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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2017/02/20

もくじ
<相場見通し>

     ・膠着相場続く

<今週の参考銘柄>

      平田機工
                  
<経済の動き>     
     ・大統領職を投げ出す時期も近い?
     ・前途多難な仏原子力大手アレバの再建
     ・スズキがトヨタグループ入り
                                
<株式投資のセオリー>
     
    第565回 小型株が買われる理由
                                                          
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し>

◆膠着相場続く

日経平均は1万9000円台前半での高値もみ合いが続いている。NY市場は史上最高値
を更新する強い動きが続いているが、米国株高は下値不安を解消させる効果はあるものの、
上値を追う力には繋がってない。

その最大の理由は為替だ。トランプ氏の大統領選勝利後、日本株が大きく上げた理由は
円安が急速に進んだためだが、その動きが一巡した現在、株式相場は勢いを失っている。
FRBが3月に利上げすれば、また円安の動きに戻るだろうとの楽観的な見方もあるが、
それにも限界があるだろう。

円安は、既にFRBの今年3回の利上げはある程度織り込んでいることに加え、トランプ
政権の迷走で、トランプ政策がどの程度実行に移されるのか見通しが立たなくなっている
からだ。従って、円安進行による相場上昇は現在は期待しにくくなっている。

一方好調な動きを続けている米国株式に死角はないのだろうか。これまで米国株の上昇を
支えてきたのは、欧米の短期投機型ヘッジファンド勢や個人トレーダーの積極的なETF
買いだ。ヘッジファン勢の中でも 長期投資型や個別株売買型のヘッジファンドなどは
今回の相場にはあまり参加してない。

逆に一貫して売り越しを続けているのは米投信だ。米株式投信保有者のセンチメントが
弱いのは、投信保有者の約7割以上の最終学歴が大卒で、年収も6割以上が米国平均を
上回っていることから、「投信保有者にはアンチ・トランプが非常に多い」からと見ら
れている。

トランプが協調性を欠き、米国の従来の価値観を壊すような激しい動きをするほど、既存
の株式投信保有者は、株式投信を手放したくなる衝動に駆られてしまうというわけだ。
ただ、年明けてから投信の売りはとりあえず縮小しつつある。

また、欧米年金勢も今回の相場にはあまり参加してない。1月に入り欧州年金が少し買い
の動きを強めたが、2月は見送り姿勢に舞い戻り、依然気迷い気分から抜けていない。

ほぼ一手買いの様相となっているETF買い勢だが、購入しているETFのポートフォリオ
を見ると百人百様の混乱が見られる。成長株、グロース、デフェンシブ、また規模別では
大型株、中型株、小型株などを、思い思いに買っており、それぞれが描いている相場の
方向性はバラバラだ。

もともと短期投機勢は変わり身の早さを特徴としていることに加え、このようなまとまり
に欠ける散漫なポートフォリオの状況は、相場が転機を迎えた時に一気に崩れる危険性を
孕んでいる。

今後、中国景気の思わぬ失速や、トランプ減税の大幅後退など、予想外の事態が出てきた
場合、米国株高を支えてきたETF買い勢からの巨額な処分(買い越し規模は約9兆円)
売りが出てくる可能性も否定できない。

先週トランプ大統領は、税制改革として「驚くべき案を近く発表する」と発言したが、
これは2月末に延びた(延ばさざるを得なかった)予算教書提出までの幕間繋ぎの発言
として見られており、かなり苦し紛れの対応が目立ち始めた。

今のところ市場はまだトランプ発言を前向きに捉えているが、政権に対する見方でいつ
潮目に大きな変化が出てくるかわからない危うさも伴う。新値を切るような動きをして
いるからと言って、米国株も決して楽観視できる状況にはない。


      *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
     6258 平田機工 7800円(100株単位)


<経済の動き>

◆大統領職を投げ出す時期も近い? 

『就任から4週間のトランプ米大統領は16日、外国首脳と同席しない初めての単独記者
会見を開いた。政権運営は順調だと強調する一方、側近のロシア内通疑惑は「すべて
偽ニュースだ」などとメディア批判を展開。興奮した口調で大統領選での勝利を繰り返し
訴えたが記者から反論を受けるなど、怒号も飛び交う大荒れの会見模様はかえって混乱を
印象づける結果となった』

(解説)
誰が見ても今回の記者会見は異常だ。世界で最も権力を持つと言われている米大統領が、
このような醜態を公の場で見せてはいけない。今回のような混乱した会見が続けば、早晩
トランプ大統領は、マスコミを相手にできる大統領ではないことがはっきりしてくるだろう。

マスコミに対し自分の言いたいこと満足に伝えらないということは、大統領として失格だ
ということを意味する。おそらく、トランプ大統領もそのプレッシャーを感じ始めていると
見られ、2〜3回同じようなことが続けば、トランプ氏は嫌になり職を投げ出すことも十分
ありそうだ。


◆前途多難な仏原子力大手アレバの再建

『フランスの原子力大手アレバの経営再建に暗雲が垂れこめている。アレバは3日、
三菱重工業と日本原燃から出資を受け入れると発表した。だが当初想定されていた中国企業
の名前はなかった。仏原子力産業の再建に不可欠な中国との関係冷え込みが懸念され、
アレバの前途はなお多難だ』

(解説)
東芝で問題となったウエスティングハウスに加え、これまで世界の原発4大メーカーの
ひとつと言われてきた原子力大手アレバも、自力再建はとてもできない状況に追い込まれて
いる。

三菱重工業はこれまでの経緯から再建への協力は避けられないと見られるが、中国企業の
再建参加が見送られたことから、かなりの負担を背負うことになりそうだ。また、中国で
数多くの原発受注を見込んでいたが、それも怪しくなり、再建計画がスムーズに進むかに
ついても疑問が出てきた。


◆スズキがトヨタグループ入り

『トヨタ自動車が異業種との競争もにらんだ巨大連合づくりを進める。6日、スズキと
環境技術などで包括的な業務提携を結ぶと正式発表した。トヨタは2014年に年間販売
台数が1千万台を上回り、燃料電池車(FCV)など新技術の実用化で先頭を走る。ただ
IT(情報技術)企業など異業種の参入により競争環境は様変わりし、「1800万台連合」
で勝ち残りをめざす』

(解説)
包括的な業務提携と言っているが、実情はスズキがトヨタグループの傘下に入ることに
ほかならない。トヨタは販売台数1千万台越えで一旦世界1位となったのもつかの間、
直ぐにフォルクスワーゲンに追い抜かれた。慢心している余裕はない。早期に2千万台に
向けて規模の拡大を図るものと見られる。

一方スズキは、鈴木会長が高齢のため、早いところ在任中に今後の身の振り方を決める
必要があった。鈴木会長は後をトヨタグループに託したということだろう。


    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第564回 小型株が買われる理由

小型株が買われている。東証の規模別指数を見ても大型株は12月21日の昨年高値の
水準を超えられず揉み合いを続けている一方で、小型株は昨年来の高値(史上最高値)を
早々と越え、さらに新値を更新し続ける動きとなっている。

現在このような小型株相場が展開されているのには次のような理由が考えられる。一つは
世界の景気にやや回復傾向が見られ輸出環境が改善しつつあること。国内の景気回復は
依然鈍いが、輸出が伸び始めた業種も散見されるようになっている。

景気回復時に真っ先に収益が改善するのは規模の小さい小型株。わずかな売り上げ増でも
収益改善効果は大きいからだ。輸出関連にとっては、昨年末から円安の流れになっている
こともプラスに働いている。

2つ目は大型株に比べ出遅れ感が強く、割安に放置されていた銘柄が多かったこと。この
1〜2年、大型株はGPIFなどの年金、郵政3機関、日銀などの政策的な株価維持策が
続いていたため、相場が下落しても下値は限定的だった。

その割を食ったのが中小型株。業績動向に関係なく、相場低迷時は大きく売られた。
しかも相場回復時も真っ先に買われたのは政策的な買いが見込める大型株。中小型株は
後回しにされてきた。

ところがトランプ相場により株価の全般的な底上げ進むと、もともと割安感が乏しかった
大型株は割高感が強くなり、上値を追う力がなくなってきている。円安の一服で相場全体
が一段の上昇を見込みにくくなっていることも、指数との連動性が強い大型株にとっては
マイナスだ。

ここで市場が注目したのが相対的に割安感が強い小型株だ。米国でトランプ相場以降、
小型株人気が続いていることもフォローの風だ。

また、大企業の中には全般的に景気が低迷する中、新たな収益機会を探しあぐねている
企業が増えている一方で、規模の小さな企業では、景気如何にかかわらずニッチな分野で
強みを発揮し、収益力を高めている企業も増えている。

海外の投資家も、このような市場の動きを察知し、これまであまり投資の対象として見て
こなかった小型株にも目を向けるような動きも見られる。内規を変え中・小型株に投資
する機関投資家も出てきているという。

背景には、欧州は今後政治的な混乱が予想されるため、欧州から資金が逃げ出す動きが
加速しているが、資金を移す有望な市場が世界に乏しい現状がある。

米国はトランプ政権が今後どのような政策を実行できるのか見守っている段階だ。新興国
は今後の米国金利の上昇を受けて、資金流出懸念が伴う。消去法で日本株の魅力が増して
いる。

小型株相場はまだ始まったばかり。ここしばらくは小型株優位の展開が続きそうだ。小型株
は動きが大きいのが特徴、うまく当たれば儲けも大きい。ただ、値動きが大きい分高値掴み
は大きな損失につながることに留意しておく必要がある。

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創刊日:2005-04-12  
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