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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2017/12/11

もくじ
<相場見通し>

     ・上昇トレンドに変化なし


<今週の推奨銘柄>
      
     オカダアイヨン
                        
<経済の動き> 
    
     ・賃上げ、革新的技術投資企業には法人税20%
     ・成果が上がってない国立大学の法人化
     ・エルサレム首都移転に反対しない日本に、イスラム圏からの強い反発も
                                  
<株式投資のセオリー>
     
     第603回   ハイテク株下落の背景                                                  

★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し> 上昇トレンドに変化なし

先週は週前半、ハイテク株が売られ相場は急落した。米国のハイテク株が弱含みの動きと
なっているのに加え、半導体市場で来年には過剰感が強まるとの一部報道を受け、半導体
関連株を中心に大きく下げた。

水曜日には日経平均で今年最大の445円の大きな下げとなったため、相場は調整模様が
強まるかと危ぶまれたが、その後は大きく戻している。戻りの勢いを見る限り(2日間で
630円余り上昇)、相場の上昇トレンドは崩れていない。

今回の下げは短期間に終わったが、下げの形はこれまで何度か紹介している急落パターン
通りの動きとなった。最終日の下げ幅が、それまでの数日間の下げ幅の合計とほぼ同幅と
なるというパターンだ。

今回の下げ幅は12月1日の高値から6日の安値まで900円弱となったが、5日までに
その約半分の472円下げ、最後の6日に一時503円(安値時)まで下げ、底を打って
いる。

上記の急落パターンが頭に入っていれば、相場は底を打った可能性が高いと見て、7日の
寄りつきから(全面出動とはいわないまでも)買い出動できたはずである。急落時には、
下げの形が、いくつかある底打ちのパターンに当てはまらないかどうかに常に目を向けて
おきたいもの。

日米でハイテク株が下げた背景には、米市場におけるハイテク株に対する過去の経験則が
作用していたようだ(詳細については下記「株式投資のセオリー」を参照)。ただこの
経験則に基づく売りも今回は一時的な動きに終わる可能性が高くなっている。

今週前半は12〜13日に開かれる米FOMCを意識した動きとなるだろう。もともと
利上げがほぼ確実視されていたのに加え、先週末の雇用統計で非農業部門の就業者数が
コンセンサスを上回る結果となったこともあり、利上げはまず間違いない。

市場の関心は利上げよりむしろ来年の利上げ回数のほうに移っている。年2〜3回の予想
が、3回実施となるような何らかのメッセージが出てくれば、円安・ドル高の方向に進む
と見られ、株式市場はこれを好感することになろう。

先週後半の戻りでは、これまで相場を牽引してきた主力株の戻りが大きかった。従って
今後も設備投資関連(FA、工作機械、半導体製造等)や電子部品などの主力株が引き
続き相場を引っ張る展開は不変とみる。

買いでは今回の下げで高値からやや押している主力株が狙い目となる。ただし、高値から
15%以上下げた銘柄は除外した方が無難。短期に新高値を取るような銘柄は、高値から
の押しが15%以内に留まっているからだ。

<今週の推奨銘柄>

  6294 オカダアイヨン 2120円

(選定理由等)
・建機メーカー。物色の中核となっている機械株。
・四季報オンラインの新予想で、今期・来期とも大幅増額修正。PERは13倍程度と
割安感強い。
・先週木曜日、四季報オンラインの「サプライズ銘柄」として掲載され金曜日に動意付い
ているが、これからが上げ本番と見る。


<経済の動き>

◆賃上げ、革新的技術投資企業には法人税20%

政府は来年度の税制改革で、積極的な賃上げなどに加え、革新的な技術に投資した企業の
法人税負担を実質20%程度に引き下げる方針を固めたようだ。一見前向きな政策の
ように聞こえるがこのような事をやってもたいした成果は上がるまい。

今や世界の趨勢は、高額報酬による人材の誘致合戦となっている。いまだに一律賃上げを
行っているいるような企業は、世界的競争の中で後れをとるだけだ。たとえ賃上げしたと
しても一過性に終わるだろう。

また革新的技術への投資というが、誰がそれを判断するのだろうか。新たな設備投資を
念頭に置いているようだが、技術の革新を行うためには有能な人材を集めることのほうが
今や重要な時代となっている。

このような的外れな制度を作って減税をするよりは、一律20%まで減税して企業収益を
増やしたほうが、賃金や技術革新の面でもプラス効果が出るし、また税収面でもかえって
増収を持たらす効果が期待できそうである。


◆成果が上がってない国立大学の法人化

科学技術立国としての先行きの鍵を握る、研究パフォーマンスで日本は地盤沈下が続いて
いる。その主因は大学部門にあるとされ、国立大学の抜本的改革を進めるため、2004年
に国立大学の法人化が進められたが、あまり効果は上がってないようだ。

パーフォーマンスが向上しないのは、大学内のマネジメント改革の遅れや法人化により
かえって外部のチェックが働きにくくなっている事が大きな要因のようだ。法人化の導入
から既に10年以上立っており、再度制度の見直しが求められる。


◆エルサレム首都移転に反対しない日本に、イスラム圏からの強い反発も

米国がイスラエルの首都をエルサレムと認めたことへの反発が、イスラム圏はもとより
世界的に強まっている。今のところ、反対の態度を示してないのは日本ぐらいだ。

安倍首相はトランプとの関係を悪化させたくないと考えているためか、今のところ異議を
唱えてない。恐れるのは、このような日本の態度はイスラム圏の強い反発を招きかねない事
だ。テロの重要な標的の一つとされる可能性も出てくる。


    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第602回 ハイテク株下落の背景

先週前半、ハイテク株が下げを主導する形で日経平均は3日間で640円急落した。市場
では、中国経済の減速や中東情勢の緊張を下落の理由に上げていたが、これは後講釈に
すぎない。実態は海外投資家によるハイテク売りだ。

米ハイテク株が11月末から下落の動きが続いており、ハイテク株が主力の東京市場は、
その流れを受けて大きく売られたのが要因だ。

業績好調のハイテク株がなぜこうも売られるのかと不思議に思う投資家も多いと見られる
が、その背景には米国で大規模なハイテク株からの資金流出があったようだ。直近の動き
のため、統計数字としてはまだ表われてないが、米ヘッジファンド等の聞き取りから、
かなり大規模な資金流出が見られたのは確かなようだ。

なぜそのような資金流出が起きたのか。その理由は米系グローバルテクノロジー株投信へ
の資金流入は、リーマンショック以降55週続くと止まり、一旦資金流出に転じるという
経験則だ。今回も11月第4週がその55週にあたり、投資家は経験則を意識して資金
引き出しに動いたようだ。

なぜ「55週」なのかということについては定かではないが、「投資家は一定期間同質
の投資行動を続けると、回りの投資条件の変化とは関係なく、その行動事態に懐疑的と
なり慎重化する」という人間の原始的な行動性向の結果ではないかといわれている。

しかし、一方で経済環境の変化とテクノロジー株投信への資金の流れは密接に連動して
いることも過去の経験から明らかである。特に株価との連動性の強い米国電子機器医療
映像機器工業会(NEMA)が集計している米電産業景況感指数は11月に急上昇して
いる。
従って、過去の経験則から一時的には売られることはあっても、現在の米電子産業の好況
に加え、先日(12月2日)米国で上院でも税制改革法案が通過し、来年1月1日
(に遡って)からレパトリ減税(海外利益の還流に対する減税措置)が適用され、ハイテク
企業やエネルギー企業の巨額な海外留保資金が環流し、その多くが設備投資(AIや
ロボット、ビッグデータ、フィンテック等)に回ると予想されている事を考えれば、
ハイテク企業からの資金流出は早晩資金流入に変わると考えるのが自然である。

既に東京市場でも、急落後にハイテク株など中心となって相場が大きく戻しているのは、
このような読みがあったためと見られる。

本格的なハイテク株の買い戻しの動きは、米国両院協議会での税制改革の行方や、今後の
米電産業景況感指数動きを見てと言われているが、市場の動きを見る限り、それを先取り
する形で早めに動いていく可能性も否定できない。

いずれにしても、市場の一部に広がっている「ハイテク株相場(特に半導体関連)は
終わった」という見方は今のところ杞憂に過ぎないと見てよさそうだ。

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創刊日:2005-04-12  
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