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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2017/08/14

もくじ
<相場見通し>

     ・ 相場は下放れ、本格的戻りは期待できず

<今週の推奨銘柄>
      
      お休み
            
                  
<経済の動き>     
     ・機械受注水準は高いが、分野によりまだら模様
     ・人件費増が収益の足を引っ張る中国製造業
                                       
<株式投資のセオリー>
     
    第588回  米朝緊張に対する日米軍部幹部OBの見方                                                           

           ≪次週は都合によりお休みします≫ 

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<相場見通し> 相場は下放れ、本格的戻りは期待できず

先週の株式相場は、北朝鮮による地政学リスクの高まりから週末にかけて下落した。同時
に下落した米市場は、週末金曜日はひとまず落ち着いた動きになったので、週明けの日本
市場がどう動くか注目される。

米朝関係は舌戦がエスカレート、緊迫度が増しているように見えるが、日米軍部幹部OB
の見方は、本格的な軍事衝突に発展する可能性は低いというのが共通の見方だ(詳細に
ついては下記「株式投資のセオリー」参照)。

もし大事に至らず4月同様一過性の危機に終われば、相場は反発に転じることになり、
押したところは絶好の買い場となるが、果たしてどうだろうか。結論から言えば、たとえ
米朝の緊張が一過性に終わったとしても、今回は4月のように大幅反発とはならないと
見ている。

今回の下げは、5月から続いた長い持ち合い相場が終焉し、下放れたことを意味する。
米朝関係の緊迫がその引き金となったが、相場はもともと下に行きたかったので、その
きっかけとなっただけだ。

相場の下放れの背景には、世界景気を引っ張ってきた米国景気が鈍化する一方で、世界的
な金融緩和の流れにストップがかかり始めたことがある。世界的な株高を支えてきた2大
要素に変化が見られ始めたことで、右肩上がりに上昇してきた株式市場も転機を迎えている。

リーマンショック以降9年あまりも続いた米国景気の拡大の動きは、このところ鈍化を示す
指標が増えている。景気循環の動きから見ても、そろそろ後退期に入っておかしくない。

一方で米FRBは9月から保有資産の圧縮に乗り出す予定だ。リーマンショックによって
生じた負の遺産の整理を進めたいということだが、保有資産の圧縮は市場資金の吸収を意味
する。欧州ECBも金融緩和から方向転換の意向を示し始めている。

欧米の2大中央銀行の金融緩和から引き締めの政策転換の動きは、これまで株高を支えて
きた過剰流動性の縮小につながることは避けられない。市場はこのことを敏感に感じ取り
始めている。9月にFRBが予定通り保有資産の圧縮を開始すれば、その影響ははっきり
出てこよう。

世界が金融緩和終息に向かう中、日銀は金融緩和をひとり続ける構えだが、株式市場は欧米
金融市場の異変から逃れることは出来ない。他国の株式市場が軟調な動きとなればその影響
は日本市場にも及ぶ。

ただ、日本の株式市場は、日銀のETF買いによる買い支えの動きや、足下では企業業績
が好調な動きになっているといった他国には見られない要素もあるので、欧米市場と同じ
ような動きを辿るかどうかはわからない。ただ、少なくとも弱持ち合いの動きは避けられ
まい。

米朝関係の緊張が一段落すれば、相場は一端反発すると見られるが(今回の下値は日経平均
1万9000円程度か)、戻ったところは持ち株の処分を優先させたい。


<今週の推奨銘柄>

   お休み


<経済の動き>

◆機械受注水準は高いが、分野によりまだら模様

企業の機械受注の残高が高止まりしている。内閣府が10日発表した機械受注統計によると、
「船舶、電力を除く民需」の受注額は4〜6月期に前期比4・7%減と低迷したが、一方で
受注残高は0・3%減にとどまり、29兆円台の高水準が続いている。

受注額が減っているにもかかわらず、受注残高がほとんど減っていないのは、受注が一部の
分野に集中し、その分野では受注にすぐに応えられない状況が続いているためと見られる。
その代表格は省力化機械の分野だ。

今回の企業決算の発表でも、この分野の企業の受注は急増し、生産が間に合わない企業が
散見されている。機械受注の水準はなお高いが、必ずしも全ての分野がその恩恵にあず
かっているわけではなく、かなり偏った動きとなっている可能性が高い。


◆人件費増が収益の足を引っ張る中国製造業

2017年4〜6月期連結決算で、中国に生産拠点を展開している台湾の電子機器の受託
製造サービス(EMS)大手はほとんどが増収・営業減益となった。IT景気は底堅いが、
中国の人件費高騰などで採算が悪化しているためだ。

ただ米アップルのスマートフォンなどを供給している台湾の鴻海精密工業だけは前年同期比
20%の増益となった。その理由はロボットなどの積極導入が奏功したためだ。中国の
製造業にはもはや低賃金のメリットはなくなり、生き残りのためには自動化を進めるか
どうかがポイントとなってきている。
 
    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第588回 米朝緊張に対する日米軍部幹部OBの見方

先週、株式市場は米朝関係の緊張を嫌気して下落した。北朝鮮はグアム近辺に到達する
ミサイル発射を予告し、米国はグアム付近にミサイルが飛んでくるようなことがあれば、
北朝鮮国内で何が起きるかわからないと警告している。

両者の舌戦は次第にエスカレートしており、かなり切羽詰まった状況になりつつある
ように見えるが、日米の軍事専門家はこの緊迫した状況をどう見ているのだろうか。
直近の時点(10日)での日米軍部幹部OB(※)の見方を入手したので、ここで紹介
しておきたい。

※日本サイド:元自衛艦隊司令官(米ペンタゴン関係者との情報ルートを持つ)
 米サイド:米国CSIS北朝鮮情勢分析ヘッド他

ーこの時期に北朝鮮が威嚇行動を強める理由

北朝鮮ではこの時期は、祖国解放戦争勝利記念日(7月27日)から始まり、祖国解放
記念日(8月15日)、先軍節(8月25日)、さらには建国記念日(9月9日)と、
朝鮮戦争勝利や建国を祝う祝日が目白押しで、毎年国民や軍人の愛国心を鼓舞する時期
に当たる。そのため例年、日本海での軍事演習やミサイル発射実験が多発する時期と
なっている。

ー今回ミサイルの標的がグアムとなった理由

グアムのアンダーセン空軍基地には、北朝鮮まで無給油で飛行し、レーダーに映らず
核爆弾を投下できるB2スピリット(最新鋭スティルス爆撃機)が配備されており、
これが北朝鮮にとって大きな脅威になっていた。

従って、北朝鮮がICBM開発に成功すれば、グアム米軍基地は真っ先に攻撃すべき
拠点のひとつとなるので、今回ミサイル発射実験の標的にしたと見られる。

逆に米国にとっては、北朝鮮攻撃の有力な手段を封じられる可能性が出てきたことで、
やや焦りが見られ、朝鮮半島周辺での軍事演習やトランプの威嚇発言の激化につながって
いると考えられる。

ーすぐに軍事衝突が起きる可能性はあるか?

北朝鮮のICBMはまだ「大気圏再突入の実験には成功してない」というのが、日米の
エキスパートの共通した認識。

従って、現時点で北朝鮮が確実にグアムの米軍基地を破壊できるミサイルを完成した訳
ではないことから、米軍が今すぐ最後通牒を発し、北朝鮮に本格的な軍事行動を仕掛ける
状況には至ってないのではないかというのが、日米のキスパートの見方。

一方北朝鮮側も「グアムの米軍基地攻撃を”慎重に”検討している」と表現し、北朝鮮側
から先制攻撃は考えてないないことを示唆している。

従って、現時点では北朝鮮はグアム以外へのミサイル発射実験、米国は日米韓合同軍事
演習(ミサイル発射演習など)の応酬に留まる可能性が高いとみている。

以上のように、現時点で日米軍部幹部OBの見方では、最悪の事態(米朝軍事衝突)は
避けられる可能性が高いと見ているようだ。

ただ、懸念材料もある。それはトランプ大統領の存在だ。トランプ大統領はロシアゲート
問題で追求を受ける一方、内政では選挙公約していたものがほとんど議会の反対でつぶ
されている。

どこかで威信挽回策をとらなくてはならないが、大統領は「3軍の長」として絶大な指揮権
を持っている。その残された強権を生かして北朝鮮に軍事行動をとる可能性があることは
認識しておく必要があるだろう。

          ≪次週は都合によりお休みします≫ 

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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