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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2017/10/23

もくじ
<相場見通し>

     そろそろ上昇も一服


<今週の推奨銘柄>
      
     ホソカワミクロン
      
                        
<経済の動き>     
     ・車載用電池で中国メーカーが独走
     ・日本の海外資産初めて1000兆円を突破
     
                                  
<株式投資のセオリー>
     
     第596回 買われにくい日銀保有比率の高い株                                                      

★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★

<相場見通し> そろそろ上昇も一服

先週の相場は、前々週からの連騰が継続し、週末には1960年〜1961年に記録した
最長記録14連騰に並んだ。水準的にも1996年の高値を21年振りに更新し、一時
日経平均2万1500円円台に乗せている。

先週末、シカゴ日経平均先物が2万1500円台に乗せ為替が113円台半ばまで円安が
進んでいることに加え、昨日行われた衆議院総選挙で与党が大勝利したことを好感し、
今週は高値を更新する堅調なスタートとなりそうだ。

ただ、今後も高値を大幅に更新できるかどうかについては不透明感が強い。現在の相場は
弾みが付いているのでまだ上値はありそうだが、既に水準的にはかなり高値圏にきており、
そろそろ調整入りしてもおかしくない。

その理由のひとつは、海外ファンドの売り玉の買い戻しがほぼ一巡したこと。海外ファンド
は7月から8月にかけて、安倍政権の支持率の大幅低下を見て弱気となり、1兆円近く
先物の売りを仕掛けている。

それが9月に入り、安倍政権の支持率回復から徐々に買い戻しに動き始め、先週の
2万1000円台乗せの局面でほとんど買い戻したと見られている。9月始めから先週
までの約1300円の上昇は、この買い戻しの需給要因によるところが大きい。

2つ目の理由は、日本株の国際的な割安感がなくなってきたこと。最近の各国の株価を
見ると、自国の鉱工業生産指数の動きに後追いする傾向が強まっている。その追随率を
見ると日本株と米国株の出遅れ感が強まっていた。

両国の出遅れは、主に朝鮮半島の緊張によってもたらされたと見られるが、このところ
朝鮮半島の緊張が緩和するに連れ、両国の株価は堅調な動きとなっている。

ただ、日本株が2万1500円程度まで上昇してきた現時点では、鉱工業生産指数の動き
と比べての出遅れ感は消滅している。既に割安とはいえない局面に来ているということだ。

もちろん、今後日本の景気回復が進み鉱工業生産指数もさらに上昇する事になれば、株価
には上値余地が出てくる事になるが、とりあえず現時点で日本経済の実力ベースを反映
した水準まで相場は上げてきたと見ておくべきだろう。

以上のような理由からから、株式相場はそろそろピークアウトし調整入りしてもおかしく
ないと見ている。与党の総選挙勝利は材料出尽くしにつながる可能性もある。ただ調整と
いっても大きな下げも考えにくいので、当面は2万1000円台での高値揉み合いとなる
だろう。

このところ指数の上昇に伴い、指数関連を中心に大型株が幅広く物色されてきたが、相場
が頭打ちとなれば、その動きも一巡しそうだ。しかし、まだ大型株に出遅れ感は残って
いるので、中小型株よりは大型株ほど上げやすいという局面は続きそうだ。

今週から決算発表が本格化する。引き続き好業績が期待できる設備投資関連の機械株に
注目したいが、米国では医薬品関係の上げが見られるので、医薬・バイオ関係の動きにも
注意を払っておきたい。


<今週の推奨銘柄>

  6277 ホソカワミクロン 6200円

(選定理由等)
・EV関連。収益は拡大中で、四季報は独自増額。
・やや調整しているが、11月10日の決算発表で収益増額期待。


<経済の動き>

◆車載用電池で中国メーカーが独走

電気自動車(EV)の中核部品である車載用リチウムイオン電池で中国メーカーが独走し、
中国勢は世界シェア6割強を握る圧倒的な存在となっている。

しかも中国メーカーはさらに巨大投資に動いており、寧徳時代新能源科技(CATL)は
世界需要の2倍近い年50ギガ(ギガは10億)ワット時の生産能力を2020年までに
持つと言う計画を公表し世界を驚かせた。

今でも技術的には世界シェア2割の日本勢の方に1日の長があるが、圧倒的なシェアは
日本勢にとっても大きな脅威で、このままでは価格競争などで劣勢に陥り、中国勢に圧倒
されかねない情勢となっている。


◆日本の海外資産初めて1000兆円を突破

日本の海外資産はこの5年で約5割増え、初めて1000兆円を突破したもようだ。金額
規模は国内総生産(GDP)の2倍にあたる。

海外資産が世界で最も大きいのは米国の23兆ドル(約2600兆円)で日本は第2位。
ただ米国は過去5年の伸びは1割弱にとどまる。ドイツやフランスなどはこの5年で小幅
に減っており、先進国のなかで日本の伸びが際立つ。

海外投資しているのは個人が約75%で企業や国などが25%。投資内訳は証券投資が
約半分を占め、3年間で100兆円近く増えている。国内の低金利を嫌い、個人が金利の
高い海外に運用資金を積極的に振り向けている姿が見える。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第596回 買われにくい日銀保有比率の高い株

相場は21年振りの高値に進むに連れて、これまでさえない動きをしていた大型株にも
動意が見える。

背景には、横並び意識の強い機関投資家が「持たざるリスク」を感じて積極的に買い始め
ているのに加え、連日の株高ニュースにあおられ一般投資家などが参加し始めたことがある
と見られる。

ただ、大型株がこれまでさえない動きをしてきたのにはそれなりに理由がある。それを
わきまえておかないと今後の銘柄選択でもうまくいかない可能性がある。それは日銀の
持ち株比率が大きくなっている銘柄が増えていることだ。

2010年から始まった日銀の日本株ETF買いは、買い枠を順次拡大し、現状では年間
6兆円規模にもなっている。一旦買ったETFを日銀は売らないため、日銀の累計保有額
は17.1兆円(17年6月末)にも達している。

この保有額は、一位のGPIFの約36兆円、二位のブラックロック(米ヘッジファンド)
の17.6兆円に次ぐ第三位の規模だ。その結果日銀は、上場株の約1/4の企業で上位
10位以内の大株主となっている。

そこで問題なのは、日銀が保有比率が高くなっている企業の株を海外の機関投資家が買わ
なくなってきていることだ。既に日本株保有額第二位のブラックロックが、日銀が
12.5%以上株式を保有している株は新たに買わないと宣言している。

ブラックロックは、日本株ETFの組成(有名なのはジャパンクオリティファンドや
ジャパンスモールキャップファンド等)も行っておりこの影響は大きい。さらに年金
投資家は流動性の低い銘柄は買わない方針の所が多い。流動性が低いと乱高下が激しく
なる傾向があるため、顧客に対する善意義務から買えないからだ。

その結果、日銀の保有比率が12.5%以上の銘柄の値動きを見ると、さえない動きと
なっているものが多い。このような銘柄は、今後大型株相場が続いたとしても、外国人
投資家の買いが余り見込めないため、上値余地は大きくないと見ておいた方が良い。

因みに、17年8月末時点で日銀の保有比率が12.5%以上の銘柄は以下の9社。

アドバンテスト 17.6%、
ファーストリテイリング 15.8%
太陽誘電 15.0%
TDK 14.3%
ユニーファミリーマートHLD 14.2%
東邦亜鉛 13.7%
トレンドマイクロ 12.9%
コムシスHLD 12.7%
コナミHLD 12.5%

ただし、12.5%以下の銘柄でも、日銀が今後買い増していくことから、買いが敬遠
される可能性がある。参考として10%以上の銘柄(早晩12.5%を越えてくる可能性
が高い銘柄)を上げておく。

日産化学 12.3%
東京エレクトロン 11.5%
オークマ 11.2%
日東電工 11.1%
三菱倉庫 10.7%
日本化薬 10.4%
京セラ  10.4%
クレディセゾン 10.3%
日清紡 10.3%
東京ドーム 10.1%
アルプス電気 10.1%
ファナック 10.0%

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
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