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花岡信昭メールマガジン

政治ジャーナリスト・花岡信昭が独自の視点で激動の政治を分析・考察します。ときにあちこち飛びます。

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花岡信昭メールマガジン241号

2006/05/07

★★花岡信昭メールマガジン★★ NO.241号<2006・5・7>

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<<長野はどうなっているのか>>

 長野県知事選が7月20日告示、8月6日投票の日程で行われる。あの田中康夫知事が3選をめざし、これを阻止しようとする反田中勢力との間で激しい攻防戦が展開されよう・・と書きたいところなのだが、反田中陣営はばらばらで「ポスト田中」へのシナリオもまったく描けないというのが実態だ。

 それどころか、県世論調査協会が行った調査によれば、4月中旬時点での田中知事の支持率は43%。地元の信濃毎日新聞が今年初めに実施した調査の33・6%を9・4ポイントも上回ったという。

 いまのところ、対立候補として、松本市長、総務省課長、前日銀松本支店長らの名前があがっているのだというが、おそらくそうしたレベルでは田中氏にはかなわないだろう。そう思っていたら、信濃毎日新聞にこんな記事が。

【 信濃毎日新聞5月7日付
猪瀬氏招き知事選へ意見交換 長野市などの有志
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 8月の知事選に向け、長野市などの有志が6日夜、同市出身の作家猪瀬直樹氏(59)を招いて市内で意見交換を行い、出席者の一部からは猪瀬氏に知事選への立候補を求める声が出された。猪瀬氏は「今の状況では、県職員がかわいそうだ」と田中知事の県政運営に批判的な見方を示したが、立候補の意思については明確な態度を示さなかった。

 会合は、猪瀬氏と長野高校の同期生で、市内の飲食店経営三浦正雄さん(59)らが呼び掛け、約20人が出席した。猪瀬氏は会合の途中から参加、地方分権や県財政の再建などについて出席者と意見を交わした。

 猪瀬氏は信大人文学部卒業。作家として活動する傍ら、2002年6月から昨年9月まで道路関係4公団民営化推進委員会の委員を務めたほか、現在は竹中平蔵総務相の私的懇談会「地方分権21世紀ビジョン懇談会」の委員を務めている。 】

 今後の展開はなお不透明だが、政党は何をやっているのだろうか。田中氏は長野県知事であると同時に、昨年の郵政解散・総選挙の結果、「反小泉」組が結成した「新党日本」の党首でもある。民主党の想定閣僚リストに載ったこともあるが、これは消えたと見ていい。他党の党首を閣僚リストに載せるというのはあり得ない。

 前回、田中氏を推したのは共産党だけであった。ほかの全政党は「反田中」だったのだ。「小泉自民」がまったく音なしの構えというのも不可解である。「反小泉」の立場をこれほど鮮明にしている県知事はほかにいないといっていいからだ。

 いずれにしろ、当コラムでもおいおい扱っていきたいが、長野県政はいま、ひとことでいえばめちゃくちゃである。知事と議会や市長会などとの対話は依然として成り立っていない。下水道事業をめぐり後援者に便宜をはかったのではないかとして、県議会に「百条委員会」が設置され、知事は偽証で告発されている。総務省のデータによれば、財政事情は全国の都道府県で最低である(このことはいずれ詳細に触れたいと思う)。

肝心の行政をよそに、低次元のつまらぬ騒ぎが続いているのだが、県民が選んだ知事であり、いまだにこれだけの支持率を得ているというのであれば、何もいうことはない。県民の審判がすべてなのだ。


 実は筆者は4年前の知事選にかかわった。ネットの検索機能で筆者の姓名を調べていただければ分かるが、Goole89400件、YAHOO!36100件、nifty4950件も出てくる。同姓同名の方もおられるのだろうが、検索件数が多いのは、長野の一件による。いまだに検索上位に関連記事がずらっと出てくるのである。

 で、この「4年前の一件」の総括をしておかないと、長野のことを書けない立場にある。そういう思いから、あえてここで書かせていただく。

4年前、県議会は田中知事不信任決議を可決、田中氏はいったん失職し、出直し知事選で圧勝した。このときの選挙で筆者は産経新聞を退社して出馬の準備を進めたが、「私的事情」がこれを阻み、反田中候補・長谷川敬子氏との一本化に応じて告示前日に撤退した。

結果がどうあれ、最後まで戦うのが筋であり、もののふの道であるということは百も承知していたが、「私」の事情が「公」の立場を上回り、いかんともしがたかった。大変なバッシングも浴び、多くの方々にご迷惑をおかけした。あの当時、千通ほどの釈明、お詫びの手紙を出した記憶があるが、それでもなお、徹底せず、失礼してしまったままの方もおられるようだ。この機会に改めて不徳をお詫びし、ご寛恕ねがいたいと思う。

 念のためはっきりさせておくが、筆者にはもはやその種の「野心」は残されていない。長い間、政治記者をしてきたのだが、自身が当事者になると何も見えなくなるということをいやというほど味わった。第一、「私」の事情によって「公」が貫けなくなるというのでは、公人をめざす資格はない。メディアの隅で、物理的に書けなくなるまで「ものかき」に徹しようと思う。

4年前の選挙は、8月15日告示、9月1日投票という日程で行われた。かなり早い時点で、民主党の国会議員などから対立候補として立たないかという話があった。当時、論説副委員長を務めていたが、上司に相談すると、出るのなら「特別休職」(つまり、落選しても復社できる)という手がある、といわれた。だが、これだけの選挙で新聞社に籍をおいたままでは、新聞そのものの論調が信用されなくなると思った。そういう迷惑はかけたくなかった。

 当時の県議団のボスとも上京した折にひそかに呼ばれて会い、がっちり握手するという場面もあった。その後、この県議は「花岡なんか会ったこともない」と公言していたが、政治とはそういうものである。結果的に、乗せられたあげく、ハシゴを外されたかたちになったのだが、そのときは周辺が走り出しており、もう完全なミコシになっていた。

 ちょうど今と同じような状況であった。何人もの名前があがってはいたものの、固辞する人ばかりで対立候補を決められない。そこで、決断し、辞表を出した。出馬表明の記者会見は7月24日であった。当時のことは尊敬する先輩、石井英夫さんが1面コラム「産経抄」に書いてくれている。

【 産経抄2002年7月29日付

 「みすず(みこも)かる」は信濃にかかる枕ことばだが、みすずはササの一種、スズタケのこと。スズタケの茂る信濃の夏が暑さを増してきた。田中康夫知事失職のあとを受けた長野県知事出直し選挙は、にわかに混沌(こんとん)波乱となっている
 ▼はじめ世論調査では田中人気が圧倒的に強く、だれもがしりごみして対抗馬がいないかのごとく伝えられた。しかし脱ダムの説明責任を必ずしも尽くしていない田中県政に黙ってはいられないと、これまでに四氏が出馬宣言ないし前向き姿勢を見せている
 ▼あたかも“雨後のスズタケ”のごとくだが、あるいは混沌の長野を象徴するものかもしれない。反田中とは、経営コンサルタントの市川周(五〇)、信州大学院生の中川暢三(四六)、弁護士の長谷川敬子(五〇)、そしてジャーナリストの花岡信昭(五六)の四氏
 ▼小欄が驚いたのは花岡氏の出馬宣言である。なにしろ同氏は産経新聞論説副委員長で、すぐ隣の席で原稿を書いていた男だからである。文章はまことにうまく、わが社でも一、二を争う名文記者だが、おせじにも政治的演説が上手だとはいえない
 ▼生粋の長野県人だが、それまで知事選のチの字も口にしたことはなかった。金などあろうはずがなく、地盤も組織もないはずの男が突如として退社し、ペンを投げ捨てて故郷の知事選に打って出る。多くを語ろうとしないが、男としてやむにやまれぬものがあってのことだろう
 ▼戦術的にみても「反田中」であるなら一騎打ちが望ましく、そのため候補者の一本化への動きがあるという。一方、各候補の政策や識見には濃淡があるはずで、選択肢は多いほうがいいという見方もある。ともあれ草いきれのむっとする晩夏の信濃路は、熱く燃えることだろう。  】

 石井さんは昨年暮れまで35年間、「産経抄」を書き続けた大先輩である。その温情を思うと、いまでも目頭が熱くなる。この続きは次号とさせていただく。

<<読者から>>
★ 憲法記念日が来るたびに相変わらず旧態依然とした報道ぶりで、憲法を時代の要請で改正していくことが悪いことのように偏向報道するマスメディアが多い。とにかく最初に結論ありきで、改正することは即戦争に直結することだと結論付けた有識者や言論人の言葉をあたかも世論のごとく報道している。こんなことをいつまでも続けていたらどうなるのか? 現状の対米、対中国・韓国との関係を見てみればよくわかるはずである。つまり、自立できない日本が周辺諸国やアメリカからいつもいじめにあっている以外の何ものでもない。もういい加減に国民は自覚すべきである。
 これは国民をはじめ未熟な政治家ばかりがこの国の中枢にいるための国家主導体制ができない結果であり、国家=国民という認識を自覚できないからだと思える。一部の政党関係者にも、自分達が国家の形成責任者の立場にいるにも拘らず国家と国民を別扱いしようとする姿勢が目立ち、無責任極まりない政治をしている。官僚的政治をコントロールできるのは自分達だけであるという自覚がなく、国の方向性さえ定まらないとすれば、国民は漂流する船に乗っているだけと言える。(岡目八目さん)

<花岡のコメント>
 お説のように、一部メディアだけがなにやら取り残された空間にしがみついているような感じですね。

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<<新サイト開設・論文募集のご案内>>
近く、「人形町サロン」というサイトが開設されます。発表の機会がない若手研究者を中心に活躍の場を提供しようという試みです。小生はこのHPの顧問を務めます。
5月中に立ち上げる予定ですが、掲載する論文を募集します。5000〜10000字程度。現代政治論、政治史、政治思想、外交、憲法、教育、治安、道徳、安全保障、情報・・そのほか社会科学系なら基本的にウエルカムです。掲載の可否はHP編集部で判断、掲載分には薄謝進呈(本当に薄謝です)。締め切りはとくに設けません。詳しくは下記の仮編集部にお問い合わせください。
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<<花岡の連載コラム>>
 「SAFETY JAPAN」(日経BP社サイト)で花岡のコラム「我々の国家はどこに向かっているのか」連載中。毎週火曜日更新。2日更新の第6回は<「領土保全」で何もできない不思議な国、日本〜実は係争状態の維持に意味がある?>です。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/

<<チャンネル桜がインターネット放送開始>>
http://www.ch-sakura.jp/
今週の花岡の出演。「渡部昇一の大道無門」

<<花岡の拙稿>>
★サンケイスポーツ 毎週水曜日にコラム「政流かわら版」
★世界週報 5月2日号「解剖・混迷政局・『小沢民主』で再生できるか」
★現代警察 112号「セレクト情報・国内政治 民主党の失態が政局を一変させた」

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創刊日:2005-07-03  
最終発行日:  
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