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三島由紀夫の総合研究

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三島由紀夫研究会メルマガ(訃報 遠藤浩一氏急逝)

2014/01/06

三島由紀夫研究会 HP URL http://mishima.xii.jp/
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 『三島由紀夫の総合研究』(三島由紀夫研究会 メルマガ会報)
    平成26年(2014)1月6日(月曜日) 
         通巻第781号  
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訃報
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遠藤浩一(憂国忌代表発起人のおひとり)
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拓殖大学日本文化研究所所長。同大学大学院教授。文藝評論家。正論大賞新風賞受賞。演劇、音楽評論でも才能を発揮し、『福田恒存と三島由紀夫』のほか、『小沢征爾』などの作品がある。『憂国忌』では何回か講演した。
4日、急逝されました。心から哀悼の意を表します。
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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 三島由紀夫に「正気」が取り憑いた
    吉田松陰、西郷隆盛、大塩平八郎の「正気」に直結する魂魄

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宮崎正弘『取り戻せ! 日本の正気』(並木書房)
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評 岡山典弘
  

正気とは何か。正気とは、万物に宿る根本の精気のことで、「せいき」と読む。かつて南宋の忠臣・文天祥は、動乱の時代に正気が顕れて、忠君愛国の信念と道義でもって、身を殺して悠久の大義に生きることの意義を『正気の歌』に詠んだ。
 わが国では、藤田東湖が、これに寄せて尊皇の信念を吐露した。「天地正大気 粋然鍾神州」天地正大の気、粋然神州に鍾る、と。
第41回憂国忌においては、「三島由紀夫と崇高」と題した講演で、新保祐司氏が「三島は、正気に呼び出されたのだ。彼を歴史的な正気と見たらいい。特別な時に光を放つのが正気だ」と論じた。
 『取り戻せ! 日本の正気』は、日本の危機に吹く正気の流れを遡ってゆく。筆者は、新保氏の考察をさらに深め、射程を八世紀にまで伸ばして、和気清麻呂、菅原道真、楠木正成、明智光秀、大塩平八郎、藤田東湖、吉田松陰、高杉晋作、神風連、西郷隆盛……そして三島由紀夫と、日本の正気を実践した男たちの精神と行動の軌跡を明らかにした。
これは、井上哲次郎博士の古典的名著『日本陽明学派之哲学』や、映画『ラストサムライ』の構想に大きな影響を与えたアイヴァン・モリスの『高貴なる敗北』とも歴史観を一にするものである。
本書は、平明かつ闊達な文章で綴られて、著者が現地で撮影した写真も豊富に掲載されている。また、これまでに会った人物のなかで、オーラを感じたのは、三島由紀夫、李登輝、ニクソンの三人であることなど、世界中に人脈をもつ著者ならではの興味深い挿話も盛られている。わが国の歴史の真実にふれる機会の少ない十代・二十代の若者にこそ、本書を読んでもらいたい。
 著者は、戦後のアジア諸国の独立に関連して、さりげなく次のような一文を挿入している。
「もし日本に責任があるとすれば、戦争に敗れたことである」
この言葉は、極めて重い。

(おかやまのりひろ氏は文藝評論家)
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(事務局より)会員ならびに憂国忌賛助会員の皆様へ。弊会の「会報」は憂国忌冊子、記念論文集などとともに昨師走に発送しております。未着の方はご連絡下さい。
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  三島由紀夫研究会   yukokuki@mishima.xii.jp
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創刊日:2006-01-12  
最終発行日:  
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