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MUSICA MUNDANA

古代・中世からルネサンスまでを中心に、音楽史・初等数学史から一般的なエピソードを取り上げてみようと思っています。時には、内容にも踏み込んでみたいです。

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MUSICA MUNDANA No.83 (Dec.30.2007)

2007/12/30

━━[MUSICA MUNDANA]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「MUSICA MUNDANA No.83」をお届けします。

 [MUSICA MUNDANA]の情報は惣田正明のホームページに載せてあります。
      ( http://www2m.biglobe.ne.jp/~m-souda/mysouda/ )
   何かありましたら、ここに連絡ください。
        ( vem13077@nifty.ne.jp )

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           MUSICA MUNDANA NO.83
             Dec.30.2007
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             ◆ 目次 ◆

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 ◎ 音楽史
    ◆典礼の通常文◆
 ◎ 数学史
    ◆ロスヴィータ◆
 ◎ Homepage Updated (Dec.25.2007)
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 ◎ 随想
 ◎ あとがき
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━━[音楽史] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆典礼の通常文◆

 典礼の通常文の進化は、ゆっくりとした過程でした。クレドは、11世
紀の初めになってやっと一般的なミサの一部となりましたし、通常文の単
旋律聖歌、そのテキストの作曲は(トロープスを除けば)、(教会)暦を
通じて変えることはできず、そのテキストはそれぞれの祝祭日に特別であ
る固有文の曲で書き留められ始めたのです。そうして書かれた資料の中で、
通常文のグループ化、多くのキリエ、多くのグロリアなどといったものを
まとめることから始まりました。ミサの中ですぐ隣にあったという理由か
ら、キリエとグロリアの対が自然とまとめられたり、それほど頻繁ではな
いですが、遠く離れていたサンクトゥスとアニュスとが自然に一つにされ
るということは、12世紀になってやっと始まったのです。

単旋律聖歌の旋律に関する限り、「ミサの対(Mass-pairs)」は、中世の間、
決して消え失せることはありませんでした。11世紀のウィンチェスター
・トロープスは、オルガンのパートのあるトロープス化されたキリエやグ
ロリアを含み、ノートル・ダムの曲集は、ポリフォニーのトロープス化さ
れたサンクトゥスやアニュスを含んでいます。しかし、14世紀まで作曲
家を惹きつけたのは、主として、ミサの固有文の聖歌や聖務日課のポリフ
ォニーの作曲でした。

 モテトゥスの全盛期の間、何らかのミサの各部分(movement)の作曲は、
いくらか無視されました。それから、通常文が独自に作曲されるようにな
ります。14世紀初めには、完全な単旋律聖歌の一連の曲の編集が、やっ
と見いだされるようになるだけでなく、それぞれの部分のよりポリフォニ
ー的な曲やポリフォニー(3声部)の完全な一連の曲(cycle)さえも見い
だされます。様式から見て、これらの中で最も初期のものは、いわゆる
「トゥルネのミサ(Mass of Tournai)」です。後になると、「トゥールー
ズ」や「バルセロナ」のミサ、そして断片の「ブサンソン(Besancon)」す
なわち「ソルボンヌ (Sorbonne)」ミサがあります。

これらはすべては、発見された地名から名付けられていますが、それら--
あるいは、それらが編集されたそれぞれの曲-- は、アヴィニョンの教皇
庁の近辺、恐らく、ベネディクト12世(1334-42)が、古いスコラ・カン
トールムをローマに残してきたために、教皇礼拝堂(Papal chapel)が設立
されたアヴィニョンその地に由来するだろうと想像する根拠があります。
これらのミサは、明らかな相互関係があります。トゥルネ・ミサのクレド
のよりよいテキストは、イヴレア(Ivrea)写本--少し後ですが--と関係の
あるアヴィニョンからそう遠くないプロヴァンスのアプト(Apt)の写本に
単独に存在します。

トゥールーズの「Ita missa est」の最後のモテトゥスの曲('Laudemus 
Jhesum Christum')は、イヴレア写本そのものの中にあるトロープスのグ
ロリアに基づいていますし、トゥールーズのクレド、そのテノールのパー
トだけが残っているですが、それは完全ではありますが別々に現れるイヴ
レアとアプト、また、バルセロナ・ミサから容易に埋め合わせることがで
きます。(これらの資料では、それはあまり知られていない作曲家、セル
トあるいはソルテス(Sert or Sortes)のものとされています。)さらに、
ベサンソンのサンクトゥスは、イヴレアのサンクトゥスと密接な関係があ
り、はるかに著しいのは、そのグロリアはイヴレアのクレドにおいて自由
に手を加えられ修正されていることです。


━━[数学史] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆ロスヴィータ◆
 
 ロスヴィータ

 ザクセンのガンデルスハイム(Gandersheim)のベネディクト会修道院の学
識ある尼僧ロスヴィータ(Hrotsvitha)の物語によって、この時期の不毛な
数学の分野にある程度の光が投げかけられています。彼女はいくつか戯曲
を書き、その中で彼女にはギリシア語とギリシアの算術あるいはボエティ
ウスの算術かのいずれかの知識が有ることを示しています。戯曲「サピエ
ンティア(知)(Sapientia)」の中で、皇帝ハドリアヌスはサピエンティア
(知)の三人の娘、すなわち Fides(信仰)、Spes(希望)と Caritas
(愛)の年齢を尋ねます。

その時サピエンティアは、「the age of Charity is a defective evenly 
even number; that of Hope a defective evenly odd one; and that of 
Faith an oddly even redundant one.」と言います。ハドリアヌス帝が
「これらの娘の単なる年齢を答えるのに、なんと難しく複雑な問題を出す
のか」と言いますと、サピエンティアは、「ここにおいて、創造主の偉大
なる智慧と宇宙の創造者の驚くべき知とを讃えるべきです。」と答えます。
ロスヴィータは、偶然に、6以外の完全数、すなわち、28と 496と 8128の
ことを語っているのです。

10世紀の他の著述家

 10世紀にクリュニーのオド(Odo of Cluny)(879-942年頃)によって算盤
(アバカス)についての論文がまた書かれたようです。12世紀の著述家
の著作であるかも知れませんが。しかし、この時代は全般に不毛な時代で
した。他にもう一人だけ名をあげるに値する著述家がいます。オルレアン
生まれのフリュリのアッボ(Abbo of Fleury)(945-1003年)です。彼はイー
スター(復活祭)の日時の計算、天文学、ボエティウスの算術について書
いています。しかし、彼が記憶に留められるに値する主な理由は、彼がジ
ェルベール(Gerbert)という、その生涯と著作は次の章で考察されますが、
当時最も学識ある学者の師であったという事実によっています。

 教会の学者の他の例は、ベルンウァード(Bernward)の場合に見られます。
彼は、993年ヒルデスハイム(Hildeshiem)の司教となり、主にボエティウス
の数の理論に関する著作を書いています。この著作の写本は恐らくオリジ
ナルだと思われますが、ヒルデスハイムに今日でも存在します。 


━━[随想]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆ロスヴィータ◆

 数学史で取り上げたロスヴィータについてもう少し書いてみることにし
ます。

 ガンデルスハイムのロスヴィータ(Hrotsvit of Gandersheim)は、紀元
935年から1000年までサクソニー(北ドイツの地域)に住んでいた。彼女
の名前の綴りは、これ以外に、"Roswitha", "Hrotswitha", "Hrotsvitha"
と書かれることもある。

 ロスヴィータは、ガンデルスハイムの修道院の女性司教座聖堂参事会員
として生きた。女性司教座聖堂参事会員として、彼女は、純潔の誓いも貧
困の誓いも立てずより厳格な誓いを立てた尼僧より大きな自由を享受して
いたように思える。ガンデルスハイムの修道院は、サクソニーを 919年か
ら 1024年まで支配したオットー朝王族によって設立された。実際、ロス
ヴィータの詩の2つはオットー朝の偉業とロスヴィータが住んでいた修道
院の設立と寄進において果たした役割を讃える叙事詩である。これらの詩
のタイトルは、the Gesta Ottonis and Primordia Coenobii 
Gandeshemensisである。

 叙事詩の他に、ロスヴィータは、キリスト教聖人の生涯を描いた8つの
伝説とこれもまたキリスト教のテーマに焦点を当てた6つの劇を書いた。
彼女の作品すべてはラテン語で書かれている。事実、彼女のラテン語の知
識と古典の著述家への言及は、この時期の少なくとも数人の女性たちの教
養と教育のレベルと古代文学テキストにも触れていたことを証明している。

 今日、ロスヴィータは、最も初期の劇作家の一人であり、彼女の劇で最
もよく知られている。これらは、キリスト教の徳目への信仰心が試される
状況にある女性に焦点が当てられている。ロスヴィータは、また、彼女の
作品のそれぞれのグループを紹介し、彼女が書いたコンテキストと彼女の
文学的基本方針とについての貴重な情報を提供する序文を書いてもいる。
その中で、彼女は、ローマの劇作家テレンティウスに多くを負っており、
彼の喜劇に見いだされる女性のネガティヴな描写を書き換えたいという意
図があったことを述べている。

 参照:HROTSVIT - http://go.owu.edu/~o5medww/hrotsvit/index.htm
  

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━━[あとがき]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今日は、12月30日。2007年もいよいよ残すところあと僅か2日
となってしまいました。

 結局、何も変わることなく一年が過ぎてしまった感じですが、来年こそは、
何かを見いだしたいと思っている私でありました。

 それでは、よいお年を!!


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