文学

三島由紀夫の総合研究

創立35年の老舗「三島由紀夫研究会」の会報を兼ねた、あらゆる角度からの総合研究メルマガ

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三島由紀夫研究会メルマガ

2019/02/01

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『三島由紀夫の総合研究』(三島由紀夫研究会 メルマガ会報)
  平成31年(2019)1月31日(木曜日)
         通巻第1309号   
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三島由紀夫先生の紀行文集が岩波文庫から『三島由紀夫紀行文集』(佐藤秀明編)として刊行され話題となりましたが、憂国忌の発起人でもある評論家の西村幸祐先生が昨年10月21日付で産経新聞に寄稿された書評を西村先生のご厚意により当メルマガに転載させて頂きます。是非ご覧ください。(事務局)

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【書評】『三島由紀夫紀行文集』佐藤秀明編 ハワイ・フランス…三島が記した世界
評 西村幸祐(批評家、関東学院大学講師)

  今年11月25日で死後49年になる三島由紀夫だが、ちょっと信じ難い出来事が起きている。
静かなブームの到来だ。昨年も年明け早々に未発表の録音テープの存在が話題になり、単行本化。昭和37年の『美しい星』が初めて映画化された。今年はパルコのプロデュースで遺作の長編『豊饒(ほうじょう)の海』や娯楽小説の『命売ります』が戯曲化され、年末まで上演された。
 こうした状況の中で三島初の紀行文集が岩波で文庫化されたのもさして不思議はない。本書は近畿大学教授で三島文学館館長の佐藤秀明氏がまとめた。
なぜ、三島が現在も存在感を放ち、生き続けているのか。その秘密も本書に凝縮されている。
 三島の初の海外旅行は日本がまだ占領下の26年に朝日新聞の後援で実現した。26歳の三島は船でハワイへ。そしてアメリカからブラジルに渡り、フランス、ギリシャと巡る。有名な『アポロの杯』になった世界一周の紀行文。そして、自決3年前の「『仙洞御所』序文」に至るまで、海外だけでなく渋谷、銀座の印象記や熊野紀行などの取材記まで収録されている。

 《香港。−−この実に異様な、戦慄的な町の只中で、私はしかし、永らく探しあぐねていたものに、ようやくめぐり会ったような感じがする。(中略)強いて記憶を辿(たど)れば、幼時に見た招魂社の見世物(みせもの)の絵看板が、辛うじてこれに匹敵するであろう》(「美に逆らうもの」)という36歳の発見が43歳で訪れるインド・ベナレスの衝撃に繋(つな)がる。
三島の流麗な文章が時空を超え世界中に読者を連れて行き、驚くことに1950年代のニューヨークもベネチアも、現在と本質が変わらないことも教えてくれる。

 三島由紀夫が今も生き続けているのは時代の要請だ。昭和45年の三島の死で昭和が終わったという声が当時も多く聞かれた。
だが、昭和最後の年の64年までの戦後44年で日本人が解決し得なかった敗戦後の難問が状況として、今も私たちに突き付けられている。
日本人にとって昭和は終わっておらず、今こそ三島の叡智(えいち)が必要とされるときだ。
(岩波文庫・850円+税)
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 事務局より
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潮騒の島・三重県「神島」ツアーのご案内
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三島由紀研究会主催の文学散歩、今年は潮騒の舞台となった三重県の神島を訪ねます。名作『潮騒』が発表されたのは昭和29年6月10日、今年で65周年を迎えます。
 記録
日時  (新元号)6月15日(土)〜6月16日(日)一泊二日
行程  【6月15日(土)】 9:03 東京駅 ひかり465号 
9:57 三島駅乗換 こだま641号  11:08 豊橋駅着
(豊橋駅よりレンタカーにて伊良湖港へ 所要約90分)
    13:00 伊良湖港から神島観光汽船で神島へ(所要15分)13:15 神島着
    神島着後今夜のお宿「山海荘」にて昼食
    昼食後、三島先生が神島滞在中に取材の拠点とされていた元漁業組合長寺田氏邸内部の見学。その後、夕食までの時間を自由に島内散策でお過ごしください

 【6月16日(日)】早朝自由行動。早起きして日の出を鑑賞
    8:00 朝食  9:00 出発
    洗濯場−八代神社(200段の階段)−神島灯台−監的哨−ニワの浜(浜で昼食)
14:00または16:30の船で伊良湖港へ
お宿から監的哨の先までは山登りです。全行程の標高差は約150メートルです。動きやすい服装、十分な飲み物、スニーカー・運動靴等の歩きやすい靴をご用意ください。
 大まかな費用は、新幹線、レンタカー、船、宿泊費、昼食代で4万円です。
 島内には、コンビニも商店もありません。飲料の自動販売機はあります。
 天候により中止、あるいは行程の変更があります。
 関西、東海方面から参加される方は、6月15日11:00に豊橋駅新幹線改札口外に現地集合してください。鳥羽港から直接神島に渡っていただいても結構です。
*お問合せ、お申し込みは下記まで。
予約の際には、フルネーム(フリガナ)、携帯番号、集合場所
・東京駅 ・豊橋駅 ・神島直行の区別を明記してください。
また、食物アレルギーのある方は具体的な品目をお知らせください。
 m-asano-1959@outlook.jp
 予約締め切りは5月31日(金)です。
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 事務局よりお知らせ
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NHK「クローズアップ現代」で「川端康成ノーベル賞の舞台裏と三島由紀夫」という番組は2月4日、2200から放送です。インタビュアーは演出家の宮本亜門氏。三島さんに関してコメントするのは村松英子さん、佐藤秀明さん(三島文学館館長)ほかです。 乞う御期待! 


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二月の公開講座はヴルピッタ・ロマノ先生が講演を行われます。内容以下の通りです。

日時 平成31年2月25日(月)18時半より(18時開場)
会場 アルカディア市ヶ谷(私学会館)
   JR/地下鉄市ヶ谷下車2分
講師 ヴルピッタ・ロマノ氏(作家、京都産業大名誉教授)
演題 三島由紀夫に思いを寄せて〜現状を考える
講師略歴 昭和14年(1939年)ローマ市生れ。1961年ローマ大法学専攻卒。     東大留学を経てイタリア外務省入省、EU駐日代表部次席代表など歴任。京都産業大名誉教授。主な著書に「不敗の条件〜保田與重郎と世界の思潮」「ムッソリーニ〜イタリア人の物語」(何れも中央公論社)などがある。
憂国忌発起人。
会費 会員・学生1千円(一般2千円)


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3月の公開講座は葛城奈海さんです。

日時  3月22日(金)18時半より
会場  アルカディア市ヶ谷
演題  三島由紀夫と私(仮題)
講師  葛城奈海氏(ジャーナリスト、女優、環境運動家、予備自衛官)
   (略歴 昭和45年生 東京都出身。東大農学部卒。防衛省市ヶ谷台ツアー案内係を経て予備自衛官に。現在予備3等陸曹。チャンネル桜キャスター、防人と歩む会会長。著書に『国防女子が行く』(河添恵子、赤尾由美、兼次映利加との共著、ビジネス社)。
最新刊は奥本康大氏との共著『大東亜戦争 失われた真実』(ハート出版)。
葛城奈海さんは防衛省の市ヶ谷台ツアーの案内係をしていた3年間、毎日のように三島自決現場を案内していた経験があり、ある日、霊を感じたという。
それを契機に予備自衛官になり、尖閣へも十回ほど行っている行動派、国防女子の代表格です。
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  三島由紀夫研究会 http://mishima.xii.jp/contents/index.html
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(C)三島由紀夫研究会 2019  ◎転送自由
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創刊日:2006-01-12  
最終発行日:  
発行周期:半月刊  
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