法律

覚える!重要判例のツボ

司法試験、その他の法律系資格を勉強されている方に最適!重要判例の言い回しを穴埋め形式でおくります。
毎回新しい判例を掲載しますが、1つの判例は連続5回掲載されますので、読むだけで繰り返し学習となり、記憶する手助けになります。

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覚える!重要判例のツボ vol.22

2005/08/10

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***おしらせ***

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Exercise! 重要判例のページについて、何かよいコンテンツ案がある方、ご
意見まってますw
判例ナビのページに、判例追加しました。
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営されている方あればご連絡ください。よろしければ掲載させていただきます。

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                       覚える! 重要判例のツボ
                               憲法編
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                                                  vol.22

                *誤字・脱字、おそらくあります
                *判例の文言は一部を抜粋したものです
                *六法引きながら勉強しましょう
    六法が手元にない方はhttp://list.room.ne.jp/~lawtext/1946C.html


こんにちは。FLIPです。 

現在まだまだ憲法も序盤から中盤へ、といったところですが、さきのことを考
えています。次は民法をと思ってはいるのですが、同じような形式でいいのか
なあ、と。民法においても判例が重要なのはもちろんですが、どちらかという
とその言い回しをそのまま覚えるというよりは、その理論構成を理解するとい
う方向のほうが役に立つような気がします。しかし、単に判例の理論を紹介す
るだけでは、このメルマガの趣旨とは異なってしまいます。あくまでも、読み
ながら考えて、繰り返し学習になる、というのが趣旨なもんで。

何か良い案があればお待ちしております。
というより、皆様のお知恵をぜひ私めにお分けくださいw



勉強仲間の方にも宣伝してね〜。

少しでもお役に立つことを願っています。

では、今回もがんばって最初から最後まで読んでくださいね〜











問1 掲載5回目
法の下の平等
18 尊属殺重罰と法の下の平等
    最高裁 昭和48年4月4日 百選 1-30

>>>中学2年のときに実父に姦淫され、以後10年以上夫婦同然の生活を強い
>>>られて、数人の子供まで生むこととなった被告が正常な結婚の機会を得た
>>>にもかかわらず、それを拒否し、脅迫、虐待した実父を殺害し自首するに
>>>至った事件

「尊属に対する尊重報恩は、社会生活上の基本的道義というべく、このような
自然的情愛ないし普遍的倫理の維持は刑法上の保護に値する」

「そこで、被害者が尊属であることを犯情の1つとして具体的事件の量刑上重
視することは許されるものであるのみならず、さらに進んでこのことを類型化
し、法律上、刑の加重要件とする規定を設けても、かかる差別的取扱いをもっ
て直ちに合理的根拠を欠くものと断ずることはでき」ない。

しかし「加重の程度が極端であって、前示のごとき立法目的達成の手段として
はなはだしく均衡を失しこれを正当化しうべき根拠を見出し得ないときは、そ
の差別は著しく不合理なもの」として違憲となる。

「刑法200条は、尊属殺の法定刑を死刑または無期懲役刑のみに限っている
点において、その(    1    )のため必要な限度をはるかに超え、普通殺に
関する刑法199条の法定刑に比し(    2    )をするものと認められ、
(    3    )に違反して無効である。」






------------------------------以下解答-------------------------------




問1の解答
1 立法目的達成
2 著しく不合理な差別的取扱い
3 憲法14条1項


***コメント*****************

違憲判決です。
学説上よく言われる批判として上げられている点を抑えておきましょう。

当該規定の目的(尊属に対する尊重報恩)自体は正当であるが、その目的達成
手段が著しく不合理である、とされている点に批判が集まっています。要は、
「目的自体が不当だ」ということですね。
確かに、尊属に対する尊重報恩というのは、まったくもって道徳的、倫理的な
観念でありますね。しかし、法律には(刑法なんかは特に)多かれ少なかれ突
き詰めていけば倫理的意味合いが含まれていることは否定できないと思います。
ここの線引きするために判例は尊属に対する尊重報恩のことを「社会生活上の
基本的道義」「自然的情愛」「普遍的倫理」とのべ、これを守る「ため」とい
う目的を正当と判断したわけです。
上記のように判例を批判することは簡単ですが、尊属に対する尊重報恩という
概念が「社会生活上の基本的道義」「自然的情愛」「普遍的倫理」に当たらな
いから批判するのか、「社会生活上の基本的道義」「自然的情愛」「普遍的倫
理」に当たるとしても、このような概念を守るために法的取り扱いに差異を設
けることが許されないとして批判するのか、をはっきりさせておかないと混乱
してしまいそうです。

それにしても、普遍的、自然的とかって言う概念自体も怪しいものだと思うの
ですが、どうでしょう?まあ、そこまで突き詰めていたら法律なんて作れなく
なるでしょうし、仕方ないかな、とも思うわけですが。


----------------------------------------------------------------------


問2 掲載4回目
法の下の平等
19 嫡出性の有無による法定相続分差別
    最高裁 平成7年7月5日 百選 1-31

>>>相続財産につき非嫡出子に嫡出子の二分の一しか法定相続分が認められな
>>>いとする民法900条4号但書前段の規定が、法の下の平等に違反すると
>>>して争われた事件

憲法14条1項は「合理的理由のない差別を禁止する趣旨のものであ」り、
「合理性を有する限り何ら右規定に違反するものではない」

「相続制度をどのように定めるかは、(    1    )合理的な裁量判断にゆだ
ねられているものというほかない」

「立法理由は、法律上の配偶者との間に出生した(    2    )の立場を尊重
するとともに、・・・(    3    )の立場にも配慮して・・・(    3    )
を保護しようとしたものであり、(    4    )と(    5    )の調整を図っ
たものと解される」

本件規定は、「右立法理由との関連において著しく不合理であり、立法府に与
えられた合理的な裁量判断の限界を超えたものということはできない」






------------------------------以下解答-------------------------------




問2の解答
1 立法府の
2 嫡出子
3 非嫡出子
4 法律婚の尊重
5 非嫡出子の保護

***コメント*****************

この問題も難しいですね。
憲法の勉強上は、非嫡出子という社会的身分によって不合理な差別するもので
あり、違憲。というように判例をあっさり批判して終わり、という流れが主流
かと思います。
非嫡出子側から見れば、まことにごもっともだと思います。
しかし、これも反対の立場から見ると、そう単純にはいかなかったりするかも。
皆さんどう思われますか?


---------------------------------------------------------------------


問3 掲載3回目
法の下の平等
20 女性の再婚禁止期間の合憲性
    最高裁 平成7年12月5日_百選 1-32

>>>女性についてのみ前婚解消後6ヶ月の再婚禁止を規定した民法733条の
>>>合憲性が争われた事件

「国会・・・の立法行為(立法の不作為を含む)は、立法の内容が憲法の
(    1    )違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うとい
うように、(    2    )ような例外的な場合でない限り、国家賠償法一条一
項の適用上、違法の評価を受けるものでない」(昭和60年11月21日 
(    3    )廃止事件上告審の引用)

「(    4    )に基づいて各人の法的取扱いに区別を設けることは憲法14
条1項に違反するものではなく、民法733条の元来の立法趣旨が、
(    5    )を回避し、父子関係をめぐる紛争の発生を未然に防ぐことにあ
ると解される以上、国会が民法733条を改廃しないことが直ちに前示の例外
的な場合にあたると解する余地のないことが明らかである」






------------------------------以下解答-------------------------------




問3の解答
1 一義的な文言に
2 容易に想像し難い
3 在宅投票制度
4 合理的な根拠
5 父性の推定の重複


----------------------------------------------------------------------


問4 掲載2回目
法の下の平等
21 所得税の不平等_サラリーマン税金訴訟
    最高裁 昭和60年3月27日 百選 1-35

>>>給与所得者が事業所得者のような必要経費の実額控除を認められないこと
>>>が、給与所得者に著しく不公平な所得税負担を課すものであり、
>>>憲法14条1項に違反するとして争われた事件

「租税方の分野における所得の性質の違いなどを理由とする取扱いの区別は、
その立法目的が(    1    )なものであり、かつ、当該立法において具体的
に採用された区別の態様が右目的との関連で(    2    )であることが明ら
かでない限り、その合理性を否定することができず、これを(    3    )の
規定に違反するものということはできないものと解するのが相当である」






------------------------------以下解答-------------------------------




問4の解答
1 正当
2 著しく不合理
3 憲法14条1項

***コメント*****************

うーん。これは少なくとも結論を見ると妥当かな。
実際にサラリーマンがみんな自分で経費を管理して、確定申告をするなんてこ
とは現状では無理でしょう。町を歩けばいたるところに税務署が・・・ってこ
とにでもならないと難しいでしょうね。万博のパビリオンより行列になります
よ。きっと。
確かに14条との関連で考えれば、サラリーマンであるがゆえに少なくとも源
泉徴収される税金に対しては基本的に節税のしようがない。これはある意味不
平等ではあるけれど、逆に、仕事にかかる経費は何から何まで会社に払っても
らっているサラリーマンでも無条件に一定額の経費を認めてもらえるんだから、
そこを自営業者側から見れば、逆に差別だといわれても仕方がない。
これは差別というより、むしろ明らかに性質の違う両者をどう区別するかの問
題であり、まさに国家の技術的・裁量的判断こそが重視される場面であると思
うので、まだまだ改善の余地はあるにせよ、それを理由に違憲判断を下せるわ
けがないと思うのですが。いかがでしょう。




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問5 掲載1回目
法の下の平等
22 地域による取扱いの差異と地方自治
    最高裁 昭和33年10月15日 百選 1-36

>>>東京都売春等取締条例違反に問われた被告が、都道府県ごとに売春の取締
>>>規定が異なるのは憲法の平等の精神に反するとして争った事件


「・・・憲法が各地方公共団体の(    1    )を認める以上、地域によって
差別を生ずることは当然に予期されることであるから、かかる差別は
(    2    )ところであると解すべきである」







------------------------------以下解答-------------------------------




問5の解答
1 条例制定権
2 憲法みずから容認する

***コメント*****************

ここの論点も地方自治重視の観点から、この判例の結論は一般的に受け入れら
れている感があります。ただし、注意しないといけないのは、地域間の実情に
差のない事柄につき条例相互の取り扱いが異なる場合です。条例制定にあたり、
その基礎となる現状が地域間で本質的に異なるものでないにもかかわらず、そ
れに対する規制だけが地域間で大きく異なると、平等原則違反になる、と解せ
ないこともありません。
少なくとも本事件においては対象が売春の取締りということで、規制の必要性
が地域間でかなり異なると思われるケースである、ということを踏まえておく
必要があるのではないでしょうか。








いかがでしたか?
お疲れ様でした〜


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