文学

オルフェウスの杖

妻を亡くした老作曲家が、クリスマス・イヴの夜、新宿の喫茶店で怪人メフィストフェレスに遭遇します。そして、その怪人から、或る条件で、作曲家が、冥界から妻を連れ戻す手伝いをすると言われます。その条件とは何でしょうか。

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オルフェウスの杖(8)

2006/05/01


(続きです)




                 オルフェウスの杖




                     8




     メフィストフェレスは、不思議そうな顔をした。
    「これは。これは。」と、メフィストフェレスは言った。
    「何か、失礼な事を申し上げましたでしょうか?」
    黒田は、首を横に振った。
    「いえいえ。」と、黒田は、言った。
    「そんな事は有りませんよ。」黒田は、まだ笑ってゐた。黒田は、涙を
    拭き、ようやく会話を続けた。
    「いや、それが、真実なのでしょう。現代音楽は、所詮、この世では愛
    されない存在なのですな。だから、私の様な現代作曲家は、早くあの世
    に行けと!これが、あなたの言いたい事なのでしょう?」黒田は、そう
    言って、怪人の目を見つめた。
    「それで、あなたは、ここに現れたのですな?言はゆる『お迎え』と言
    ふ奴ですか!いいでしょう。あなたの世界に連れて行ってもらいましょ
    うか!」黒田は、そう言って、立ち上がった。

                                (続く)






    西暦2004年(平成16年)2月29日(日)













                  
                       西岡昌紀(にしおかまさのり)

               http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=marcopolo3

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創刊日:2002-11-27  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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