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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2019/07/29

もくじ
<相場見通し>

     ・米FOMCにらみ、模様眺め気分強まる
  


<今週の推奨銘柄>
            
        お休み

                       
<経済の動き> 

     ・ジョンソン氏、英首相に就任したが
     ・日産の営業益、99%減少
                              
<株式投資のセオリー>
 
     第682回 株式運用手法に変化が見える欧米の年金勢
        
                                              
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<相場見通し> 米FOMCにらみ、模様眺め気分強まる

先週の日経平均は、米市場が半導体関連株が買われたことや、懸念されていた為替がやや
円安方向に動いた事などから、外需関連が総じて堅調な動きとなり強含みの展開となった。

米市場の半導体関連株の上昇は、ファーウエイへの輸出規制が緩和されるとの見方が
広がったことや、今月末に米中通商交渉が開かれる見通しとなったことを好感したもの。

ファーウエイへの輸出規制については、これまで米企業が身構えてほとんど全ての部品を
輸出停止としていたことから、米政府側が改めて該当企業に規制内容を説明し、規制対象
でない製品の輸出に関しては政府がバックアップして輸出認可の発行を迅速化すると表明
したもの。従って、正確に言えば米政府は規制そのものを緩和したわけではない。

ただ、中国側は輸出認可の発給を迅速化する姿勢を米政府が見せたことを好感し、交換
条件の「米農産物輸入拡大」に関して善処する姿勢を早速見せている。過剰に反応した
中国側にはやや焦りが感じられる。

6月末の米中首脳会談を受けて、両国高官による初めての対面による(7月9日に行われ
たのは電話会議)米中通商交渉が、30日から上海で開かれることになった。

トランプ氏としては選挙運動が本格化する9月までに、何としても中国との交渉で目に
見える成果を上げたいと考えており、今回の会議で交渉の進展をアピール狙いだ。

ただ会議の見通しは必ずしも芳しいものではない。7月9日の電話会議で見られたように
両者の主張には大きな隔たりがあるからだ。ライトハイザーUSTR代表からは「大事
なことは何も決められずに帰ってくるだろう」との悲観的な話が伝わってきている。

今週もう一つ大きなイベントとして30日から開かれるFOMCがある。0.25%の
政策金利の引き下げは既定路線だが、31日のFRB議長会見で、今後の金利引き下げ
にペースについてどのようなコメントが出されるか注目される。

株式市場は為替の動きに影響されやすい状況になっているので、想定以上の早いペース
で利下げを行う姿勢をFRBが示すような事があれば、相場は足を引っ張られることも
考えられる。

もともと決算発表の時期で見送り気分が強くなっている上に、米FOMCの結果を
見極めたいとの思惑が加わり、特に今週前半は模様眺め気分が強まりそうだ。


       *     *     *

<今週の推奨銘柄>

   お休み


       *     *     *

<経済の動き>

◆ジョンソン氏、英首相に就任したが

英与党の保守党は23日、ジョンソン前外相を新党首に選び、24日に英首相に就任
した。「合意なき離脱」に突き進むジョンソン氏の就任には英国内でも戸惑いが多い。
ポピュリストといわれるジョンソン氏ができることは、同じポピュリストのトランプ氏
の召使いになるぐらいだと辛辣なマスコミの批評もある

とりあえず保守党内では支持を集めたが、英国会では不信任案が提出され、保守党内
の造反もあり可決される可能性も高いと見られている。そうなれば内閣総辞職により
総選挙という動きとなろう。まだBREXITの行方は混沌としている。


◆日産の営業益、99%減少

今回の日産の大幅減益は西川社長の責任と見方が多いようだが、もともとは前会長の
ゴーン氏が米国で安売り販売を仕掛けたのが原因と見られる。

米市場は減速感が強まり、米自動車メーカーをはじめ各社とも苦しんでいるが、大幅
安売りを仕掛けた日産への影響が大きく出た。ゴーン氏の経営力の限界が米国市場で
顕在化しと見ていいだろう。

      *     *     *

<株式投資のセオリー>

第682回 株式運用手法に変化が見える欧米の年金勢

昨年株式運用成績低迷で苦しんだ欧米の年金勢(長期投資家)は、今年上半期に
ついてはまずまずの運用実績を上げている。そこにはこれまでの常識とは異なった
運用方法への切り替えがあったようだ。

基本的に年金勢が好んで投資する銘柄は、コンサーバティブな「クオリティー(財務・
マネジメントが良好な成長企業)株」や「バリュー株(割安株)」である。ところが
昨年後半以降は「グロース(高成長)株」や「「モメンタム(値動きの大きな)株」
の選好が強まっている。

その理由としては「クオリティー株」や「バリュー株」は過去長期に渡って買われ
すぎた銘柄が多く、割高感が強くなっていることが上げられる。また、「バリュー株」
の中には地政学リスク(中国、中東関連等)や経営内容の質が悪い企業が多数含まれて
いることも影響している。

一方、株式市場のボラティリティは昨年に比べて低水準となっていることから、高ボラ
ティリティ株でも比較的買いやすくなっている点もあるようだ。市場のボラティリティ
が上昇し始めたら、その時点で見直せばいいという考え方だ。

以上をまとめて見ると、従来重視してきた経営体質やガバナンスの高いクオリティー
と割安なバリュエーションを満たす銘柄が、過去長期に渡って買われすぎたことで、
投資対象とはしにくくなり、苦肉の策としてグロース株の投資に傾いたと見ることが
出来る。

この動きは年金勢のETFへの投資でも同じような傾向が見える。本来ならば、景気
が減速局面にさしかかった場合は、「最小分散型(リスクを最小化した銘柄選定)ETF」
の選好が強まるはずだが、同ETFへの資金移動に目立った動きは見られない。

これは「最小分散型ETF」に含まれる銘柄の、PER、PBR等が高すぎて、
低ボラティリティや安定業績への信頼感が著しく低下したためと見られる。

以上のような投資スタンスの変化から、年金勢の保有してい銘柄の保有比率にも変化
が見られる。

従来なら保有上位銘柄にはコンスタントな買いが入るはずであるが、世界大手年金
運用会社30社を保有銘柄のポートフォリオを見ると、保有上位銘柄であるアップル、
マイクロソフト、アマゾン、トヨタ自動車、花王、テルモなどは買い比率が低下し、
一方で保有上位10銘柄に含まれていなかったような以下のような銘柄が買われて
いる。

年金の保有が顕著に増えた銘柄
米国:マーベルテクノロジー(5G関連)、コルテバ(農業関連)、パリック・ゴールド
(資源関連)、ニューモント・マイニング(資源関連)、ハイン・セレスチャル(食品)

日本:オリンパス(新社長が医療機器分野で大胆な世界戦略を表明を評価)
  三菱電機(事業ポートフォリオの多様性、収益源の安定性への評価)
  リクルート(働き方改革や外国人労働者の派遣拡大などによる長期的成長力を評価)
  SBI(ベンチャー投資の収益化を評価)
  その他 キーエンス、HOYA、オリエンタルランド、ダイキン等

これらの保有銘柄比率の変化の背景には、上記のような年金勢の運用方針の変化と
ともに、地政学リスクのある銘柄は出来るだけ避けたいという考えがあったと見ら
れる。その結果、従来の保有比率を度外視して、グロース株で長期的な成長が期待
出来る銘柄を物色したものと見られる。

ただ、新たに買い増してきた銘柄にかなり割高感も出てきているのも事実で、これら
がさらに買い進まれるかどうかは不透明だ。しかし、従来型の安全銘柄への投資が
うまくいかなくなっていることから、今後も大手年金は地政学リスクの少ない、
相対的に高い成長率を維持する銘柄への選好を高めることは十分に考えられそうだ。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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