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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2017/08/07

もくじ
<相場見通し>

     ・ 決算発表がピーク、模様眺め続く

<今週の推奨銘柄>
      
      ダイヘン
     
      ※4月推奨銘柄の評価      
                  
<経済の動き>     
     ・迷走トヨタ、マツダと提携
     ・米著名投資家が,米株式相場に警告
                                       
<株式投資のセオリー>
     
    第587回  好決算にも関わらず、なぜ半導体製造装置関連は急落するのか?
                                                                  
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<相場見通し> 決算発表がピーク、模様眺め続く

相場は膠着状態が依然続いている。先週は週末かけてやや円高が進んだことを受けて日経
平均は2万円割れで終わったが、先週末発表された米雇用統計が予想よりよく、米市場で
やや円安に戻ったことから、今週は2万円台に乗せて始まりそうだ。

米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比20.9万人と予想の18.0万人より
良かったことことに加え、平均時給も2.5%増と予想の2.4%増を上回ったことから
ドルが上昇している。

危ぶまれていた今年3回目の利上げ(12月)の可能性が、これで高まったいえそうだが、
FF金利先物から見た利上げの確率は上昇しておらず、まだどうなるかは不透明なままだ。

先週のもう一つの懸念材料だった安倍政権の内閣改造は3日に行われた。派手さは狙わず
堅実さを追求する人材配置だったが、今のところ、各新聞社の世論調査では内閣支持率の
回復傾向が見られる。

概ね20%後半から30%半ばだった指示率は、3〜9%回復して30%半ばから40%
半ばまで上昇してきている。これが本格的な支持率回復につながるかどうかはもう少し
様子を見なければならないが、とりあえずは国民とっては今回の顔ぶれに対する最初の
印象は悪くはなかったようだ。

決算発表は先週は1000社ほど行われたが、今週はピークで、約1300社が予定して
いる。決算内容を見極めたいとの模様眺め気分は強まりそうだ。

これまでの決算は輸出関連を中心に、増額修正に動く企業が多く、株価も概ね良好な動き
となっている。ただ、先週あたりからやや変化も出てきた。これまで相場の核となって
きた半導体製造装置関連で、好決算にもかかわらず値を消す銘柄が多く、好決算が必ず
しも株価上昇に結び付かないケースも散見されるようになってきたからだ。

また、いつもより好決算発表企業が多い分、修正なしの場合や減額修正の場合、期待外れ
感が増幅し、売り圧力が強くなっている感じだ。

決算に対して市場がこのような動きをしていることから、持ち株でこれから決算が発表
されるものにあついては注意が必要だ。

半導体製造装置関連株については、決算発表前に処分しておくのがベターだ。いくら決算
内容が良くても売られる可能性が高い。また、かなり上昇し高値圏にある銘柄にも要注意。
少々決算内容が良くても材料出尽くしから売られる可能性があるし、修正ない場合は
厳しい売りにさらされる可能性がある。

一方、FA関連銘柄の動きは総じて堅調だ。特にロボット関連は好決算発表後も、引き
続き買われている銘柄が多い。高値追いは賛成できないが、押し目拾いはまだ有望と見る。

<今週の推奨銘柄>

   6622 ダイヘン 920円 


(選定理由等)
・ロボット関連銘柄の一角。
・8月2日に好決算を発表したが、収益が下期偏重型なこともあり、インパクトが弱く
反落。しかし、今後ロボット銘柄全般の堅調な動きに乗り、徐々に見直しが進もう。

(4月推奨銘柄の評価)
・4月3日 6794 フォスター電機 1890円 (先週末2059円) 評価△

四季報で今期業績が大幅回復見通しで、アイフォン関連であることから推奨。
推奨後1700円近辺まで下落、一旦は2000円近くまで上昇したが、その後また
1700円近辺まで下落し上下動の激しい動きとなった。

6月に入り、アイフォン関連の見直しから急上昇し、7月に2200円の高値を付けたが、
これだけアップダウンがあると、じっと保有して2000円台まで待つのは難しい。
下げられたあと、買値付近に戻ったところで処分(トントン切り)できていればよし。

・4月10日 2415 ヒューマンホールディングス 1400円 (同1624円)
 評価○

好業績にもかかわらず高値から大幅調整し、ほぼ底値に来ていると判断して推奨。
やや時間がかかったが6月に1788円まで上昇。ここで、出来高が10万株を越え、
この株として大出来高となったことが利食いのサイン。翌日の出来高減少を見て即利食い
すべきだった。

・4月24日 6101 ツガミ 780円 (同869円) 評価○

業績が増額含みだったことに加え、信用取組妙味があったことから推奨。
推奨後すぐ上昇し、5月始め日経新聞から業績好調観測の記事が出たことから937円
の高値を付ける。その後、会社が決算発表し、材料出尽くしから下げに転じる。

高値を付けたのは、新聞記事に驚き、売り方の買い戻しに走ったことによるもの。売り方
が買い戻しに動いているときは、利食いの好機。900円台で利食いすべきだった。
そのタイミングを逃したとしても、7月に入り再度900円台に乗せたので、ここでは
逃さず利食いしたいもの。


<経済の動き>

◆迷走トヨタ、マツダと提携

今回の提携をトヨタは全方位提携のひとつと前向きの評価をしているが、客観的に見ると
トヨタは迷走状態に陥っているのではないかと見られる。

トヨタはハイブリットで成功したためか、電気自動車では大きく出遅れている。また自動
運転分野での大幅遅れも目立つ。一方で水素燃料車の推進を図ってきており、その旗は
まだ降ろしてない。つまりカジをどちらの方向に切ろうとしているのかはっきりしない。

また、今後の市場の動きを見渡すと、自動車のEV化は避けられず、その分野では中国が
広大な自国市場を活用し優位な立場を築こうとしている。今後中国メーカーが大きな脅威
となることは目に見えている。

EV化は部品点数の大幅減少をもたらし、3万社とも言われているトヨタグループの
大規模な再編(縮小)を迫ることになる。さらにはシェアリングエコノミーの発達や、
自動運転の普及により自動車の需要は急減すると言われている(シェアリングエコノミー
で約1/3に、自動運転で数分の1に減少)。

これらの大きな問題が今後控えているにもかかわらず、トヨタはほとんど手を打ててない。
どうも将来に対する危機感がかなり不足しているよう思われる。のんびりマツダと提携話
を進めているような場合ではない。


◆米著名投資家が,米株式相場に警告

米著名投資家である投資会社オークツリー・キャピタルの共同創業者兼会長ハワード・
マークス氏は、「野球でいえば八回に入ったような気がするが、試合がいつまで続くかは
わからない」と、顧客へのリポートで米株式相場の上昇局面が終盤に入ったと警告した。

マークス氏は逆境下で安値の株式や社債を買う逆張り投資家として知られる。著名投資家の
ウォーレン・バフェット氏が自身が率いるバークシャー・ハザウェイの株主総会で「極めて
まれにみる実益のある本」としてマークス氏の著書を株主に配ったのは有名なエピソードで
「賢人が認めた投資家」として知られている。

同氏によると、景気循環調整後のPERはは30倍近くに達し、歴史的な高さに(1929年
と2000年のバブルに並ぶ)なっていると分析している。

 
    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第587回 好決算にも関わらず、なぜ半導体製造装置関連は急落するのか?

決算発表で目に付くのが、好決算にもかかわらず急落する半導体製造装置関連株だ。四季報
予想より、さらにはコンセンサス予想より上回って(又は上回るペースで)いたとしても、
かえって好材料出尽くしという感じで大幅下落するものが散見される。

相場の地合が悪いときは、確かにいくら好決算が出ても株価は反応しないこともあるが、
今回の場合、他の業種では素直に大幅高となるケースが多いので、相場の地合が悪いから
とはいえない。どうしてだろうか。理由としては以下の三つが考えられる。

1、受注が鈍化しつつあること

いくら決算数字がよくても、受注の伸びが鈍化していたり、あるいは減少に転じていては、
それはやがて収益に反映されてくるので、将来を先取りする株価は下落に転じる。

これは決算数字を見ていただけではよく見えてこない。決算数字は、前期との比較で評価
されることが多いが、受注が減っていても前期より生産水準が高くなっていれば、前期と
の比較では大幅増益となって出てくるからだ。

株価上昇が継続するためには、足下でも受注が右肩上がりとなっていることが条件となる。
決算数字は過去の受注の結果を表しているに過ぎない。

世界的な(特に中国)半導体設備増強の動きは続いており、今後新たに大型工場を建設する
計画も明らかになっているので、まだまだ需要は強いと見られるが、受注量としては既に
ピーク水準に来ているのかもしれない。

2、シリコンサイクルに対する警戒感が強まっていること

過去半導体製造業界は周期的に好不調の波が襲ってきており、今回の好調な時期は来年半ば
ぐらいまでだろうという見方がもっぱらだ。まだ1年近く良好な時期が続きそうだが、株価
は将来(一般的には6ヶ月程度)を先取りして動くので、そろそろ警戒感が出てきても
おかしくない。

3、長期に渡り買われたため買い疲れ感が強まり、市場資金が逃げ出し始めていること

相場の核となる銘柄群の物色期間は比較的長いが、それでも一般的に8ヶ月程度が限界で
ある。これだけ長い間上昇してくると、収益拡大に対して楽観的な見方が支配するように
なり、最後はバブル的に買われることになる(その結果かなり先の収益拡大まで織り込み、
いくら好調な決算が出てきても反応しなくなる)。

また、利食い売りも当然増えるため、株価の勢いが弱り、資金効率が次第に悪くなってくる。
市場資金はより高い投資効率を求めて、上昇の余地のある新鮮な銘柄へ次第に移っていく
ことになる。半導体関連は昨年末ぐらいから大きく上昇してきた銘柄が多く、そろそろ動き
が鈍ってもおかしくない。           

銘柄群の上昇力の衰えを見る兆候としては、これまで先陣を切っていた上げていた銘柄
(特に値高株)が弱持ち合いの動きとなること、新値を切る銘柄が大きく減少し、下降
トレンドに転じる銘柄が増えてくること等。

先駆した値高株としては、平田機工、ブイテクノロジー、ローツェ、アルパックなどが
上げられるが、新値を切る勢いが見えなくなっている。これらが再度盛り返してくれば、
銘柄群全体が息を吹き返してくることになるが。

本来なら全体を引っ張るべき東京エレクトロンやディスコなどが、決算を機に2番天井付け
て急落しているのも悪い兆候。

以上が半導体製造装置関連株が売られている理由として想定されるが、受注鈍化の動きは
まだ確認できてないため、株価の勢いが完全に止まったとは断定しにくい。しかし、個々の
銘柄の動きを見る限り懸念される兆候が見えているのは確か。

ただ、このままずるずる下落していくかと言えばそうではないだろう。おそらく何度か揺り
戻しが想定される。もし、全体的に受注の勢いがまだ止まっていなければ、個々の銘柄の
中には大きく戻るものもありそうだ。

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創刊日:2005-04-12  
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