベーターズ・フォーラム


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◆コラム「有料メルマガライブラリから(260)」


 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライ
ブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致し
ないことを予めご了承下さい。


=コラム「『偶然で稼げた』を『必然で稼げる』に変える努力」=
 (有料メルマガ第178回・2012/5/29配信号)

※2012年5月現在の内容です。留意してお読み下さい。


【前略】


 日食は太陽の光が月に遮られて起こる現象ですが、相場市場で起こるショッ
ク安は、投資家の恐怖(=月に該当)が太陽の光(=需要=投資家の欲望)を
遮って起きる現象です。

 似ているのは月が移動して太陽の光が戻ると日食が終了することと、投資家
の恐怖が去って光(=需要=投資家の欲望)が戻り、企業の本質的な価値が株
価に反映されるようになる(=株価が上がってくる)ところです。

 リーマン・ショックや東日本大震災+原発事故などによるショック安によっ
て、投資家の株に対する需要が消え去って、企業の株価がその企業の本来の資
産価値や、利益を上げて儲け続ける事業価値よりもとても大きく下がっている
ならば、余裕資金で黙って買っておけば、経済環境や投資環境が普通の状態に
戻ったときは、過去のショック安後にはいつも起こったように需要が戻り、株
価も適正な評価まで戻ってくる。

 冷静な頭で考えたなら、そう馬鹿げた予想ではないと思います。確かに冷静
な状態で考えれば、そう思えても、株価がドンドン下がっていく状況で冷静さ
を保つことは、なかなか難しいことだと感じます。

 余裕資金で投資しているなら冷静さを保てても、借金によるレバレッジ投資
を行なっていれば、企業の本質価値がどんなに高かろうとも、実際に株価が変
動すれば、市場でつけた株価によって追い証を要求され、市場から強制退場を
命じられ、借金だけが残ることもありえます。そのような目に合った投資家も
多いことでしょう。今回も同じことが起こる可能性も充分考えられます。

 株式投資は投資家間の経済戦争ともいえますが、本当の軍事力のぶつかり合
いである国家間などの武力行使の戦争とは違って、よほど無理な投資行動をと
っていなければ、軽傷を負うことはあっても、破綻するような大きな痛手を受
けることは、少ないと考えています。

 株式投資をすることで破産するなどということは、無謀な投資をしていたと
いうことに他ならないと考えます。何が無謀な投資で、何が無謀な投資でない
かは、各投資家の資産背景や収入の状況によって違うので、一概に決め付ける
わけにはいきません。

 常に冷静に、『現在の自分にとって無謀な投資とは何か』をチェックして、
リスクを管理していくことが投資という経済戦争で生き残るためには必要不可
欠だと思っています。

 100億円の金融資産を持っている人が、一銘柄に1億円投資したとしても、
無謀な投資とは言わないと思います。しかし1000万円しか金融資産を持っ
ていない投資家がトヨタのような優良企業だとしても800万円も900万円
も、集中投資をしたならば、かなり無謀な投資だといえるかもしれません。ト
ヨタの株価にしても大きく変動しています。1000万円しか金融資産を持っ
ていない投資家にとっては800万円の株が300万円以下になれば、つまり
金融資産が500万円も減れば、かなり大きな痛手です。

 しかしサラリーマンのようにサラリーという安定収入を確保できていれば、
実生活が破綻してしまうことはないでしょう。

 投資家という株式市場で闘う兵士は、株式市場というバトルフィールド(=
戦場)で生き延びることが大事です。経済戦争でも大きく資産を失えば、実生
活への影響は避けられません。

 そのためには無理をしないで、余裕資金で株式投資をすることが大切です。
どんなに確実に儲かりそうな予感がしても、相場に絶対はありません。実生活、
社会生活までをも破綻させてしまうような、自分の経済的実力をオーバーする
ような過大な投資は行なわないことが大事なのです。

 大きなショック安が起きるたびに、欲に引きずられて過大な投資を行なわな
い克己心を養うことも、とても大切なことだと強く感じます。きちんとリスク
を管理している投資ならば、一時的に投資額が減少してしまっても、投資家の
恐怖が去って需要が戻して株価も上がってくるまで耐え忍ぶことができます。
余裕資金の一部を使って大底で投資株数を増やすことが可能ならば、資産を増
やすチャンスともなります。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


★有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」を週1回配信し
 ています。石川臨太郎が特定銘柄を挙げて詳細研究する「銘柄研究」が好評
 です。ご興味がある方はぜひ一度ご購読下さい。


【自己資金でM&Aも!古い歴史と安定的事業に加え、キャッシュリッチで不
 安が少ない内需企業を研究!!】


 本日配信の有料メルマガでは、古い歴史を持ち、自己資金だけで安定的に事
業を継続できるほどキャッシュリッチで、株主還元にも積極的な内需企業を研
究しています。

 また、コラムでは、「海外発のリスクオフが起きた時に、探鉱のカナリアの
ように大きく下落する日本株についていつも思うことと、このような時に下げ
ないで株価が上がる業績のサプライズ的な伸びを見せる企業への投資の有利さ
を述べたいと思います。」と題し、外部環境の分析をした上で、付和雷同しな
いでホールドする手法を昨年9月の研究銘柄で確認しています。

 さらに、先般来筆者が注目しているある商材に関する調査を元に、分散投資
と集中投資の戦略を選択する考え方についても詳しく書いています。

 不安定な外部環境で考えられる投資行動へのヒント満載です。
 購読をお待ちしております。


有料メルマガは週1回・火曜日配信です。
詳細は http://www.iforum.jp/magazine.htm をご参照下さい。


 過去サンプル(研究銘柄)
 銘柄研究 帝国電機製作所(6333)http://okuchika.jugem.jp/?eid=5007
 銘柄研究 わらべや日洋(2918) http://okuchika.jugem.jp/?eid=4234
 銘柄研究 ミライアル(4238)  http://okuchika.jugem.jp/?eid=4244

過去サンプル(コラム)

 増益修正や増配発表企業の株価が下落するのはチャンス(2017/02/28)
 http://okuchika.net/?eid=6894

 安心できる企業の株でポートフォリオの再構築したい(2017/01/10)
 http://okuchika.net/?eid=6789

 割安企業を選んで分散投資を行えばリバウンド相場で大きく稼げる
 (2016/12/27)
 http://okuchika.net/?eid=6776

 現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしよう
 とするための心得(2012/11/06)
 http://okuchika.jugem.jp/?eid=4235


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、
当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が
変化している可能性があります。)


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◆コラム「書評:資本主義と自由」


書評:資本主義と自由
ミルトン・フリードマン著、日経BP社
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●自由こそ資本主義の源流

 1962年にそれ以前の講義内容を基に出版された本ですが、60年近く昔
の内容であるにも関わらず、現代我々が直面している諸問題に関して鋭く切り
込み、かつ明確な解答を与えている名著です。

 1776年に国富論の初版が発刊されてからほぼ250年、その輝きを失っ
ていないのと同様、本書も風雪に耐えながら残っていく古典となるでしょう。
また、アダム・スミスに関する言及もしばしば登場しますが、きちんと彼の主
張を理解したうえでのコメントであり、本来の内容を捻じ曲げて伝えている自
称<スミス派>の人々とは一線を画しています。

 また、本書の内容そのものがアダム・スミスの正当な後継者であることを示
しています。スミスは「見えざる手(決して『神の』ではありません!)」、
すなわち国民が参加する市場の「自律的コントロール」を重視していました。
フリードマンも筋金入りの「自由主義者」であり、市場あるいは民間の力最大
限に活用するのが合理的であると主張しています。

 ただし、「国家」がある分野において重要な役割を果たすことは二人とも認
めています。まず第一は「国防」、その次に国内の「治安」があげられます。
「国防」に関しては日本国内には奇妙な「憲法9条教」の信者がたくさんいま
すが、国内の同胞から自分の安全を守るのに警察が必要であると主張している
のに、国外の侵略的国家から自国を守るための軍隊が必要無いなどと主張する
のはクレイジーな話です。

 どのような社会にも犯罪者は一定割合(比率の多少の違いはあっても)で出
現しますし、独裁者が支配する邪悪な国家は朝鮮半島だけではなく、世界中の
多くの地域に観られます。

 そのような「夜警」としての役割以外の国家の重要な役割には<カルテルの
打破>があります。スミスは「商工業者が集まれば、それが趣味の会であって
も結局<談合>になる」と何回も指摘していますが、「厳しい競争の中で互い
に協力して戦う」というのは人間の本能であり、美徳とも言えます。

 しかしながら、国民から見れば「業者が結託して価格を吊り上げる」等の行
為は、大いなる不利益です。したがって、国家がそれらの業者(アダム・スミ
スのいう商工業者)を監督し、互いの競争を促進しなければなりません。つま
り「自由競争を担保するために政府の存在が必要」なのです。

 ところが、自由競争を促進すべき政府が、商工業者の後押しをして輸入関税
・輸入制限、補助金、参入制限、さらには自らが参入する「国営」などの手法
によって自由競争を妨げています。


●政府が行うべきではない14の事業

 フリードマンは、第2章で政府が行うべきではない事業の14のリストをあ
げています。

1)農産物の買い取り保証価格制度
2)輸入関税・輸出制限
3)産出規制
4)家賃統制
5)最低賃金・法定金利
6)産業規制・銀行規制
7)ラジオ・テレビ規制
8)社会保障制度(特に老齢・退職年金制度)
9)特定事業の・職業の免許制度
10)住宅政策
11)平時の徴兵制
12)国立公園
13)営利目的での郵便事業
14)有料道路

 フリードマンが提案してから60年以上たっても、あまり進歩が無いのは残
念です。

 13)の郵便事業は、日本では民営化されましたが、「信書」に関してはば
かげた規制がまだ残っておりヤマトは事実上市場から排除されました。

 1)の農産物に関する規制は、規制を行っているどのような国でも農業が発
展せず、特に農民一人あたりに換算すれば、莫大な金額をつぎ込んだ日本の農
業は壊滅的状態です。

 2)の輸入関税・輸出制限について、アダム・スミスは、<国家の利益のた
めではなく、特定の商工業者の利益のために行っているに過ぎない>と切り捨
てています。

 5)の最低賃金は、弱者を守るように見えて実のところ弱者を苦しめていま
す。市場経済では、価格が上がれば需要は減ります。最低賃金によって雇用の
総数は減り、職にあぶれた人はゼロ円の収入しか得られない失業者になります。
また、最低賃金によって企業の競争力がゆがめられ、産業の発展が阻害される
ことも雇用にはマイナスです。

 8)の年金制度(強制加入)は、個人の人生に国家が介入するやり方です。
20歳を過ぎた大人に「老後の生活設計をどのようにするのか」国家が指導す
るというのは全体主義的です。アリのようにきちんとたくわえをしなかったキ
リギリスにどのように国が対応するのかは、別次元の話です。

 9)の免許制度はかなり議論を呼ぶ争点だと思いますが、フリードマンは医
師や弁護士の免許制度も不要であると断じています。当然、「免許制度が無け
れば選択に困る」という話が出てきますが、「資格を持ったやぶ医者や悪徳
(無能)弁護士がどれほど多いのか?」ということを考えるべきでしょう。
例えば、金融機関や企業の評価は複数の民間の格付け機関(調査会社)が行い、
全く問題がありません。むしろ企業の信用調査における民間の情報・分析の蓄
積は驚くべき程です。「世間の評判」はかなり信頼がおけるものですし、ネッ
ト社会での「評判」の伝達スピードは迅速です。

 そもそも、これらの免許が終身であることが問題です。日進月歩で進歩する
現代社会において、30年前に試験に合格した人物の技量はあてになりません。
自動車運転免許でさえ5年ごとに更新しなければならないのですから、これら
の免許も5年あるいは10年ごとに更新手続きを義務付けるべきです。

 同じことは大学を含む教員にも言えます。大学教員でもあったアダム・スミ
スは「競争原理が働かない大学の教員は腐敗する」と述べていますが、まさに
それが現実になっています。
 教員も自由市場で(学生や学費を支払う親から)きちんと評価されるように
ならなければ、教育の質の向上は見込めません。この点においてフリードマン
は、生徒や親が公立・私立を問わず、好きな学校で学べる「バウチャー制度」
という優れた提案をしています。


●リベラルとは何か?

 本書の冒頭でフリードマンは、リベラルという言葉が現在では全く反対の意
味に使われていることを嘆いています。

 そもそもリベラルという言葉は「自由を大事にする人々」をさしますから、
本来個人の自由を最大限に尊重する「小さな政府」を信奉する人々を意味した
はずです。ところが本来の意味でリベラルな人々は、現在は「保守派」と呼ば
れ、「大きな政府(福祉国家)」を信奉したり共産主義(全体主義)のように
個人の自由を奪う(例えばナチスは国民社会主義ドイツ労働者党で共産主義を
信奉(共産党を弾圧したのは同じ方向を向くライバルであったから)し、毛沢
東やスターリンはヒットラーをはるかに上回る人民を粛正で虐殺しています。
もちろん、北朝鮮もその仲間です)人々が勝手に自分たちのことをリベラルと
呼び、それが左翼勢力に支配されているマスコミによって広まり一般化してい
ます。

 要するに「リベラル」という言葉が「背のり」されたわけですが、それほど
「自由」という言葉は現代社会において重みがあります。政治的な意味合いだ
けではなく「自由」と「民主主義」は、ピーター・ドラッカーが述べる「知識」
が経済の中心である現代において、発展のための必須の条件なのです。

 例えばガレー船(古代において2列に並んだ多くの漕ぎ手が全力で漕ぐこと
によってスピードを増した船)の漕ぎ手を考えてみましょう。彼らを一生懸命
働かせるため、鎖でつないで鞭打てばいくらか効率が上がるかもしれません。
むろん、「インセンティブ」が全くない彼らを働かせるための監督管のコスト
は馬鹿になりませんが、「牛や馬」と競合する労働であれば、このような手法
もそれなりに役に立ちます。

 ところが、現代の「バイオ研究所」において、研究員達を鎖でつないだうえ
で鞭打つことで、より良い研究の成果が出るでしょうか?むしろ逆なはずです。

 米国の南北戦争は「奴隷解放」に関する倫理的な争いのように語られ「リン
カーン」は、奴隷解放の英雄のように語られますが、そうではありません。
 農場労働で大量の奴隷(牛や馬の代わり)が必要であった南部に対して、工
業化が進んだ北部では工場で奴隷を鞭打って働かせるよりも、解放奴隷にして
「えさを与えてやる気にさせたほうが」より効率的だったのです。

 少し皮肉な表現をすれば「社畜」であるサラリーマンと、コンビニ・オーナ
ーなどの自営業者との関係に近いということです。少なくとも自分が「社畜」
であると感じているサラリーマンは、必要最低限の仕事をして楽をすることし
か考えません。それに対してコンビニ・オーナーは24時間息の抜けない過酷
な環境であっても頑張ります。売り上げや利益が増えた場合の「一国一城の主」
というインセンティブがあるからです。

 「女工哀史」などという言葉もありますが、工場で鞭打って働かせるなどと
いう話は聞いたことがありません。農作業であれば労働の質はそれほど問われ
ませんが、工場の労働者がたくさんに別れた工程の中で「へま」をすれば、完
成品全体に影響を与え大きな不利益を被ります。ですから、鞭打たれていやい
や最小限のことを行う奴隷は役に立たず、「インセンティブ」を与えられて、
積極的に仕事を行う「解放奴隷」が米国北部の工業地帯に必要不可欠であった
のです。

 この事実は、「10万年の世界経済史」<下>(グレゴリー・クラーク著)
によって19世紀〜20世紀にかけての世界の繊維産業でも検証されています。

 当時英国は、繊維工場の機械や技術者を世界中に派遣する技術大国でしたが、
他の国々(特にアジア、アフリカなど)の工員の賃金は英国をかなり下回って
おり、賃金において英国は競争上不利でした。ところが、全体的な英国の競争
上の優位はなかなか崩れ無かったのです。著者はその理由を明確には述べてい
ませんが、おおむね「工員の質」および「マネジメントの質」のかなりの差が
英国と他の国々の間にあったのは間違いないようです。

 したがって、リベラルを名乗りながら、実際には全体主義・独裁主義である
チャイナ、南北朝鮮、さらにはベトナムなどの共産主義国をはじめとするグル
ープは、「知識」が最も重要な資源である現代において、永遠に先進国の仲間
入りはできません。これらの国々を「発展途上国」あるいは「新興国」と呼ぶ
ことがありますが、少なくとも「知識社会」における発展が望めないのですか
ら「後進国」と呼ぶのが正しいということになります。


●合法的利権集団である労働組合について

 政府が行っているわけでは無いので14のリストには入っていませんが、労
働組合も社会に害悪をもたらすものの一つです。

 フリードマンが行った大まかな分析では、労働組合の力で労働人口の10〜
15%の賃金が10〜15%引き上げられると、残り85%〜90%の賃金水
準は4%押し下げられるという推定に達しています。他の研究者による数字も
ほぼ同じ内容のようです。

 商品の価格が上がれば需要は低下します。その結果その労働組合が牛耳る職
場や同業などから弾き飛ばされた人々が職探しをします。供給が増えるので、
それらの人々の賃金は当然下がります。結局、低賃金労働者を犠牲にして高給
取りの組合員が潤います。

 フリードマンの言葉を借りれば「労働組合は、雇用をゆがめてあらゆる労働
者を犠牲にし、ひいては大勢の人々の利益を損なっただけではなく、弱い立場
の労働者の雇用機会を減らし、労働階級の所得を一段と不公平にしてきた」の
です。


●今こそ資本主義と自由について考えるべきとき

 60年前のフリードマンの鋭い指摘にも関わらず、現在に至るまで国家の機
能は肥大化してきました。何か問題があれば「国が悪い」と、責任を押し付け
る風潮がその流れを加速させたのは間違いありませんが、国の役割が増えれば
増えるほど、個人の自由は制限されます。

 日本をはじめとする先進資本主義国家が、共産圏のような全体主義・独裁国
家になってしまわないよう、今こそ「国家」と「個人」の関係を見直すべき時
ではないでしょうか?


(大原浩)


*2018年4月に大蔵省(財務省)OBの有地浩氏と「人間経済科学研究所」
 (JKK)を設立しました。HPはこちら https://j-kk.org/


【大原浩の書籍】

★夕刊フジ(産経新聞社)にて「バフェットの先を行く投資術」)」
 <毎週木曜日掲載>
 月刊「産業新新潮」(産業新潮社:http://sangyoshincho.world.coocan.jp/
 にて「ドラッカー18の教え」を長期連載中。

★「バフェット38の教え」(昇龍社、アマゾンキンドル版)が発刊されまし
 た。
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★終身雇用の実力主義―バフェットとポーターに学ぶナンバーワン企業戦略―
 アマゾン・キンドル版
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★バフェット流で読み解くGINZAX30社(2018年度版、上巻、下巻)
 <発行:昇龍社>(アマゾン・キンドル版)が発刊されました。
 上巻:http://amzn.to/2wtdH3m
 下巻:http://amzn.to/2wjJTFE

★バフェット流で読み解くGINZAX30社(2017年度版、上巻、下巻)
 <発行:昇龍社>(アマゾン・キンドル版)
 上巻:http://amzn.to/2clE4yw
 下巻:http://amzn.to/2clFbxZ

★バフェット流で読み解く、GINZAX30社<特選・優良企業>
 昇龍社、アマゾン・キンドル版<上・下巻>2016年度版
 http://goo.gl/3icB5G
 http://goo.gl/ltVLIs

★『投資の神様』(バフェット流投資で、勝ち組投資家になる)<総合法令>
  http://goo.gl/MKtnf6

★「客家大富豪の教え」18の金言」に学ぶ、真の幸せをつかむ方法
 著者:甘粕正 <アマゾンキンドル版>
 http://goo.gl/rKIvhB

★「賢人バフェットに学ぶ・投資と経営の成功法則」
 昇龍社(アマゾン・キンドル版)
 http://goo.gl/UMxBYs

★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2014)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
 http://goo.gl/Blo6KT

★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2013)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
 http://goo.gl/iz1GUV


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)


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