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仕事と家庭の両立のために〜両立支援を考える

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最終発行日:
2017-05-17
発行部数:
27
総発行部数:
3454
創刊日:
2005-10-20
発行周期:
月2回
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仕事と家庭の両立のために〜両立支援を考える

発行日: 05/17

仕事と家庭の両立のために〜両立支援を考える 第171号 2017年5月17日
平成28年10月の待機児童数が発表
 ファイナンシャルプランナーの永田です。今号では年度末に発表された
平成28年10月時点での待機児童数について見ていきたいと思います。
 厚生労働省が3月末に隠れ待機児童をあぶり出す目的で、希望した認可
保育園に入れなかった方を見える化しようと示した新基準でもわかるように、
この時点でも数値だけを見て 『いや わが市の待機児童数はこんな少なく
ないはず!』と怒りの声をあげる方も少なくはないと思いますが、半年間の
増減一つチェックしても、自治体側の本音が見える意味でも、役に立つ統計と
思いますので、今号ではその内容をチェックしたいと思います。

 まず日本全体としては、平成28年4月の時点で2万3553人いた待機児童
ですが、28年10月時点では2万4185人多い4万7738人に増加。
 厚労省は例年4月時点と10月時点で統計を取っていて、ここ数年は半年間で
2.1〜2.2万人程待機児童数が増えていましたが、現場の人手不足感の高まりや
共働き志向が強まったのか、急速な需要に供給が追い付かない形で増加ピッチ
も加速。
 更に年齢区分別の待機児童数を見ると、3歳以上児では4月の3107人から
10月の3548人とそれ程増えていないのに対して、3歳未満児が4月の
2万0446人から4万4190人と2倍以上に。
 うち0歳児の待機児童数が4月の3688人から22007人と数にして
1万8319人、率にして実に6倍弱。
 1・2歳児も4月の1万6758人から2万2183人と5425人の増加となりました。
 こちらは少し考えればわかることですが、年度末は年長さんが小学校に
入学して、ゼロ歳児を受け入れている保育園も月齢の関係で預けられない
ケースやお母さんの体調が回復し切らないケースもあるため、通常は年度末の
この時期が一番待機児童数が少なくなる傾向があり、その後年度途中に
認可保育園が建設されて、無事保育士も確保できれば、待機児童問題もやや
緩和することになるのですが、現実問題としてはハード(保育所の建物や予算)
もソフト(保育士)も共に確保できないのが実態で、全国で報道されるなど
ほとんどの市町村では基本年度末まで積み上がっていく傾向があるのですが、
先月号では年度途中に0歳児の待機児童が急増することが分かっていて、
それでも0歳児枠を減らし1・2歳児枠を増やす通知 など出して、現場が
大混乱に陥ることにならないのかの懸念について書かせていただきました。
 大事なことなので繰り返します。年度途中の預け入れが一番多いのは
紛れもなく0歳児です。
 法律上は育児休業があるから、どうしても預け入れが困難な方は育児休業を
延長すればいいじゃないか! とお国は考えているのかもしれませんが、
フリーランスや法律上の育児休業給付を受ける要件を満たさない
(収入補填がない)方もいれば、復帰時期が遅れることで同僚に仕事が
振られるなど復帰予定の職場に負荷がかかったり、その意図せぬ理由で
復帰時期が遅れたのに周囲の目が厳しくなり、職場復帰組が居づらくなる
可能性までお国は保証してくれません。
 まあ通知なので、実際に従うかどうかは当の自治体が決めることですが、
個々の自治体がどう判断するかは十分注視したいところです。

 話がそれてしまったので本題に戻りたいと思います。
 都道府県別の待機児童数(〇〇保育室といった地方単独保育事業数でみると、
保育の質に満足できない方や実態が見えにくくなることもあり、あくまでも
待機児童数で比較したいと思います)でみると、東京都が8327人から
11975人と3648人の増加。
 次いで(この問題に詳しい方には周知の事実。逆に知らない方には結構吃驚
されるのですが)沖縄県が1977人から3315人と1338人の増加。
 千葉県が1246人から2386人と1140人の増加、埼玉県が897人から1938人と
1041人の増加。神奈川県が465人から1420人と955人の増加。
 大阪府が801人から1612人と811人の増加。兵庫県が715人から1423人と
708人の増加。福岡県が797人から1556人と759人の増加。
 滋賀県が339人から839人と500人の増加などと続きます。
 一方で10月時点でもゼロなのは富山・石川・福井・山梨・長野の5県。
 この5県でも県都などでは全く待機児童がいないとは思えないのですが
昔から真剣に取り組まざるを得なかった、都市部と比べると比較的保育士の
確保にも苦労していない(保育士の場合、奨学金などをウリに新卒で囲い
込まれなければ基本自宅から通勤可能な所で就業するケースが多く、また
就くことができる職種が都会と比べて少な目なことから、他の職種に
流出する潜在保育士の問題も給与面では発生しにくいこと、低給与で離職に
繋がりやすい民間保育士の比率そのものが少ないことも影響しているかと…)
のだと思いますが、そのゼロ地域でも保育士が余っているわけではありません
し、病児保育・病後児保育ではかなり綱渡りな一面もあったりしていて、
一部自治体では自治体の職員が病児・病後児の送り迎えを行ったり、WMが就業
継続できるための試行錯誤を行っていたりします。

 次に政令指定都市を見ると、岡山市こそ4月時点で729人といきなり名前を
出される形でなりふり構わず保育所の建設と周辺自治体から保育士も
かき集めたのか78人減の651人になりましたが、人口72万人規模の市
としてはかなり異例の多さであることには変わりないわけで。
 半年後の増加で一番多かったのが札幌市で8人から624人と616人の増加、
千葉市が11人から529人と518人の増加、横浜市が7人から391人と384人の
増加、神戸市が59人から398人と339人の増加、さいたま市が24人から
350人と326人の増加、広島市が161人から423人と271人の増加、大阪市が
273人から508人と235人の増加、仙台市が213人から435人と222人の増加、
静岡市が46人から247人と201人の増加、名古屋市が0人から200人と
200人の増加と続きました。
 他政令指定都市以外の都市で半年間で待機児度数が急増した自治体としては、
鹿児島市が151人から565人で414人の増加、(兵庫県)西宮市が183人から
513人と330人の増加、和歌山市が6人から261人と255人の増加、
(兵庫県)姫路市が46人から257人と211人の増加。
 他150人〜200人以下増加した都市として、岩手県盛岡市(175人増)、
愛知県豊田市(161人増)、滋賀県大津市(162人増)、大阪府豊中市(165人増)、
香川県高松市(184人増)、愛媛県松山市(162人増)、大分市(182人増)


 では、こういった半年ごとの増減数や絶対数が多い自治体だけをチェック
していれば保活難民問題に巻き込まれないかというと、本格的に待機児童問題
が深刻な地域はその保活難民地域がドーナツ状に広がり始めていることを
見逃しては、それこそ大変なことになります。
 他の政令指定都市と異なり東京23区は区ごとに数値を発表しているため、
10月時点での待機児童数トップの世田谷区(1198人・1137人)や5位の
江戸川区(397人・564人)と比べると杉並区などは50位(136人・88人)で
一見目立ちませんが、この杉並区が実際には保活激戦区なことはこの問題に
詳しい方でなくとも周知の事実でしょう。
 また周囲を海に囲まれた沖縄県の各自治体も、数値が散らばっているため
一見目立たないものの、3位の那覇市(559人・786人)、7位の沖縄市
(360人・449人)、23位の浦添市(231人・240人)、31位の南風原町
(188人・248人)、36位の宜野湾市(172人・313人)、52位のうるま市
(131人・483人)、72位の北中城村(92人・78人)、75位の中城村
(86人・93人)などなど。
*南風原町は人口3.8万人弱、北中城村は人口1.6万人強、中城村は人口
2万人程の那覇市のベッドタウン的存在です。
 関西に地理勘がある方ならば、兵庫県明石市など大阪市や神戸市近辺の
中核都市クラスでも複数の都市が待機児童ランキングにランクインしている
ことがすぐにわかるかと思います。

 そして更に問題をややこしくしているのが、この公式統計には出て来ない
名目と実態が大きく異なるケース。
 こちらは川崎市の事例を紹介します。川崎市の公式統計だけを見ると、
昨年4月は6人で10月も100人と市全体でもそれ程目立つ数値では
ありませんが、今年の5月2日に川崎市が発表した希望した認可保育所などに
入れなかった保留児童(隠れ待機児童)が4月1日時点で実に2891人となり
先述した厚労省が3月末に、より実態を反映するために示した新基準でも
最大200人程になるのだとか。
 もうここまで公式数値と実態がかけ離れると一体何を信じていいのか
わからなくなりそうですが、一つ確実に言えることは、待機児童問題が
厳しい自治体程、周囲からのプレッシャーに晒され、公式統計上の数値を
綺麗にすることに拘り、肝心の実態が追いついていないのではないか
ということです。
 新基準が適用されて、本当の意味で保育所の整備が遅れている地域が
あぶり出されるのかある意味注目していますが、この待機児童問題は、
ハードとソフト両面から取り組まなければならず、あと数年はこの状況が
解消できないのではないかと、どうしても悲観的に物事を考えてしまいそう
になります。



あとがき
 先月号(認可保育園 0歳児枠を減らし1・2歳児枠を増やす…だと?)に
関して、最近の認可保育園の年齢別定員数は実際の所どうなっているの
だろう? 首都圏では東京23区や千葉市やより東京寄りの都市と同様に
待機児童問題が深刻で、その原因がタワーマンションの相次ぐ建設で
子育て世帯が急速に流入したとされる川崎市中原区の武蔵小杉駅近辺での
認可保育園の年齢別保育定員について触れたのですが、その武蔵小杉近辺の
保活事情の深刻さをレポートする記事があったので、リンク先を紹介したいと
思います。
https://www.businessinsider.jp/post-33255
*最近サイバーセキュリティ問題が深刻ですし、ウイルス対策は自己責任で
お願いします。

 ビジネスインサイダージャパン誌で、高橋浩祐さんというライターの方が
執筆されている『タワマンで保活超激戦区になった武蔵小杉−−子育て世代
急増の軋み』という記事ですが、現地ルポを加えた記事はあまりにも生々しく、
この地域での保活の大変さというものを嫌という程、示しつけられている
ように感じました。
 武蔵小杉は元々は工業地帯だったそうで、街の再開発でタワーマンションが
相次いで建設され、子育て世代が大量に流入したことから一気に保活激戦区に。
 保育園の園児が卒業したら通うことになる小学校もかなりの過密状況で、
JR武蔵小杉駅北東にある川崎市立上丸子小学校では、02年に約400人だった
児童数は倍増し約800人に。小杉駅南東の川崎市立下沼部小学校の児童数に
至っては04年の188人から885人に増えたのだとか。
 その武蔵小杉のある中原区は昨年の6月に人口25万人を突破して、今年の
4月時点で25.2万人強。
 そして川崎市全体の人口も今年の4月26日時点で150万人を突破。
 なんとなんと、関西3都の一つの、あの京都市の人口を追い抜いてしまい、
神戸市に迫る勢い(人口増減率を見ると6位の神戸市と入れ替わるのも
時間の問題でしょう)だと先日全国紙で報道されていました。

 第二次ベビーブームの頃に小学校に通った世代の方ならば、既存のコンク
リート校舎だけでは足りずに、音楽の授業などでは、木造旧校舎の教室を
使ったり、学校区が分割され新しい小学校が出来てお友達としばしのお別れと
なったという経験をお持ちの方もいると思いますが、今は社会全体が人口減少
に陥り、過疎地では小中学校の統廃合が社会問題となるこの現代で、一部地域
ではまさにその当時と同じようなことが起き、こちらも既存の校舎の増築
では間に合わずプレハブ校舎も用いて、必死に受け入れ体制を整備している
ようです。
 昔ならニュータウンの建設。時代が流れて、今は低層アパートや一戸建て
ではなく節税面でもメリットのあるタワーマンションに変わっているわけ
ですが、特定の年齢層が一気に流れ込みば当然発生することになる、
新住民と旧住民の対立。待機児童問題や小中学校の受け入れ問題。
 そしてやがて訪れる事が予想されるマチ全体が急速に老いていく容赦ない現実。
 政府としては、いずれは首都圏でも年少人口の増加が横ばいになり、やがて
減少に転じることがわかっているだけに、正規職員としての補充は予算配分的
にもしにくいのだと思いますが、保育難民問題もいつか別の場所で経験して
きた歴史を繰り返しているにすぎず、過去の教訓と反省を活かせていない…
と言ったら、さすがに言い過ぎになるでしょうか。
 立地的には首都東京に近く、たとえ街全体が高齢化しても、遠方の
ニュータウンのように、寂れるがままに開発業者も放置しておくわけがない
という楽観論もなくもないようですが、急速に人口が流入すると、過疎のマチ
とは正反対の、住民インフラをどう整備するかというそれはそれで悩ましい
問題が発生するわけで、市としてもこの問題をどう解消していくのか
実に悩ましい所だと思います。

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