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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2019/07/01

もくじ
<相場見通し>

     ・とりあえず追加関税延期を好感   


<今週の推奨銘柄>
            
        お休み

                       
<経済の動き> 

     ・トランプ、銭ゲバ外交繰り広げる
     ・日中で、ETFが相互上場

                              
<株式投資のセオリー>
 
     第679回 今後の相場の焦点は経済対策か
        
                                         
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<相場見通し> とりあえず追加関税延期を好感 

先週末、G20の会期中に注目の米中首脳会談が行われた。しかし会談はすんなり行われ
たわけではない。直前まで会談場所の決定で両者の激しいつばぜり合いが続いた。

通常は「国際的に格下の国の首脳が、格上の国の首脳が宿泊するホテルに訪問して首脳
会談を行う」のが常識のため、これまでは米大統領との会談では他の国首脳が米国大統領
の宿泊するホテルを訪問するのが通例だった。

現に前回のG20が開かれたブエノスアイレスの会談では、習近平がトランプの宿泊する
ホテルを訪問して首脳会談を行っている。

ところが今回は、中国側から「前回ブエノスアイレスで米国側のホテルを中国側が訪問
したので、返礼として今回は中国側のホテルにお招きしたい」と日本政府のG20準備
チームに連絡してきた。

習近平側の事情としては、現在中国政府幹部や常務委員会で沸々とわき起こっている
米国批判の中で、のこのこ頭を下げてトランプの宿泊するホテルに赴けば「やはり習近平
は対米降伏派だ」との中国内でのレッテルを自ら認めることになると、腐心していたと
見られる。

いつになってもトランプの泊まる大阪帝国ホテルでの首脳会談に合意しない習近平に
対してトランプは苛立ち、「米中首脳会談で中国が前回までの合意事項を認めなければ
米国は3000億ドルの輸入品に対して25%の制裁関税を即刻適用する」と26日の
朝ツイートした。

日本の事務局は両ホテルのほぼ同等の距離近辺にあるホテルを提案したようだが、両者
は検討の等の結果、最後は習近平側が譲ってトランプの泊まる大阪帝国ホテルで首脳
会談が行われることになった。

首脳会談の時間は1時間余りと短く、通訳の時間を差し引けば実質の会談時間は30分
〜40分で、おそらく話の内容は「継続交渉」をするかどうかのレベルに留まったもの
と見られる。

しかも、トランプは同日夜バイデン民主党大統領候補が参加する民主党候補のテレビ
討論会のほうが気になって仕方なく、前日から準備のために米国と絶えず連絡をとって
いる状況で、頭の中は大統領選にかなり占められたようだ。

とはいえ、とりあえず首脳会談が開かれたので、追加の制裁関税の適用は延期される
ことになった。トランプとしては国内で評判の悪い3000億ドルのへの追加関税は
避けたかったので、延期する理由ができて安堵したものと思われる。

しかし、具体的内容についてはほとんど話し合われていないことや、会談前の会談場所
の決定に見られるように中国側が以前にも増して強気の態度を示していることから、
今後の交渉は前途多難が予想される。

ただ、株式市場は「3000億ドルへの追加関税の発動延期」を十分に織込んでいな
かったと見られので、ある程度好感する動きが期待出来そうだ。これまで先物の売り
を膨ましてきていた短期投機筋の買い戻しから、日経平均で2万2000円近くまで
上昇の可能性もある。

さらに参院選挙がらみで、タイミング良く国内の経済対策が打ち出されれば(経済対策
については下記「株式投資のセオリー」参照)一段の上昇も見込めそうだが、それが
なければ今月後半には4−6月の決算発表が控えているため、一旦上昇後は模様眺め
気分が強まり揉み合いに転じるものと見られる。


        *     *     *

<今週の推奨銘柄>

   お休み

       *     *     *

<経済の動き>

◆トランプ、銭ゲバ外交繰り広げる

G20でトランプ大統領の銭ゲバ外交が一段と目に付いた。日本に対しては日米安保
条約を見直すとぶち上げていたが、狙いは米国兵器を5兆円程度購入させる事だった
ことが分かった。また中国に対しては、首脳会談で大豆等の米国産農産物の大量購入
を約束させた。

さらに、ジャーナリストを抹殺したサウジ皇太子への米国の対応についての批判に
対して、トランプは「約4兆円の米国武器を勝ってくれているからノープロブレム」
と公然と答えている。お金さえ提供してくれればどんなことにも目をつぶるという
態度だ。

銭ゲバ外交を続ける背景には、トランプを強烈に支持する下流白人層(プアーホワイト)
への受けがいいことがあるようだが、「お金が一番」という振る舞いには、世界の
リーダーたる人間としての品格が全く感じられない。


◆日中で、ETFが相互上場

日本取引所グループと上海証券取引所が25日、上場投資信託(ETF)の相互上場
を始めた。中国で初めて上場した日本株ETFは上場初日、4本合計で約57億円が
売買される一方、日本で新規上場した中国株ETFは2本合計で約730万円にとど
まった。

中国株ETFの売買が低調なのは、米中貿易摩擦などで中国経済が厳しい状況に追い
込まれていることを反映しているためと見られる。


<株式投資のセオリー>

第679回 今後の相場の焦点は経済対策か

先週末米中首脳会談が開かれた。僅か1時間程度の会談だったため、具体的な内容
にまでは踏み込めず、今後通商交渉を継続することを決めるのが精一杯だったようだ。

ただ、世界の株式市場は「交渉継続」はある程度織込んでいたと見られるが、第4弾
の制裁関税発動(3000億ドルの輸入品に25%の関税適用)の実施延期は十分
織込んではいなかったと見られので、しばらくはこれを好感した動きとなりそうだ。

制裁関税の延期は、米大統領選挙の今後の日程から見て、少なくとも秋頃までは
続きそうなので、これまで米中貿易摩擦が重荷となってきた株式市場にとっては
しばらく猶予期間を与えられることになりそうだ。

従って、今後市場の関心は他に向かうことになると見られるが、その場合何に向かう
かというと、やはり景気動向だろう。特に日本では秋の消費税増税が予定通り実施
される見通しなので、それによる景気落ち込みが懸念されている。

政府は19年度予算で消費税増税への対策として2兆円規模の予算措置をしている
ので十分対応はしているとのスタンスだが、米中貿易摩擦の影響で外需が落ち込み、
想定以上に景気低迷感が強まっており、追加の景気対策が必要になってきている
のは明らかだ。

安倍首相は、「景気落ち込みリスクが鮮明となれば機動的に経済対策を実施する」
と再三表明しているので、今後どのタイミングで経済対策が打ち出されるかが焦点
となる。

その点で注目されるのが本日発表される6月の日銀短観だ。事前予想では大企業
製造業の景況感が2四半期連続で悪化する見通しだ。

米中貿易摩擦の影響に加え、米金利低下により為替が前回調査時点より円高方向
に動いている。もし予想通り(あるいは予想以上に)大企業製造業の景況感が
悪化を示す結果となれば、参院選挙が直前に控えていることから、政府が景気
対策のアクションを急遽起こす可能性は十分ありそうだ。

また、7月の日銀の金融政策決定会合で追加の金融緩和策がとられるのではないか
という見方も出ている。欧米の中央銀行が金融緩和の方向に舵を転換しており、
動きのない日銀への風当たりは日増しに強くなっている。

日銀としてはこれまでも金融緩和は継続してきているので、追加の金融緩和は必要
ないということで弁明してきたが、政府からの圧力も日増しに強まっており、何ら
かの追加金融緩和策はとらざるを得ない状況だ。

7月の金融政策決定会合で追加緩和が見送られたとしても、消費税増税が実施され
る10月頃までには、追加緩和策が実施されることになるだろう。

いずれにしろ株式市場では政府や日銀による景気対策の動きが今後の最大の関心事
になりそうだ。政府による景気対策としては、外需企業への支援(生産拠点の移転
に対する補助金等)がメインとなりそうだが、国土強靱化に向けた公共事業への
予算拡大も行われると見られる。業種的には、設備投資関連の一部やゼネンコン
などが市場の関心を集めそうだ。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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