投資

投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

全て表示する >

投資の視点

2017/06/26

もくじ
<相場見通し>

     ・2万円台前半での高値揉み合い

<今週の参考銘柄>

      太陽工機
                  
<経済の動き>     
     ・メキシコ経済好調
     ・楽天民泊参入だが、出遅れ挽回できるか不明
     ・「トランプは馬鹿すぎて大統領は無理」、米ニューズウイークが大胆な記事
                                       
<株式投資のセオリー>
     
    第581回  海外機関投資家の世界株式投資スタンス
                                                                  
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し> 2万円台前半での高値揉み合い

先週は週初に日経平均で2万円台を回復し、20日には昨年8月以来となる2万300円台
まで上昇した。ただその後は、円安の動きが止まったこともあり、やや揉み合い症状と
なっている。

米FOMC後やや円高に進んでいた為替が円安方向に戻り、調整していたナスダックが反発
に転じているので、輸出関連株主導でさらに上値追いとなっても良さそうだが、月初に乗せ
た時と同様、2万円台に乗せるとなぜか動きが鈍くなる。

その理由のひとつは、国内の個人投資家を中心に目標達成感が強くなるためと見られる。
日経レバレッジの信用残の動きを見ても、6月2日に2万円台に乗せた時点で、買い残が
大幅に減少する一方、売り残が増加している。個人投資家は2万円台乗せは当面のピーク
と見ている証拠だ。

好調な企業業績を見る限り、もう少し強気となっても良さそうだが、どうも2万円乗せ
からさらに上昇するというシナリオには自信がもてないようだ。それには景況面で景気が
よくなっているという実感が薄いことも影響している。

確かに企業業績はよくなってきているが、それで賃金が上がり消費が上向いているという
ような明るい話はあまり聞かない。経済のグローバル化が進み、過去の景気回復期に見ら
れたようなこのような景気回復のパターンは起きにくくなっている。

今回も企業業績が改善しても、大幅賃金増にはつながるまい。株主還元はそこそこ増える
だろうが、利益の多くは将来に備えに回すものと見られる。企業側も将来について自信が
持てないのだ。

企業側の自信のなさは、日本の有力企業は旧来型の製造業が多いということも影響して
いると見られる。21世紀型の伸びる産業が少ないため、持続的な成長の絵が描きにくい。
製造業は景気動向に振り回されるだけでなく、技術革新のスピードの早さや、異業態から
の参入などに脅かされ、いつ急激な需要減退や競争力の喪失に見舞われかねないという
不安を抱える。業績がよくなったからといって安閑としてはいられない。

2万円乗せで停滞感が出ているもう一つの理由としては、これまで相場を牽引してきた
半導体、半導体製造関連に一服感が出てきていることも上げられる。これらの銘柄は半年
以上にわたって上昇して生きており、そろそろ頭打ち感が出てきてもおかしくない。

特に、先駆して上げてきた小型株は安値から5〜6倍(それ以上も)となった銘柄も散見
される。少なくとも一服するのは避けられない。従って、それに変わる新たな牽引役が
必要となっているが、それがもうひとつはっきりしない。

受注が伸びている工場自動化などの設備投資関連が有力だが、これらの関連企業の業績は
まだ大きな変化が出るまでに至ってない。もう少し時間が必要だ。おそらく、4〜6月期
の決算が出てこないとはっきりとした姿が見えてこないだろう。本格的に株価が動き出す
としても決算発表が本格化する7月後半以降か。

現在、ゲームやバイオなどが買われているが、これは幕間つなぎの物色と見られる。
中小型株の上昇で懐が豊かになった個人投資家が、得意分野なのでいじっていると見られ
るが、物色面での唐突間は否めない。物色の流れは方向感の定まらない動きがしばらく
続きそうだ。

      *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
     6164 太陽工機 1365円

(選定理由等)
・設備投資関連。受注拡大で今後業績伸張期待。
・前回高値から5ヶ月以上経過し日柄整理は完了。
・5日移動平均線と25日移動平均線が順クロス。
・三角持ち合い放れ期待。 

<経済の動き>

◆メキシコ経済好調

メキシコ経済が好調だ。トランプ政権の製造業の米国内回帰策を受けて、今後どうなるか
と危ぶまれていたが、自動車の生産が過去最高を更新するなど予想市場に好調を維持して
いる。

フォードのように、一時はメキシコへの投資を控える動きもあったが、トランプ政権の
指導力低下により、そのような動きも見られなくなっている。トランプ政権はFTAA
(米州自由貿易地域)の見直しを叫んでいるが、政権が機能不全に陥りつつあり、
どこまで真剣に取り組めるのか不明だ。


◆楽天民泊参入だが、出遅れ挽回できるか不明

民泊法の成立を受けて業界参入を表明する国内業者も増えいる。日本最大の旅行サイト
である楽天トラベルを持つ楽天もその一つ。ただ、民泊業界は既にエアビーエンドビー
がかなり先行(昨年宿泊実績約370万人)しており、これからの参入が大幅な出遅れ
となるのは否めない。

海外からの旅行者に対しては知名度の高いエアビーエンドビーにとても太刀打ちできない
ので、やるとしたら国内の旅行者向けと見られるが、楽天がどのような戦略で臨むのか
注目されるところ。


◆「トランプは馬鹿すぎて大統領は無理」、米ニューズウイークが大胆な記事

米ニューズウイークはトランプが大統領失格という大胆な記事を掲載した。
内容の一端を紹介すると、その理由として挙げているの以下のようなもの。

・高校生程度の基本的な知識も知らない(事例列挙)。
・就任から5ヶ月たっても、過去(失敗等)からいっさい学ぼうとしない。
・閣議の状況はまるで踏み絵。トランプ礼賛の発言ばかり。米史上最も醜悪な閣議。
・大統領だから知り得た情報を、相手かまわず得意げに吹聴する。
・外交では行く先々でひんしゅくをかっている。
等々。

最後に、「大統領にふさわしい知的能力の片鱗も見せてない」とこき下ろし、記事を
締めくくっている。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第580回 海外機関投資家の世界株式投資スタンス

5月半ばから6月半ばの時点で行った個別ヒアリング(161社)でまとめた欧米機関
投資家の今後の投資戦略のレポートを入手したので、主要ポイントについてご紹介したい。
(レポート作成者は日本の著名アナリスト)

ー最近は、政治的、経済的リスクの高まりがあっても、なかなか世界同時株安につな
がらない理由は?

世界の株価が大きな調整に陥りにくくなっている理由としては、以下のような現状認識
が聞かれた。

1、最近出てきているリスクは、過去のリーマンショックやユーロ国債デフォルト危機
の様に、世界の幅広い地域の経済に壊滅的な打撃を与えるほどのスケールではないこと。

2,昨年中国から始まった世界的な景気回復が依然として多くの地域で続いており、
多少のリスクを覆い隠すほどの経済情勢が良好であること。

また、大手マクロ型ヘッジファンド(世界の政治情勢や経済情勢の動きに注目し投資)
が2012年頃から、限られた政治情勢や経済情勢の変動に過敏に反応して急速に
ポジションを動かすことを抑制にする方向に動き出したことも、低ボラティリティーが
続く大きな要因という意見も聞かれた。

ただ、4月のように、米朝軍事緊張と仏大統領選という2つの大きな懸念が生じたとき
には、さすがにリスク回避の動きが強まるとの見方だ。

ー株式投資に対するスタンス並びに投資地域は?

世界景気の回復を好感して今後の株式投資については強気が多いが、投資地域について
は米国投資家と欧州投資家では違いが見られる。

        米国   欧州    日本   エマージング
米国投資家   X    ◎     ○     ◎
欧州投資家   ◎    ○     △     ○
(◎:かなり強気 ○:強気 △:やや強気 ▲:やや弱気 ×:弱気 ××:かなり弱気)

ただ投資方法については、個別国への投資集中は避け、「ユーロ圏全体」、「エマー
ジンング市場全体」、「EAFE(欧州、オーストラリア、極東)」と地域に幅広く
リスク分散する投げ網式の投資が中心となっている。

これは一見株式投資に強気姿勢だが、世界景気に変調があれば早々にポジション反転を
目論んでいるためと見られる。景気変調の大きなメルクマールとしては、中国景気の縮退
と、米経済成長率の鈍化を上げている。

ー日本株投資については?

日本株投資も日本単独の投資は限られており、「EAFE」に組み込まれて投資されている
ものが多い。その中で、設備投資関連、半導体、半導体製造装置は組み入れ比率が高く
なっているようだ。

ただ懸念材料が出れば、「EAFE」内での組み入れ比率の減少もあり得る。今後の懸念
材料としては、安部政権の経済政策の息切れや年末にかけて予定されている日米通商交渉で
厳しい対立が生じた場合などが想定されている。

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
Score!: 非表示   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。