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Moyan Odiria

ファンタジー世界の源である中世ヨーロッパ民俗文化について解説。
中世に関する素朴な疑問等もお待ちしております。

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[Moyan Odiria]#140 06/23号

2009/06/23

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                                                                  第140号
                                                              2009/06/23
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            ファンタジー/中世ヨーロッパ民俗文化情報マガジン

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[Contents]

○新コーナー!”中世ヨーロッパヘッドライン”
○告死童子の物質コラム
○編集後記
○本日の一言

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2ヶ月ほどお休みを頂いておりましたが、今回より定期発行にて復活です。
全国的に梅雨にはいっていますが、連続して真夏日も続くとのこと・・・。
(蒸し)熱さ対策はしっかりとなさってくださいね。


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▲▼▲▼中世ヨーロッパ情報ヘッドライン▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

今回より、webサイト「Medieval news(http://medievalnews.blogspot.com/)」
に掲載されている情報をメルマガにてお届けする新コーナーを設置いたします。
現在でもヨーロッパ各地では中世の名残の祭りや発掘などが続けられています。
その情報をニュース形式で日本の皆様へお届けします!


●カナダの大学で800年前の羊皮紙文書みつかる

カナダにあるブロック大学内古文書館で、約1200年頃に書かれた封蝋に守られた
文書を発見しました。
情報によると、昨年夏に図書館の大規模な整理をしていたところ、発見されたと
のこと。オンラインアーカイブやX線などの科学的調査を行ったところ、1219年
頃に土地権利についての親子の手紙である可能性が高くなってきました。

担当者曰く「なぜ800年も昔のものがこのカナダにあるのかが不思議だ。今までも
守られていたのだから、これからも厳重に管理していきたい」とのこと。


●1400年代の装飾祭壇を初展示/セント・エドバンズバリー大聖堂

イングランド東部・サフォークにあるセント・エドバンズバリー大聖堂にて当時
この大聖堂にあったと思われる「エドモンド王と大司教が描かれた祭壇」を展示
しています。カンタベリー大司教により、6月上旬に奉納されました。
サフォーク地方は、当時東の王であった聖エドモンドの地であり、イングランド
内でも大変美しい街として知られています。

「この祭壇は、黒死病・ロンドンの大火災・ビクトリア女王の戴冠式など重要な
事柄にしか使えことが許されなかった。今回本来の地に戻ったことはとても喜ば
しいことだ」と、関係者の話。


●昔のお城、好評売出中!
過日のドラキュラ伯の城が売りにだされたことで話題になりましたが、ヨーロッ
パ全体では老朽化した当時のお城が普通に売られています。
ということで毎回ご紹介。架空ではありません。本物です。念のため。

物件:クラスキー城(Crayke Castle)
場所:イギリス・ノースヨークシャー地方

建築年:
1100年代に一度建設、1450年代に移築。2009年現在現在・築560年。

来訪記録:
ジョン王(1209・1210・1211年の3回)・ヘンリー2世(1227年)・エドワード1
世(1292年)・エドワード2世(1316年)・エドワード3世(1345年)

間取り:
台所/中世の時代から使われていたため大変広い。料理用暖炉つき。
ベッドルーム/8部屋
バスルーム/5部屋
応接室(大小含む)/4部屋
馬をつなぐためのパドック(中庭)
その他/果樹園・駐車場・テニスコート・森林など

売出価格:3500000ポンド(日本換算・約54億円)

※現在はB&Bとして利用可能なようです。詳細公式サイトまで。
[Crayke castle]
http://www.craykecastle.co.uk/


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○告死童子の中世的物質コラム・第7回○
〜金属/8〜

"黄銅"や"白銅"について。
これらは現在でも使われている別種の合金ですが、両者とも意外と古い歴史を持
っています。

銅と亜鉛の合金を"黄銅(Brass)"といい、発祥は小アジアとか中国だといわれてい
ます。ただ、中国あたりでも亜鉛を認識して黄銅を作るようになったのは明代に
なってからと、かなり最近のことのようです。黄銅は、青銅ほど強くないので、
なかなか実用品としての研究がされなかったのでしょう。用途としては、色合い
が金に似ていることから、貨幣や装飾品に用いられ、ヨーロッパでは楽器の材料
にもなって、ブラスバンドという言葉のもとになりました。

"白銅"は、さらに厄介です。白銅は銅とニッケルの合金で、史上最初に扱ったの
は中国人であり、紀元前にはあったといわれています。重さや色合いなど、ほか
の銅合金と似ているところがあるんですけど、昔の技術では銅とニッケルを分離
させられませんでした。これは、ニッケルの融点が1,455℃と銅よりも高く、しか
もニッケルと銅の比重がほとんど同じであるためです。

それで"?(沃の下に金)"という字を当てられたこともあったようですけど、"白銅
"という中途半端な名前のまま、銅とは別種の金属として扱われ、ニッケルを表す
漢字も作られませんでした。

銅とニッケルが初めて分離されたのは1751年で、"ニッケル"の名は、ドイツ語で
白銅を指す"Kupfernickel(キュプロニッケル)"に由来します。これは"悪魔の銅"
という意味ですから、銅を離さない悪魔のような金属という感じでしょうか。

こんな有様ですから、相当最近にならないと成分を調整して白銅を作るのは無理
で、できたものを使うほかなく、もともと青銅ほど丈夫でもありませんから、貨
幣に専ら使われました。秦漢時代の大夏(バクトリア)の白銅貨幣が最古の遺物で
あり、唐の時代に盛んに使われたようです。

ちなみに、ホムンクルスライヴver.関西の鳳花さんの朗読に"ニッケルの雪"とい
う一節がありますが、これがキュプロニッケル、すなわち白銅貨のことです。


                                                       (文責:告死童子)
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○編集後記○

前回のメルマガ後記でこのようなことを宣言しておりました・・・↓

本家Illusion Windホームページにて、5月よりオンラインイベント「メディエイ
バル・ブログラム」をリニューアルしてお届けする予定です。
アメリカなどで中世の祝祭を再現した「ルネサンス・フェスティバル」画像の紹
介などが中心となります。

↑なかなか手付かずのままでした。大変申し訳ありません(謝)。
気を取り直して、7月より夏のメディエイバルフェスタin the worldとしてご紹
介していきます!ヨーロッパ・アメリカはもちろん、日本国内でも中世ヨーロッ
パ関係のイベントがあればはせ参じますので、ぜひ情報をお寄せください!


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:本日の一言:

相談するときには過去を、享楽するときには現在を、
何かするときには未来を思うがよい。
                                                        (ジュベール)

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Moyan Odiria 140
発行・編集人:Illusion Wind
最終発行日: 2009/06/23

Site Address:http://woodruff.press.ne.jp/illusion/
Mail:illu@woodruff.press.ne.jp
(問い合わせ・掲載希望等は上記アドレスまでお願いします)

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創刊日:2002-01-28  
最終発行日:  
発行周期:隔週  
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