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シニアネット 『おいおい』

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シニアネット 『おいおい』 第987号 (2010.12.31)

2010/12/31

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シニアネット『おいおい』    第987号  (2010年12月31日)
 
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━━━━━CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
巻 頭 俳 句 今井千鶴子。東京都出身。日常性に富み明朗で品位がある。「俳句のある暮らし」を推奨している。 
社 説 要 約 2010年を回顧する。閉塞感伴う年でした。2011年は、若い世代に期待したい。
身 辺 雑 記 1945年の敗戦。あの廃墟の中ら、奇跡の復興。繁栄と平和をしたのは若い世代 
━━ 巻頭俳句 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
いつしかに我も語り部去年今年   今井千鶴子(1928− )

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 母は高浜虚子の三兄池内政夫の三女で、長兄池内政忠の養女。星野立子を長く支えた。4歳より俳句に親しみました。ホトギス同人。母今井つる女の薫陶を受ける。
 ホトギスを語り部。虚子や立子の貴重な話が出来る。具体的で客観性もある明快である。齢を重ねるに従って、語り部の力量を備えてきた。新しい年についての現在の心境でああろう。
 作者の作品<大年の東京駅にまぎれをり>も大晦日の感慨である。東京駅は膨大な人の乗り降りがある。大晦日を旅人として歩いている感じが良く出ている。
 最後に、愛読者の皆様の来年が美しい良い年で有りますよう祈念します。
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┏━━ 社 説 要 約 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎2010年の回顧◎
5紙それぞれの論調になった。2010年を回顧をして、2011年に生かしてもらい。
29日;朝日社説(全) 斜陽の年―興隆、衰退そして再生へ
『敗戦は日本をいったんゼロにリセットした。それから65年後の今年、日本を覆うのは、やり場のない斜陽の感覚である。雪に覆われた巨大な斜陽館の前でみな立ちすくんでいるかのようだ。 
■目まぐるしい盛衰 ■ 1945年にゼロ歳の日本ちゃんが生まれたとしよう。11歳で「もはや戦後ではない」と初等教育を終え、若々しく成長し、19歳で早くも五輪を成功させ国際デビューする。伸び盛りの25歳の時には万博も開いた。石油ショックなどがあって成長の速度は落ちたが、30代になると一億総中流を自任した。40歳で対外純資産が世界1位になった。さすがにもうけすぎだと言われて、プラザ合意で為替レートが一変しバブルが始まる。40代半ばのころ東西冷戦が終わり、その後バブルが崩壊する。50歳の時に阪神大震災とオウム事件に遭った。そのころから病気がちになり、小泉改革の劇薬も効かず65歳の今にいたる。このまま老衰するわけでもあるまいが、人の一生に等しい短い時間で目まぐるしい盛衰を経験しつつある。 
 今年おそらく国内総生産で世界2位の座を中国に譲った。鶴のマークが海外への希望の象徴だった日本航空は破綻した。大学生の就職は超氷河期。所在不明の高齢者は続出し、自殺者は13年連続で3万人を超えそうだ。 国民の期待を背負って政権に就いたはずの民主党の迷走は、日本の立ち位置を皮肉な形で示してくれた。変化を掲げたオバマ米大統領は、巨大資本の呪縛や保守派の攻勢で身動きがとれない。中国は拡大する経済に見合った軍事力への渇望や、広がる格差が生む動揺を抑え切れていない。 
■人口減社会の行方 ■ それぞれに矛盾を抱え、支配力を失っていく東の大国と、力をつけていく西の大国とどう付き合っていくのか、日本の姿勢は定まらない。インドや韓国の台頭もあって、アジアでの存在感は希薄になるばかりだ。 斜陽感を生む原因の最たるものは、国が縮んでいくことだ。英国の雑誌エコノミストは11月、「日本の重荷」という特集を組んだ。主題は少子高齢化による人口減少である。この点では、世界の先端を走る日本の動向が注目されているということだ。今のままでは95年に8700万人いた労働人口が2050年までに5200万人にまで減る。国力は衰退し、年金制度や社会保障は行き詰まる、という警告である。 日本ちゃんの比喩で言えば、まだ元気な40代ぐらいまでに次世代のことを考えるべきだったのだ。 対策ははっきりしている。子どもを産み育てやすい環境をつくる。女性が働きやすい仕組みをつくる。外国から人を入れる。どれもが必要で、劇的に進めないともう間に合わない。 
■人類史から学ぶ■ 今年、ハーバード大学の「正義」の授業が話題になり、ニーチェやマルクスが読まれた。行き詰まりを打開する鍵を探そうという思いからだろう。朝日新聞が識者アンケートで選んだ「ゼロ年代の50冊」の1位はJ・ダイアモンド著の「銃・病原菌・鉄」だった。社会の豊かさの違いがなぜ生まれるのかを、最後の氷河期が終わった1万3千年前からの人類史をひもといて論じたものだ。ダイアモンド氏は「銃……」の続編の「文明崩壊」で日本を取り上げ、先進国の中でも人口密度の高い社会が維持されてきた理由を、恵まれた自然と地勢、江戸時代に森林を管理、再生させたことなどによるとしている。名古屋であった「地球生きもの会議」を機に、この列島の森や海が、世界でもまれな生物多様性に富んだものであることが再認識された。 
 最後の氷河期が終わったころ、日本は縄文草創期である。縄文人は豊かな自然の中で、鋭利な石器を削り、世界で最古級の土器をつくった。 斜陽の気分の中で思い起こすべきなのは、私たちはなお恵まれた環境にいるということだ。知識や社会資本も十分に蓄えられている。それらを土台に何か新しいものを生みだし続けていく。そうすれば、これからも世界で役割を果たしていけるだろう。(1597字)。 

31日;毎日社説(全) 2010年を振り返る 動かぬ政治に終止符を
『大切なことがほとんど何も決まらず、動かない。今年の国内政治はそんな1年だった。歴史的な政権交代から1年3カ月余。民主党政権への国民の期待は日ごと薄れ、すっかり失望の年となってしまった。かといって自民党など野党への信頼が大きく回復しているようにもみえない。政党政治そのものの危機である。 膨れるばかりの国と地方の借金。年金や介護保険など社会保障政策は破綻寸前だ。一方で中国が軍事的にも経済的にもますます台頭し、朝鮮半島は緊張が続く。どうしたら政治の行き詰まりから抜け出せるのか。重い課題が残った。
 ◆内紛続く民主党◆ 鳩山由紀夫前首相が普天間問題と自身の政治資金問題の責任を取って小沢一郎民主党前幹事長とともに辞任したのは6月だった。続いて就任した菅直人首相は「脱小沢」をアピールし、一時的に内閣支持率は急回復したものの、7月の参院選で民主党は大敗し、参院は与党が過半数を割り込み衆参ねじれ状態となった。さらに菅内閣が失速するきっかけとなったのは尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件だ。中国漁船船長をいったん逮捕・送検したものの、その後、処分保留で釈放した。その判断や責任を菅首相や仙谷由人官房長官らが検察当局に押しつけたことで大きな批判と不信を招いた。普天間と中国問題。漁船衝突事件が起きた9月7日、民主党は代表選の最中で、菅首相と小沢氏の両陣営が内政と外交の課題そっちのけで激しい党内抗争を繰り広げていた。
 政治資金問題の責任を取って幹事長を辞任したはずの小沢氏が代表選に出馬したこと自体驚きだったが、党内抗争に明け暮れる民主党にあきれた国民は多かったろう。次期衆院選に出馬せず引退すると表明していた鳩山氏も調整役として復活し、その後引退も撤回してしまった。リーダーの言葉は軽く、一つ一つの懸案にけじめをつけず先送りする。危機感が欠如し、責任も取ろうとしない。今の政権を言い表せばそうなろう。もとをただせば鳩山・小沢体制時代に「政権交代すればいくらでも財源は出てくる」と財源論をおろそかにしたのが始まりだ。だが、菅内閣が公約を修正しようとすると今度は小沢氏支持派が「マニフェストを守れ」と批判する。「小沢対反小沢」の対立は政策にも影響している。
 参院選後、私たちは個別の政策、法案について与野党が十分議論し、一致点を見いだして成案を得ていくよう再三、求めてきた。「熟議の国会」への転換である。菅首相もその路線を目指していたはずだ。ところが、党内がまとまらなくては野党に働きかけるのはおよそ無理だった。この年末、小沢氏は来年1月召集される通常国会で政治倫理審査会に出席する考えを表明した。だが、出席の条件として参院で問責決議を可決された仙谷氏の辞任を暗に求めるなど、自らの政治資金問題を国民に説明するというより、相変わらず党内の主導権争いが優先しているようだ。
 ◆首相は何をしたいのか◆ 通常国会は参院で与党が過半数に達せず、衆院でも再可決に必要な3分の2以上の議席を持たない中で開かれる。予算関連法案などが野党の反対で可決されなければ、たちどころに菅内閣は行きづまる。内閣総辞職か衆院解散・総選挙か。「3月危機」説がささやかれるように、再び政治は重大な局面にさしかかるかもしれない。現状では政権の有効な手立てはなさそうだ。だとすれば菅首相は政治の原点に立ち返るほかない。それは国のリーダーとして何をしたいのか、もっと明確にすることだ。財政と社会保障政策の再建のため、消費税率の引き上げが本当に必要だと思えば、さらに情理を尽くして国民に説明すべきだ。TPPへの参加が日本の生きていく道だと考えるのなら、これも政治生命を懸けて取り組むべきである。リーダーに信念がないと政治は動かない。
 政界以外にでは明るいニュースもたくさんあった。サッカー・ワールドカップでのベスト16、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還、2人の化学者のノーベル化学賞受賞。これらに共通しているのは世界に目が向いていることだ。「若者よ、海外に出よ」。ノーベル賞受賞者の一人、根岸英一さんの言葉を今年、記憶にとどめたい。菅首相はじめ与野党議員には内向き姿勢と決別して、せめて永田町の外に目を向けてほしいものだ。(1727字)。

29日(1)読売社説;2010回顧・世界 安保環境の厳しさ感じた1年
『日本を取り巻く安全保障環境の厳しさを、改めて感じ取った人が多かったのだろう。本紙読者が選ぶ今年の海外10大ニュースには、北朝鮮の暴挙、台頭する中国の異質さを伝えるものが多く並んだ。韓国・延坪島への砲撃事件(2位)や韓国哨戒艦沈没事件(8位)は、北朝鮮の好戦的な本質を示した。金正恩氏への権力継承過程に入り(6位)、核開発を続けるだけでなく、武力挑発に出て朝鮮半島の緊張を高めている。
 史上最多の7300万人が入場した上海万博(3位)や、広州アジア大会を成功させた中国は、経済の急成長を背景に、国際舞台での発言力を強めている。だが、人権概念の欠如や外交常識をはずれた振る舞いも目についた。ノーベル平和賞が、自国の民主活動家で服役中の劉暁波氏に決まる(7位)と、家族らに授賞式への出席を禁じたほか、各国にも欠席するよう圧力をかけた。
 東アジアの安定に重要な役割を担う米国は、対話と多国間協力を掲げるオバマ政権になってまもなく2年を迎えるが、与党・民主党が中間選挙で敗れ(13位)、下院の多数派を共和党に奪われた。
 それは、国際社会での米国の影響力に陰りを生じさせている。
 ロシアは、メドベージェフ大統領が北方領土を訪問するなど、日本に対して強硬姿勢に転じた。欧米諸国には核軍縮やミサイル防衛で協調姿勢を示しており、東西に異なる顔を見せる国になった。
 不安は東アジア以外にも広がった。内部告発サイト「ウィキリークス」による大量の米国務省公電の公開(11位)は、ネット時代の情報流出の怖さを見せつけた。
 ギリシャの財政危機(12位)に始まる通貨ユーロの信用不安も世界経済を揺るがしている。欧州では、イスラム教徒との共生を拒否する極右勢力が躍進し、社会の寛容さも失われつつある。
 ハイチの地震(4位)、メキシコ湾の原油流出(5位)など天災や人災が相次いだ。
 チリ鉱山事故も人災と言えるだろう。その「奇跡の救出劇」が、今年の1位に選ばれた。地底で耐え続けた33人の勇気と連帯、救出を成功させた人間の知恵が、世界中の人々に希望と、つかの間の高揚感を与えてくれた。
 先行きに不安を抱えながら、21世紀の最初の10年が過ぎようとしている。来年は、世界をよりよい方向へと動かすニュースが記憶に残る年であるよう祈りたい。(951字)。

31日;日本経済社説(全) 危うさ抱えて越年する世界経済と市場
『何とも閉塞感の強い株式市場の1年だった。 2010年の大納会の日経平均株価の終値は1万0228円92銭と、1年前に比べ3%安くなった。株式市場に流入するお金の量を示す売買代金は320兆円台と、6年ぶりの低水準だ。株式を新たに公開した企業の数も22社と、10年前の約10分の1にとどまった。米英は平均株価が1割ほど上昇している。日本の株式市場に映るのは、お金や企業を引きつける力が一段と弱まった日本経済の姿だ。
◆欧米からの衝撃次々と◆ はじめは、欧州だった。経済に元気がないから、市場は外的な衝撃への抵抗力を欠いた。5月初めにEUとIMFが、債務危機のギリシャに支援を決定。欧州の財政・金融危機への懸念を背景に投機筋がユーロと欧州株を売る流れが強まり、6月7日に日経平均も380円安を記録した。
 次に日本市場を襲ったのは、米景気への不安とドル安だ。8月に入り、雇用や消費の面で米景気の減速を示す経済指標が相次ぎ発表された。ユーロ圏の株安が米国に及び、外為市場では円高・ドル安が進んだことから、日経平均は8月31日に8824円の年初来安値をつけた。民主党内のごたごたが外国人投資家を失望させ、日本株を売る理由の一つになった。政治が株式相場の足を引っ張る。そんな光景を2011年に繰り返してはならない。
 さらに日本は欧米と新興国との間の通貨切り下げ競争にも翻弄された。円相場は11月1日に1ドル=80円21銭と15年半ぶりの高値をつけ、それが日本株も押し下げた。FRBの金融の量的緩和第2弾によってあふれたお金は、新興国に向かった。中国のように自国通貨の対ドル相場をほぼ固定している国は、ドル買い・自国通貨売りに出た。こうした通貨切り下げ競争のなかで、日本の円が高くなる構図だった。それでも上場企業は、海外情勢に振り回された市場の中で何とか持ちこたえた。
 回復基調にある企業業績を根拠に、来年の株式相場を楽観する見方も増えてきた。金融緩和や減税延長により米景気が回復すれば、新興国向けとあわせて、製造業の輸出が伸びるという理屈だ。金融危機後の日本企業は主にコストの削減で利益を捻出してきた。輸出が伸びて売上高の増加を伴う業績回復がはっきりすれば、国内の雇用を増やしやすくなる。消費など内需にも良い影響が出る。
 とはいえ、世界もそれぞれの危うさを抱えたまま越年する。欧州はユーロの信認を守るための政治的な結束が心もとない。EUは12月の首脳会議で、金融安定の新たな枠組みとして13年に「欧州版IMF」を常設することを決めた。しかし、財政が危機に陥った国への緊急融資制度の増額など、各国で意見対立がある問題は先送りされている。スペインなど経済規模の大きな国にまで危機が及べば、ユーロがさらに売られやすくなる。
◆市場の警鐘聞き逃すな◆ 米国は金融危機は回復が遅れている。金融機関から住宅ローンを買い取る住宅金融公社2社は公的資金で延命されている。米連邦住宅金融庁はさらに邦貨換算で最大17兆円が必要と予想するが、立て直しにはそれ以上の支援が必要との見方もある。市場がこうした問題に注目すれば、米国の財政の持続可能性にも疑問符がつきかねない。債券相場が不安定になると、多くの米国債を保有する日本の銀行にも影響が出る。物価の安定を最重視する方針を決めた中国は、金融の引き締めを進めている。しかし不動産バブルは膨らみ続けているとみられ、景気拡大の維持とバブル退治のさじ加減がますます難しくなっている。ベトナムは国営造船会社の経営難を理由に国債の格付けが引き下げられた。市場が新興国の経済を見る目も、楽観一辺倒ではなくなった。日本企業が業績回復の頼みの綱とする欧米や新興国の経済も、波乱含みである。投資家だけでなく政府や企業経営者も、市場が発する経済変調の警鐘を片時も聞き逃すわけにはいかない。(1553字)。

30日;産経社説(全) 回顧2010年 混迷に希望も芽生えた 大切な国を支えていく決意
『21世紀最初の10年が終わろうとしている。10年前と比べて、日本の社会や政治、経済などに明るい兆しが見えてきたとはいえまい。むしろ、先行きの不透明感が増し、多くの国民はこの国が停滞期にさしかかっていると感じている。10年前の日本は、1980年代末から始まったバブル経済崩壊後の「失われた10年」と呼ばれる景気低迷を抜け出しつつあった。好景気も実際には実感の伴わないものに終わり、今に至るまで、どんよりとした重い空気が日本全体を覆い続けている。
 ◆期待裏切った民主党◆ 今年の日本経済を振り返ると、やや明るさが出た時期もあったが、全般的には厳しい情勢が続いている。10〜12月の3カ月間、政府による景気の基調判断は「足踏み状態となっている」との表現で据え置かれた。何よりも問題なのは、国家財政が破綻寸前にあることだ。雇用情勢も依然、深刻だ。とりわけ新卒者の就職内定率は戦後最低の水準にある。これでは、若者たちが夢を持てるはずがない。昨年8月の衆院選で、国民は閉塞状況を打破してほしいと、民主党に国のかじ取りを託した。その意味で、今年は民主党政権の真価が問われる1年だった。だが、期待は完全に裏切られたといえる。外交面では、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件をめぐって、菅直人政権は中国に対し毅然とした態度が取れず、国民の大きな失望を買った。北朝鮮による日本人拉致の問題は解決の糸口すらつかめず、ロシアのメドベージェフ大統領に北方領土訪問を許すなど、対北、対露政策も混迷を極めている。
 最も大切な日米同盟関係も、普天間飛行場の移設問題で迷走した。鳩山由紀夫前首相が「最低でも県外」と県外移設にこだわった結果、暗礁に乗り上げている。社会保障費の増大に伴う財源をめぐっては、消費税論議が必要不可欠だった。だが、菅首相は参院選を前に、積算根拠も示さず税率10%を掲げた。政府・与党内は混乱に陥り、議論がはばかられる雰囲気すら生んでいる。政権の決断の遅さも批判された。とりわけ、民主党の小沢一郎元代表の資金管理団体をめぐる政治資金規正法違反事件では、小沢氏は衆院政治倫理審査会に出席の意向を示したが、どう決着させるかで党内はもたついている。社会状況で特筆されるのは、「消えた高齢者」や「児童虐待」にみられる社会や家族の絆の崩壊だろう。日本人が築き上げてきた道徳や、よき慣習は失われ、寒々とした光景が広がっている。大阪地検特捜部の元主任検事による証拠改竄にみられる検察庁のモラル低下も深刻だった。
 ◆負託に応えた裁判員◆ 今年のうれしいニュースといえば、2人の日本人学者のノーベル化学賞受賞や小惑星探査機「はやぶさ」が長い宇宙の旅を終え、奇跡的に帰還したことだろう。米パデュー大学特別教授、根岸英一さんも、北海道大学名誉教授の鈴木章さんも、若いころから海外に留学し、自分の学問を世界レベルで競ってきた。野球の本場、米大リーグで10年連続200安打を達成したイチロー選手や、サッカーW杯で16強入りを果たした岡田ジャパンの健闘もたたえられる。大切なのは国民一人一人が、この国や社会を支えていく決意を持つことである。そうした意味で、難しい判断を迫られた裁判員のがんばりに注目したい。今月、鹿児島地裁で判決が言い渡された老夫婦殺害事件は、被告が犯行を全面否認していたこともあって、審理は40日間もの長期に及んだ。証拠書類をじっくり読み、被告や証人の話に耳を傾け、決断する。国民の代表として託された役割を誠実に果たした人たちの姿に、この国の可能性や将来を感じるのである。(1465字)。

┏━━身 辺 雑 記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 2010年は大晦日の本日のみ。社説を批判する小紙だが、5紙の論説を見比べて欲しい。閉塞感の原因は何であるのか、それをもっと追究をしてもらいたい。「政権交代」は出来たが、政権交代らしい政治が出来なかつたのは、民主党が最大の責任者だ。民主党は、内紛に明け暮れて出口が見つからない。民主党の大エラーを生かせない自民党も意気地ない。自民党の再生には、時間がかかる。もう1度総選挙に負けなければ、復活は難しいだろう。
 新しい世代に期待したい。1945年の敗戦時のように、古い世代は引退して、新しい世代に譲ろうではないか。短期的には政治状況の閉塞状態だが、長中期的には世界観とか価値観の欠如ではなかろうか。大きく変わろうとしている環境の変化に対応出来てないようだ。若いリーダーによる新しい方向性を期待したい。
 65年前の廃墟の中から、驚異の成長と平和を確立したのは若い世代のエネルギーであつた。現在も新しい芽が出始めているようだ。(400字)。

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