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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2017/04/03

もくじ
<相場見通し>

     ・全般は保ち合いの動きだが、個別物色が強まる地合い

<今週の参考銘柄>

      フォスター電機
                  
<経済の動き>     
     ・市場も見離し始めているトランプ政権
     ・EU離脱通知後、かえって混乱広がる英国
     ・人材力低下で、海外での科学研究論文が減少する日本
                                
<株式投資のセオリー>
     
    第571回 四季報の中長期活用
                                                          
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し>

◆全般は持ち合いの動きだが、個別物色が強まる地合い

先週の株式相場は、トランプラリーの終焉ムードからNY株式市場が弱含みの動きなって
いることに加え、週初、為替で円・ドルが110円台前半まで上昇したことを嫌気し続落
の動きとなった。

為替は週末にかけて111円台まで戻して(円安)終わっているが、トランプ政権の先行き
不安を払拭できず、株式相場は週末にかけて下げ、日経平均は1万9000円割れの安値
引けで終わっている。

今週から名実ともに4月相場入りとなる。先週の続落の動きで、相場のテクニカル面は悪化
の傾向が見られるが、これまで売りに回っていた外国人投資家は、例年4月は買い越しと
なる傾向があり、また、国内勢も決算売りが終息し、年度明けは新年度配分枠による買い
余力が出てくるので、需給はやや改善してこよう。

また、下値では日銀のETF買いが見込めるので、さらに下値を大きく切りさげるという
動きにはなるまい。今後は、1万9000円を挟んだボックス圏の動きになると予想される。

物色動向を見ると、引き続き大型株より中・小型株優位の展開が続いている。直近の相場の
下げの動き中でも、大型株の方が下げ幅は大きく、中・小型株の方が値持ちが良い。

ただ、これまで上昇してきた中・小型株を見ると、低PERに放置されていた出遅れ銘柄の
水準訂正的な動きも多い。これらの銘柄は、必ずしも業績向上を材料にしてないので、水準
訂正が終われば動きは一巡することになる。

しかし、先月発売された新四季報を見ると、企業業績は全般的に回復色が鮮明となっている。
業績回復の初期は、まず相対的に業績回復率の高い中小型株に物色は向かいやすいので、
中・小型株でも好業績銘柄の物色は引き続き続きそうだ。

個別企業では、業界内で勝ち組となっている企業に選別的な買いが強まりそうだ。業種的
には、内需では消費、IT、人材派遣など、外需では受注が回復傾向を示している機械、
電気などが注目される。

      *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
     6794 フォスター電機 1890円

(選定理由等)
・今期業績急回復。四季報予想の1株利益は138円(修正後)が見込まれ割安感あり
(コンセンサス予想では184円)。
・先週末、株価が横ばいの200日移動平均線を下から上へ突き抜けた(グランビルの
 法則で買いシグナル)。


<経済の動き>

◆市場も見離し始めているトランプ政権

移民政策や医療保険制度改革、財政政策などがことごとく進まず、機能不全に陥り始めて
いるトランプ政権。金融市場もトランプ政権をほとんど相手にしないような動きを見せ
始めている。

その象徴的な動きは30日に米政権が出した「為替操作国を処罰する方策を検討している」
との報道に対する市場の反応。円高・ドル安が進んだのはほんの一瞬だけで、ほとんど
無視された格好だ。市場では、トランプ氏はまるで「オオカミ少年」という声すら出て
いる。


◆EU離脱通知後、かえって混乱広がる英国

英国のメイ首相は29日、欧州連合(EU)に離脱を通知したが、英国内ではかえって
混乱が大きくなっている。最大の問題は、通知はしたが離脱交渉の見通しが立たないこと。
EUは滞っている分担金(約7.3兆円)の支払いが先と主張しており、それを履行しな
ければ交渉に応じない考え。ところが英国は分担金支払い交渉は離脱交渉と並行して行う
べきと主張して、両者の考えは食い違ったまま。

このままでは、ただでさえ時間がかかるといわれる離脱交渉が進まず、2年間の交渉期間
のタイムリミットが来てしまいかねない。そうなると機械的に英国は切り離されることに
なり、英国はEU内で得ていた権利を即時失うことになる。これは、英国にとって大打撃
だ。

メイ首相は離脱通知後の交渉に対するシュミレーションを十分していなかったことが、
このような事態を招いたとの批判が噴出している。


◆人材力低下で、海外での科学研究論文が減少する日本

英科学誌「ネイチャー」が先週の特集で、日本からの発表論文数の減少(15年の発表
論文数は05年と比べ10%以上減少)を指摘している。論文減少の理由を同誌は政府の
研究開発支出額が減少していることを上げているが、それは正しくないと見られる。

同時期の日本語の論文数を見るとほとんど減ってないからだ。最大の理由は英語の論文を
書けるような人材が近年減ってきていることだ。国際的な論文を書くにはそれだけの能力
(語学力、内容の質の高さ)が必要で、人材力の低下がこのような英語論文の減少を
もたらしているようだ。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第571回 四季報の中長期活用

新四季報(17年2集)が3月17日に発売となった。今回の四季報を見ると、外需株を
中心に業績が回復傾向となっている企業が増えている。世界景気がなだらかに回復基調を
辿っているのに加え、昨年末からの円安の動きが追い風となっているためと見られる。

数字面で回復が鮮明な企業の株価は既にかなり上昇している。四季報サイドが企業業績を
見直した数字は、既に2月半ばころから四季報オンラインで順次発表されているので、
四季報発売時には株価にほとんど織り込まれていると見てよい。

従って、当然のことながら、発売された四季報を頼りに買いに行っても時すでに遅し
である。いちはやく情報を入手して、仕込んでいた投資家の利食売りの餌食になるだけだ。

そうなると、四季報発売日後に四季報を入手しても無駄かというとそうでもない。短期的
に四季報を活用することはできないが、中長期的な活用の仕方はまだ残っている。

中長期の視点での活用とはどういうことかというと、まだ数字にはっきり出てきてない
企業業績の変化や勢いを、四季報の中からかぎ取るということである。

四季報の内容は、担当記者の会社への取材をもとに作られているが、記者の取材内容が
全て数字として表れているわけではない。まだ明確に数字として表現できない部分も
ある程度残る。

そういうところは得てして文章(見出しやコメント)の中にニュアンスとしてじみ出て
くることになる。それを読み込むのである。

そういったニュアンスの中には今後の企業の業績拡大を暗示している場合もある。例えば
今回の四季報の例でいうと、ロボット関連ソフトを開発しているセック(3714)の
コメントにこのような表現がある。

「倉庫・工場内で自ら地図作成し自律移動するロボット向けソフト開発。これまで取引
ない顧客から引き合い殺到。」

これは今後ソフトの売上が急増する可能性を示しているといえる。

また、今回推奨銘柄に上げたフォスター電機(6794)のコメントには、「自動運転や
電装化で車載用スピーカーに拡大気運、生産能力引上げ対応へ。」とあり、ここからは
自動車関連の引き合いが急速に増えつつあることが窺える。

これらの動きはやがて株価の動きに反映されてくる可能性が高い。

このようなコメントの読み込みはできるだけネット内に掲載されている四季報を読むの
ではなく、雑誌本体を手に取った方がよい。ページをめくりながらじっくり読むものだ。

ただ、四季報に掲載されている企業は3500社程度あり、それをすべて見ていては時間
がかかりすぎるので、今回の例でいえば、業績回復が見込める機械、電機、サービス、
小売り等、業種をある程度絞り込んだ方がいいだろう。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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