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賢者の道

忙しく複雑化したストレスの多い社会で生活するためには、どうしたら良いのでしょうか?体に食物が必要なように、心にも栄養が必要です。賢者の知恵=「聖書の教え」を配信します。難しく考えることなく、シンプルに生きられたら幸いです。

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賢者の道〜 Vol.1232

2019/05/09

賢者の道〜Vol.1232「旧約聖書の聖典」2019-5-9

◎旧約聖書は、プロテスタントの場合、39書あるのに対し、カトリック
の場合、7書多く、46書あります。さらに、後者の聖書のエステル記と
ダニエル書には、前者の聖書にない付加部があります。また、この
両方において旧約聖書は、数のみならず並べ方も異なっております。

このような相違がどうして生じたのか、また、それぞれの教会が
どのような根拠に基づいて正典を決定したのかを検討するのが聖書
正典論です。

カトリックの場合、創世記からネヘミヤ記まで書名は必ずしも同じ
ではありませんが、プロテスタントの場合と同じ書が並び、その後、
トビア書(トビト記)、ユディト書(ユディト記)が挿入され、雅歌
の後に「ソロモンの知恵」、集会の書「シラ書、ベン・シラの知恵」
が挿入され、エレミヤ哀歌(哀歌)の後にバルク書が挿入され、最後に
マカベ後書(マカバイ記2)が加えらています。

このように、プロテスタントの聖書に比べて7書多くなっています。
この7書は、ユダヤ教のヘブライ語聖書に含まれておらず、プロテス
タントが聖書と認めないものであり、カトリックが「第2正典」と
呼ぶもので、合計46書です。

第2正典の7書のほかに、カトリックの聖書のエステル書(エステル記)
とダニエル書には、プロテスタントにはない付加部があります。

エステル記の場合は、光明社訳では、エステル記が第1章から第16章まで
あって、プロテスタントの聖書のエステル記より6章も多くなっています。
他方、バルバロ訳とフランシスコ会訳では、プロテスタントの聖書の
エステル記の始めと終わり、及び中間に4箇所、合わせて6つの付加部が
あります。

ダニエル書の場合、プロテスタントの聖書のダニエル書の第3章23節と
24節の間に『アザルヤの祈りと3人の若者の賛歌』が挿入され、終わり
に、第13章に『スザンナ』、第14章に『ベルと竜』が付加されています。
これらの付加部は、ユダヤ教のヘブライ語聖書には、ありません。

「第二正典」及びこれらエステル記とダニエル書にある付加部もカト
リックにとっては、正典です。

なお、バルバロ訳とフランシスコ会訳では、マカバイ記1、マカバイ記2
は、エステル記の後に置かれています。また、バルバロ訳では、『バル
ク書』の後、『エレミヤの手紙』を載せていますが、従来、光明社訳の
ように、この小さな書は、バルク書の中、その第6章1〜72節に含まれて
きました。

それゆえ、エレミヤの手紙は、独立した書名として、出ていないことが
あります。

◎さて、ヤムニア会議というのがありました。これは、ユダヤ戦争終結後、
90年代にユダヤ教のラビたちによって行われ、その聖書正典(ユダヤ教の
ヘブライ語聖書、キリスト教の『旧約聖書』を確認した会議です。

ヤムニアとは、ヤブネのギリシャ語名で、現在のイスラエル南西部に
あたります。

ヤムニア会議とは、いわゆる現代的な意味での会議ではありません。
それは、このユダヤ教学校に寄り集まった学者たちが長い時間をかけて
議論し、聖書(タナハ)の正典を確認していったプロセスを指して
います。

当時のキリスト教徒たちが、主要なテキストにしていた「七十人訳聖書」
についても議論され、その中にある文書は、ヘブライ語にルーツを
持つものでないため、正統なものではないという結論に至りました。
こうしてユダヤ教における「ヘブライ語聖書(タナハ)の正典が確認
されたのです。

旧約聖書の「外典」という時、この会議で除外された文書群をさします。
この会議は、キリスト教徒とユダヤ教を完全に分けることになった
会議でもあります。

ヤムニア会議によって除外された、ヘブライ語聖書外典一覧は、次の
ものです。

第三エズラ書、第四エズラ書、トビト記、ユディト記、エステル記補遺
(ほい)、ソロモンの知恵、シラ書(集会の書、ベン・シラの知恵)、
バルク書、エレミヤの手紙、ダニエル書補遺、ベルと竜、アザルヤの
祈りと三人の若者の賛歌、マナセの祈り、マカバイ記1、同2、同3、
同4、詩編151、ヨブ記補遺。

ユダヤ教では、ヘブライ語聖書(一部アラム語)が、「聖書正典」で
あり、キリスト教では、旧約聖書と新約聖書が「聖書正典」です。
カトリックのトリエント公会議(1543年〜1563年)では、聖書正典を
旧約聖書46巻、新約聖書27巻、合計73巻としました。
プロテスタントの場合は、旧約39巻、新約27巻の合計66巻としました。

現代のエキュメニカル運動による『新共同訳』は、続編として「第二
正典」を収録するものと、プロテスタントの伝統的な巻数の二種類を
出版しました。これをめぐって聖書信仰の立場では、「旧約外典」を
「旧約続編」として付加したものには、「カトリック教会も受け入れ
られない外典が付け加えられている」とし、ある方は、「外典を続編
として加え、聖書の正典論に一石を投じたが、続編付きと聖典の区別が
読者には、分からない」と指摘しています。

どうして、プロテスタントとカトリックの間で旧約正典に関して相違
が生じることになったかと言うと、プロテスタントは、ユダヤ教のヘブ
ライ語聖書に従って正典を定め、カトリックは、ラテン語訳ヴルガタ
聖書に従って旧約正典を定めたからで、そのヘブライ語聖書とヴルガタ
聖書の間に旧約正典に関して、違いがあったからです。

◎信徒教父たちの大部分は、深い考えもなしに外典を含む旧約聖書を受容
しました。そして、彼は旧約聖書から引用したのです。彼らは、旧約
聖書がキリストを指し示しているという前提で用いたのでなく、全く
逆で、キリストをこの旧約聖書から証明しようとしただけであったの
です。

勿論、彼らにとってキリストゆえの新しい霊の現実が、存在していた
ということは、疑う余地のないものでした。つまり、旧約聖書から
彼らは、その霊の現実を読み取っていたのです。

それゆえに彼らは自由に引用し、それを彼らの主張の論拠に用いる
ことができたのでした。つまり、旧約聖書からキリスト教を根拠づけ
ていく方法でした。

例えば、「第一クレメンス」は、16章でイエスの謙遜に触れながらも、
それをイザヤ書から根拠づけていますし、24〜26章のイエスの復活も
また、詩編・ヨブ記によって基礎づけています。

しかし「バルナバ書」は、信徒教父でただ一人バルナバによって
キリストを指し示す「予型」(テュポス)が、旧約の中に存在して
いると主張し、予型論的解釈をしました。また、有名な食べては
ならない数々の動物に関するアレゴリー的(寓喩的)解釈は、良く
知られています。

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