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投資の視点

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2019/02/12

もくじ
<相場見通し>

     ・下げは一時的、揉み合いの流れ続く


<今週の推奨銘柄>
            
        CRGホールディングス

                       
<経済の動き> 
    
     ・実のある成果が求められる米朝首脳会談だが
     ・「債券王」ビル・グロース氏、ついに引退
             
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第660回 不振振り目立つ10−12月期決算
        
                                         
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<相場見通し> 下げは一時的、揉み合いの流れ続く

戻り高値付近で揉み合っていた日経平均は、先週末大きく下落し今年2番目の下げ幅と
なった。米中通商交渉の先行き懸念から前日の米株が下落。さらにユーロ圏の成長率見通し
の引き下げ見通しも伝えられ、週末は終日売り先行の展開となった。

米中通商交渉への懸念は、トランプ大統領が習近平主席と3月31日までに会談する計画
がないことが明らかにし、交渉期限まで米中が合意する可能性が少なくなったことを嫌気
したもの。

米中首脳会談は、1月末のトランプ大統領と劉鶴副首相の会談において、習主席からの
招待状を受け取った後、トランプ大統領が米中首脳会談開催を口走ったことで、開催期待
が膨らんでいた。

米側が米中首脳会談開催に一転消極的になったのは、トランプ氏が自己宣伝のために
不必要な妥協(コズミックディール)をしかねないと恐れたライトハイザーUSTR代表
とナバロ補佐官が、懸命にトランプ氏を説得したためと言われている。

1月末の米中交渉では、TVカメラが回る中にもかかわらず、双方が沈黙を続けるほど、
双方の隔たりは大きかったと伝えられている。その場で米側が要求した項目は以下の5点。

1、米側の知的財産権の遵守
2、米企業機密のサイバーハッキングの禁止
3、中国国有企業援助金の削減
4、中国進出時の条件となっている米企業から中国企業への強制技術移転の廃止
5、米企業の中国市場に対する進出・輸出を自由にフェアに行えるようにできるだけ条件
を整えること

上記1〜4の項目については、合意後に中国内に監視・検査・懲罰を行う機構を設置する
ことを求めており、さらに合意内容や機構設置については中国政府が文書にして確約する
よう求めている。項目の5については3月以降の継続交渉事項でも構わないようだ。

これに対して中国側はサイバーハッキングなどで一定の譲歩を示したようだが、違反した
場合の懲罰規定を設けることなどについては消極的で、逃げ道はできるだけ確保しておき
たい(縛りは緩めておきたい)姿勢を示したようだ。

中国側は過去に合意事項を反故にした事例もあることから、米側はもし上記の件で合意
した場合は、しっかりとした文書として残し、永続性を保証(習近平氏が署名する)する
形にしたい考えている。

3月1日までにどこまで合意できるかは今週北京で開かれる2つの通商会議にかかって
いる。前半のシェルパチームによる協議と、後半のライトハイザーUSTR代表、
ムニューシン財務長官の高官チームによる協議だ。

いまのところ合意については悲観的な見方が多い。3月5日から始まる中国全人代を前
にして、習近平氏が中国国内の長老や党幹部の対米タカ派の批判を抑え主席の立場を守る
ためには、トランプに大幅に譲歩することは許されないからだ。

また、たとえ合意したとしても、合意書をまとめるには膨大な作業が必要であり、また
中国内でオーソライズするためには全人代に法案をかけなければならないが、それは
時間的に不可能。

ただ、一方で米国側も、追加関税が米経済に与える悪影響を懸念する声が日増しに
強まってきており、合意できないからといってすぐに追加関税を発動できる情勢では
なくなってきている。

従って可能性が高いのは、米側はある程度中国側の妥協を引き出すことができたなら、
(発動のカードは残したまま)再度発動は見送る措置をとるのではないかと見られる。

発動カードが残っていれば中国側へのプレッシャーは今後も維持できるからだ。この
ような対応は、結局問題先送りのような形となってしまうが、短兵急に中国の態度変更
させるは難しいということだ。

追加関税発動の先送りは、米中の歩み寄りに大した進展がないということで、金融市場
では一部にはやや失望感が広がるかもしれないが、逆に、12月の会談同様、当面貿易
摩擦の悪化はなさそうだという安ど感から前向きに受け止める事も予想される。

いずれにしろ、貿易摩擦問題で大きく市場が揺れることは避けられそうな見通しだ。
従って、先週末のような大きな下げが今後も断続的に出てくる可能性は低いだろう。


<今週の推奨銘柄>

  7041 CRGホールディングス 1170円

(推奨理由)
・人材派遣会社。
・今回の決算では増額修正を発表する人材派遣会社が続出。発表後急騰する企業が多い。 
当社は14日発表予定だが増額修正を期待。
・人材派遣会社の中で、直近安値からの上昇率が低く出遅れ感がある一方で、収益の
伸び 率はトップクラス。PERも業界平均より低い。
・ただし、決算が期待外れとなるリスクも留意しておくこと。

<経済の動き>

◆実のある成果が求められる米朝首脳会談だが

米朝首脳会談が27、28日ベトナムの首都ハノイで開かれることが決まった。会談
では非核化や朝鮮半島の平和について話し合われると見られている。

今回急遽首脳会談が決まった背景には、米国内に昨年6月の首脳会談は結局何の成果も
生み出してないという厳しい批判があるからだ。トランプ大統領としては何らかの結果
を出す必要に迫られている。

一方北朝鮮側は、この米側の事情を見て、米側が出す譲歩案(制裁解除等)を見ながら
小出しに歩み寄る戦略とみらる。とても完全なる非核化の実現といった大きな問題での
合意には至らないだろう。

結局前回同様、トランプ氏は小さな合意をさも大きな成果のようにふれ回り、自分の
手柄として宣伝することが予想される。


◆「債券王」ビル・グロース氏、ついに引退

ピムコでかつて数十年にわたり「債券王」として君臨したビル・グロース氏が、現役
を引退する。グロース氏は自身が共同創業したピムコを4年余り前に飛び出し、
ジャナス・ヘンダーソンに移っていたが、ここでも大した成果を上げられなかった。

ヘッジファンドのめまぐるしい栄枯盛衰の動きを見ても分かるように、金融市場に
おける投資手法は、AIの活用などで日々進化しており、同じ手法で成果を上げ
続けることは難しくなっている。一世を風靡したビル・グロース氏も、市場の変化に
ついていけなかったためとみられる。

         *     *     *

<株式投資のセオリー>

第660回 不振振り目立つ10−12月期決算

10−12月期決算の発表は先週末で上場企業の約8割が発表を終えている。中味を
見ると不振振りが目立つ。10−12月期で純利益が24%落ち込んでいる。四半期
ベースで最終減益となるのは2年半ぶりのことだ。

4−12月期で見ても50.8%の企業が最終減益となっている。減益企業が50%
以上を超えるのは東日本大震災の影響を受けた11年4−12月期以来となる。また、
今期の業績予想を変えた企業の約6割が下方修正だ。

従って、決算発表を機に買えそうな銘柄は少ない。特に輸出関連企業は業績悪化が
目立つ。中でも落ち込みが大きいのは自動車関連だ。電気機器関連ではソニーなど
増額修正する企業も見られるが、先行き不透明のため手を出しにくい。

外需関連は米中貿易摩擦や、世界景気の減速などの影響で来期がどうなるか分から
ないからだ。既に株価は今期の業績はほぼ折り込んでおり関心は来期に移っている。

また、米国の対中国に対するハイテク製品の輸出規制(現代版ココム規制)の行方
も不安材料だ。今後米国の対応が明らかになるにつれ大きな影響を受けるところも
出てきそうだ。

そうなると市場の関心は内需株に向かうことになるが、今回の決算発表で目立った
ところはソフト業界と人材派遣会社だ。ソフト業界は企業からの堅調なシステム関連
需要を背景に右肩上がりの成長を続けているところ多い。

AIの活用や、省力化のためRPAを導入する企業も増えており、これらの新たな
需要を取り込んだ企業は成長を加速する所も見られる。

もう一つ好調振りが目立つのは人材派遣会社だ。深刻な人手不足や雇用意識の変化
などを背景に人材派遣会社はここ数年右肩上がりに業績を大きく伸ばしている。
さらに来年度からは政府が外国人労働者の受け入れ拡大という政策を打ち出し、
これがフォローの風となっている。来期も業績拡大が期待できる数少ない業種の一つ
だ。

今回の決算でみると、決算発表を終えている主要13社のうち増額修正(期末数字は
変更しなくとも増額含みのところも含める)を発表した企業は10社にも上る(残り
3社は従来見通し通り)。増額修正した企業の比率が極めて高く、決算発表後急騰
している企業も多い。

シティグループ証券が最近出したレポートでは、「在留外国人」というテーマを今後
の市場の期待されるテーマとして上げている。日本経済の閉塞された状況を打開する
解決策のひとつとして、海外投資家の関心も高いからだ。そのテーマの中核になる
業種として人材派遣業を上げている(その他では介護、語学研修など)。

確かに人材派遣会社の収益拡大の動きを見る限り、市場を引っ張るテーマとなって
もおかしくない。ただ、大きなテーマとして相場を引っ張る銘柄群に育つかかどうか
は、相場全体の動きにもよる。

いくらテーマとなる条件を備えていたとしても、下降相場では牽引役とはなりにくい。
テーマ銘柄群が出るためには相場全体が上昇相場(少なくとも強持合い)となること
が前提条件となる。

現時点では相場全体が底を打ったとはまだ言いにくい状況だが、もし、今後相場に
明るさが見えてくるようなことがあれば、いち早く買われ、物色の中核銘柄として
大きく育つ可能性は持っている。

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創刊日:2005-04-12  
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