文学

短編あらかると・第三集

主人公を「私」とする短編小説集です。ただし、小説の中の「私」は、架空の存在であり、
作者を含めた、実在の人物とは無関係です。

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短編あらかると・第三集・第二話(6)

2007/02/08


(続きです)




                  エリーゼの為に




                     6




    「お父さん。」と、娘が言った。娘は、私を見つめて居た。
   「このお歌なあに?」と、娘は、尋ねた。
   娘は、「歌」と言ったのだった。私は、それを「歌」と呼ぶべきか、迷いながら、
   娘に答えた。
   「エリーゼの為に、と言う曲だよ。」
   娘は、考え込んだ。
   「エリーゼってだあれ?」と、娘は、尋ねた。
   私は、答えに窮した。考えてみれば、私は、その答えを知らないのである。
   「昔の人だよ。」と、私は答えた。
   「昔の人?]
   「そう。遠い昔の人だよ。」
    娘は、何も言わなかった。そこで、私は、もう一度、オルゴールのねじを巻い
   た。そうなのだった。エリーゼとは、誰なのだろう?私は、今日まで、それを知
   らなかったのである。

    この調べを最初に聴いたのは、そのエリーゼだったのだろうか?

                                   (続く)








   平成十四年十二月二十四日(火)
   (西暦2002年)












                         西岡昌紀(にしおかまさのり)

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            http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=kingandfool

     


      



   −−この物語は、今日(12月24日/クリスマス・イヴ)の夜、完結します。−−









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創刊日:2002-11-13  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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