投資

投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

全て表示する >

投資の視点

2019/01/28

もくじ
<相場見通し>

     ・上値は重く、2万円台後半での揉み合い



<今週の推奨銘柄>
            
        お休み

                       
<経済の動き> 
    
     ・企業業績で米国一人勝ち
     ・KDDIがカブコムに1000億円出資
             
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第658回 米中貿易摩擦の行方
        
                                         
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★

<相場見通し> 上値は重く、2万円台後半での揉み合い

先週の日経平均は2万1000円台後半の戻り高値付近での揉み合いとなった。相場の
大きな懸念材料となっている米景気動向や米中貿易摩擦関連の材料が少なく、薄商いの中
売られすぎ銘柄中心に買い戻しが進んでいる感じだ。

先週末はオプション取引の期日が到来したことも、買い戻しの動きを優勢にした。ただ
出来高は減少しており、2万1000円台に乗せてさらに上値を追うエネルギーも感じ
られない。

今週半ばから2月相場となる。2月になるとやや波乱の動きが出てきそうだ。ここ数年
1月末から2月中旬にかけては売られやすい状況が続いている。昨年は2月半ばにかけて
約3000円ほど下落した。この時期に相場が軟調となりやすいのは、3月末のヘッジ
ファンド決算の解約に備えた売りが出てくるからだ。

売り圧力の大きさは解約の規模にもよるが、世界的に株式相場は下落基調となっている
ので、運用不振から解約されるケースも多くなりそうだ。ただ、3月末決算としている
ファンドが比較的少ないのがひとつの救いだ。

また、注目の米中貿易交渉が1月30日から始まる。3月1日の25%の追加関税発動
期限を控えてどこまで両者が歩み寄ることができるか注目される。

市場の一部には楽観論もあるが、今のところ両者とも強気の姿勢が目立ち、歩み寄る
動きは見られない(詳細については下記「株式投資のセオリー」参照)。米中貿易摩擦
の問題は3月1日の期限が近づくにつれ波乱の芽となりそうだ。

また、今週から主要企業の12月末決算の発表がある。外需関連は、世界景気の減速
懸念や、中国経済の急激な落ち込みの中で、今後の見通しについてどのような考えて
いるか注目される。

先行して決算発表した安川電機や日本電産などのように、決算発表が悪材料出尽くし
となり反転上昇する動きも散見されるが、他の企業も同じような株価の動きなるかも
注目されるところだ。今後業績が急悪化するようなところが増えれば、株価への楽観的
な見方も減り、再度売り叩かれる所も出てこよう。

先週末にトランプ大統領は民主党とつなぎ予算について妥協し、政府機関一部閉鎖を
解いた。今週はこれを好感し週初は2万1000円を目指す動きもありそうだ。ただ、
相場は胸突き八丁の所にきていることに加え、月初は景気関係の重要指標の発表も多く、
それが上値を押さえる可能性がある。上値は重く引き続き2万円台後半での揉み合いの
動きになると見る。

 *     *     *

<今週の推奨銘柄>

  お休み


<経済の動き>

◆企業業績で米国一人勝ち

米国が企業業績では一人勝ちの様相だ。米企業の2018年度の世界の「純利益の
世界シェア」は39%と10年前の25%から大きく上昇する。デジタル化への集中
投資で知的財産などの「見えぬ資産」が利益を生む産業構造に転換したことが功を
奏している。

一方で日本は成長が足踏みしている。リーマン・ショックの直撃で利益が失われた
10年前より純利益は14倍の増加だが増収率は4%とほぼ横ばいである。

トランプは米国の栄光を取り戻すと息巻いているが、企業業績を見る限り、米国
経済は衰えるどころかますます繁栄の道を辿っているのが実態だ。これ以上何を
望むのかと言いたくなる。


◆KDDIがカブコムに1000億円出資

KDDIがカブドットコム証券に1000億円出資する。カブコムの資本金は
約2倍となる勘定だ。これだけ資本金を投入して何に使うのかと言いたくなるが、
仮想通貨などへの投資を考えているという。

KDDIがこれだけ他業種に資金投入するのはいわゆる「土管屋」(通信インフラ
会社)だけでは儲からなくなってきているからだ。通信を使ったコンテンツ屋の
ほうに付加価値は移ってきているので、それを取り込もうという作戦だ。

         *     *     *

<株式投資のセオリー>

第658回 米中貿易摩擦の行方

1月30日から注目の劉鶴副首相とライトハイザーUSTR代表の間で米中通商
交渉が行われる。この交渉の結果次第で、3月1日に期限が到来する米国による
2000億ドルの輸入品への25%の追加関税の発動が、どうなるか見えてこよう。
ただ、これまで入ってきている情報からは両者が歩み寄る気配は見えてきていない。

追加関税の発動は中国経済にとって深刻な影響を及ぼす。もし発動されれば、今年
のGDP成長率は赤字に転落し、リーマンショックを越える経済後退に陥るとの
見方も強まっている。

また、米国も経済面で大きな返り血を浴びることになる。緩やかに減速しつつある
米景気の落ち込みに拍車がかかる可能性がある。

ライトハイザーが弁護士時代に最大顧客であったアップルやヒューレッド・
パッカード、IBMといったハイテク企業からも「25%の追加関税は米企業を
収益を大きく損ない、設備投資を冷え込ませる。知的財産権の交渉は制裁関税
以外の方法でやるべき」という懇請を多数うけているという。

それにもかかわらず両者が歩み寄る気配を見せてないのは、中国は3月に全人代
を控えており、その前に米国に屈するような態度を見せれば、習近平の求心力の
さらなる低下に繋がりかねないからだ。

既に中国国内では、権力闘争が激しくなっている。8月に行われた長老達を集めて
開かれた北戴河会議では、長老グループの「習近平おろし」の動きをどうにか
かわしたが、習近平の権力基盤はかなり脆弱化しており、さらに失点を重ねるわけ
にはいかない状況に追い込まれている。

1月24日のダボス会議において、王岐山副主席(習近平の側近中の側近)が
米国の対中貿易制裁に関して行ったスピーチでは、「米国の対中制裁は完全に
アンフェアであり、保護主義を掲げているのは中国ではなく米国。さらに、自国
のテクノロジー覇権を維持するために他国の内政干渉することは決して許され
ない・・・」といった激しい口調で米国批判を行い会場はどよめいたという。
今のところ中国には対決姿勢を緩める態度は見られない。

一方のライトハイザーは、米景気が後退局面にあり、中国経済が急速に減速して
いる時期にもかかわらず、交渉姿勢を弱めるどころかかえって強化する動き見せ
ている。

彼の発言を引用すると「困難な状況ほど交渉は進展する。中国経済が窮地にある
とき、通商や貿易取引に関する中国政府や社会、産業構造の修正を迫ることこそ、
僅かでも同国を変えることに繋がる」と、かえってチャンスの時期なのだという
見方をしている。米景気や株式市場などにある程度の悪影響があっても仕方ない
という姿勢のようだ。

ライトハイザーに比べると、トランプ大統領はやや尻込みし始めているところが
あるが、12月1日の米中首会談の席上、「即刻25%の関税導入を」と訴える
ライトハイザーを説得し、中国に90日のモラトリアムを与えた経緯もあり、
これ以上ライトハイザーに中国への甘い条件を強要できないと言われる。

以上のように両者は今のところ強硬姿勢を崩していない。従って、この状態が
続けば3月1日の追加関税発動は避けれないという見方が強まっている。

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
Score!: 非表示   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。