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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2019/05/27

もくじ
<相場見通し>

     ・米中貿易摩擦が頭を押さえ、水準を切り下げる展開


<今週の推奨銘柄>
            
        お休み

                       
<経済の動き> 

     ・米小売り業、貿易戦争を厳しく批判
     
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第674回 経済対策等の発表は6月末まで延びる情勢
        
                                         
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<相場見通し> 米中貿易摩擦が頭を押さえ、水準を切り下げる展開

先週は週初に1−3月のGDP成長率(速報値)が発表された。事前予想ではマイナス
成長も予想されていたが、出てきた数字は年率2.1%のプラスと事前予想を大きく
上回るものだった。

GDP成長率が発表を機に経済対策等政治的な動きを期待していた株式市場にとっては
予想外の結果となった。ただGDP成長率の中味は決していいものではなく、政府は
景気は減速しているという認識を崩してない。

従って、参院選挙前には経済対策等を打ち出す考えだが、参院選挙勝敗の情勢判断や、
消費税増税を延期するかどうかの問題も絡んでいるため、決断は参院選挙直前の6月末
になる見込みだ(詳細は下記「株式投資のセオリー」参照)。

株式市場の大きな支援材料となるものの発表が先延ばしとなったことから、株式市場に
とっては厳しい局面が続きそうだ。先週のファーウエイ問題見られるように、6月末に
かけて米中貿易摩擦に関連する悪材料が逐次相場の足を引っ張ることになりそうだから
だ。

6月末に開かれるG20の後、米中首脳会談が予定されており、何らかの進展が期待
されているが、米国による3000億ドル製品への25%制裁関税の実施は避けられ
ない見通しだ。

先日安倍首相と同行して米国を訪問した菅官房長官は「トランプは6月17日の米議会
公聴会の結果如何に関わらず、一旦は3000億ドル製品に対する25%の制裁関税を
かける」という感触を持って帰ってきている。

中国も黙って見ているわけではない。反撃を準備している。今のところ報復措置として
考えているのは以下の3つだ。

1、中国内での米企業の免許取り消し
この制裁方法は韓国が16年から17年にかけて米国のTHAADを設置することを
決定した際、米軍に設置場所を提供したロッテグループに対して行った方法だ。中国
全土に展開していたロッテマートの90店舗が一時閉店に追い込まれている。

この時ロッテマートに課された嫌疑は放火基準違反で、中国はどんな些細なことでも
摘発理由に出来ることを示している。

この方法は中国に多数展開しているウォルマートやスターバックスの店舗、更には
フォードやGMといった自動車メーカーの現地工場に適用される可能性が否定でき
ない。

2、非公式の米製品ボイコット
米国製品のボイコットについては1999年ベオグラード誤爆事件(米軍が中国大使館
を誤爆)の際にも行われた。日本に対しても尖閣諸島問題で、一時中国政府が日本製品
の不買を呼びかけ、日系商業施設の焼き討ちや工場閉鎖、売上急減などのダメージが
出ている。今回はそれを大規模の行う構想で、米企業へのダメージは大きくなりそうだ。

3、米製品の通関遅延
米製品の輸入通関時の税関審査の遅延だ。昨年米中貿易摩擦が激しくなった時一旦実施
されたが、米中の友好的な交渉が始まった今年1月以降は一旦停止されていた。だが、
中国が制裁関税を拡大する6月以降再開され、今後はこれまで以上に大規模に実施され
る模様だ。

以上のような中国も対抗措置を準備しており、今後両国による制裁制裁合戦の様相が、
随時報道されることになり、相場の足を引っ張ることになりそうだ。

現行の日経平均の水準は米国による3000億ドル製品への25%制裁関税の実施を
まだ織込んでいないと言われている。実施されれば2万円割れは避けられないという
のが、大手ヘッジファンド等の見方だ。

従って相場は、政府の経済対策が発表される6月末に向けては、米中貿易摩擦の悪材料
に押され水準を切り下げる展開が予想される。


       *     *     *

<今週の推奨銘柄>

   お休み

       *     *     *

<経済の動き>
◆米小売り業、貿易戦争を厳しく批判

ナイキ、アディダスなど運動靴大手や靴を扱う小売業約170社は20日、トランプ
米政権に対し、中国製品に対する追加関税が「米消費者、企業、経済に壊滅的な影響
を与える」と厳しく批判する公開書簡を出した。

「関税の追加は米国消費者に引き上げた関税分を支払わせることになる」と指摘して
おり、「貿易戦争を終わらせる時だ」と訴えた。

中国は報復措置として、米国メーカーの中国販売について、営業免許の取り消しや
不買運動などを行うことも予想され、米消費財メーカーの中には米国・中国の両国で
売上大幅減少に見舞われる可能性も出てきている。

        *     *     *

<株式投資のセオリー>

第674回 経済対策等の発表は6月末まで延びる情勢

先週月曜日に発表された1−3月のGDP伸び率(速報)は、事前予想値のマイナス
0.2%(年率)に対してプラス2.1%(同)と予想外に好調な数字となった。

事前予想値に近い悪い数字が出てきた場合には、政府としては経済対策に迫られる
ことになり、消費税増税の延期や大規模経済対策を発表するきっかけになるのでは
ないかと見られていたので、株式市場はやや肩すかしを食った格好だ。

GDP伸び率発表を受けて茂木経済再生相は「消費税の引き上げを10月に実施する
予定に変更はない」と発言しており、一見消費税増税の延期の可能性は低下したよう
に見える。ただ、政府高官筋からの情報によれば、政府の考え方は必ずしもそうでは
ないようだ。

確かに1−3月のGDP伸び率は予想以上に強かったが、中味を見ると輸入減少に
より貿易収支が改善したことが大きく寄与しており(輸出も減少)、また、設備投資
は18年度の公共投資増加を見込んだ設備投資が下支えしているなど、内容は必ず
しもいいとはいえない。

23日に発表された政府の月例経済報告でも、「穏やかに回復」の文言は残したが
景気判断を下方修正に動いている。従って、今後本格化する米中貿易摩擦の影響等
を考慮すれば、何らかの経済対策は必要という認識を政府は持っているようだ。

ただ、その場合、消費税増税延期まで踏み込むかどうかはまだ決まってない。消費
税税増を税延期するかどうかは、以下のような問題が今後どのように動くかで判断
する考えのようだ。

1、世界的な景況感の行方
米中交渉が破綻した5月初旬以降の世界的な景況感の変化の見極めについては、
まだ時間がかかる。少なくとも6月中旬以降にならないと見えてこない。

2、米中貿易摩擦の行方
今のところ米国は、議会公聴会が開かれる6月17日以降、3000億ドル製品へ
の25%制裁関税を実施する構えでいるが、6月末の大阪サミット後に予定されて
いるトランプ・習近平会談で状況打開が出来るのかどうか。

3、日米農業交渉の行方
トランプ訪日時(5月26〜27日)に行われる日米農業交渉がどのような合意
内容となるか。政府としては、米国産食料(特に牛肉)の大量輸入は参院選への
影響が大きいので避けたいと考えているが。

4、安倍首相訪朝の行方
再度未曾有の食糧危機に見舞われている北朝鮮に、日本が人道的な食料支援を行う
計画が、トランプ大統領の横やり(日米首脳会談のコミュニケに「北朝鮮の非核化
を強く求める」という文言を挿入したいと発言)で予定通り進まなくなっている

日本としては食糧支援を材料に、安倍首相が7月にも訪朝(拉致問題を進展させる
のが目的)を準備していたが、日米首脳会談のコミュニケ次第では北朝鮮が硬化し
頓挫しそう。
消費税増税を延期するかどうかは、以上のような問題の推移を見て、景況感が
さらに悪化しそうかどうか、参院選で自民党が勝てるかどうかの視点から、参院選
挙前の6月末頃安倍首相が判断するようだ。

その結果、今回のGDP成長率発表後にも公表されると見られていた経済対策
(10兆円規模?、更には金融の追加緩和策も同時発表?)も、6月末まで延び
そうな情勢となってきた。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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