文学

三島由紀夫の総合研究

創立35年の老舗「三島由紀夫研究会」の会報を兼ねた、あらゆる角度からの総合研究メルマガ

全て表示する >

三島由紀夫研究会メルマガ

2016/12/22

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『三島由紀夫の総合研究』(三島由紀夫研究会 メルマガ会報)
    平成28年(2016)12月22日(水曜日)弐
          通巻第1041号 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者から その1)前号(武蔵国杉並住人)さま、御意見ありがとうございました。まさに、御指摘のとおりで、小生としても、「三島先生の学歴、受験歴からそこに青春の蹉跌を読み取り、以降の三島文学にどのような影響を及ぼしたかを論じることも意義あるもの」と思い、愚考をめぐらせているものです。 
 Nathanも、その著作の序文で引用しているとおり、「ひとかどの人物について研究する時には、そのことごとくを見、かつ観る勇気を持たねばならず、少なくとも、その見たことの全てを示し述べるべき」(When one does a study of a considerable man, one must dare to see and look at everything, and at least to indicate all that has been seen. ; Sainte-Beuve) ではないかということです。
ただし、私は、三島氏が「○モセクシャル」であったか否かというような点についてはあまり関心がありません。
 投稿しているうちに他の読者からの御批判、御指摘もあるだろうと期待しつつ、紙面を汚して参りましたが、今後、投稿を自粛したいと思っていた矢先に、適切なご意見をいただきありがとうございました。
  (CAM)



  ♪
(読者から その2)先号で、武蔵国杉並住人様から「CAM様の(三島の学歴等への言及は)三島先生の文学や思想の本質には余り関係がないのではないでしょうか」
というご投稿がありましたが、私は逆に考えています。
 挫折の経験が、その後の人生に影響を及ぼさないはずはないからです。
 とりわけ、三島のような見栄っぱり(これは悪口ではありません)にとっては、受験などでの失敗は、隠しておきたい「暗い過去」だったでしょうし、文学に影響しているのは間違いないと思います。
 ひとつ例を挙げると、(これは文学の「内面」に関するものではありませんが)『天人五衰』で主人公(?)の透が東大に入学することはご承知のとおりです。しかし、この作品には、東大生が2年生までは必ず通うはずの駒場キャンパスへの記述がまったくないのです。
まるで透は、入学していきなり本郷キャンパスへ通い始めたかのようにさえ読めるほどで、高校生のときにこれを読んだ私は、大いに違和感を覚えたものでした。
その後、三島が一高受験に失敗していたことを知って、ああ、三島には一高コンプレックスがあって、それで駒場のことは書きたくなかったのだな、などと妙に納得したものですが(駒場キャンパスの東大教養学部が一高を前身としていることは、いうまでもないでしょう)、
受験失敗の経験が、こうした文学の「外面」だけでなく、彼の文学の「内面」にもそれなりの影響を及ぼしているのは事実だと思います。
 ここで詳しくは書きませんが、受験失敗が人生観や文学とは関係ないというのは、失恋が人生や文学に影響しない、というのと同じくらい、「言い過ぎ」であるように私は思います(事実、ここ数年、三島の失恋の詳細がわかってきて、三島研究にも新しい地平が開かれてきたようです)。
今後も、これまで知らなかった三島の学歴等に関する事実をCAM様に教えていただけることを楽しみにしています。
  (墨東の老書生)
       ☆☆◎◎☆☆◎◎☆☆◎◎ 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
■事務局からお知らせ■
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
会報「三島由紀夫の総合研究」第39号(12月25日付)が発行されました。会員、賛助会員の皆様には来週初めにはお届けの予定です。
今号には8月以降の公開講座の講演録等が収録されています。主な内容は以下の通りです。
○第46回「憂国忌」を開催
○「林房雄と三島由紀夫」富岡幸一郎
○「国民社会主義者 三島由紀夫?」福井義高
○「士魂 福澤諭吉の真実」渡辺利夫
「三島由紀夫と私」佐藤和夫
○「書評」宮崎正弘。その他活動記録や貴重な文献・資料の紹介などが満載です。

 尚、会員以外の方で上記会報をご希望の方は事務局まで氏名とご住所を添えてメールにてお申込み下さい。
事務局 yukokuki@mishima.xii.jp
 到着後、頒布価格410円を 82円切手五枚、お送り下さい。

   ♪
三島由紀夫研究会、二月の「公開講座」は下記の要領です。

日時  平成29年2月23日(木)18時半より(18時開場)
場所  アルカディア市ヶ谷
http://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/10766/rtmap.html
講師 松本徹先生(文芸評論家、三島由紀夫文学館館長、憂国忌代表発起人)
演題 三島由紀夫の時代(仮題)
(講師プロフィール 昭和8年北海道生まれ。大阪市立大学文学部卒。産経新聞記者を経て文芸評論へ。近畿大教授、武蔵野大教授を歴任。現在三島由紀夫文学館館長。最近著に『三島由紀夫の時代 芸術家11人との交錯』、水声社)
会費  2000円(会員は千円)


  ♪♪
3月の公開講座は西村幸祐氏
@@@@@@@@@@@@
           記
日時:  平成29年3月21日(火)午後6時半〜(午後6時開場)
場所   アルカディア市ヶ谷(私学会館)
http://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/10766/rtmap.html
講師: 西村幸祐氏(評論家)
演題: 三島由紀夫と21世紀の日本(仮題)
会費: 一般2千円(会員1千円)
 (プロフィール:昭和27年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学文学部哲学科中退。学生時代に『三田文学』の編集に携わる。以降評論、言論の世界で活躍中。
主な著書に『21世紀の「脱亜論」中国・韓国との決別』(祥伝社新書)、『日本人に「憲法」は要らない』(KKベストセラーズ ベスト新書)など多数)


  ♪♪♪
来年4月の公開講座は井上隆史先生 
@@@@@@@@@@@@@@@@

今年2月にはメキシコでも「国際 三島シンポジウム」があり、その本の編集も進んでいるとのことです。
          記
日時   平成29年4月25日(火)午後6時半(午後6時開会)
場所   アルカディア市ヶ谷(私学会館)
講師   井上隆史先生(国文学者、白百合女子大教授)
演題    三島由紀夫 「二つの国際シンポジウムー東京とメキシコ」
(講師プロフィール:昭和38年生まれ。横浜市出身。東京大学文学部国文科卒。国文学者。専門は日本近代文学。白百合女子大教授。憂国忌発起人。著編書に『三島由紀夫幻の遺作を読む〜もう一つの『豊饒の海』』(光文社新書)、『三島由紀夫の愛した美術』(共著、新潮社)、『混沌と抗戦〜三島由紀夫と日本、そして世界』(共編、水声社)など多数。
会費 一般2千円(会員1千円)

      ◇○◇□▽◎ ◇○◇□▽◎ ◇○◇□▽◎  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(年末年始休刊のお知らせ)小誌も年末年始休暇となりますので、しばらく休刊です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  三島由紀夫研究会   yukokuki@mishima.xii.jp
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)三島由紀夫研究会 2016  ◎転送自由
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2006-01-12  
最終発行日:  
発行周期:半月刊  
Score!: 98 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2016/12/22

    三島の学歴についての考察には興味深い物がありました。