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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2019/03/25

もくじ
<相場見通し>

     ・2万1000円で踏みとどまれるかがポイント


<今週の推奨銘柄>
            
        お休み

                       
<経済の動き> 

     ・世界企業の株主還元額、過去最高
     ・米で自社株買い規制の声上がるが
     
             
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第666回 年初来からの投資資金の需給状況
        
                                         
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し> 2万1000円で踏みとどまれるかがポイント

先週の日経平均は、2万1000円台半ばでのじり高の動きとなった。19日から始まる
米FОMCで利上げ凍結となる期待から(その通りに決定)強含みで始まり、為替でやや
円高推移の動きとなったことが頭を押さえたが、終始買いの動きは衰えなった。

しかし、今週は大きく下落して始まりそうだ。先週末のNY市場が460ドルもの急落と
なったからだ。欧州の3月製造PMIが軒並み予想を下回り、欧州景気への懸念が強まった
ことに加え、米国債のイールドカーブ(長短金利差)が逆転したことから米景気減速への
警戒感が広がった

米長期金利の指標である米10年物国債利回りは22日、一時2.41%に低下し、
2.46%程度で推移していた3ケ月物の米財務証券の金利を下回った。の逆転現象は
07年8月以来、11年振りのこと。

米経済の過去の動きを見ると長短金利が逆転した後は、必ずリセッション(不景気)が
到来しており、「逆イールド」は景気失速の前触れとされている。

また、19日〜20日に開かれた米FОMCで、今年の金利引き上げ見通しをゼロにした
が、急にハト派に方針転換したFRBに対し、当局は景気悪化の兆候を何かつかんでいる
のではないかという疑心暗鬼を市場に呼んでいるも影響している。

米株は昨年末の大幅下落から脱し、今年に入ってからは戻り歩調を続けていたが、その
戻りを演出してきたのは、指数売買をするマクロ型ファンドとCTAのヘッジファンド勢
だ(年初来からの世界株式需給動向は下記「株式投資のセオリー」参照)。

彼らは、基本的には個別銘柄の動向とは関係なく、マクロ経済の動きに反応して売買を
仕掛ける。従って今回の逆イールド現象にいちはやく反応して、これまでの大量に買い
越していた指数の買い持ち持ち分を一気に売りに出してきたものと見られる。

米金利低下や米株市場の急落から、為替では円高の動きが進んでいる。先週末のNY市場
は109円台まで上昇した。

これらの動きを受けて、シカゴ日経平均先物は急落し、先週末は2万985円で終えて
いる。現物と先物には差があるので、これは日経平均では2万1700円近辺の水準に
当たるが、今週はこの近辺からのスタートとなりそうだ。

当面は2万1000円が下値の目途となりそうだが、27日の決算権利落ち分は昨年度
同じ171円程度と予想されているが、これが当日に埋められなければ(日経平均が
マイナスで終えれば)、相場先行きへの悲観が強まり、2万1000円割れから一段安
も想定される。

<今週の推奨銘柄>

   お休み


<経済の動き>

◆世界企業の株主還元額、過去最高

世界の企業が株主還元を増やしている。配当と自社株買いの合計額は2018年度に
過去最高の2兆3786億ドル(約265兆円)と金融危機前の08年度比倍増する
見通しだ。

利益は増えているが、世界の成長産業のソフト化が進んでおり、大規模な設備投資が
必要なくなっていることが大きく影響している。米のスタートアップ企業を見ても、
当初の必要資金はかなり小規模となってきている。


◆米で自社株買い規制の声上がるが

米民主党上院のトップ、チャック・シューマー院内総務は2月26日の議会審議で、
株式の85%は米国民のわずか10%で握られており、格差の根源となっていると
主張、自社株買い規制し、企業は労働者のために資金を使うべきだと訴えた。

一見もっともな意見のような聞こえるが、一般の労働者の賃金を上げると、米企業の
競争力は減退することにる。また、IT関係の技術者を見ると賃金は既に世界一と
なっている。結局、労働者のために資金を使えと言っても、どのように使えばいい
のか具体的には見えてこない。

ウォール街に近いとされてきたシューマー氏の強硬論に市場には驚きの声が上がった
が、結局具体性がないことから尻すぼみに終わりそうだ。

        *     *     *

<株式投資のセオリー>

第666回 年初来からの投資資金の需給状況

年初来から直近時点(3月15日)までの機関投資家などの投資状況(資金フロー)
のデータを入手したのでご紹介したい。

・世界の株式市場、債券市場の資金フロー(全投資家)

世界の株式市場と債券市場には、両者とも年初来から資金流入が続いていたが、
3月に入り株式市場からは資金流出が始まり、債券市場も流入資金が細ってきて
いる。

≪株式市場≫
世界株式市場への資金フローは年初来2月末までは純資金流入が続き、昨年10月
から12月にかけて株式市場から流出した総額の約半分(48%)が還流したが、
3月以降、ヘッジファンド、投信などが売り買い交錯、純資金流出になりつつある。

1月 120億ドル流入
2月 140億ドル流入
3月(15日まで) 90億ドル流出

≪債券市場≫
債券市場への資金流入はコンスタントだが、1月以降各月徐々に純資金流入額が
減少している。1 月には20億ドル以上の資金が流入したエマージング債券市場
への3月の資金流入は、3月以降の米ドルの対新興国通貨高が障害となったようで、
ほぼゼロに減少。

1月 150億ドル流入
2月 120億ドル流入
3月(15日まで)20億ドル流入

・世界の株式市場における機関投資家別資金フロー

株式市場に対する機関投資家別の資金フローを見ていくと、投信系やヘッジファンド
のロングショート、クオンツは一貫して売り越し姿勢だが、同じヘッジファンドの
マクロ型ファンド、CTAが大幅に買い越している。

年初来からの世界の株式市場の上昇を演出したのは、このマクロ型ファンドと
CTAによる指数買い(個別株売買は行わない)であったことが読み取れる。

次に各国別の動きを見ていくと以下のようになる。

≪米国市場≫

投信系、ロングショート型ヘッジファンドなどが売りに回る中、一人気を吐いて
米株を押し上げているのが、株価指数先物と株価コールオプションに巨額な買い
をいれている、マクロ型ファンドとCTA。

年初来からの米株の上昇(昨年10月以降の下落の約84%回復)は個別株の
成長性や企業業績に着目した買いではなく、マクロ経済に基づいた指数買い
だったことが窺える。ただ、3月に入ってからは買い越し額が大きく減少して
いることは懸念材料。

一方で、ヘッジファン勢全体に対する顧客解約の動きは続いており(週間で
20億ドルペース)、顧客のヘッジファンド離れは依然深刻な状態にある。
従って、個別株にはコンスタントに売り圧力がかかっている状態が続いている。

≪欧州市場≫

欧州市場でも米国市場とほぼ同じ動きが見られる。買いの主体はマクロ型
ファンドとCTA。ただ、マクロ型ファンドとCTA勢も米株と比べ欧州株には
やや慎重姿勢。

背景にはドイツの構造的な景気後退や、伊、仏の財政赤字に対する懸念、
BREXITの影響といった「山積する経済の課題」に対する懐疑的スタンス
がある模様。

一方、欧州株投資型ヘッジファンド(個別投資型)への顧客解約はほぼ終了
しており、米株市場に比べると個別株に底値感が出やすくなっているのは明るい
材料。

≪日本市場≫

日本市場も米市場に似た動きで、投信系やヘッジファンドの個別株売買系は売り
越し基調が続いているが、マクロ型ファンドとCTAによる指数買いは継続。
ただ、米株同様、3月に入ってから指数の買い越し額は大幅に減少している。

欧州市場同様、日本株系ヘッジファンドへの顧客解約がほぼ終了したことは
朗報だが、顧客解約が止んだ以降、日本株への空売り比率が急増していること
は気がかり。

欧州市場などとは違ってまだ個別株にはまだ底値感はなく、個別株ショート(売り)、
株価指数先物ロング(買い)という巨大な混成ポジション(個別株ヘッジファンド
とマクロ型ファンド・CTAによる)が形成されている。

ヘッジファンドの戦術は近々に日本株にもう一段 下落が生じると想定し空売りを
拡大したものとみられる(裏で株価指数先物買増し)。過去の経験からは、その後
は一旦急落後に急反発に転じているが(14年10月、16年6月)、果たして
今回はどうか。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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