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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2017/12/25

もくじ
<相場見通し>

     ・休暇明け海外投資家の復帰で堅調な展開に


<今週の推奨銘柄>
      
     メイコー 
        
    
<経済の動き> 
    
     ・楽天、携帯事業参入を発表
     ・中国消費者の最も行きたい国は日本
     
                              
<株式投資のセオリー>
     
     第605回  世界の期間投資家が考える来年の投資リスク                                                   

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<相場見通し> 休暇明け海外投資家の復帰で堅調な展開に

先週は、前週末米国の税制改革法案の議会通過の目途が立ったことを受けて、日経平均は
週初大きく上昇した。外国人投資家の多くが既にクリスマス休暇入しているにもかかわらず
大幅上昇したのは、米税制改革法案の成立が株式市場に与えるインパクトがそれだけ大きい
と市場が判断したためだ。

企業業績にとって法人税率が現行の35%から21%に大幅に引き下げられたメリットも
大きいが、それ以上に株式市場が注目しているのは、海外留保利益に対する1度限りの
課税(レパトリ減税)だ。現行の35%から8〜15.5%に引き下げられる。

これにより米国の高い法人税を嫌って海外に留保されていた利益の多くが米国に環流して
くると予想されている。海外留保金の規模は30兆円強と見られており、それが一気に
米国に環流してくるとなれば経済に対する影響は大きい。

環流資金は過去の例から見て、投資に向けられる可能性が高く(自社株買いは米株の高値
警戒感が強く今回は減少すると見られる)、投資活発化から景気刺激効果をもたらす。
また為替では、ドル買い需要が強まり、ドル高の要因となりやすい。

既に米国では税制改革法案成立を受けて、賃上げや投資拡大を表明した企業も出てきて
おり、今後この動きは広まっていきそうだ。

日本企業もかなり恩恵を受けそうだ。経産省は今回の税制改革で日本企業の利益が
4000億円規模で押し上げられると見ているが、これは法人税の減税のみによる効果だ。
海外留保金の環流による影響は計算に入れてない。

因みに法人税負担減による日本企業の利益押し上げ効果は、商社・卸が約1200億円
、輸送(主に自動車)が約800億円、サービスが約500億円、化学が約300億円
となっている。この中では新車販売に目立った効果が出てきそうだ。

一方、海外留保金の環流による投資拡大では、投資の多くは設備投資へに向けられると
見られ、設備投資関連企業への恩恵が大きい。関連する業種は、IT(「半導体」、
「AI」、「ビッグデータ」「自動運転」、「フィンテック」など)、機械(FA、
ロボット等)、通信機器だ。

上記設備投資関連企業はこれまで相場を牽引してきた銘柄群だが、11月末頃から整理色
を強めている銘柄が多い。ただ、先週も本欄で申し上げたように、これらの銘柄の押しは
高値から15%割るものは少なく(チャートは崩れてない)再騰の余地を残している。

一部には欧米機関投資家は、一旦高くなりすぎた設備投資関連株を売り、米国の減税改革
法案の行方を確認した上で、安値をバーゲンハントしようとしているとの話も伝わって
きている。

今週後半から欧米機関投資家がクリスマス休暇から順次復帰してくると見られるが、
年明けにかけて備投資関連株に再度仕掛けてくる可能性が高いと見られる。


<今週の推奨銘柄>

  6787 メイコー 2030円 

(選定理由等)
・今年1月に760円で推奨したが再度推奨
・電子部品会社。車載用、スマホ用プリント配線板が伸びている。
・今期・来期とも業績好調。来期予想で見たPERは10倍強と割安感強い。
・直近高値2735円から約25%調整しており値幅的には調整完了だろう。日柄的に
はやや調整が足りないが、ここからは徐々に水準を上げていくと見る。
・ただ押しが深くなっている分戻りに限界があるのは否めない。利食いの目安は安値から
20%UPの水準。


<経済の動き>

◆楽天、携帯事業参入を発表

楽天が3社が寡占状態にある携帯事業参入を発表した。ただ、今から参入してどこまで
成算があるのかは見えない。投資額として8000億円程度を見込んでいるようである
が、一桁少ないのではないかと言われており、巨額投資負担への懸念から楽天株は参入
発表後急落している。

参入がうまく行くかどうかは不明だが、現在の3社寡占状態の携帯業界に新風をもた
らしてくれれば、消費者にとってはありがたいこと。


◆中国消費者の最も行きたい国は日本

8月に行われた調査で、中国消費者が最も行きたい国は日本であることがわかった。
40.2%が行きたいと回答している。以下米国39.9%、イタリア37.4%、
フランス34.9%となっており(複数回答可)、欧米の人気観光地より日本への興味
が高いようだ。

今年は約1000万人の中国人が来日すると見込まれているが、政府が目指す外国人
観光客4000万人の時には、2倍の2000万人が中国人が来日すると予想されて
おり、今後膨大なインフラが作りが求められる。


    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第605回 世界の期間投資家が考える来年の投資リスク

今年も残りわずかとなった。当初、今年は政治にかなり翻弄される年になるのでは
ないかと懸念されたが、北朝鮮問題がやや陰を落とした以外はそれほど大きな波乱も
なく、世界の株式市場は順調に推移したといえる。

しかし、「来年は今年のようにいかないよ」というのが世界の機関投資家の見方の
ようだ。機関投資家の多くは来年度に向けて「リスク一覧表」を作成しているところが
多い。それによると、2018年は確率は低いかもしれないが、「破裂したら大変と
なるリスク」が例年の倍以上あるというのが共通認識のようだ。

世界の機関投資家がどのようなリスクが待ち構えていると見ているのかを集計した結果
(対象総数174社)を掲げると以下のようになる。(順番は生起確率の高い順、
破壊力は震度1から5で評価)

1、原油価格急騰/急落    生起確率16% 破壊力4.25
2、BREXIT立ち往生    15.5%   3.0
3、ECB6月Exit示唆    15.0%   3.75
4、世界規模の保護主義蔓延   14.0%   3.90
5、株式市場急騰(バブル崩壊) 13.8%   4.9
6、サウジ内乱の周辺伝播    13.5%   4.15
7、米インフレ率急上昇     13.0%   3.75
8、長期金利急上昇       13.0%   3.15
9、米中日欧の金融政策ミス   12.5%   4.5
10、インフレ率停滞      12.0%   3.2
11、FEDの引締め時期判断ミス11.0%   4.75%
12、シリア・イラク内紛激化  10.8%   2.5
13、イタリア政権の混乱    10.0%   3.1
14、イスラエル暴発       9.3%   3.5
15、米中欧日の金融政策の不協和 9.0%   4.5
16、長期景気停滞局面入り    8.5%   3.8
17、米中間選挙共和党大苦戦   8.3%   3.5
18、勝ち組負け組企業の格差拡大 8.0%   2.0
19、ユーロ圏政治動揺      7.5%   2.0
20、ミューラー特別検査官捜査  7.3%   3.9
21、FX市場乱高下       7.0%   3.3
22、北朝鮮軍事衝突       7.0%   4.0
23、中国金融不安        6.5%   3.5
24、ドイツ・インフレ率急騰   5.5%   2.6
25、日銀YCC政策放棄     4.8%   3.0       

この中で目立った点を上げると、「原油価格急騰/急落」が生起確率が1位となって
いるが、6位の「サウジ内乱の周辺伝播」と合わせて、イスラム圏ではシリア内紛や
パレスチナ問題(首都移転)再燃よりもサウジ発の原油相場混乱の方が金融市場に与える
インパクトは大きいと見ている投資家が多いことが窺える。

また、各国中銀の政策判断ミス(引締めタイミングを誤る等)を懸念する声も多い。
世界経済が金融緩和から引締めにスタンスを移しつつある微妙な時期に当たっているので、
金融政策の舵取りが難しくなっていることを示している。

一方、最も破壊力のあるリスク要因として上げられているのが5位の「株式市場急騰→
バブル崩壊」である。米市場に見られるように世界の株式市場はかなり長い間上昇軌道を
描いているところが多いので、それがさらに加熱して暴落を招いてしまうのではないかと
いう懸念を抱く機関投資家が多いようだ。

また、日本では深刻に捉えている「北朝鮮リスク」については、世界の機関投資家は、
市場へのインパクトは大きいものの、実現性はそれほど高くはない見ていることが窺われる。
同様に「トランプ退陣リスク(ミューラー特別検査官捜査)」も可能性はそれほど高いとは
見てないようだ。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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