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スロウナナゴミ 〜植物の不思議

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2005/9/27 スロウナナゴミ 『 ベーシック オブ ベーシック 』

2005/09/27


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  ◎                       スロウナナゴミ 
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  〇                 http://www.nagonago.co.jp
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    作者:なごなご管理人 浦田真吾      2005/9/27       読者総数:722名

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 昨日の夜、ある花屋向けの講習を受講してきました。
 今回は、その様子をお伝えしたいと思います。
 
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       『 ベーシック オブ ベーシック 』



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◆ 概要

 昨日私が受講したのは、花キューピット名古屋支部が運営する 「 次世
 代フローリスト養成講座 」の第1回目でした。
 
 この養成講座は、1年間 全10回で構成されています。
 その中身は和花、アレンジ、発想、ブライダル、葬儀、ディスプレイなど
 など、多岐にわたり 実技、理論の両面から受講者のレベルアップを狙う
 ものになっています。
 
 その第1回は、花屋にとって最も基本とも言える 「水あげ」 
 切花の特性についての講習でした。
 
 講師は 名古屋市千種区で古くから花屋を営み いけばな等の花材には特
 に知識の豊富な 「花年」社長 中村貞雄氏と小池清司氏によって行われ
 ました。
 
 前半は水揚げの学術的な切り口からの考え方、後半は実演をかねながらさ
 まざまな花材の水揚げの方法を教えていただきました。
 
 
◆ 切花はなぜ萎れるか。(前半について)

 本当に基本的な考え方から、非常にわかりやすくご教授いただいたのです
 が、かいつまんでお話してまいりましょう。
 
 まず、なぜ萎れるか。 これは、以前スロウナナゴミでもご紹介したこと
 があるのですが、植物の基本的な生理によるものです。
 
 植物は光合成を効率よく行うために、体温を上がり過ぎないようにする必
 要があります。

 そのために植物が行っていることは、動物とまったく同じ。
 汗をかいて体温を下げています。

 植物にとっての「汗」とは、葉の裏などから水分を蒸発させる「蒸散」で
 す。

 この蒸散の量よりも、切り口から吸い上げる水の量が少ないとき。 つま
 り、植物の内部で水分のバランスが崩れたときに 切花は萎れるのです。
 
 
 そして、切り口から水を吸い上げられなくなる大きな原因は3つ。
 
 一つは、切り口に空気が入って水が入らなくなる。
 もう一つは、バクテリアなどによって、水を吸い上げるための「導管」が
 塞がれる。
 3つめは、切り口から植物が出す乳汁(松ヤニなども含まれます)によっ
 て、切り口が固まってしまう。
 
 この3つが大きな原因として上げられました。
 

◆ 空気によって水が入らなくなる状態とは。

 これを「石油ポンプ(いわゆる灯油を入れる「シュポシュポ」です)によ
 る実験で説明がありました。

 石油ポンプ内に空気があるときは、順調に液体が流れません。
 すべての空気がポンプの外に出たとき、液体は順調に流れます。
 しかし、上部のバルブをゆるめて空気を入れると、また液体の動きは止ま
 ってしまいます。
 
 これが植物の茎の中でおきているわけです。
 
 花屋に届くとき、多くの花は切り口が空気に触れて乾燥した状態で届きま
 す。

 茎の中に空気が入っているわけです。

 この状態から、すべて水でつまった状態に持っていく水あげ法が おなじ
 みの「水切り」です。
 
 水切りは茎とハサミを水の中に静めて、茎の先端を水の中で切ります。
 
 こうすることによって、茎の内部に空気が入り込むことなく 新鮮な切り
 口を作ることが出来るわけです。


◆ バクテリアなどによって、「導管」が塞がれる状態とは。

 これは、バクテリアが水の中で繁殖することによって切り口が腐敗して導
 管の入り口をふさいでしまっている状態を言います。
 
 これを防ぐために昔からさまざまな方法が取られています。
 
 まず、水が新鮮で清潔であること。
 出来れば低温(18℃以下が好ましい)であること。
 器(特に内部の壁面)が清潔であること。
 
 これは絶対的な条件です。
 
 さらに、水あげ法としては
 
 焼き上げ(茎をライターやバーナーで焼く) 煮あげ(沸騰した湯に切り
 口をつける) 薬品を使う。 塩を使う。 日本酒につける。 希釈した
 塩酸につける。 切り口にたかの爪を挟み込む。 

 驚いたのは、昔は煮たった醤油につける。という方法もあったそうです。
 
 以上のような方法が挙げられました。
 
 講習会の中では言及されませんでしたが、私の私見では ハサミ・ナイフ
 なども清潔なほうがよいと考えています。


◆ 切り口から植物が出す乳汁によって、切り口が固まってしまう状態とは。

 これは文字通り切り口から出てくる液体によって、ゴジゴジに固まってし
 まう状態を言います。
 
 これを防ぐには、あら塩でこする。焼き上げを行う。希釈した塩酸につけ
 る。まめに切り戻す。 
 
 といった方法があげられました。
 
 これは、以外に厄介な問題であるのですが、決定的な方法はなく対処療法
 的な方法が取られているのが現状です。
 
 
◆ その他のお話

 その他に、ハスの仲間に行う強制打ち上げ(ポンプによって強制的に水を
 送り込む方法) サトイモの仲間の葉の水あげ法。 竹の水あげ法。 水
 あげ液の調整法。 などかなり実践的なお話も行われました。
 
 また、水を吸い上げるための切り口の表面積を多く取るための具体的な方
 法も数例実施されました。
 
 
◆ さて。。。

 大まかな流れは、このような講習が行われたわけですが。。。
 
 じつは、統計的にこの植物には絶対この水あげ法!と学術的に証明されて
 いる資料があるわけではありません。
 
 花に携わる人たちが経験によって積み上げてきたものなのです。
 
 
 この講習を受けて一番思った事は
 
 「一般に言われている、水あげ法が必ずしもベストであるとは限らない」
 
 ということでした。
 
 つまり、経験で受け継がれているものなので、ひょっとするともっといい
 方法があるかもしれない わけです。
 
 
 水が上がらない原因は、先にあげた原因でほぼ説明がつきます。
 
 だとすると、どれかに引っかかっているからうまく水が上がらない。
 
 「どうも水がまく上がってくれない。」
 
 そんなときは、好奇心を持ってさまざまな方法を試す。
 
 そんな気持ちを持ちつづけることで、まだまだ新たな発見がたくさん残さ
 れている。そういうものだと感じました。
 
 
 
 花屋の基本中の基本である水あげ。
 
 
 そこには、先人たちの努力と好奇心が数多くあり、まだまだ未知な部分も
 数多く残されているのです。
 
 

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 ■ 編集後記
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★ 25日の日曜日に愛知万博「愛・地球博」が終了しました。
結局私は一度も足を運ぶことが出来ませんでしたが、終了近くには人気パビ
リオンには8時間待ちなど、異常なほどの盛り上がりを見せていました。
1年かけて、森に戻し 一部のパビリオンは常設されるとのことです。
わたしは、あの会場がどう自然に近い状態に戻されるのか。
すごく興味があります。

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 │み│ん│な│で│買│え│ば│安│く│な│る│!│
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       │楽│し│く│買│お│う│、│通│販│メ│ル│マ│!│
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創刊日:2003-08-20  
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