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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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2017/04/10

もくじ
<相場見通し>

     ・下値は、為替の動向次第

<今週の参考銘柄>

      ヒューマンホールディングス
                  
<経済の動き>     
     ・米政権内でバノン氏を外す動き
     ・ドゥテルテ大統領、南シナ海の領有権確保に動く
     ・東芝、テレビ事業も売却
                                
<株式投資のセオリー>
     
    第572回 いつもより慎重な見通しになりそうな3月決算
                                                          
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し>

◆下値は、為替の動向次第

先週の株式相場は、昨年末から約3ケ月続いた日経平均1万9000円〜1万9600円
のボックス圏からついに下離れた。下げた背景としては為替で円高が進んだことが上げら
れる。

11月の米大統領選でトランプ大統領の勝利以降、日本の株式相場は円・ドル相場と連動性
を強めている。日本の株市場の上昇は、円安の進行でほとんど説明可能なほどである。
日本市場の上昇は、新大統領の政策に期待したトランプラリーというよりは、「円安ラリー」
と言ったほうが適切なくらいだ。

その、円ドル相場は約2ケ月間続いていた112〜115円のレンジから、3月半ば以降
やや水準を切り上げ始め、4月に入りその動きが明確になってきた。これが、今回の株式
相場の下落をもたらしたと見られる。

新たな円ドル相場のレンジでは、それまでのボックス圏の下限であった112円が、逆に
上限になり始めている。今のところ再三突っかけては押し返されている110円所が下限
となるのか、それともさらに下限を切り下げるのかはまだはっきりしない。

日本の政府関係筋の情報からは、日米間の政府協議の場では、107〜111円がお互い
に好ましい水準という話が出ているようなので、新たなレンジはもう少し下限を切り下げる
可能性は感じられる。

もし、下限が110円よりさらに下になれば、株式市場は一段の下げも覚悟しなくては
ならない。下限が現状の110円程度で留まれば日経平均は1万8500円〜1万9000円
のレンジに収まると見られるが、110円を切りさらに下げた場合は1万8000円どころ
までの下げも想定しておく必要が出てくる。

株式市場の水準には非常に神経質になっている安倍政権のことなので、1万8000円を
大きく割るようなことはないと見ているが。

来週から3月決算が始まる。今回の決算では新年度の業績予想が合わせて発表されるが、
今年は海外の経済環境に不透明な要素が多いため、企業側の予想はいつになく控えめな
ものとなる可能性が高い(下記「株式投資のセオリー」参照)。

相場全般に活気が乏しい上に、保守的な決算発表を控えていては模様眺め気分が強くなる
のも致し方ない。


      *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
     2415 ヒューマンホールディングス 1400円

(選定理由等)
・1月高値から大幅調整で1000円(約4割)ほど下落し、上昇中の200日移動平均線
 に到達。
・業績は増益基調に変化なし。


<経済の動き>

◆米政権内でバノン氏を外す動き

トランプ政権内での権力闘争が激しくなっている。焦点はトランプ米大統領の最側近と
言われるバノン首席戦略官・上級顧問の扱い。このほどバノン氏は国家安全保障会議
(NSC)の常任委員から外された。一方、常任から外れていた情報機関や軍のトップが
NSCに復帰した。

この移動は軍人出身のマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)の進言によって
実現したと言われているが、政権内の制服組や金融界出身者などからバノン氏排除の動き
が強まっている。その動きの中心はトランプ氏の娘婿であるクシュナー氏。

大統領令のほとんどはバノン氏が書いたと言われるほど、政権内で力を持っていたバノン氏
だが、立場は急速に悪化しており、近々のうちに政権から外れるとの見方も出ている。

◆ドゥテルテ大統領、南シナ海の領有権確保に動く

フィリピンのドゥテルテ大統領は南シナ海の領有権問題を巡り、中国に対する領有権の主張
を控える外交姿勢を修正している。この海域の島々に構造物を建てて実効支配を強化すると
明言した。

背景には、中国に対して弱腰との批判が強まっていることがあるようだが、実際に行動に
移し、中国との対決姿勢を鮮明にするのかどうかはまだ不明だ。


◆東芝、テレビ事業も売却

日本で最初にテレビ量産化に乗り出したのは東芝だが、そのテレビ事業の売却に動いている。
しかも売却規模は数百億円というから寂しい。トルコ家電大手ベステルや数社の中国企業が
買収に名乗りを上げる見通しだ。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第572回 いつもより慎重な見通しになりそうな3月決算

来週から3月末の決算発表が始まる。前期決算については増額修正含みのところが多いので、
今のところ比較的良好な決算内容となると見ているが、問題は今期見通しだ。株価は既に
今期予想の数字に基づいて動いているので、今期予想の内容如何で株価は大きく変動する
ことになる。

一般的に期初予想は控えめな数字が出てくるのが多い。半年後の業績でも大きくぶれること
があるので、ましてや1年後のことになると企業側としても予想しにくい上に、減額修正は
できれば避けたいとの企業側の保守的な態度が加わるからだ。

さらに今年度は、世界的に経済情勢に不確定要素が多く、見通しが立てにくいため、いつも
以上に慎重な予想となる可能性がある。

今年は世界的に政治により経済活動が大きな影響を受ける年と言われる。米国ではトランプ
政権が迷走中で、最終的にどのような政策を打ち出してくるのかまだはっきり見えてきてない。

実行される政策の内容如何によっては、輸出関連企業に大きな影響を及ぼすこともありうる
ので非常に気がかりな点だ。米国の動向は為替にも大きな影響を与える。米金利の上昇で
円安に進むのか、それともトランプ政策の後退で円高に進むのか、非常に読みずらい。

欧州も仏、独、伊の選挙など、今年は重要な政治的イベントが多く控えている。その結果
次第では、EU離脱の勢いが強まる恐れや、欧州発の金融危機再発の懸念もあり、欧州経済
は大きな影響を受ける可能性がある。

欧州経済の混乱は、欧州向けの需要が停滞するだけでなく、為替で円高進行という副作用を
もたらすことも考慮しておく必要がある。

このように世界経済が見通し難で、波乱含みの中では、特に輸出関連企業で業績見通しは
かなり慎重に出てくる可能性が高くなる。そうなると、悩ましいのは保有株の処理だ。
おそらく現保有株の多くは、四季報などの今期予想を前提にしていると思われる。

四季報などでは、会社側ほど国際情勢による不確定要素を加味してないと見られる。従って、
企業予想は、四季報予想よりかなり控えめの予字を出してくる可能性がある。これは当然
株価にはとってはマイナスに作用する。

投資家によっては、決算時はリスクが大きいので持ち株は全て事前に売却する方針として
いる者もあるが、そこまでいかなくとも今回はいつもより、身構えておく必要があるだろう。

対象となるのは海外情勢の影響を受けやすい輸出関連株が中心となるが、保守的な数字が
出てくる前提で、保有株の処理(保有株数の縮小、売却、つなぎ売り等)を事前に実施して
おく必要がありそうだ。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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