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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2019/06/03

もくじ
<相場見通し>

     ・まだ下値余地は残るも、そろそろ反転も


<今週の推奨銘柄>
            
        お休み

                       
<経済の動き> 

     ・トランプ大統領、メキシコに5%の追加関税
     
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第675回 米中貿易摩擦で米国に軟化の動き
        
                                         
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<相場見通し> まだ下値余地は残るも、そろそろ反転も

先週の日経平均は3週連続の下落となった。週前半は日米首脳会談が無難に終わり、日米
通商交渉の結論が先延ばしとなったことから、やや安心感が広がりやや強含みの展開と
なった。

しかし、週後半は米国への対抗策として中国がレアアースの輸出制限を検討しているとの
報道や、トランプ大統領がメキシコへの5%の制裁関税の適用すると発表したことなどで
貿易摩擦拡大懸念が広がり、下値追いの動きとなった。好材料がほとんどない中、貿易
摩擦関連の悪材料が相場の足を引っ張る展開が続いている。

先週末のNY株が355ドル安と大幅安となり、シカゴ日経先物指数が東京市場に比べ
166円安で終えているので、今週も下落して始まりそうだ。

ただ、5月30日に発表されたメキシコへの5%の制裁関税(6月10日から適用)は
実際に実施されるか微妙な情勢だ。米産業界がこぞって反対を叫んでいるからだ。

メキシコは米産業のサプライチェーンに組み込まれており、もし制裁関税が適用されれば
米自動車産業などへの影響は甚大だ。また、メキシコの報復関税により米消費財の輸出に
も大きな影響が出てくる。

多くの米産業界は中国への制裁関税にも反対しており、これにメキシコの貿易摩擦も加わ
れば産業界のトランプ離れは加速することになる。共和党寄りとされる全米商工会議所は、
政権を提訴する準備を進めているとさえ言われる。

大統領選を前に米産業界を敵に回すのはトランプ氏にとって得策ではない。選挙資金が
ままならなくなるからだ。ただでさえ不利と見られているトランプ陣営にとってこれは
大きな打撃となる。

来年の大統領選は、民主党の党内ルールの改正で前倒しの動きとなっている。その結果、
9月頃までにはトランプ大統領が抱えている懸案事項は、ある程度目鼻を付け成果を出す
ことが求められている(詳細については「株式投資のセオリー」参照)。新たな懸案事項、
しかも不評な問題を抱える余裕はないはずだ。

前回大統領選の公約となっている不法移民の問題で、さしたる進展がないということで、
大統領選前にトランプ大統領はこの問題を持ち出した思われるが、かえってやぶ蛇になり
かねない。

米中貿易摩擦についてもトランプ氏にはやや焦りが見られるようだ。前回、米国は6月
17日の公聴会如何に関わらず3000億ドルに対する25%制裁関税実施は避けられ
ないと申し上げたが、トランプ氏は逆にどうも9月頃までには何らかの合意に持ち込み、
成果を出したいという方向に動いているようだ。

従って、現状の市場の貿易摩擦拡大懸念は、トランプ政権の動きとはややズレが出ている
ように思われる。確かに今のところ実際に出てきているものは貿易摩擦拡大に繋がる
悪材料ばかりだが、今後は貿易摩擦解消に向け軟化した米政府の動きも顕在化してくる
ものと見られる。

現状相場は下落基調を辿っており、行き着くところまで行かないと相場は反転しないもの。
従って安易な判断は禁物だが、米国が米中貿易摩擦で軟化する方向に動き出していると
すれば、反転するタイミングはそう遠くないと見る。精々下げても日経平均2万円近辺が
目途になりそうだ。


       *     *     *

<今週の推奨銘柄>

   お休み

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<経済の動き>
◆トランプ大統領、メキシコに5%の追加関税

トランプ大統領は30日、メキシコの不法移民対策が不十分だとして、6月10日から
同国からの全輸入品に5%の関税を課す経済制裁を発表した。メキシコが対策を講じな
ければ最大25%まで関税率を上げるとしている。

今回の発表で貿易摩擦拡大懸念から、米株市場に動揺が広がっているが、そもそも不法
移民問題を経済制裁で解決しようというやり方はとてもまともなやり方とは言えない。
米産業界からも猛烈な反発を食っている。

もっとも、トランプ氏も内外の反応を見て、場合によっては取り下げる用意はあるようだ。
それは実施日を6月1日からではなく6月10日したことに現われている。その間にまずい
と判断すれば止めにする余地もあるということだ。おそらくとり下げる時も、また自分の
手柄にすることになるのだろう。

        *     *     *

<株式投資のセオリー>

第675回 米中貿易摩擦で米国に軟化の動き

先週5月26〜27日に日米首脳会談が行われた。事前にトランプ大領から日米通商交渉
への期待が表明されていたが、今回のトランプ大統領の来日は、元々、令和新天皇への
表敬訪問が最大目的だったこともあり、日米通商交渉に関してはさしたる合意発表もなく
終えている。

これは安倍首相がゴルフ外交、炉端焼き外交でトランプ大統領を説得した成果といえる。
今回の通商交渉の最大の注目点は農業問題だった。日本が抵抗している対日農産品の拡大
を飲まされることになれば、7月の参院選における農業票(地方票の約1/3を占める)
を失い、自民党が総退陣ラインといわれる50議席確保が危うくなる可能性があるからだ。

トランプ大統領が「日米通商交渉は日本の選挙が終了する秋には結果を出す」とツイート
したことは、安倍首相の説得に応じ、合意を先延ばしとしたことを示している。その分、
合意に向けて既に日本側がかなり譲歩している懸念はあるが。

トランプ大統領が秋に結論を出すとしたのは、今回の交渉中の米側からの情報で、大統領
選がらみで9月頃までには米側は懸案事項の成果を出す必要に迫られていることもある
ようだ。

来年の米大統領選は、民主党の党内ルールの変更で、天王山の時期が大幅に前倒しになる
ことになった。

いつもなら後半の山場となる6月に行われる米大統領予備選のカリフォルニア州(全米の
代議員の1割を占める)の予備選が、前半の山場である2月のスーパーチューズデーに
同時に行われることになったからだ(まだ時期を決めていない他の州も追随する可能性
あり)。

つまり、従来は2月と6月の2回あった予備選の山場が、今回は2月に一極集中し、事実
上ここで候補者が決定されることになった。

民主党に後れをとれば、全米の有権者の注目は民主党の大統領候補者に集まり、その後の
選挙資金集めなどで決定的な後れをとってしまう。従って、共和党としても候補者選び
では民主党に追随するしかない。スケジュールは4ヶ月早まったわけだ。

そうなると、トランプ陣営としては予備選のため今年の9月頃までには、主要な内外の
政治課題に目鼻を付けておかなくてはならなくなっている。主な懸案事項は以下のような
ものだ。

米中通商交渉・・・最大の政治課題とトランプ陣営は認識
インフラ投資などの景気刺激策・・・民主党の協力が必要(最終的には合意か)
米朝交渉・・・今のところ首脳会談の目途は立ってない
対EU・対日通商交渉・・・交渉中

ここで最大の問題となっているのは最優先事項である中国との通商交渉だ。3000億
ドルの輸入品に対する25%の制裁関税の実施とファーウエイ問題にどう対処するかだ。

3000億ドルに対する制裁関税の実施は2500億ドル制裁関税の実施とは明らかに
状況は違っている。選挙資金の出し手である米国大手企業が強烈に制裁関税に抵抗して
いることや、消費財が多く、実質米消費者に大きな負担を課すことになり、さらにイン
フレをもたらす懸念もあるからだ(ライトハイザー通商代表も反対した模様)。

従って、トランプとしては9月までに中国との交渉を、米国有利の内容で決着を付けたい
と考えている。そのためには6月末の習近平との首脳会談は是非実現させたいようだ
(6月に実施しないと9月合意までには間に合わない)。

その米中首脳会談開催の材料にされているのがファ−ウェイ問題。ファーウェイとの
取引禁止を一旦発表したが、米政府はその後取引停止の猶予を発表している。軟化の
態度を示して中国側を交渉に引き出したい考えのようだ。

いずれにしろ、米側にも3000億ドルに対する制裁関税の実施はできれば避け、一定
の合意に持ち込みたいとの意向が強く出てきている。

従って、中国の対応如何にもよるが、制裁回避や一部制裁(対象を3000億ドルから
1000億ドルに減らす等)、税率の引き下げ(25%を10%や5%に減らす等)等
の可能性が増している。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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