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ながい介護丞と とうなす屋の 平成浮世草子

強欲代官と物知り商人との時空を超えた対話が、超高齢社会に突入した平成の世相を鋭く抉る、時代劇メルマガ巨編!これからの20年、近未来のシニア・ライフに役立つ情報も満載・・・かも?

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ながい介護丞と とうなす屋の 平成浮世草子第102号

2006/01/25

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          平成18年1月25日  第102号


強欲代官と物知り商人との時空を超えた対話が、超高齢社会に突入した平成の
世相を鋭く抉る、時代劇メルマガ巨編!これからの20年、近未来のシニア・
ライフに役立つ情報も満載・・・かも?


           ◆◆◆  ニュース  ◆◆◆

         謹んで、新春のお慶びを申し上げます。

   ついにと申しますか、ようやくと申しますか、なんとか100回まで続
   けることが出来ました。皆様のご支援のお蔭と、深く感謝いたしており
   ます。これからも「平成浮世草子」をお引き立て下さいますよう、よろ
   しくお願い申し上げます。

   今年は、もう少しご愛読者を増やしたいと思っております。お知り合い
   の方などに「平成浮世草子」をご紹介いただければ、大変有難く存じま
   す。何卒よろしく、お願いいたします。


                ◆◆◆


    ◆◇◆ 第102話 「代官、薬喰いをする」の巻 ◆◇◆


(唐)お代官さま、まことに申し訳なきことにはございますが、例の催しの事
   は一旦取り止めといたしますので、何卒ご了承を・・

(代)うむ?? 催し事・・ とは、はて一体なんであったかの?
   ま・・ 何でも良いが、催し事と申すは、催した時にすぐにいたす事が
   肝要じゃぞ。我慢をすれば体にも悪い。予もだんだんに、出が悪うなっ
   て・・・

(唐)?? お忘れとあれば、なお好都合でございますが・・
   この月の晦日に予定しいたしておりました「薬喰い」のことにございま
   す。思わぬ事態となりまして、やむなく・・

(代)なんじゃ! あれか? あの薬喰いは、予も楽しみにしておったに!
   何故じゃ? 取り止めの訳を申せ。

(唐)はい、この度は、久しぶりに解禁となりました、亜米利加国からの輸入
   物と近江国産の薬を、食べ比べという趣向でございましたが、先日、亜
   米利加国からのものが、突然、店頭から消えてしまったのでございます。

   お代官さまの「薬好き」は、よく承知いたしておりますれば、また、趣
   向を変えて、ご案内申し上げようかと・・・

(代)待て。その話は些か承知じゃ。
   昨年末に、一旦途絶えておったものを、お上のお許しが出て、再び、か
   の国から買い入れるということではなかったか?

   丼飯屋の吉田屋なぞは、また商売が出来ると喜んでおった矢先のことで
   はないか。

(唐)左様でございます。吉田屋も、こんなことでは商売になりますまいが、
   悪いのは亜米利加国でございます。

   そもそも、輸入再開につきましては、厳しい安全管理の基準を亜米利加
   側に突き付け、それを厳格に守ることを条件に、お許しになったのでご
   ざいますが、輸入再開からわずか一月で、かの国がこの条件に違反した
   事実が明らかになってございます。

(代)そもそも、どのような話であったかのう? 
   養生肉を巡っては、いろいろと事件があったように思うが、だいぶ日も
   経って、なにやら分らぬようになった。

(唐)さようでございますな。
   牛肉の産地偽装という事件もございましたが、こちらはまだ罪が軽い方
   で。深刻なのは、この養生肉が安全な食べ物かどうかということでござ
   います。

   なかなか一言では説明もなりませぬが、元はといえば、英吉利国の牛が
   狂牛病というものにかかりまして、これは牛の脳みそがスポンジ・・ 
   というか海綿のようにふわふわになるというもので、この病気が人にも
   うつる恐れがあるということでございました。

(代)なにやらまた、ややこしそうな話じゃな。海綿の如くとは・・・ そう
   いえば海綿体というものが、体のどこかにくっついておったような?

   それは良いとして、牛ごとき獣から病をもらうのは御免蒙りたいが、脳
   みそがふわふわになるのは良いことではないのか? 其の方も以前、頭
   をもっと柔らかく・・ と申しておらなんだかの?

(唐)・・・ それとこれは話が違っております。こちらは頭の中が壊れるの
   と同じで、廃人同様になるか死に至るかという、恐ろしき病で、しかも
   これといった治療法とてございませぬ。

   それで、狂牛病にかかった牛の「養生肉」を食すれば、人にうつる可能
   性が高いため、お上も亜米利加国へ厳しい検査を要求したのでございま
   す。

(代)養生肉は薬じゃぞ。それが恐ろしき病気の元となるとは「薬転じて毒と
   なる」か・・

   ならば食わねば良かろう。「薬喰いは一切ならぬ」としたらどうじゃ?

(唐)そうも参りませぬ。
   養生肉はもはや庶民に人気の食べ物。それに近江、松坂をはじめ、我が
   国内産のものは、厳格な管理が行われて、病気の恐れはほとんどないの
   でございます。

   問題は輸入物、ことに亜米利加国では管理がずさんで、この度のことも、
   お上が「厳重管理」を求めた内容が、亜米利加国の牛肉生産者には、ま
   ったく伝わっておらず、「誰もそんなことは知らなかった」とうそぶい
   ておる始末でございます。

(代)ならば、国内産の養生肉は大丈夫なのじゃな? 間違いないの?

(唐)何事も百パーセントということはございませぬが、我が国ではすべての
   食用牛を検査しておりますので、恐らく心配はなかろうかと存じます。

   しかし、亜米利加国もこれで大きく信用を落としましたな。しばらくは
   大振りの亜米利感ステーキも食べられませぬ。

(代)何が素敵じゃ? 何でも良いから、予はうまいしゃぶしゃぶが喰いたい。

(唐)だいたいブッシュが大統領になってから、碌なことはございませぬ。
   嘘の情報ばかりを流して、イラクで戦争は始めるわ、我が日本国にもゴ
   リ押しをして、イラク駐留を強要するわ、テロ対策を強化せよと騒ぎ立
   てるわで、こちらは金のかかることばかり。なれど、これといった見返
   りもございませぬ

(代)そうじゃ。亜米利加国は我が日本国をなめておるのではないか。たまに
   は白黒をはっきりさせて、将軍家のご威光というものを、きっちりと見
   せ付けてやらねばなるまい。

   そんなことより、しゃぶしゃぶじゃ。しゃっぶ、しゃっぶと湯に通して、
   胡麻ダレでのう・・ あー、もう辛抱がたまらぬ。唐茄子屋、どこでも
   良いから、早くしゃぶしゃぶの用意をいたせ。早く喰いたい。

(唐)・・まるで子供じゃ。牛のように涎までたらして・・・

   で、ではただいま、さっそくに用意をさせましょうが・・

(代)養生肉は和牛の良いところを、ケチらずたっぷり用意いたせよ! しゃ
   ぶしゃぶは、久しぶりじゃからのう。 あの旨さは、なんとも言えぬ。

(唐)・・まったく、食い意地ばかり張って・・・
  
   そうじゃ、三年前に輸入した、亜米利加産の冷凍ものが残っておったは
   ず。どうせ味など分らぬお方、たっぷりと召し上がっていただくとする
   か・・ 異常プリオンもいっぱい入って・・・

   いましばらく、お待ちを。

(代)待たせるでないぞ。
   楽しみじゃあ、こりゃー。うっ、しっ、しー・・・



         ☆☆☆ 今週の役立たず情報 ☆☆☆

 ○ 牛肉 食用の歴史
  
   わが国の肉食の習慣は仏教の伝来以降、長く禁止されていたが、ポルト
   ガル人宣教師によるキリスト教の布教とともに広がりを見せる。記録で
   は、天正4年(1576)に織田信長による安土城築城の後、その周辺
   に移り住んだキリシタンが牛肉を食べていたといい、また戦国の頃、秀
   吉の小田原城攻めの折に、高山右近が豊臣秀吉、徳川家康、細川忠興ら
   に度々肉を馳走したという史実も残されている。ところが江戸時代に入
   り、三代将軍家光が「鎖国」と「キリスト教禁令」を強く打ち出したこ
   とから、食肉は事実上禁止されることになる。 

   しかし、その後も牛肉は密かに食べ続けられる。近江の国彦根藩・井伊
   家は毎年、幕府の陣太鼓に使う牛皮を献上するのが恒例で、江戸時代に
   牛のと殺を公認された唯一の藩であったが、第三代彦根藩主井伊直澄の
   時代に、家臣の花木伝右衛門が明の李時珍の著書「本草綱目」を参考に
   して、牛皮を取ったあとの肉を味噌漬にすることを考案し、これを反本
   丸(へんぽんがん)という名の養生薬として売り出した。肉には滋養が
   あり養生や病人の体力回復に役立つため、獣肉ではなく「養生の薬」と
   されたのである。

   反本丸は毎年寒中に、井伊家から幕府の要職者に献納され、次第に愛好
   者を増やしてゆく。記録に残るだけでも、松平家、細川家、毛利家、安
   藤家、佐竹家、内藤家などの老中や、幕府薬法方の青木検校なども、こ
   の味噌漬肉を「養生肉」として食したとされ、やがてそれは将軍家や御
   三家にも献上されることになる。また後には「薬喰い」の名で、牛肉食
   は一般にも広がったようで、赤穂浪士の大石内蔵助や堀部弥兵衛が、討
   ち入り前の京都滞在中に、これを食したとされる手紙も残っているとい
   う。幕府も肉食を禁止してはいたが、薬としての肉食は見てみぬふりを
   していたのであろう。

   彦根の牛肉は多くの大名諸侯から所望され、殊に水戸の徳川斉昭はその
   愛好者であったようで、嘉永元年(1848)12月に、彦根藩主・井
   伊直亮に対して「度々牛肉贈り下され、薬用にも用いており忝ない」と、
   牛肉を贈られたことへの礼状を認めている。しかし、幕末期に彦根藩主
   を継ぎ、大老職に就いた井伊直弼は禅宗に帰依し、仏法の教えに従って
   肉食を禁じたため、それまで将軍家、御三家をはじめ諸侯へ贈られた牛
   肉の味噌漬などの贈答は途絶えてしまうのである。当時、開国問題など
   で直弼とことごとく対立した水戸藩主・斉昭は、毎年彦根藩から届く牛
   肉の味噌漬を心待ちにしていたが、春になっても届かず、彦根藩江戸屋
   敷に使いを出し催促したところ、これを直弼にすげなく断られた。桜田
   門で直弼が水戸浪士に暗殺されたのは、直弼が勅許を得ぬまま、日米修
   好条約に調印したこともあるが、このときの「食い物の恨み」が災いし
   たとも伝えられている。

 □ それにしても牛肉を「薬」に仕立てるとは、なんとも驚きですね。「建
   前」と「本音」をうまく使い分ける日本人の習性は、こんなところにル
   ーツがあるのかもしれません。


         ★★★ ためになるかも情報 ★★★

 ● 牛肉の安全性 

   牛肉の安全性を巡る問題の発端は、1996年に英国で発見された、変
   異型クロイツフェルト・ヤコブ病(変異型CJD)の発症事例で、その
   原因が牛海綿状脳症(BSE)と判断されたことである。また、BSE
   の発生原因は、牛の脳、脊髄などの特定危険部位に異常プリオンが蓄積
   するためで、BSEが人に感染すると、致死性の変異型CJDを発症す
   るとされる。日本では、食用の牛は月齢に関係なく、全頭を対象に検査
   を実施し、また、特定危険部位を取り除き焼却しているが、米国とは食
   肉の文化・歴史が異なり、牛肉の危険性に対する評価や安全対策も大き
   く異なっている。

   全頭検査とは
   解体される牛、すべてをBSE検査にかけるという検査体制で、現在、
   この全頭検査の体制をとっているのは日本のみである。BSEの感染牛
   のほとんどは、幼牛の時点で感染していると考えられているが、生後約
   30ヶ月齢未満の牛では、BSE検査による感染状態の判断が困難であ
   ると言われており、また、食用となる牛の多くは生後30ヶ月齢前後で
   あるため、全頭検査の必要性については専門家の間でも論議がある。 

   特定危険部位とは
   BSEの原因となる異常プリオンが蓄積しやすく、感染性があると指定
   された危険部位のことで、国際獣疫事務局により国際基準が取り決めら
   れているが、決定は各国の判断にまかされている。BSEの人への感染
   を防止し、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の発症を防ぐには、特定
   危険部位を食べないことが、最も確実な安全対策である。日本において
   は、すべての牛の舌、頬肉を除く頭部、扁桃、脊髄、脊柱、回腸遠位部
   が特定危険部位に指定されている。米国が定める特定危険部位は、日本
   とほぼ同じであるが、対象が30ヶ月歳以上の牛となっている。

   安全対策としては、牛の年齢を適正に管理し、特定危険部位を確実の除
   去して、これらにより食肉等が汚染されることのないよう衛生的な処理
   を行うことが重要であるが、2004年8月に山田正彦議員を団長とす
   る民主党調査団が行った米国での調査では、次のような問題点が指摘さ
   れていた。 
     ・米国では、牛の月齢をきちんと把握できてない。(歯のすり減り
      具合で判断しているというが、6ヶ月程度の誤差があり、正確で
      はない。)
     ・米国の食品加工業最大手、タイソン・フーズ社のパスコ工場の視
      察を申し入れたが拒否された。特定部位の除去もきちんと行われ
      ているかどうか、疑わしい。
     ・飼料規制(97年規制)が守られておらず、未だに牛の肉骨粉が
      牛の飼料に使われている。
     ・また、飼料規制については、米国食品医薬品庁(FDA)の検査
      官が非常に少ないため、実態把握が十分でない。
     ・米国では牛肉業界の利益を守るシステムをつくることに力が注が
      れており、消費者の食の安全を守ることが、後回しにされている。

 ■ 200年以上も、牛肉を主食のように食べ続けてきたアメリカ国民は、
   安全性に絶対の自信を持っているようですが、飼育する牛の数が多すぎ
   て、実際にはきちっとした検査体制もないようです。それに・・ 危な
   い牛は、検査の対象からはずしているという話もあります。


          ◆◇◆ 編 集 後 記 ◆◇◆

まあ、代官にだけは、何を食べさせても大丈夫でしょうが、食の安全にこだわ
り、繊細な味覚を持つ我々は違います。本当に信頼できる安全対策ができるま
で、アメリカ牛の輸入は止めてもらいましょう。それまでは、吉野家の牛丼も
お預け。

今週も、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
ご意見やご感想のメール、お待ちしています!

          ◇◆◇  感謝、感謝  ◇◆◇



□ ■ □        「登場人物紹介」         ■ □ ■

永井介護之丞(ながい かいごのすけ) 年齢: 53歳
金と色が人生のすべてという、強欲で知られた悪代官
弱い者には強いが、娘と茶屋の女将にはめっぽう弱い、生活習慣病はほとんど
経験済み。自分のことは棚に上げて、他人の悪事は鋭く追及する。

唐茄子屋徳三郎(とうなすや とくさぶろう) 年齢: 62歳
若いころ放蕩をして親に勘当されたが、唐茄子の「担ぎ商い」から出直して成
功し、いまや押しも押されもせぬ豪商となった。人助けが大好きで他人の健康
管理にも、やたらと口をはさむ。

話に出てくる人物・名称に関しては、全てフィクションであり、実在の人物、
団体とは、何ら関わりはありません。ご了承下さい。

■ □ ■                         □ ■ □


  発行元:NPO法人ユニバーサル・ケア http://www.kyoto-koken.net
  管理人:のほほん茶      E-mail: postmaster@kyoto-koken.net


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□ 購読中止・変更: 京都「成年後見」支援センター
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□ 発行システム: まぐまぐ   http://www.mag2.com/    ID:0000126034
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        : めろんぱん http://www.melonpan.net/  ID:006052
        : Macky!   http://macky.nifty.com/  ID:nohohon

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