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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2017/09/11

もくじ
<相場見通し>

     ・ しばらくは1万9000円台半ばでの揉み合い

<今週の推奨銘柄>
      
      お休み
            
                        
<経済の動き>     
     ・製造業、日本への回帰進む?
     ・米ITの「5大巨人」の手元資金、日本の税収を上回る規模に
     ・ユニコーン企業の8割が米国と中国に集中
                                       
<株式投資のセオリー>
     
    第591回 米機関投資家は、北朝鮮問題をどう見ているか                                                          

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<相場見通し>  しばらくは1万9000円台半ばでの揉み合い

先週は北朝鮮の核実験強行による地政学リスクの高まりを受けて相場は軟調に推移した。
9日の建国記念日は何もなく無事過ぎたが、たまたま太陽フレア発生によりミサイル発射
を見送ったのではないかという説もあり、まだしばらくは、北朝鮮の新たな動きに備え、
緊張が続きそうだ。

為替は先週末NY市場で一時ドル・円で107円台前半まで円高が進んだ。翌日9日に
北朝鮮がまた動くのではないかとの警戒感が強まったためと見られるが、そこに高水準に
積み上がっていた投機筋の円売りポジションの巻き戻しの動きが加わったためと見られる。

北朝鮮問題を、欧米の機関投資家はそれほど相場に大きな影響を与える事柄とはとらえて
いない(下記「株式投資のセオリー」を参照)。従って、ここまで円高が進むのはやや
行き過ぎの感じだが、円安を予想した投機筋の円売りポジションが過去のピーク水準まで
積み上がっていたので、相場はちょっとしたことで円高に振れやすくなっている。

NY市場の円高の動きを受けて、今週の相場は弱含みで始まりそうだ。ただ、前回も本欄
で申し上げたように、朝鮮半島の緊張による調整は、下げても日経平均1万9000円
程度と見ているので、ここからさらに大きく下げることはないだろう。

しばらくは、1万9000円台半ばでの揉み合いになると見られる。ただ、その後朝鮮半島
の緊張が和らぐことがあっても、今月一杯は大きな反発とはなるまい。9月は半期末で
動きにくいからだ。

今後の相場戻りのポイントとなるのは為替の動きとみている。海外投資家は足下の日本企業
の業績回復については、とりあえず相場に織り込んだと見ているからだ。為替が一段安と
ならないと買い意欲が高まらないだろう。

そのためにはこのところ陰りの指標が多くなっている米景気が、持ちこたえることが条件
となる。米景気がそこそこの水準を保ち、12月の利上げが予定通り実施されるとなれば、
ドル・円は113〜115円への円安が期待されるからだ。その場合、相場は2万円に
突っかける場面も期待できそうだ。


<今週の推奨銘柄>

  お休み


<経済の動き>

◆製造業、日本への回帰進む?

日本の製造業では国内生産を強化する動きが増えている。キャノンは10年振りに宮崎に
量産工場建設を決めた。最大の進出拠点である中国にコストメリットがなくなっているので、
一部が日本に戻ってきている。

ただこれで、製造業の日本回帰が進んでいると見るのは早計。主流は中国から人件費の
安い国(ベトナム、バングラデシュ他)への移転だ。中国ほどの受け入れ規模の国がそう
簡単には見つからないので、仕方なく一部が日本に戻ってきていると言う形だ。

今後移転先は、アジア諸国の人件費が上昇しているため、アフリカが最終的目的地になる
との見方が有力。


◆米ITの「5大巨人」の手元資金、日本の税収を上回る規模に

日本企業は資金をため込むばかりで有効活用していないと批判されているが、米国企業の
資金量はもっとすごい。特に技術革新の波に乗るITの5大巨人(アップル、フェイス
ブック、アルファベット(グーグル)、アマゾン、マイクロソフト」の手元資金の増え方
はすさまじく、日本の国の税収(55兆円)を上回る規模の約62兆円に膨らんでいる。

巨人たちが手元に資金を抱えるのは、ネット関連が資本集約型の産業で、資金が常に
必要になるためといわれるが、実態は、米国が特に海外資産に対する徴税力が弱いため、
これらの企業は資産を海外に移して、税金逃れをうまくした結果と見られる。

 
◆ユニコーン企業の8割が米国と中国に集中

国際会計事務所のデロイトが 6月末でユニコーン(評価額10億ドル以上の未公開企業)
が世界に252社あり、8割が米国と中国に集中しているとの衝撃的な調査をまとめた。

内訳は米国106社、中国98社存在し、3位のインド(10社)、4位の英国(9社)
などを大きく引き離している(日本は明確ではないが数社の模様)。

有望企業が米国と中国に集中していることは、今後の世界経済が米国・中国がリーダー
シップをとって動く可能性が高いことを示している。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第591回 米機関投資家は、北朝鮮問題をどう見ているか

先週末のNY市場では、朝鮮半島有事の可能性への警戒感などから昨年11月以来の
1ドル107円台まで円高が進んだ。

日本の株式市場は為替との連動性が強いことから、今週はこの急速な円高の影響が懸念
されるところだが、海外の機関投資家は北朝鮮問題で揺れる日本の株式相場をどのように
見ているのだろうか。

日本の著名アナリストが、直近で米国機関投資家(投信、年金、ヘッジファンド、他42社)
にインタビューした情報を入手したので、関連する部分をご紹介しておきたい。

ー北朝鮮問題をどうみているか

北朝鮮との紛争暴発リスクはある程度は気にしているが、今後の投資スタンスを決める
上では特に大きな問題とは考えていないところが大半。

地政学リスクは短期的には影響が出る場合はあるが、株式市場のパーフォーマンスに
大きな影響を及ぼすのは米中欧日などの主要国の金融や経済政策で、「政治ではなく
金融・経済が相場を左右する」というのが基本的な立場。

そのため、トランプ大統領と安倍首相、金正恩が激しく舌戦を繰り返している現状でも、
日本株のウエイトの引き下げを本格的に検討する投資家は少なく、「今はさすがに米朝
緊張の最中だから動けないが、危機が小康状態となったら日本株は買い戻す」と語る
投資家も年金運用会社などに見られる。

ー朝鮮半島の軍事緊張が緩和された後の日本株投資について

景気回復の動きが見えてきた欧州企業への関心が高まっているので、軍事緊張が緩和
されたからと言って日本株のウエイトを上げるかどうかはわからないと述べるところが
多い。

「日本株のウエイトをどうするかは、欧州企業と日本企業の業績回復競争の成り行き
次第」との立場で、これまでは日本企業が最も強かった業績上方修正モメンタムに、
現在業績回復のめざましい欧州企業がどれほど食い込めるか見極めた上で、日本株の
ウエイトを考えるとの傾向が見える。

ただこの場合でも、残念ながら日本株のウエイトを引き上げるとの積極なスタンスの所は
少なく、良くても現状維持とするところが多いようだ。

以上から、北朝鮮問題はそれほど米国の機関投資家にとって日本株投資に大きな影響を
及ぼしているわけではなさそうだ。さすがに、現時点では様子見姿勢となっているが、
積極的に売る姿勢は見えない。

ただ、北朝鮮問題の緊張が緩んだからと言って、それでは日本株を積極的に買うかと
言うとそうでもない。精々、一旦落とした分を買い戻すぐらいだ。このような姿勢の
背景には、米国投資家にとっては日本株の魅力が相対的に低下している感じが窺える。

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創刊日:2005-04-12  
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