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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2017/07/10

もくじ
<相場見通し>

     ・決算発表を前に、個別物色強まる

<今週の推奨銘柄>
      
      
     東京エレクトロン
      
                  
<経済の動き>     
     ・世界の企業の手元資金、1350兆円に膨らむ
     ・米テスラ、中国に巨大工場建設
     ・メイ政権求心力低下で漂流する英国
                                       
<株式投資のセオリー>
     
    第583回  今後想定される波乱材料
                                                                  
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<相場見通し> 決算発表を前に、個別物色強まる

先週は週後半にかけて、再び日経平均2万円を割る動きとなった。為替がやや円安に動いた
にもかかわらず相場が軟調な展開となったのは、2日の都議選で自民党が予想以上に議席
を落としたことが響いたと見られる。

売買シェアの半分以上を占める海外勢は、政権の安定性をことさら重視する。特に安倍政権
は先進国の中では、ドイツのメルケル首相と並ぶ安定政権を築いていることをかなり評価
してこれまで日本株を買ってきた経緯があるので、政権基盤が揺らぐ様な兆候がでれば相場
に影響が出てくるのは致し方ない。

ただ、海外勢の売りは、過去の動きから見ると政権支持率が40%を割ると本格的に出て
くる傾向があるので、今のところ世論調査で安部政権の支持率は40%台半ばにとどまって
いることから、本格的な売りではないと見られる。

おそらく一部の先走った投資家が、都議選の大敗から安部政権支持率の下落を連想し、
海外勢の売りが増える前に売ってしまおうと、売りに走ったのであろう。

ただ、都議選の結果と政権支持率は明確な関連性があるわけでないので、今後、政権支持率
に大きな変動がないことが確認されれば、売りに回った資金もやがては戻ってくると見ら
れる。

今週から4−6月決算が始まる。相場全体は膠着感が強まると見られるが、企業収益が良好
なことを背景に、好決算期待から動きが出てくる銘柄もありそうだ。

好決算が期待される銘柄群の一番手として上げられるのは半導体設備関連だろう。中国など
で、すごい勢いで工場の増設が行われており、受注が急増している。

既に株価はかなり高値まで買われているものもあるが、決算発表で増額修正を好感し、
さらに上値を追う銘柄も出てくると見られる。特に半導体設備投資関連でも、規模の大きい
主力銘柄の上げ幅は先駆した小型株に比べ小さいので、これを機に一段と上昇するものが
出てくるのではないかと見ている。

先週末はディスコが、第1四半期にもかかわらず早くも増額修正見通しとなる記事が日経に
出ていたが、このような半導体製造関連の好材料が今後も出てきそうだ。

従って、半導体製造関連(特に主力株)については決算発表日をマークしておき、事前に
仕込む戦法もありそうだ。ただし、決算は水物という面もあるので、投資額はほどほどの
水準に抑えておきたい。


<今週の推奨銘柄> 
      
     8035 東京エレクトロン 15,000円

(選定理由等)
・半導体設備関連の中核銘柄。
・先駆した半導体設備関連の小型株に比べ出遅れ感が強い。米国の同規模銘柄の上げ幅と
比べてもべ出遅れ感あり(米国株は安値から約4倍、当社は約2倍)
・業績は期を追うごとに増額修正しており、7月27日の決算発表に期待。
 

<経済の動き>

◆世界の企業の手元資金、1350兆円に膨らむ

これまで、日本企業の潤沢なキャッシュが問題になっていたが、世界でも同様な現象が起き
ている。世界の上場企業も手元流動性は総額で12兆ドル(1350兆円)に達し、実質
無借金の企業は半数を超えている。M&Aや自社株買い以外有望な活用先が見つからない
ためだ。今後株主からのさらなる還元を求める声が強まりそうだ。


◆米テスラ、中国に巨大工場建設

米テスラが上海に巨大工場を建てる計画を進めている。中国での売れ行き不振で、一時は
中国からの撤退も噂されていたが、このところ中国では政府の後押しもありEV需要が
急拡大している。

フランスが40年までにガソリン・ディーゼル車の全廃を宣言するなど、世界の流れは急速
にEV化の方向に動いている。現在世界では最大シェアーを持つ日系自動車メーカーも
ぼやぼやしてられない。乗り遅れれば一気に敗者に転落するというリスクを孕んでいる。

◆メイ政権求心力低下で漂流する英国

英国とEUの離脱交渉が始まったが、総選挙でメイ首相が敗れたため、EU側はメイ首相が
どこまで当事者の能力を発揮できるのか懐疑の目で見ているようだ。英国内でも離脱の
具体的方法を巡って世論が割れており、英国の戦略は漂流しつつある。

このような迷走状態が続けば、メイ首相はもう一度解散総選挙で追い込まれ、離脱をどう
するかを問うことになりかねない。場合によっては離脱するかどうかについて、再度国民
投票にかける事態も考えられなくはない。 
    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第583回 今後想定される懸念材料

年初の見通しでは、今年は政治的波乱で世界の株式相場が大きく揺れるのではないかと
見られていた。ところが、これまでのところそれほど大きな波乱は起きてない。

特に懸念されていたのは欧州でのポピュリズム勢力の台頭の動き。しかし、3月から始まった
オーストリア、オランダ、フランスの各選挙では、思ったほどポピュリズム勢力は支持を集め
られず、フランスではかえって勢力の減退を印象づける結果に終わった。

また、欧米のポピュリズムの動きに弾みをつける役割を果たしたトランプ米大統領も、
大統領就任後は世論や議会の力に動きを封じられ、次第に力を失ってきている。今後はさらに
レームダック化するのは避けられない情勢だ。

イタリアのポピュリズム勢力である五つの赤い星運動が次回総選挙で躍進する可能性があるので、
波乱の目は全くなくなったわけではないが、イタリアの総選挙は年明け以降と見られている
ことから、少なくとも今年中は危惧されていたような波乱は考えなくてよさそうだ。

ただ、欧州を中心としたポピュリズムの動き以外にも、今後相場に大きな影響を与えそうな
波乱の芽はまだ残っている。現時点で、今年中に考えられる大きな懸念材料をあげると以下の
2点となりそうだ。

・米朝関係の再緊迫化

4月に一時高まった米国と北朝鮮の緊張関係は、米国がとりあえず中国の出方を(期待をもって)
見守るということで沈静化したが、中国の北朝鮮への制裁が米国が期待したほど効果を上げて
ないため、今後再燃してくる可能性が高い。

ポイントとなるのは北朝鮮の核実験の実施だ。北朝鮮が米本土を核攻撃するためには、ミサイル
搭載可能なコンパクトな核弾頭を作る必要があるが、次回の核実験はこのミサイル搭載用の
小型核弾頭の実験となる見込み。もし実施されれば、米国を強く刺激し、米朝関係が再び緊迫化
するのは避けられない。

先日北朝鮮は、大陸間弾道弾と見られるミサイル発射実験をしており、これに核実験が加われば、
今回は米国もかなり本気モードで動く可能性が高い。

時期的には、核実験は北朝鮮の国内のイベント(記念日)にあわせて実施されると見られること
から、早ければ9月〜10月と見られている。

・米FRBの利上げ先送り

米FRBは年内にもう一度は利上げに動くというのが市場のコンセンサスとなっている。時期
としては12月に実施する可能性が高い。

ところが最近の経済指標の動きや今後の景気見通しから、年内の利上げは難しいのではないかと
いう見方が出てきている。米GDPの見通しが第3四半期(7〜9月)以降低下すると予測する
ところが増えているからだ。

米景気拡大の動きは既に9年以上に及び、いつ息切れしてもおかしくない時期にきていること
に加え、今後の景気拡大のカギを握る個人消費に、新車販売の減速など停滞を示す指標が目立ち
始めた。

もし、今後景気に減速感が出てくれば、FRBの利上げは難しくなり、利上げ前提で動きいて
きた市場にはかなりインパクトが走ることになろう。減速感がある程度見えてくるのは第3
四半期が終了する9月から10月あたりか。

上記二つの懸念材料は時期的にはいずれも9月〜10月に起きる可能性が高いと見られている。
過去の市場の動きを見ると、このところ市場が大きく揺れるのは下記のように5ヶ月周期の
パターンが見える。

2016年1月 ドイツ銀行破綻懸念で急落
2016年6月 BREXITによる急落
2016年11月 トランプ急落(その後急上昇)
2017年4月 米朝緊張、仏大統領選による急落

今回も9月頃に上記懸念材料が現実のものになれば、この周期通りの波乱ということになるが、
果たしてどうか。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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