文学

オルフェウスの杖

妻を亡くした老作曲家が、クリスマス・イヴの夜、新宿の喫茶店で怪人メフィストフェレスに遭遇します。そして、その怪人から、或る条件で、作曲家が、冥界から妻を連れ戻す手伝いをすると言われます。その条件とは何でしょうか。

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オルフェウスの杖(11)

2006/05/01


(続きです)




                 オルフェウスの杖




                    11




     「申し上げた通りで御座居ます。」と、怪人は、言った。
    「私は、ゾロアスター商会と言ふ所の者で御座居ます。そして、私が、今日
    ここに現れましたのは・・・」と、メフィストフェレスは、言った。
    「先生に作曲を依頼する為で御座居ます。」
    話は、元に戻った様だった。
     黒田は、ため息をついた。
    「やれやれ・・・」と、黒田は言った。
    「また、そんな事を・・・」
    黒田は、そう言って、首を横に振った。
    「あの世から来た者が、私にオペラを作曲しろだなどと・・・」
    黒田は、独り言を言ふ様に言った。
    「馬鹿にするにも程が有る!」
    そう言って、黒田は、メフィストフェレスの顔を見つめた。

                                  (続く)





    平成16年(西暦2004年)12月25日

    クリスマスの夜に











                       西岡昌紀(にしおかまさのり)

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創刊日:2002-11-27  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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