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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2019/01/21

もくじ
<相場見通し>

     ・そろそろ戻りも一杯か


<今週の推奨銘柄>
            
        お休み

                       
<経済の動き> 
    
     ・手詰まり感を露呈するトランプ大統領
     ・英離脱案、大差で否決
             
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第657回 大規模経済対策は参院選挙前が有力
        
                                         
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<相場見通し> そろそろ戻りも一杯か

先週の日経平均は揉み合いながらも、NY市場の堅調な動きと為替がやや円安方向に動いて
いることが追い風となり、水準を切り上げる動きとなった。

先週末のシカゴ日経平均先物は東京終値比263円高の2万930円で終えているので、
今週は節目の2万1000円に突っかける可能性も出てきている。

NY市場の堅調な動きの背景には米中貿易摩擦への楽観的な見方が増えていることがある
が、それに加え東京市場では外需関連の悪材料出尽くし感も広まっていることが、相場の
雰囲気を明るくしている。

10日に通期業績を下方修正を発表した安川電機はその後上昇に転じており、17日の
決算発表で減額修正した日本電産は、大幅下げで寄りついた後は上値追いの展開となった
(最後は前日比若干のマイナス)。

これまでの大幅げで、減額修正はほぼ折り込んでおり、決算発表は両社とも悪材料の
出尽くしに繋がっているというのが市場の見方のようだ。日本電産の大幅減額修正発表は、
リーマンショック以降2度あるが、いずれも当社の株価底入れの時期とほぼ一致している
という、過去のアノマリーも支援材料となっている。

しかし、そのような楽観的な見方が可能なのかについては疑問が残る。中国は昨年はほぼ
ゼロ成長まで落ち込み、今年はさらにマイナス成長に陥るという厳しい見方も出ている。
しばらくは(長期化する可能性も)中国需要の減退は避けられない。

加えて、米国の対中国に対する先端技術の流入規制(新ココム規制)は今後本格化し、
ハイテク関係の中国(関係国も含む)への輸出は厳しく制限されそうだ。日本の外需
関連の事業環境はさらに厳しさを増すものと見られ、まだ業績の底入れを見通せる状況
にはない。

市場に楽観的な見方が広がってきているのは、前回も申し上げたがように、ヘッジ
ファンド勢などの投機勢のオプション取引の買い戻しから相場が堅調に推移している
ためと見られる。上げるから楽観的な気分が広まっているいるだけだ。

オプション取引の期日は1月25日に到来することから、買い戻しの動きは今週いっぱい
は続きそうだ。ただその後は再び米中貿易貿易摩擦と米政府機関のの一部閉の鎖が懸案
事項として意識されることになり、相場の頭を押さえそうだ。

2月に入っても、上記2つににさしたる進展がなければ、再度投機筋の売り仕掛け材料
とされる可能性がでてくる。

従って堅調な相場も、危うい要素が潜んでいることを念頭に置いておく必要がある。
戻りは2万1000円前後がいいところだろう。その後は好材料より悪材料に反応し
やすい展開になると見られる。

今週から決算発表で、外需関連には安川電機や日本電産のように決算発表を機に上昇
する銘柄が出てくることも考えられるが深追いは禁物だ。相場の底はまだ見えてないと
見ておいた方が良い。

 *     *     *

<今週の推奨銘柄>

  お休み


<経済の動き>

◆手詰まり感を露呈するトランプ大統領

トランプ大統領は重大発表と銘打って19日テレビ演説し、不法移民の救済策で3年
の延長を認める代わりに、メキシコ国境の壁建設費57億ドルを予算に盛り込む
よう求める妥協案を野党・民主党に提示した。

これに対して民主党のペロシ下院議長はこれを拒否する見解を示しており、事態の
打開策は不発に終わりそうだ。

今回のテレビ演説は、史上最低のホワイトハウスからの演説と言われるほど内容の
ないものとなった。それだけトランプ大統領が、これといった打開策を打ち出せず、
追い込まれた状況にあることを示している。


◆英離脱案、大差で否決

英政府がまとめた離脱案は、15日の英議会下院で与野党からの反対で大差で否決
(賛成202,反対432)された。与党からも130人近い造反が出たためで、
230票差は歴史的大敗である。

引き続き野党から内閣不信任案が出されたが、これは与党に造反者へ出ず否決され
た。与党としてもこのタイミングで総選挙をするわけにはいかないからだ(大敗の
可能性高い)。

メイ首相は21日までに代替案を提出することになっているが、英国会、EUの
双方を納得させるような代替案はまず無理だろう。

このままでは強制離脱が避けられるなくなるが、EU側には離脱延期容認の動きが
出てきており、一旦離脱の期限が延期される(6ヶ月程度?)可能性もある。また、
メージャー英前首相は一旦離脱申請を取り下げるべきという意見も言っており、
いずれにしろ3月末の離脱は一旦回避されるのではないかと見られる。

その後、英国内で再度離脱についての議論が行われ、もう一度国民投票をする等の
道が模索されるのではないかと見られる。

         *     *     *

<株式投資のセオリー>

第657回 大規模経済対策は参院選挙前が有力

昨年末にも実現すると見られていた国土強靱化を中心とした大規模経済対策
(約20兆円規模)の発表は残念ながら見送られた。では大規模経済対策は消滅
したのかとそうではない。政府は7月の参院選挙を睨んで、絶好のタイミングで
打ち出そうと考えている。

年末に経済対策を打つ必要がなくなったのは、年末にも前倒しで実施することも
想定していた総選挙がなくなったためのようだ。政府が現時点で考えている
タイミングは参院選挙前の5〜6月。

その理由は、国土強靱化を実施するためには、大量の外国人労働者が不足して
いる。昨年末の入管法の改正でその受け入れ体制は整ったが、そもそも入管法の
改正は、4月の統一地方選挙対策として、農業支援、介護支援の外国人労働者
の受け入れるために行ったもの(そのように地方に説明している)。

その前に国土強靱化予算の積み増しを発表したら、地方の有権者からは「なんだ
外国人労働者の受け入れの本命は建設労働者の確保のためだったのか」と疑われ
てしまう(狙いはその通りなのだが)。

それでは地方統一選挙で自民党支持を減らしてしまうことになるので、4月以降
の農業支援、介護支援の外国人労働者派遣の状況を見てからの方が良いと考えて
いるようだ。

4月から日本各地で一斉に外国人労働者を派遣するのは間に合わないかもしれ
ないが、入管法改正以降、地方で語学研修などの受け入れ準備を急ピッチで
進めており、特別予算を組む考えでいる。

また、地方選で自民党が苦戦したら、7月の参院選に向けた「隠し球」が必要
になるので、そのためにも経済対策は5月以降にとっておく必要がある。

今回の参院選挙は、自民党の議席は65議席が改選対象となるが、6年前に
自民党が大勝したため今回は減少することは避けられないと見られている。
しかし、50を割るようなことがあれば安倍首相退陣は避けられない。

さらに、今後の政治日程を考えると参院選挙前には外交面での懸念材料が多い。
一つは日米貿易交渉だ。辣腕のライトハイザーが米代表に就任したことから、
相当無理難題を日本に押しつけてくる可能性がある。

自動車については、安倍首相がトヨタとマツダが新しい工場を2019年以降
2兆円以上かけて米国内に建てる約束をトランプにしているので(トランプは
大喜びしたようだ)追加関税は避けられそうで、焦点となるのは農業問題だ。

ライトハイザーは6月末までに決着したい考えで、農業問題で日本が米国の
要求に大きく譲歩するようなことがあれば、自民党は農村票を多く失うこと
になる。

2つ目の懸念材料は北方領土返還の問題だ。安倍首相は2島返還の実績を
アピールして参院選挙に臨もうとしていたが、ロシア側ではプーチンの支持率
が急落する一方、ラブロフ外相と軍部の抵抗は国民の支持をバックにますます
強くなっている。

少なくとも2島は返還されると日本国民には伝わっているので、プーチン
大統領と詰めの交渉を行う6月(28日のサミット直後を予定)になっても、
1島も帰ってこないことが分かれば有権者の失望感は強くなる。

懸念材料の3つ目は拉致問題だ。昨年6月の米朝首脳交渉で拉致問題の件は
北朝鮮側に伝えてあり、日本側は今後の拉致問題の進展に期待を持っていたが、
北朝鮮側は今のところ殆ど関心がないようだ(ポンペオ国務長官の感触)。

北朝鮮としては米朝平和条約締結が最優先課題で、それには核施設の検証など
から数年はかかる見込み。日本との交渉はそのあと日本からの経済支援が始まる
時点で行う考えで、かなり先のことになり、安倍首相の次の首相が当事者となる。
従って、安倍首相と会談する必要はないと判断しているようだ。

安倍首相は昨年9月の総裁選で、拉致問題の進展を約束して拉致問題を抱える
11府県の自民党議員連の支持を取り付けた経緯がある。

その拉致問題で金正恩が安倍首相と全く会談する気がないことが分かれば、
「拉致問題は必ず解決する」と有権者に伝えてきた11府県の自民党員は窮地に
立たされ、地方選や参院選で自民党批判に繋がる可能性がある。

以上のように参院選挙前の外交面での懸念材料が山積しており、それぞれの展開
次第では大規模経済対策を打ってもそれで十分カバーできるかどうか分からない
ほどだ。いずれにしても、大規模経済対策は参院選挙対策として打ち出される
可能性が高い。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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