小説

◆◆◆ありすワールド◆◆◆

創作小説メルマガです。バンドでメジャーデビューを目指す少年たちが、様々な出来事や、他のバンドとの関わりなどを通して成長して行く姿を綴っていきます!

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◆◆◆ありすワールド◆◆◆第25号

2007/06/30

〜当メルマガは、MSゴシック(等幅フォント)で読むのをオススメします。〜
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■■  ありすワールド  ■■
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◇バンドでメジャーデビューを目指す少年たちの恋愛模様をお届けします◇
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                             第25号
                           2007/06/30
                          発行 有栖都
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またもや1週勘違いしていました(汗)すみません。
という事で、来週もメルマガは行きます!待っててくださーい!!

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■ そして、僕らは・・・・・・ Vol.3
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寂しいと死んでしまうといううさぎ。
僕は実際に見た事無いけど、
そんな純粋な生命がすこしだけうらやましい。
人はそこまで素直ではない。
もうすこし、貪欲に生と絡み合っている。
だから、孤独から逃れるために堕ちて行くのか?



そして喬がそんな事を思っているとは全くしらない僕は、暢気に鼻歌まじりで
ご出勤。
「ふんふん〜♪」
「ご機嫌やね」
ん? 誰やん?
振り返ると隼人が、非常階段の入り口前に座っていた。
なんやねん、喬といい、隼人といい、冷たい場所に座るんが好きなんかなぁ。
「どないしたん? そないな場所に座って」
事務所に向けていた足を、隼人のいる方へ向ける。
体育座りのアレンジ版、とでもいうんかな。
片膝を両腕で抱き込んで、そこに顎を乗せて上を向き、片足は廊下に投げ出し
ている。
細い隼人のその姿はなんだか絵のように見えた。
僕の質問に答えようともせず、じっとにらむような目つきで見る隼人。
「どないしたん?」
僕はしゃがんで隼人の目線になってみた。
目が真っ赤。
「寝とらんの?」
聞いた途端、ぴくりと反応した隼人。
鋭い視線で僕を見つめて来た。
もしや・・・・・・。
もしや喬が隼人に言ってしもたんやろか?
昨夜の事を。
いや、あの喬が隼人を前にしてそんな事を言えるはずはないやろ。
第一、喬は隼人が好きなんやし。
昨夜はたまたま僕が側にいたんで、寄りかかって来たっちゅうだけやし。
僕はあくまでもそう思っとるし。
なら、なら・・・・・・
隼人が聞いたんか?
喬に聞いたんか?
・・・・・・それもあらへんわな。
この隼人がそんな事聞けるはずもないねん。
喬の気持に揺れ動く隼人に、そんな詰め寄るような事はできっこないねん。
なら、なんやねん、この反応は。
とりあえず僕はそんな事を一瞬のうちにぱっと考えてみた。
「どないしたちゅーねん、睨まんといて」
適当な言葉を掛けて、反応を見る。
じっと僕を見つめる隼人の瞳。
さりげなく外したくなるところをじっと堪えて、隼人を見つめた。
この瞳・・・・・・はじめて隼人に逢った時に見た時と同じ瞳。
スパイラルが結成される前、喬と隼人の二人と、信之介と孝史と僕の三人がバ
ンドを組もうと云う話になった時、とりあえず音合わせするか、という事で逢
って。あの時。
はじめて見た隼人の瞳がとても印象的だった。
全てを排除するような、孤独な瞳だった。
その瞳が喬を見る時だけは、やさしい色を含んで・・・・・・。
はじめて見た時から、その瞳に魅了されたんやった、僕は。
この孤独な小鹿のような隼人を守ってあげたいと思ったんやったな。
メンバーとして隼人と一緒にいる時間が長くなればなるほど、その気持ちは強
まって。
でも、隼人の瞳はいつまで経っても喬しか見てなくて。
それに馴れきってる喬の瞳も、常に隼人を見つめていて。
その二人の深いキヅナを感じて、僕は割りこめないと知った。
結構切ない思いでやん。
「何かあったんか?」
わざとらしいとは思いながらも、聞かずにはおられん自分。
こんな切ない瞳の隼人はほっとかれへん。
すると、隼人が口を開いた。
「喬が・・・・・・」
「ん? 喬がどないしたん?」
「喬が」
「だから、どないしたねん、喧嘩でもしたんか?」
「・・・・・・喧嘩なんて、せえへんわ」
心を抉られるほど、切ない隼人の声。
隼人にこんな思いをさせている喬の、その原因の片棒を担いでいると思うと、
すまなさで一杯になる。
「喧嘩でなかったら、なんやねん」
「喬が・・・・・・嘘ついとるねん」
「嘘・・・・・・」
顔を埋めてしまった隼人を前に、僕はどうしたらええんか困った。
「あー・・・・・・嘘かぁ」
「昨夜、喬がどうしてたか、朗は知っとる?」
「え・・・あー、いや、知らんなぁ」
白々しい答え。
「昨夜、喬は打ち合わせがあるって言っとってんけど」
「そうなん?」
探るような隼人の目が僕に向く。
「リーダーの朗も知らんの?」
「突然だったんやないの?」
「・・・・・・かもね」
妙にいやな空気を感じた。
「そうなんかもしれんな、突然・・・・・・」
一人合点する隼人。
にやり、とした笑みを僕に不意に向けた。
「ところで、朗はこれから打ち合わせとかなんかあるん?」
「いや、別に」
「なら、ちょっと飯でも食わへん?」
「は? 飯・・・・・・ええけど」
「じゃ、行こや」
立ちあがる隼人。
瞬間くらっとしたのか、身体がぶれた。
咄嗟に手をだす僕。細い隼人の肩に触れ、そのあまりの細さに、心が痛む。
何故僕がこうも罪悪感を持ってまうのかはさておいて。
「だいじょぶか?」
「立ちくらみやん、平気やって」
「なら、ちょっと待ってて。一応ハコのスタッフさんにスケジュール確認して
くるから」
「ん、分かった」

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  〜つづく〜
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○人物紹介○
【佐藤喬】アマチュアバンド『スパイラル』のボーカル担当。整った外見が冷
たそうに見えるが隼人にはとりあえず甘い。
【鈴木隼人】アマチュアバンド『スパイラル』のリードギター担当。細身なの
に甘いもの好き。実は内向的。
【小林朗】アマチュアバンド『スパイラル』のドラム担当。バンドのリーダー
だが、のんびりおっとりした性格。

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◆配信は各週を予定しております◆
短編、長編織り交ぜつつ配信をして行く予定です。平均4回で物語は終了し、
次のストーリーが始まります。それぞれの短編は続き物ではありませんが、登
場人物など設定が引き継がれますので、末永くお付き合い頂ければ幸いです♪

◆WEB SITEへもご訪問ください◆
物語に登場する人物の相関関係や、メルマガでは配信されない物語なども掲載
して参ります。また、不定期にWEB上でのイベントも行う予定です。イベント
内容は秘密です、お楽しみに♪
(メルマガ配信済みの物語もWEB上にてまとめてUPする予定です)


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創刊日:2005-12-09  
最終発行日:  
発行周期:隔週刊  
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