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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2019/02/04

もくじ
<相場見通し>

     ・上値は重く、揉み合い


<今週の推奨銘柄>
            
        技研製作所

                       
<経済の動き> 
    
     ・米国が正しい方向に向かっているはわずか28%
     ・野村の巨額赤字、負の遺産を一気に処理か
             
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第659回 世界の機関投資家が懸念するリスク要因
        
                                         
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し> 上値は重く、揉み合い

先週の日経平均は2万1000円台後半のでの揉み合いとなった。NY市場は重しとなって
いた政府一部機関の閉鎖が解除されたことを好感してじり高の動きだったが、日本市場は、
主要企業の決算内容を見極めたいとの見方が強いことに加え、30日から始まる米中閣僚級
貿易協議の行方が気になり模様眺め気分が強かった。

焦点の米中閣僚級貿易協議は30日から2日間行われ、既に先週末に終了しているが内容
についての報道が少なく、今のところ果たして大きな前進があったのかどうかは判然と
しない。

米側担当者であるライトハイザーUSTR代表は会議後、「(合意の)履行、履行、履行」
と叫んでいるので、中国側からは何らかの譲歩があり、今後はその検証がポイントになると
見ているようだ。

ただ、「技術移転の強制や産業補助金については中国から新たな提案はなかった」という
ネガティブな報道もあり、中国が提示した譲歩の内容につて米側は必ずしも満足してない
様子も窺える。

強硬派のライトハイザーだが、民主党などから中国をトコトン追い詰めるようなことは
避けるべきという注文を付けられており、直ぐに満足な回答が出てこなくても、今後の交渉
の中で順次引き出していけば良いという考えなのかもしれない。

また、米側は追加関税の発動から、技術移転への締め付け(現代版ココム規制)に対中政策
の重点を移していく考えなので、ある程度の譲歩を引き出せば、3月1日の追加関税の発動
は収める(発動しないor25%の税率を減額等)方針なのかもしれない。

以上のようにもう少し情勢を見る必要があるが、これまでの情報ではとりあえず交渉決裂と
いった最悪の結果は免れたという印象だ。

ただ、もし追加関税が避けられたとしても、米側の現代版ココム規制が幅広く浸透して行く
ことになれば、日本のはハイテク企業(電気、機械等)への大きな影響は避けられず、
日本株が2万1000円を超えて大きく上昇できる環境には中々ならないだろう。

外国人投資家の売りから買いへの転換(1月第4週投資主体別投資動向)や、チャート上の
打たれ強さなどを根拠に、上昇機運が強まっているとの見方が一部市場にはでているが、
上値は重いと見ておいた方がよい。

ただ、29日に1月16日以来となる日銀のETF買いが入り、安倍首相が株価のさらなる
下落に歯止めをかけるような発言が漏れ聞こえてくるなど、政策当局の株価下落への危機感
も見えてきているので、下値不安が薄れてきていることも確か。

従って、当面は2万円飛び台での揉み合いが予想される。相場の落ちつきとともに全体安に
引っ張られて安値水準にある銘柄への見直し買いが強まることが予想される。特に、好決算
の材料が加われば大きく値を飛ばすことになろう。


 *     *     *

<今週の推奨銘柄>

  6289 技研製作所 3150円

(推奨理由)
・国土強靱化関連の中核銘柄。
・参院選挙対策から6月には国土強靱化のための追加予算(15〜20兆円)が発表される
見込み(骨太方針に折り込む)で、その時点で人気化が予想される。
・1月発表の9−11期決算が振るわず(前期比減益)売られたが、元々収益は下期偏重型
で増益見通しに変化なし(9−11期決算もコンセンサス上回る)
・6月までまだ間があるので安値をじっくり仕込みたい。

<経済の動き>

◆米国が正しい方向に向かっているはわずか28%

NBCニュースと米紙ウォールストリート・ジャーナルが行った調査で、米国民で米国が
正しい方向に向かっていると答えたのは全体のわずか28%で、トランプ氏就任以来で最も
低い割合となった。間違った方向にあると思うという回答は63%と、これまで最も高かった
2017年12月と並んだ。

米国の現状についての感想を総括する言葉としては、「間違った方向」「無秩序」「混乱」
「両極化」「懸念」「修羅場」「衰退」といった単語が回答者から示されたという。

今回の結果は、35日間に及ぶ政府機関の一部閉鎖が終了する前の段階で調査は実施された
ことが響いたと見られるが、このところトランプ大統領の政策は負け続けていることが大きく
影響しているようだ。

ただし、トランプ大統領の支持率は43%と昨年12月と同水準で、トランプ氏が何を
やろうとコアな支持者に揺らぎは見られない。


◆野村の巨額赤字、負の遺産を一気に処理か

野村ホールディングスは2018年4〜12月期の連結決算で最終損益が1012億円の赤字
(前年同期は1966億円の黒字)となったと発表した。

米中貿易摩擦などを受けた不安感から世界的に金融市場が荒れたことや、過去のM&Aに
絡む減損損失を主な理由に挙げているが、今回の巨額損失の計上は唐突感が強い。

理由のひとつに上げている米リーマン・ブラザーズのM&Aは10年もまえのことで、
おそらく、市場を荒れたことを理由に、これまでの経営者が処理しきれず残されていた負の
遺産をここで一気に処理したのが真相と見られる。

         *     *     *

<株式投資のセオリー>

第659回 世界の機関投資家が懸念するリスク要因

昨年11月時点で世界の機関投資家が株式市場に大きなインパクトを与えるリスク要因を
どう見ているかについて、アンケート調査結果(欧米アジア主要116社)を入手したので
紹介しておきたい。

昨年12月の世界的な株価急落は、世界の機関投資家が大きなリスク要因として上げていた
ものが、モロに爆発したためと見れなくもない。

下記表の見方は、世界のGDP成長率へのインパクトの大きさで順位を付けている(括弧内
は昨年7月調査時点の順位)。確率はどの程度の確率で発生が予想されるかを示す。

                        インパクト(%) 確率(%)
1位(なし)米景気2020年リセッション入り   −0.9     23 
2位(1)貿易制裁合戦による世界景気悪化     −0.7     43
3位(5)ユーロ経済混乱(伊財政・独仏政権混乱) −0.6     24
4位(6)中国経済成長率急低下(貿易摩擦等)   −0.6     26
5位(7)FEDの性急な利上げ          −0.6     13
6位(9)米中Tec覇権・軍事対立(北朝鮮・南沙)−0.5     25
7位(4)中間選挙後のトランプ政権指導力低下   −0.4     32
8位(2)中東緊迫化(イラン暴発等)原油急騰   −0.3     11
9位(3)ECB引き締めの行き過ぎ        −0.2     17
10位(8)エマージング国経済減速        −0.2     28
11位(11)サイバー攻撃            −0.2      4
12位(10)BREXITハードランディング   −0.1      7
13位(12)北朝鮮軍事緊張化          −0.1      1

上記順位の動きで特に目立つのは米景気後退への懸念がトップに急浮上したことだ。7月
時点ではリスク要因として殆ど見られていなかったので、いかに米景気への不安が急速に
増したかが分かる。また、米中の対立に関連する要因(貿易、覇権、軍事)も数が多く、
しかも軒並み順位を上げている。

昨年12月の世界的株価急落は、この2つの要因への懸念が同時に増幅されたために起きた
といえよう。

景気減速懸念が強まる中、FRBは12月の利上げに続き2019年も3回程度利上げする
意向を表明したことで、米景気への不安感が急速に拡がった。

また米・中貿易摩擦は、12月始め追加関税の発動をとりあえず90日間猶予するすること
にしたが、合意へ道筋は依然見えず、一方でファーウエイ問題(カナダで副会長逮捕)が
発生し対立が激化する兆候も見えた。

ただ上記2つのうち、米景気後退については新たな動きも出てきている。パウエルFRB
議長は当面利上げと資産売却の停止を表明したからだ。これが年明け以降、市場に安心感
を与えている。

また、トランプ大統領が2020年の大統領選に向けて大きな景気刺激策を打つだろうとの
見方も有力となってきている。このまま景気減速が続けばトランプ大統領の再選はまず無理
と見られるからだ。何らかの手を打つ必要が出てきている。

その一つは大規模なインフラ投資だ。この件については民主党も同じ考えを持っていて政策
協調できるため実現性が高い。もう一つは個人に対する大幅減税だ。これについては財源の
問題もあるので、そう簡単にはいかないかもしれないが、景気減速感が強まればフォローの
風となりそうだ。

以上から今年後半にかけては、米経済は景気刺激策が最大のテーマとになりそうだ。2大
リスク要因のもう一つの米中対立については、そう簡単に懸念は消えそうもないが、米景気
後退懸念が薄れれば市場には明るさが戻ってくる可能性がある。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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