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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点

2017/01/30

もくじ
<相場見通し>

     ・揉み合い続くが、トランプ・リスクに留意


<今週の参考銘柄>

      お休み
                  
<経済の動き>     
     ・トランプ大統領、内外で摩擦引き起こす
     ・英国の3月末離脱通知に暗雲
     ・春節の観光人気、日本は昨年と同じ2位
                                
<株式投資のセオリー>
     
    第562回 トランプ暴走に手を焼く共和党
                                                         
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<相場見通し>

◆揉み合い続くが、トランプ・リスクに留意

米国株はNYダウが20,000ドルに乗せきた。東京市場もその動きに後押しされる
かのように先週後半は日経平均が1万9500円付近まで戻してきている。

ただ、前にも申し上げたように米国株と日本株が連動する理由は薄れている。米国は
トランプ政策の恩恵を受けて(期待して)上昇しているが、日本は逆にトランプ政策に
よりは足を引っ張られかねないからだ。

20,000ドルに乗せた米国も、チャートの動きを見ると頭打ち感が強くなっている。
水準はやや上げているが、12月半ば以降はほぼ2万ドル付近で横ばいといってよい。
期待で動いていた段階から、トランプ政権の打ち出す政策を現実に見守る段階に入った
と見られる。

そのトランプ大統領は就任から約1週間が過ぎた。26日に共和党の会合で「数日で過去
にないほどことをやり遂げた」とこの間に着手した政策を紹介し、自画自賛しているが、
ただ、その発言は場当たり的暴言が目立ち、中身を検証すると数多く矛盾が浮かび上がる。

例えばメキシコ国境での壁の建設。メキシコが費用負担に応じないことから、メキシコ
からの輸入品に20%の関税とかけるとしているが、これは米国も加盟する世界貿易機関
(WTО)の協定違反の恐れがある。

また、米国が高関税をかければメキシコも当然報復策(米製品の不買や米企業サービスの
排除等)を取ってくるだろう。さらに、20%の関税をかければそれだけ米国民は高い
商品を買うことになるため、米国民からの反発も予想される。

とても、政治的に十分考慮した上で決定したとは思えない。早晩、修正が必要となって
くると見られる。このように一旦ぶち上げてみたのはいいけれど、結局利害関係の調整が
つかず尻すぼみに終わるということが多くなりそうな感じだ。

また打ち出す政策は次から次へと内外に激しい軋轢を生みだしている。それらへの対応
如何では、政権が揺らぐ事態や、大統領としての資質を問われかねない事態も考えられる。
大統領就任後間もないにもかかわらず、トランプ・リスクが時間とともに大きくなっている
感じだ。

日本では先週から12月末の決算発表が始まっているが、今週はそれが本格してくる。
数はまだ多くないがこれまで見た限りでは、輸出関連企業に上方修正企業が増えている。
今後主要企業の発表で一段とムードは明るくなりそうな感じだ。

ただ、昨年11月以降の急激な円安で、輸出関連企業の収益好転はかなり織り込まれている
と見られるので、ここから一段の上昇となるにはかなりの好材料が必要だろう。減益幅縮小
程度では物足りず、予想外の大幅増益、増配、自社株買い等のインパクトのある材料が求め
られる。

日経平均の頭打ち感から、大型株より小型株が動きやすくなっているので、低い水準に放置
されていた小型株で好決算銘柄が狙い目か。

      *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
     お休み


<経済の動き>

◆トランプ大統領の政策、内外で大きな摩擦

『「米国第一」を掲げるトランプ米大統領が就任してから27日で1週間。環太平洋経済
連携協定(TPP)からの完全離脱やメキシコ国境への壁建設など看板公約の実現に突き
進み、内外に摩擦を引き起こしている。国内では政府高官の就任が遅れて混乱も生じている。
敵視するメディアとの亀裂も深まり、足元に不安を抱える』

(解説)
この1週間でトランプ氏が打ち出した主な政策と、それによって引き起こされた内外の
反発等を整理すると以下のようになる。これらの政策が本当に今後実施のされるかどうか
(撤回もありうる)未知数のものも多い。

・TPP永久離脱(大統領令に署名)
   TPP参加各国は米との2国間交渉に警戒。米農業団体は反発。
・NAFTAの見直し
   メキシコは反発、カナダは困惑
・メキシコとの国境に壁を作る(大統領令に署名)
   メキシコの反発
・国連への関与見直し(拠出金削減)検討
   国連加盟国の反発
・エルサレムへの米大使館移転を検討
   アラブ諸国の反発
・中東・北アフリカ出身者の入国を一時停止(大統領令に署名)
   対象となった国(アラブ系)の反発


◆英国の3月末離脱通知に暗雲

『英最高裁は24日、欧州連合(EU)への離脱通知には議会承認が必要との判決を言い
渡した。メイ首相は今後速やかに議会での採決を図る考え。野党には政府が掲げるEU
単一市場撤退という「強硬離脱」路線への反発も根強く、円滑に同意を得られるかは
不透明さも残る』

(解説)
英最高裁判決を受けてメイ首相は離脱通知の承認を求める法案を26日提出した。31日
から審議に入る予定だが、離脱通知の内容はどのようなものになるのか、また、今後の
交渉はどのように行うのか、議会は明らかにするよう求めてくると見られる。

議会には離脱反対派が多数派(議員の約7割と言われる)と見られることから、これらの
審議はかなり難航しそうだ。メイ首相は3月末までには離脱通知をしたい考えだが、
とてもまとまりそうもない。もしそうなれば、解散総選挙の可能性が高くなる。


◆春節の観光人気、日本は昨年と同じ2位

『中国で27日から1週間、春節(旧正月)の大型連休が始まる。日本をはじめ海外では
中国人観光客の購買力に期待が高まるが、中国からの期間中の海外旅行客数は約600万人
と、前年並みにとどまる見通しだ』

(解説)
訪問国の人気度を見ると以下のようになる。カッコ内は昨年の実績。
1位 タイ(タイ)
2位 日本(日本)
3位 米国(韓国)
4位 シンガポール(香港)
5位、豪州(台湾)

タイが一番人気なのは、料金が安く、春節を祝う風習があることが影響しているようだ。
韓国が昨年の3位から順位を落としたのは(6位)ミサイル問題が影響していると見ら
れる。台湾は米国の台湾重視策の影響か。

一方で豪州が順位を上げてきたのは、中国人の移住が増え、中国人が行きやすくなった
ことが影響しているようだ。全般的に中国語圏が減り、英語圏が増える傾向が見られる

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第562回 トランプ暴走に手を焼く共和党

今回のトランプ米統領の就任式やその後の大統領の動きを、与党である共和党はどの
ように見ているのか、共和党幹部(名前は不明だがトップクラスの模様)との直近の面談
(日本側は外務省幹部ОB)から得られた情報をここでご紹介しておきたい。

その内容からは、大統領の就任後の行動については、共和党としてもかなり危機感を
持っていることが伝わってくる。このままでは、2月に入り始まる議会では、大統領と
共和党の調整がかなり難航することも予想される。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

トランプ米大統領の就任式では、就任前の支持率としては、第一次世界大戦直後の米大統領
支持率調査開始以来、最も人気の低い大統領の誕生となった。

しかも、参加した聴衆の96%以上が白人で、就任式に集まった聴衆は25万人とオバマ氏
の130万人の1/5にとどまり、就任反対デモによる逮捕者も90人超でニクソン大統領
以来の大混乱と、すべてがワースト記録づくめの就任式だった。

この就任式の状況を目の当たりに見て、共和党内部からは、はやくも「トランプ氏のもと
では18年に行われる中間選挙で大敗するのでは」という不安の声が噴出している。

18年の中間選挙は、上院議員が1/3、下院議員が全員改選されることになる。ここで
共和党が大敗すれば、議会において大統領が共和党を通じて推し進める法案がことごとく
否決されることになり、トランプ政治は機能不全状態に陥いってしまう。

現状のような独善的なツィッター・プレイを続ければ、議会や政権内部での混乱は避けられ
ない。その結果、過激な人種差別や企業制裁(米国内雇用を後回しにする企業)、メキシコ
国境との壁などを求めて投票したトランプ支持層が、議会の猛反対にあい、公約を実現でき
ないトランプ大統領に業を煮やして見限ることになろう。そうなれば、中間選挙で共和党は
大敗を喫する可能性が高まる。

また、大統領支持率も重要なメルクマールだ。現状でも低い40%台の支持率が、さらに
下がり20%台に落ちるようなことになれば、トランプ氏は、政権をコントロールできなく
なり、議会も維持できなくなってしまうだろう。

この事態を避けるためには、執拗に続けるツイッター・プレイを早々に改め、トランプ氏が
政権閣僚や共和党幹部ともっと協調することが必要だ。

米経済界や歴代政権ОBから人材がそれなりに揃っていると評価されている新政権の閣僚や
共和党幹部の協力で、「コントロールされた政権運営」に移行することができれば、政権は
「正気」をとりもどすことができよう。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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