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仕事と家庭の両立のために〜両立支援を考える

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最終発行日:
2016-09-17
発行部数:
26
総発行部数:
3213
創刊日:
2005-10-20
発行周期:
月2回
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仕事と家庭の両立のために〜両立支援を考える

発行日: 09/17

仕事と家庭の両立のために〜両立支援を考える 第163号 2016年09月17日
平成27年の合計特殊出生率と出生数
 ファイナンシャルプランナーの永田です。
 昨年は9月29日時点で発表していた4月1日時点での保育所等関連状況
取りまとめが、今年は9月2日に発表され、8月26日には一部数値が先行して
公開されるなど、『おっ 今年は政府もこの問題の解決に気合が入っているな』
と感じていますが、今号ではその前のステージとなる、出産に関わる統計。
つまり、合計特殊出生率と5歳区分別の出生数について触れた5月27日に
公表された平成27年人口動態統計月報 について見ていきたいと思います。
 世間では合計特殊出生率がこの時期に公表され、前年と比べて上昇した
あるいは下落したと一喜一憂している感が強いのですが、出生数という
母体があってこその出生率ですし、5歳区分での出生数の推移を見ることで、
女性労働者の職場復帰支援やパートナーとなる男性(夫)の意識の変化に
多少なりとも寄与すればいいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 まず、世間で注目を集めることも多い合計特殊出生率は平成27年(2005年)
は前年比0.04ポイント改善の1.46。
 合計特殊出生率については平成17年に前年比0.03ポイント悪化の1.26まで
下落した後、18年0.06ポイント改善の1.32、19年0.02ポイント改善の1.34、
20年0.03ポイント改善の1.37、21年1.37で横ばい、22年0.02ポイント改善
の1.39、23年1.39で横ばい、24年0.02ポイント改善の1.41、25年0.02
ポイント改善の1.43倍、26年0.01ポイント悪化の1.42倍、そして27年
0.04ポイント改善の1.46倍 と10年ほど前に下落傾向が続いていた状態が
一服し、横ばいになった翌年は改善、悪化した翌年はその反動もあり大きく
上昇する傾向があり、今年は正にそのパターンだったようで、率としては
平成5年の1.46(1993年)以来の水準に回復。
 第何子別かの直近4年間の統計でも、
第1子  は24年0.6781→25年0.6871→26年0.6914→27年0.7109
第2子  は24年0.5095→25年0.5174→26年0.5088→27年0.5177
第3子以上は24年0.2176→25年0.2221→26年0.2222→27年0.2272
 昨年は第2子の減少で全体の出生率を押し下げてしまったものの、今年は
全ての区分で上昇。
 1.42だった平成7年と比べると第3子以上は0.2410から0.2272、第2子も0.5209
から0.5177と減らした半面、第1子が0.6607から0.7109となるなど第1子の比率
が高くなっているものの、それでも平成17年の第1子0.6240、第2子0.4643、
第3子以上0.1717と比べれば第2子や第3子以上でもやや改善したことが
確認できます。
 また都道府県別にみると岡山こそ1.49の横ばいだったものの、それ以外の
全都道府県で上昇。
 1.94の沖縄を筆頭に、1.80の島根、1.72の宮崎、1.69の鳥取、1.68の熊本など
23県で1.51以上となり、1.41〜1.50が14県。
 逆に低いところでは1.17の東京、1.26の京都、1.29の北海道、1.31の宮城、
1.34の埼玉および神奈川・大阪など。
 上昇率で全体の0.04ポイントを上回る0.05ポイント以上の上昇となった県も
実に0.14ポイント上昇の島根(1.66→1.80)を筆頭に
0.09ポイント上昇の鳥取(1.60→1.69)、徳島(1.46→1.55)。
0.08ポイント上昇の福井(1.55→1.63)、奈良(1.27→1.35)、沖縄(1.86→1.94)
0.07ポイント上昇の岐阜(1.42→1.49)、山口(1.54→1.61)、香川(1.57→1.64)。
0.06ポイント上昇の岩手(1.44→1.50)、富山(1.45→1.51)、石川(1.45→1.51)
三重(1.45→1.51)。
0.05ポイント上昇の高知(1.45→1.50)
 都道府県別の合計特殊出生率は、元々西高東低な傾向が強く、関東と関西の
都市圏が低い傾向が見られましたが、以前から相対的に高めだった九州は
大きく跳ね上がった沖縄以外は安定的ながら上昇。北陸や四国で上昇が目立つ
半面、東日本は相対的にあまり上昇しなかったという印象を受けます。
 日本の人口を維持するのに必要なのは2.08と言われ、安倍政権が閣議決定
したニッポン一億活躍プランが掲げている1.8も沖縄に加えて島根がギリギリ
クリア
 と、ここまではポジティブな数値を公表してきたわけですが、行政に
危機感を持ってもらい、お上たる政府に子育てしやすい社会を作り上げて
貰うためには、都合の良い大本営発表な数値ばかり示しても意味がないため、
以降冷徹な現実をこちらも数値をもって示していきたいと思います。


 赤ちゃんの出生数は100 万5656 人で、前年の100 万3539 人より2117 人増加。
この対前年比だけを見て、「何だ、前年より増えているじゃないか」と
ぬか喜びするのはあまりにも早とちり過ぎます。
 先ほど平成5年の合計特殊出生率も1.46だったと述べました。
 この年の出生数は118.8万人強。その後平成12年までは120万人を挟んだ
一進一退な状況が続きますが、13年117万人、14年115.4万人弱、15年112.4万人
弱、16年111万人、17年106.3万人弱まで減り、18〜20年は109万人前後も、
21年と22年に107万人ちょっと、23年に105万人、24年に103.7万人強、25年に
103万人、26年は100万3539人と出生数そのものは依然として減少傾向が
続いていて、昨年の統計の発表時点では27年は100万人の大台割れも真剣に
懸念される中、前年の減少の反動もあり、かろうじて微増したに
過ぎないというのが実態と言えるでしょう。

 次に生まれた赤ちゃんのお母さんの年齢を5歳区分で調査した結果ですが、
19歳以下は24年12770人→25年12964人→26年13011人→27年11927人
20〜24歳は24年95805人→25年91250人→26年86590人→27年84459人
25〜29歳は24年29万2464人→25年28万2794人→26年26万7847人→27年26万2251人
30〜34歳は24年36万7715人→25年36万5404人→26年35万9323人→27年36万4863人
35〜39歳は24年22万5480人→25年22万9741人→26年22万5889人→27年22万8289人
40〜44歳は24年42031人→25年46546人→26年49606人→27年52557人
45歳以上は24年960人→25年1116人→26年1272人→27年1308人
 19歳以下の出産数が密かに上昇していた傾向は、あまり早すぎる出産は
本人の体力的にも、また女性本人の将来のキャリア形成的にもあまり
好ましいものとは言えないこと。また2014年度中に虐待で亡くなったと
確認された18歳未満の子供のうち無理心中以外の理由の44人の実母が抱えて
いた問題のトップ理由が「望まない妊娠」で24人(54.5%)を占めるなど、
本人の意識が伴わない出産は悲劇を生むことも少なくなく、このこと自体は
むしろ好ましい傾向。→ 歳の差婚論者の男側の言い分は全面無視でOK。
 20〜24歳層の減少も高学歴化もあり、そもそもこの年齢層で既に結婚して
いる方の比率が減少している(*)ことを考えればまあ妥当かな…と
思いますが、25〜29歳層でも減少が止まらず、30歳〜34歳層でようやく
横ばいとなり、35歳以上で一転上昇。

 そして平均初婚年齢も今年こそ夫は31.1歳で妻も29.4歳と共に横ばい
でしたが、こちらも
夫は平成23年30.7歳→24年30.8歳→25年30.9歳→26年及び27年31.1歳
妻は平成23年29.0歳→24年29.2歳→25年29.3歳→26年及び27年29.4歳
 と上昇傾向にあり
第1子出生時の母の平均年齢も24年30.3歳→25年30.4歳、26年30.6歳、
27歳30.7歳と上昇傾向に。(参考昭和50年25.7歳、昭和60年26.7歳)

*少し古い統計ですが、2008年の非嫡出子の比率は、スウェーデンの54.7%、
フランスの52.6%、デンマークの46.2%、英国の43.7%、オランダの41.2%、
米国の40.6%はもとより、香港の5.6%と比べても著しく低く日本は2.1%。
 日本の場合は、世間体もあるのか、結婚前に子供が生まれることを極端に
嫌う風潮、逆に「出来ちゃった婚」というおそらく世界の方からすれば何それ?
と言われそうな風潮があるため、平均初婚年齢の上昇は出産数や出生率にも
負の影響を与えたり、結果的に夫婦が欲しい人数の子供を授かることが
困難になることが推測されます。

 新聞各紙は30歳代から40歳代前半などの出産が増えたことが合計特殊出生率
の上昇に寄与したと分析していますが、言葉を飾らないで言えば、その年代
まで、出産のタイミングを遅らせなければ、出産後も元の職場等に円滑に
復帰することが難しい現実の裏返しということなのでしょうし、安倍政権は
女性が働き手として活躍する方向に仕向けるように、例えば女性活躍推進法
など、いろんな法律や施策を次から次へと創設していますが、運用面で
企業にどれだけ動いて貰えるかが、結局は今後の行方を左右しそうに思います。

 そろそろまとめに入りたいと思います。
 合計特殊出生率の定義は「15〜49歳までの女性の年齢別出生率を合計した
もの」なので、生まれる子供の数の減少が続けば、出生実数は減ったにも
関わらず、合計特殊出生率は回復するという、一見矛盾する現象が起こり得る
のも別に不思議でも何でもなく、多少大雑把ではありますが、母数の塊的には
25〜40歳までの出産数の比率が約85%を占めるのだから、単純に男女比が同率
としても、現在の出産数が25年〜40年後の出産数にも大きく影響を与えること
になるでしょう。
 そして合計特殊出生率が上昇した都道府県も、その次の施策を断続的に打ち
出し続けないと継続的な上昇は難しいことが推測されます。
 というのも、最近待機児童問題が急に深刻になりはじめた市の中には、
鉄道が開通して通勤に便利になったから若者世代が急に流入して保育所の
建設が追い付かないパターンだけでなく、単純に自治体の人口が横ばい
あるいは減少傾向だからという理由で、保育所の新設や保育士の養成に
あまり熱心に取り組んでこなかった自治体も少なからずあるからです。
 当たり前と言えば当たり前ですが、保育所も建設してから数十年経てば
老朽化が進み建て替えの時期を迎えますし、建て替え中の間は別の保育園に
児童を通わせることになりますが、現代では出産後も夫婦共働き志向が急速に
強まる中、今は保育の空きがあると言われている自治体も含めて、本当に
中長期的に保育需要を十分に満たせる準備はできているのでしょうか。
 保育士の確保だって都市部で足りないから地方から確保するというのも、
返還不能の奨学金を支給するなど、新卒から青田刈りできる経営体力のある
ごくごく一部の民間大手保育業者だからできる荒業
http://www.jp-holdings.co.jp/ir/library_data/20160322.pdf
であって、保育士が余っている自治体など基本的にはどこにも存在しない
という厳しい現実を真摯に受け止め、地元のニーズに沿うように、着実に
ソフトとハードの双方を確保していくことが求められていくのだと思います。


2.あとがき
 先々月号で、千葉県市川市で4月に開園予定だった私立保育園が計画断念に
追い込まれた件について書きましたが、今度は兵庫県芦屋市の南部の住宅地で
建設予定だった保育園の建設計画が周辺住民の反対で中止に追い込まれて
しまいました(最初は呉川町を候補地とするも住民の反対に遭い、断念。
今年春になって国道43号沿いの宮川町に175平方メートルの敷地を見つけて
仮契約までこぎ着けるも、ここでも住民の猛烈な反対に遭い断念に追い
込まれたそうです。)神戸新聞 8月23日記事
http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/201608/0009415988.shtml

 この手の騒動でいつも感じることですが、「たまたままとまった土地が確保
できた、実待機児童数も多いから開園したら採算が取れるぞ」と民間企業が
安易にソロバン勘定して先走りしたあげく、周辺の住民の方への十分な
説得の方を疎かにして、強引に計画を進めようとして、結局中止に
追い込まれてしまう…。
 芦屋と言えば関西の高級住宅地がある所で知られるところですし、地価が
高ければ1人暮らしの方がお亡くなりになり、相続が発生した時に、相続人が
東京住まいなどで別途マイホームを保有していれば、その土地を売却して
相続税の納税資金を調達する選択肢を選ぶパターンが十分考えられるわけで、
またその地域が住居地域なら建築物の高さ制限もありマンションを建てる
ことも難しかったりする可能性もあるわけで、地元の事業者ならば安易に
手を出さないだろうに、何で? と一瞬首を傾げてしまいましたが、
この民間事業者が地元兵庫県ではなく大阪市の事業者だったと知り、
あ〜そういうことね(面倒ごとになるのがわかっているから、他府県の
事業者に押し付けたのでしょう) と思ってしまいました。
 仮に電車通勤の方のお子さんだけを受け入れる。車の送迎は禁止と事前に
通告していたところで、掟破りをするマナーの悪い親はいずれ出てくる
(開園までの苦労を知っている1期生の親はまだ律儀にマナーを守ってくれる
かもしれませんが、開園から時間が経過するにすれ、そういった地元の
事情を知らない遠方から預けに来る親のマナー破りが見られることが予想
されます)でしょう。
 そう考えると住民の方が断固拒否したことも、これを一方的に非難すること
はできない(地域住民の感情面もさながら、それ以上に地域住民とマナーの
悪い親の板挟みにあい、ストレスの雨に晒される保育士さんが何よりも
お気の毒です。保育士さんが本業の大変さ以外の理由で離職しないためにも、
人員配置と要求の強すぎる親からのクレーム対策には相当の配慮が必要です)
と思いますが、この待機児童問題が解決できなければ子供の預け先が
見つからずに女性労働者の職場復帰に支障が生じるわけで…。
 (短時間のパートやフリーランスなど)就労形態の関係で入所優先順位が
相対的に低く、近くに住んでいながら預けることがかなわない母親や、
実娘のお友達といった理由でその母親を子供の頃から知っている、昔からその
地域に住んでいる方からみれば、自分の知り合いの子供が入所できずに、
遠方から預けにくる方のお子さんが優先されることそのものが内心面白くない
という、これまた感情面の問題もあるでしょうし、理想は全ての預け入れを
希望する方が預け入れられればそれに越したことはないのですが、
それにはハードもソフトも圧倒的に足りなすぎる。
本当に難しい問題だと思います。

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