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三島由紀夫の総合研究

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三島由紀夫研究会メルマガ 「海と夕焼け」 鎌倉ツアーを開催

2018/05/14

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『三島由紀夫の総合研究』(三島由紀夫研究会 メルマガ会報)
    平成30年(2018)5月14日(月曜日)
         通巻第1249号   
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「海と夕焼け」 鎌倉ツアーを開催
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 昨日5月13日に開催された「海と夕焼け」鎌倉ツアーには14名の方々が参加されました。昼過ぎに横須賀線の「北鎌倉」駅に集合した一同はそのまま徒歩で鎌倉五山第一の寺である建長寺に向かいました。当初は曇天でしたが、次第に雨模様となってきました。
 建長寺はさすが鎌倉随一の名刹らしく堂々としたたたずまいでした。一同は本堂などを拝観した後建長寺裏にある道を勝上献展望台までのぼりました。三島由紀夫先生の名作短編小説「海と夕焼け」では主人公である老フランス人の寺男、安里がこの場所から相模湾を見下ろして、かつて少年十字軍に参加した少年時代を思いだし、結局奇蹟が起きて地中海の水が割れ、陸路で聖地エルサレムに向かう夢が実現せず、船に載せられたものの奴隷商人に売り飛ばされた悲劇の過去を思いだす場面がありますが、あいにくこの日は雨天と霧のため展望台から海を見ることが出来ませんでした。

 参考までに三島先生は数ある短編作品の中でも本作にとくに愛着を持たれていたとのこ。また「解説」で以下のように書かれています。
 「奇蹟の到来を信じながらそれが来なかつたといふ不思議、いや、奇蹟自体よりもさらにふしぎな不思議といふ主題を、凝縮して示さうと思つたものである。この主題はおそらく私の一生を貫く主題になるものだ。人はもちろんただちに、『何故神風が吹かなかつたか』といふ大東亜戦争のもつとも怖ろしい詩的絶望を想起するであらう。なぜ神助がなかつたか、といふことは、神を信ずる者にとつて終局的決定的な問いかけなのである。 ―?三島由紀夫「解説」」

 以上のように、三島先生はこの作品について、あの戦争の時代に神風の奇蹟が起きず敗れた少年の自分と日本人の運命を重ねたと言われていますが、参加者はそれぞれ実際に勝上献展望台に上って色々な思いにふけりました。一同は下山した後は鶴岡八幡宮を経て鎌倉駅に。駅前の居酒屋で懇親会を行いました。雨にうたれた後の日本酒熱燗の美味しかったこと。改めて参加者の皆様お疲れ様でした。
 当会としては今後もこうした三島作品ゆかりの場所を訪れる企画を立ててまいりたいと存じます。
   (玉川博己・代表幹事)
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 今後の予定 事務局
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5月25日の「公開講座」は憂国忌発起人でもある井上隆史先生をお迎えします
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           記
日時 5月25日(金)午後6時開場、6時半開演
会場 アルカディア市ヶ谷(私学会館)
    (JR・地下鉄「市ヶ谷」駅徒歩2分)
講師 井上隆史先生(国文学者、白百合女子大教授)
演題  「もう一つの日本」を求めて、『豊饒の海』を読み直す」
    講師略歴 昭和38年生れ。横浜市出身。東京大学文学部国文科卒。文芸評論家。百合女子大学教授。専門は日本近代文学。著編書に『三島由紀夫幻の遺作を読む〜もう一つの『豊饒の海』』(光文社新書)、『混沌と抗戦〜三島由紀夫と日本、そして世界』(共著、水声社)など多数。最新著に『「もう一つの日本」を求めて〜三島由紀夫『豊饒の海』を読み直す』(現代書館)
会場分担金  会員・学生千円(一般2千円)


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会員勉強会、六月は荒岩宏奨氏
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6月は下記の通り展転社の若き編集長・荒岩宏奨氏を講師にお迎えして、「影山正治と維新文学」のテーマで語って頂きます。これまで蓮田善明、保田與重郎,伊東静雄について論じて頂いた日本浪曼派シリーズ第四弾です。
影山正治氏(1910〜1979)は戦前より維新運動家として大東塾・不二歌道会を主宰するとともに、保田與重郎、浅野晃、林房雄など日本浪曼派の巨人達と親しく交際し、三島由紀夫先生を昭和の神風連と高く評価して憂国忌の発起人となり、昭和54年元号法案の成立を熱禱して自裁されました。
           記
◇日時 6月29日(金)午後6時半開演(午後6時開場)
◇会場 アルカディア市ヶ谷(私学会館)
     (JR・地下鉄「市ヶ谷」駅2分)
◇講師 荒岩宏奨氏(あらいわひろまさ、展転社編集長)
◇演題 「影山正治と維新文学」
◇講師略歴 昭和56年山口県生まれ。広島大学教育 学部卒、プログラマー、雑誌編集者を経て現在展転社編集長。著書『国風のみやびー国体の明徴と天業の恢弘』(展転社)
◇会場分担金 会員・学生千円(一般2千円)
    以上
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  三島由紀夫研究会 http://mishima.xii.jp/contents/index.html
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創刊日:2006-01-12  
最終発行日:  
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