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シニアネット 『おいおい』

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シニアネット『おいおい』  第769号(2008.10.08)

2008/10/08

━━senior citizen net━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2008/10/08━

    シニアネット 『おいおい』        第769号
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━行動するシニアの情報紙━━━━━━

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 そぞろ寒鶏の骨打つ台所                 寺田寅日子(寅彦)

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「そぞろ寒」は、なんとなく肌寒く感じる寒さ。「そぞろ」は「すずろ」と同意で、なんとなく、それとなく、わけもなくの意味。人間の心理的な気分を内包する語である。鶏皮を「そぞろ寒」とも書く。鶏の骨をたたき音が、団子を作る音に「そぞろ寒」の感じを受け取ったのである。身のうちに深く覚える秋の寒さ。
物理学者。熊本の旧制高校時代に、夏目漱石に英語を学び漱石家の句会に参加した。東京帝国大学の物理学科を卒後した。寅彦は俳諧論に映画手法のモンタージュを比較し、連句の移りと変化を説いた。寅彦は、ノベール賞に沸く日本の物理学のルーツかも知れない。東京都生まれ。(1878−1935)。

┏━━寒露━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  8日は24節気の1つの「寒露」である。夜露に寒い冷を覚える候の義。朝夕は肌にやや寒気を感じ始め、そぞろ秋も深まりゆく。虫の音も次第に盛りも過ぎて、芋、栗、柿などの秋の稔を迎える。収穫を祝う祭りの季節になる。
  
┏━━ノーベル賞━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   ◎日本のお家芸の物理賞を授賞◎  
米シカゴ大学名誉教授の南部陽一郎さんと、高エネルギー加速器研究機構名誉教授の小林誠さん、京都大学名誉教授の益川敏英さんのノーベル物理学賞の同時受賞である。 2003年から途絶えていた日本人のノーベル賞受賞者は、これで一気に15人となった。3人とも、研究対象は、物質を細かくした先の素粒子だ。

8日;朝日社説(1)ノーベル賞―紙と鉛筆、一挙に花開く
http://www.asahi.com/paper/editorial20081008.html?ref=any
『南部さんの受賞研究は「対称性の自発的破れ」をめぐる理論だ。自然界の根っこにあるしくみを理論づけたことで「粒子にはなぜ重さ(質量)があるのか」といった素粒子論の難題の解決に道筋をつけた。 小林さんと益川さんの研究は宇宙の対称性の破れに迫るもので、SFの香りがする。素粒子には、ふつうの粒子とそっくりだが、電気の正負などが逆の反粒子という一群がある。ところが、この宇宙はほとんどがふつうの粒子でできており、反粒子の「裏世界」は見あたらない。それはなぜか。この問いに向き合った。どちらも日々の暮らしには縁遠い。だが、人々の世界観を豊かにする。知的好奇心に根ざす純粋科学である。 
 初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹さん、2人目の朝永振一郎さんに象徴される理論物理の伝統がある。「紙と鉛筆」の科学だ。3人はその継承者といえよう。こうした純粋科学も長い歳月を経て人々の生活を一変させることがある。今回、基礎の基礎といえる科学に一挙に賞が贈られることを喜びたい。南部さんはアイデアを畑違いの分野から得た。いま応用面でも注目されている超伝導の理論を素粒子論に生かしたのである。小林・益川理論の声価が実験によって定まったことも忘れてはならない。理論が予想する粒子は90年代までに見つかった。00年代に入ってからは精密な実験が理論を裏づけた。いずれも巨大加速器による実験で、費用面でも技術面でも一朝一夕には実現できない。科学には視野の広さと息の長さが欠かせない。3人の快挙はそんなメッセージを発信している。 

8日;読売社説(1)ノーベル賞 知の伝統を引き継ぎたい
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20081007-OYT1T00824.htm
『南部さんは、素粒子がどうして生まれてくるのかを考えた。何もないところでも、ぽんと生まれるというのが答えだった。その理由は、自然界では「自発的に対称性が破れる」ためだ。小林さんと益川さんは、粒子とその対になる「反粒子」に着目した。例えば、電子の反粒子は陽電子だ。両者がぶつかると光になって、消える。宇宙が誕生したころ、粒子と反粒子は同数あったと考えられている。粒子と反粒子は完全に対称ではないため、宇宙が成長するうち、反粒子が偏って消えることが多かったためらしい。このことから、素粒子の数や種類を最もうまく説明する理論を築き、素粒子の法則である「標準理論」の基礎になっている。
 素粒子研究では、日本から過去に、3氏がノーベル賞を受賞している。知の伝統が生きた。折しも今夏、フランスとスイス国境では、欧州合同原子核研究機関の大型円形加速器が動き始めた。質量の起源や宇宙の成り立ちを探究する。日本も建設に100億円以上を拠出しており、KEKや東京大から研究者約100人が参加している。ただ、心配なのは、近年、若者が物理学をはじめとする理工学系を敬遠していることだ。地味なうえ、実験で長時間拘束される。一人前になるには、通常、修士課程までで6年、博士課程までで9年かかる。その割に就職は厳しい。博士号取得者「ポスドク」の数は年々増え、すでに1万6000人を超える。これでは、理工系に進学しても将来の道を描けない。政府と大学は、科学者、技術者の育成システムの改革に取り組むべきだ。若者たちの科学への夢と期待が、今回の受賞決定を機に、少しでも膨らむことも期待したい。

8日;毎日社説(2)ノーベル賞 基礎研究が勇気づけられた
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20081008ddm005070119000c.html
『日本の「お家芸」とみなされてきた素粒子物理学である。益川敏英、小林誠両博士の受賞の対象となった理論は、「CP対称性の破れ」と呼ばれる物理現象に関係している。この「破れ」は、私たちの世界が「物質」だけで成り立っていて、性質が反対の「反物質」が見あたらないのはなぜか、という疑問に答える考えだ。両博士は、この現象を説明するには素粒子のクォークが6種類必要だ、と提唱した。その後、クォークは次々と発見され、95年には六つ目のトップクォークが確認された。さらに、日本の大型加速器「Bファクトリー」は2人の理論の正しさを観測で証明した。
 南部陽一郎博士は、「自発的対称性の破れ」という概念を素粒子の分野で確立した。この世界の物質には質量があるが、それはいったいなぜか。根源的な問いの背景に、自然界の対称性が破れるという現象があると提唱した。この理論は、現在の素粒子の標準理論の基盤となっており、自然界に働く四つの力のうち三つの力を統一する理論の基礎につながった。
  ノーベル賞はこの10年で身近なものとなった。同時に目先の成果にとらわれない基礎研究の重要性もクローズアップされた。そうした中で気になるのは、日本の科学技術政策が経済偏重に向かっていると思われることだ。政府は科学技術を経済活性化の主要な柱と考え、大学の研究にも効率や応用を求めている。しかし、第一級の発見は経済効果を第一に考える環境からは生まれないはずだ。今回の受賞は60〜70年代の業績に与えられたものだ。現在の研究環境はノーベル賞に結びつく人材を育てるにふさわしいか。今回の受賞をきっかけに改めて考えたい。

8日;産経社説(2)ノーベル物理学賞 日本の理論研究の底力だ
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/081008/trd0810080320001-n1.htm
『日本初の受賞者、湯川秀樹博士の生誕101年にあたる今年、日本の基礎科学の研究力が正当に評価されたことを喜びたい。益川さんと小林さんは、物質の根源を探る素粒子物理学の分野で大きな成果をあげた。あらゆる物質は基本粒子「クォーク」で構成されているが、2人が研究に取り組んでいた1970年代の初期には、何種類のクォークが存在するのかもわかっていなかった。2人は、物質と反物質の差を示す「CP対称性の破れ」という現象によって、われわれの宇宙が存在していることに注目し、対称性の破れが生じるためには、物質を構成するクォークには、少なくても6種類が必要であることを示したのだ。 この「小林・益川理論」は、2人が京大理学部の助手であったときの共同研究だ。35年ほど前のことである。南部さんは、60年代に素粒子を扱う場の量子論で「対称性の破れ」という理論を提唱していた。
 今とは異なり、パソコンなどは存在しなかった時代の研究だ。まさに紙と鉛筆による研究で、現在の素粒子物理学の骨格をなす「標準理論」の一角を築き上げたのだから、その創造性は驚きに値する。巨額の研究費が投じられることが当たり前になりつつある今日の自然科学の在り方に一石を投じる受賞であろう。また2000年以降の日本人科学者のノーベル賞は、7人に達した。自然科学分野の若手研究者には、この快進撃を励みとして、ますます独創的な研究に取り組んでもらいたい。ただし、国が進める研究強化策では競争力を重視するあまり、若手研究者の身分が不安定になっている。当時のように研究に没頭できる環境も必要である。

8日;日経社説(2)素粒子研究の底力示す受賞
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20081007AS1K0700407102008.html
『受賞理由となった成果は「対称性の破れ」と呼ばれる現象を説明する理論の構築。南部教授はその先駆けとして1960年代から成果を上げて素粒子理論をリードし、早くからノーベル賞候補と目されていた。「ひも理論」など時代を先取りする理論を提案するなど、その業績は世界から一目を置かれてきた。一方、小林教授と益川教授は「CP対称性の破れ」という現象を説明するいわゆる小林・益川理論を35年前につくりあげた。ビッグバン後に宇宙にあったとされる「反粒子」が消えた謎を解き明かす理論で、素粒子の基本粒子のクォークが六つあると予言した。当時はクォークが三つしか見つかっておらず、世界の反応は六つもあるはずがないと冷ややかだった。しかし、クォークは1990年代半ばに六つ目が見つかり、理論の正しさが示された。さらに高エネルギー加速器研究機構が大がかりな実験で「CP対称性の破れ」の検証に取り組み、理論が裏付けられた。
 1950年代に渡米して米国で名をはせた南部教授に対し、小林教授、益川教授は国内を中心にして研究してきた。両氏の発表論文は英文とはいえ国内誌だったので、欧米からは無視されたという。受賞にはその業績を紹介し続けたり、大掛かりな実験で理論を検証したりした多くの研究者の貢献がある。その意味で受賞は日本の素粒子研究者すべてに向けられたといってもよい。日本は6年前に物理学賞を受賞した小柴昌俊東大名誉教授が開拓したニュートリノ研究でも世界をリードし、素粒子分野で強みを見せている。素粒子論はいまは宇宙論とも絡み総合力が問われている。受賞を機にさらに研究に磨きをかけ、世界に貢献する成果を上げてもらいたい。

┏━━身辺雑記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 文藝春秋11月号の116−123頁に「攻防210議席 両党とも勝てず」の文字が躍っている。単独過半数は困難で、選挙後は大連立か、政界再編成かとある。両党とも、衆議院議員の選挙で、過半数をとれない。420−430議席を奪いになる。つまり、210-220議席が比較第1政党の基準線であると見ている。僅差の結果、複雑な連立工作が始まる。首班指名投票の1発勝負の「本会議決戦」の大乱戦になるかもしれないと。
 民主党は、国民新党とか新党大地とかに連立工作をした。1議席でも取り込もうとの秘策。自民党も,新党独立を目指す動きを抑えている。政治が「政局」になり、選挙に如何したら勝てるかの駆け引きになるだろう。米国発の世界不況が始まろうとしているのに。

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創刊日:2001-07-23  
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