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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2019/04/08

もくじ
<相場見通し>

     ・模様眺め気分強まる



<今週の推奨銘柄>
            
        お休み

                       
<経済の動き> 

     ・日本のディスプレメーカー、消滅
     ・アパレルで新興ネット勢が台頭
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第668回 期待ほどの成果は得られなかった米中通商会議

        
                                         
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<相場見通し> 模様眺め気分強まる

新年度入りした先週の相場は、中国の製造業購買担当者指数(PMI)の改善や、米中
通商交渉の進展期待から、前週末のNY市場が続伸したことから、日経平均で303円の
大幅高で始まった。

その後も、米中通商交渉への進展期待が支えとなりNY市場が強含みで動いたことから、
水準をジリジリ上げる展開が続き、週間では800円もの大幅上昇で終えている。

米国株上昇の背景には、先週末に行われた米中通商会議への期待が高まったことが上げ
られる。今回の通商会議に際し、習近平主席がトランプ氏に対し、早々に合意をするよう
懇請する親書を託したことや、事前にトランプ氏が合意が間近いことを示唆するような
発言をしたことが期待感を強めた。

米市場では、米中通商会議合意あるいは10%制裁関税撤廃から恩恵を受けるとみられる
(設備投資拡大期待から)ハネウエルなどFA関連が上昇。日本の銘柄でも米国でFA
関連銘柄として評価の高いオムロンや三菱電機などが大きく買われている。

しかし米中通商会議終了後、出席者からは、今回の通商会議で合意に向けた大きな前進が
あったと受け取れるような発言は聞こえてこない(関係者の発言内容等については下記
「株式投資のセオリー」参照)。

マスコミなどによる論評は、一部の発言を採り上げて、大きな成果があったと見る向きも
有り、まちまちの評価が見られるが、関係者の発言を総合的に見る限り、まだ両者の間
には大きな隔たりがあると見た方が妥当である。

従って今週は、期待先行で先走った分のやや巻き戻しの動きが出てくる可能性があり
そうだ。NY市場にはあと527ドルまで迫った最高値26951ドル更新の期待も一部
にはあるようだが、難しいと見られる。

さらに日本市場においては、3月決算発表が近づいており、その先陣を切って安川電機の
発表が4月11日に行われることも気になるところ。輸出関連は、事業環境の厳しさに
加え円高懸念が重なって、今期は厳しい収益見通しを出してくるのではないかという
警戒感が市場には強い。

安川電機の動向は、その後の外需関連の決算の指標的な役割を果たすことが多いので、
もし市場の失望を買うような内容であれば、相場への大きな影響も出てきそうだ。

また、前回も申し上げたように、27日から始まる10連休に備え、持ち高縮小に動く
ところもそろそろ出てきそうである。従って、週初は先週の勢いを引き継ぎやや強含みの
動きとなるとしても、次第に模様眺め気分が強まり、弱含みの動きに転じると見ている。


<今週の推奨銘柄>

   お休み


<経済の動き>

◆日本のディスプレメーカー、消滅

経営が低迷しているジャパンディスプレは、台湾の電子部品メーカーなどで構成する
台中連合3社から、最大800億円の金融支援を受け入れることで大筋合意したようだ。
これにより、日本の官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)は筆頭株主は降りる
ことになる。

ジャパンディスプレは日本に残った最後のディスプレ−メーカーだが、今回の支援で
日本勢は消滅することになる。通産省の肝いりで再建をはかってきたが、結局失敗に
終わったことになる。

ただ、同社の再建には今後数兆円規模の巨額投資が必要と見られており、台中連合3社
が本当に再建できるかどうかには疑問が残る。


◆アパレルで新興ネット勢が台頭

世界のアパレル産業で新しいビジネスモデルを持った新興ネット勢が台頭している。
英国のネット通販特化型のアパレル「ブーフー」や、米国でネットでコスト公開する
などで消費者の信頼感を高めている「エバーレーン」だ。

一方で急速な出店と大量生産で成長してきた「ZARA」「H&M」という世界大手
2社は環境変化を前に、事業モデルの見直しを急いでおり、大量の閉店に乗り出して
いる。

世界大手の一角を占めるユニクロは、欧米でのシェアが低いためまだ動いてないが、
早晩大量の実店舗を展開するという戦略の変更が必要となってくる可能性もある。


        *     *     *

<株式投資のセオリー>

第668回 期待ほどの成果は得られなかった米中通商会議

先週末、都合9回目となる米中通商会議が開かれた。トランプ大統領は、会談前に
「合意は間近」とかなり期待を持たせる含みのある発言をしていたが、結果はどう
だったのだろうか。

先週の株式市場は今回の米中通商会議かになり期待を持って眺め、それを織込む
ような動きをしていたので、非常に気になるところだ。特に焦点となっていたのは、
10%の追加関税の廃止についてだ。

もしこの追加関税が廃止されれば、現在米国企業側に発生している年間450億ドル
(約5兆円)の税負担増が解消され、それが米中貿易摩擦で萎縮している設備投資
の増加をもたらし(ある民間調査機関では14%増と予想)、GDP成長率を押し
上げ効果が期待できる。

しかし、会談後のトランプ大統領など出席者のコメントは、制裁関税撤廃に至るまで
にはまだ大きなハードルが残っていることを示唆する内容だった。トランプ大統領や
ライトハイザー氏などの発言をまとめると以下のようになる。

1、米中通商合意がまとまるかどうかは、今後4週間がひとつの山
もし合意出来たとしても、合意書作成のためにさらに2週間程度はかかると見ている。
合意書締結前には習近平主席との首脳会談が見込まれるので、合意締結はいくら早く
ても6月中旬だ。但し、「まだ先の話だ・・・」と不透明感がかなり残っていること
も示唆。

2、米中貿易不均の是正の最終期限は2025年で調整中
貿易不均衡是正の仕方は中国が米国製品の輸入を拡大する形となる模様

3、米国資本100%の現地法人の設立認可については合意
中国への強制的技術移転を避けるため米国が強く要求したもの

4、知的財産権侵害、サイバー窃取、不平等関税などの重要項目は未解決のまま
トランプ大統領は「解決した問題のほうが未解決の問題よりも遙かに多いと」成果を
強調しているが、ライトハイザー氏は「(知的財産権侵害、サイバー窃取、不平等
関税など)非常に重要な問題がまだ未解決のまま多数残されている」と発言、協議
合意までにかなり両者の隔たりがあることを示唆。

5、習近平氏が親書に託した「追加関税全面撤廃」についてはコメントなし
制裁関税については全面撤廃を要求する中国側と、一部について制裁解除を提案する
米側との対立が解消されなかった模様。米側は交渉進展に応じて順次制裁解除して
いく姿勢。
以上のような発言からは、残念ながら株式市場が期待していたような早期合意を示唆
するようなものは見られなかった。

しかし、市場ではトランプ大統領の「合意まで4週間、それから合意書作成まで2週間」
という言葉が一人歩きし、合意間近と受けて止めている向きも結構あるようだ。期待が
強かった分、言葉尻の一部を捉えて都合良く解釈していると見れなくもない。

しかし、会談出席者のコメントを総合的に見る限り、協議は思ったほど進展はして
いないというのが真相と見ておいた方がよさそうだ。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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