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シニアネット 『おいおい』

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シニアネット 『おいおい』 第853号 (2009.07.09)

2009/07/09

━━senior citizen net━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2009/07/09━

    シニアネット 『おいおい』            第853号
 
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 ひるすぎの町音にいて心太                   桂信子

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昭和55年作。心太(ところてん)を食べた。ところてんは、冷たい水で冷やしておき、食べる直前に「ところてん突き器で容器に突き出す。江戸時代から庶民に好まれた。酢や密や醤油をかけて食べた。つるとした食感とのどごしがさっぱりしている。
「町音にいて」とはどこなのだろうか。ところてんをどこで食べたのだろう。甘味店とか氷店か。昔ながらの葭張りの店の縁台だろうか。店から聞こえてくる「町音」が楽しい。「ひるすぎ」の時間が静かに流れていく。「町音にいて」は、美しい表現である。師の日野草城の<ところてん煙のごとく沈みをり>は有名。大阪市生まれ。(1914−2004)。

┏━━文藝春秋8月号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  10日発売。「鳩山邦夫 大いに吼える」(94頁)の特集は、賞味期限切れ。「奇跡のピアニスト」母の手記(170頁)は、「全盲のピアニストと呼ばないで」で、「ピアニストが全盲だった」と。早くから、才能を見出した。現在は「親離れと子離れ」の段階にきた。素晴らしい母親の手記。鳩山兄弟にあやかり、特別企画「日本の兄弟67人」も新鮮味のない平凡。
 「総力特集」さらば「アメリカの時代」(130頁)は政治、経済、外交、映画に限られるが、それぞれを代表する「書き手」による論文で、読むにたえる。雑誌の主流は、「民主党政権下」どうあるかの見方になっている。「自民党」か「民主党」かのレベルは通過したようだ。

┏━━(社説)JR西社長起訴━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◎安全裁判による原因追究を◎
107人が亡くなったJR宝塚線の脱線事故を起こした刑事責任はだれにあるのか。惨事から4年余、神戸地検はJR西日本の山崎正夫社長を業務上過失致死傷という罪で起訴した。 鉄道事故で経営幹部の刑事責任が問われるのは異例だ。この事故では運転士は死亡している。だれも起訴されないまま、これだけの大事故の捜査が終わるのは理不尽だという被害者の感情もあった。地検はぎりぎりの判断で社長の起訴に踏み切ったのだろう。起訴を受け、山崎氏は社長辞任を表明した。

9日;朝日社説(1)JR西社長起訴―安全への道を突きつめよ
http://www.asahi.com/paper/editorial20090709.html?ref=any#Edit2
『 地検が着目したのは、96年に事故現場の線路を半径600メートルから304メートルの急カーブに付け替えた工事だ。完成後は快速電車の本数が増えたのに、カーブの手前で減速させる自動列車停止装置(ATS)を設置しなかったことが「過失」にあたると判断した。当時、鉄道本部長という安全対策の最高責任者だった山崎社長には、運転士がミスをする可能性も含めて事故を予見し、対策を取っておくべき責任があったという論理だ。 激しいやりとりが予想される公判は、鉄道の安全水準の目安が示される場として重要だ。事故原因の究明と今後の安全対策の強化にも役立つ場であってほしい。 
 兵庫県警が書類送検した歴代幹部8人と遺族が告訴した井手正敬氏ら歴代社長3人は、いずれも「嫌疑不十分」として不起訴になった。だからといって、JR西日本は山崎社長の個人責任だけが問われていると考えてはならない。安全の責任者が起訴されたことは、安全より経営効率を優先した企業体質も問われたに等しい。事故の直接の原因は、運転士が制限速度をオーバーして急カーブに突っ込んだことだ。だが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(当時)が2年前に出した最終報告書は、事故の誘因としてJR西日本の懲罰的だった日勤教育を指摘している。 
 事故後、JR西日本は懲罰的な教育方法を改めた。昨春、鉄道会社では初めて「リスクアセスメント」を導入した。事故や事故の一歩手前の事象を職場できちんと報告し、優先順位を決めて対策を講じるという取り組みだ。職場の風通しをよくする狙いもある。こうした改革への取り組みはこれからも推し進めてほしい。JR西日本は未曽有の不況の影響などで利用者が減り、苦境に立たされている。しかし、経営効率よりもまず安全対策を最優先すべきことを、悲惨な事故は突きつけたはずだ。 その教訓をJR西日本はもちろん、人の命を預かるすべての企業が生かさなくてはならない。 

9日;毎日社説(1)JR西社長起訴 安全を裁判で問い直せ
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090709k0000m070130000c.html
『現場のカーブは96年に、半径が約半分の急な曲線に付け替えられた。新型高速電車が投入され、速度超過すれば脱線する可能性が高まった。人為ミスも想定して、このカーブにATSを優先的に設置すべきだったというのが地検の判断だ。山崎社長は当時、鉄道部門の最高責任者であり、安全対策を全面的に任されていた。さらに、JR函館線の脱線事故で「ATSがあれば防げた」との報告も受けていたのに、ATS設置を指示する注意義務を怠った、とされた。山崎社長は直ちに社長辞任を表明した。鉄道事故で経営トップが刑事責任を問われるのは異例で、今回の処分は重大な意味を持つ。起訴事実は鉄道本部長としての過失責任に限定されるが、これからの公判の過程で、刑事罰の対象にできない組織責任に踏み込むことが予想されよう。審理の中で、経営姿勢や企業風土の問題点を徹底的に糾明して、その教訓を再発防止に生かすことを期待したい。
 地検は被害者や遺族への説明会を開く予定だ。処分決定は世論や被害者の声に支えられた結果でもある。遺族が告訴した歴代トップ3人を不起訴としたことに、なお不満は根強く、その根拠や法解釈を詳細に開示することが求められる。JR西日本は改めて、組織の立て直しと信頼回復への取り組みを迫られることになる。山崎社長は事故当時子会社に移っていたが、「安全対策の専門家」として副社長に復帰し、06年2月には社長に就任した。刑事責任を問われる可能性は認識できたはずなのに、安全徹底の旗振り役を任せた、身内に甘い体質は批判を浴びて当然といえる。鉄道全体への影響も大きい。今回の判断は、鉄道事業者に安全確保義務を極めて厳密に課し、人為ミスがあっても事故を防げる対策の徹底を求める内容だ。 鉄道各社は今後、危険の想定される個所を洗い出して、実効性のある安全対策を施し、利用者からの信頼を高める努力が不可欠である。

9日;日経社説(2)社長を起訴したJR西事故
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090708AS1K0800608072009.html
『現場の曲線路を建設した当時、鉄道本部長で安全管理を統括していた山崎社長は、ATSを設置しなかった不作為について「業務上必要な注意を怠り、人を死傷させた責任」を負う、というのが検察の判断だ。鉄道の運行に直接たずさわらない経営者が事故の刑事責任を追及されるのは極めて異例で、検察も今回の刑事処分は迷ったようにみえる。ATSを設置しなかったのを注意義務違反に問えるのか微妙だからだ。事故調査委の報告も両論併記のような書き方をしており、ATSを設置していなかった無理からぬ事情があるとの見方を「曲線の速度超過による事故は(中略)死傷者は出ていない。国の規制もなく緊急性の認識はなかったとされる」と記す一方で、現場のカーブ手前のATSの「整備は優先的に行うべきだった」とも指摘している。
 普通は、有罪の確信を得て初めて起訴する慎重な検察の背中を押したのは、まず被害者・遺族がJR西に向ける強い責任追及の声だろう。これだけの惨事なのに誰の処罰も求めないのでは世間は納得するまいとの、検察への風当たりも配慮しただろう。また集客施設の火災で防火・安全管理者に業務上過失致死傷罪の成立を広く認める最近の裁判例にも力づけられたのでないか。裁判で検察の主張が認められるかどうかは別にして、JR西は事故の原因があげて自社にある事実を忘れてはならない。同時に、検察が異例の経営者起訴に踏み切った背後にある「社会の厳しい目」を意識し再発防止に取り組む必要がある。

9日;産経社説(1)JR西社長起訴 裁判通して真相の究明を
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090709/crm0907090300008-n1.htm
『業務上過失致死傷罪は、個人の過失を問う犯罪だ。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(当時)の最終報告書によると、事故は23歳の運転士が直前の停車駅でオーバーランし、発車が約1分20秒遅れたため、制限速度が時速70キロの現場カーブに約116キロで進入したために起きた。最大の過失責任がある運転士は死亡した。直接の当事者でない幹部の刑事責任を問うためには、事故を予見できる可能性があり、そのうえで事故を回避する義務を怠っていたかどうかが最大のポイントとなる。
 地検が今回重視したのは、現場カーブが平成8年12月、急カーブに付け替えられた際、自動列車停止装置(ATS)を設置しなかった点だ。当時、同社の安全対策の責任者である鉄道本部長をつとめていたのが山崎社長で、地検は「設けていれば事故は防げた」と判断した。平成13年6月に福井県で起きた京福電鉄の衝突事故では、ATSの未設置などが原因として幹部が送検されたが、不起訴となった。当時、ATSの法的な設置義務はなく、未設置を理由に刑事責任が問えるかどうかは、法曹界でも疑問視する見方も出ていた。
 しかし近年、業務上過失致死傷罪で、幹部に対し、積極的に責任を問うケースが目立っている。欠陥車事件の三菱自動車や、ガス瞬間湯沸かし器事故のパロマ工業でも、幹部が起訴された。山崎社長は起訴されたが、JR西の最高幹部ら11人は嫌疑不十分で不起訴となった。遺族らは、検察審査会に不服の申し立てをする方針という。裁判の行方は予断を許さないが、JRの歴史上でも最悪級の事故である。公判を通じ、幹部の過失責任だけではなく、なぜあのような大惨事が起きたかについても真相を究明してほしい。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 「日本人より日本的」な元高見山。「日本人でよかった」(“SAPIO”の特集)のように、「日本人」という記事を見かける。「日本人とは」何であろうか。日本人は古来から、他人に対する思いやりがあった。農耕民族で、昔から集団の絆を大切にした。個人の意思より、家とか、近所とか、村とかの論理が優先した。伝統と伝承を大切にしてきた。
 良い面と悪い面があるが、現在の日本人は、「他人に対する思いやり」が欠如している。個人とか集団という対立概念でなく、自分以外の他人に対する配慮である。大戦のとき、偏見に近い「国家観」が国民をミスリードした。他人に対する慈悲とか憐みを持てとはいわないが、同情の気持ちを持つことは大切である。日本人の良風とされてきた。
 特攻隊員の最後の言葉に、「家族をために死ぬ」とある。これとは違う。歪められた家族愛であり、戦争遂行のためのものであった。本来の「他人に対する配慮」をとり戻したいものだ。(400字)。

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創刊日:2001-07-23  
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